オッス、オラナッパワクワクすっぞ。
なお身体はグチュグチュすっぞ。
自分でも分からないが、何故か復活していた件について。
視界が開いたと思ったら、なんか首だけで活動してる俺。
ちょっと待て、普通に出血多量で死ぬんじゃないの、何なの?
既に肩まで戻ってるし、まさか俺ってばサイヤ人じゃなくて亜人だったの?
「うあぁぁぁぁぁ!」
金色に光る悟空が空中にいた。
よく見たら、周囲がヤバイことになってた。
なんで、ナメック星滅びそうなんだけど。
腹まで回復したので、回りを見たら肉片だらけで腹に穴が開いた悟飯がいた。
おいおい、嘘だろ。
でもって千切れ飛んだ道着、クリリンのっぽい。
最後には緑色の触手、たぶんピッコロの頭に付いたアレ。
ベジータは、ベジータ王子はどこにいるんだ。
そこにベジータの姿は無かった。
おいぃぃぃぃ、俺が居ない間に何があったんだよぉ。
取り敢えず、近くの星に移動しなくては行けない。
でぇじょうぶだ、気合で何とかなる。
酸素濃度とか考えてないけど、異なる星でも普通に生存できる生命力がサイヤ人にはあるからな。
試してないけど、別の星まで息止められるだろう。
っていうか、なんで宇宙空間でフリーザ平気なの?
どうやって生命活動してるの?いや、俺も首から下だけで生きてたけどさ。
良くわからないまま宇宙に逃げ出す俺、原作を知ってるから大丈夫だと思いたい。
一応、加勢しておくか。
「気円斬!」
「なっ、貴様はナッパ!?ぎぃあぁぁぁぁ!?」
思ったより速度が出た気円斬によってフリーザがバラバラになる。
悪い、ちょっちミスったわ。
なお、俺の姿を見て固まる悟空。
カカロット、お前がナンバーワンだ。
ええい、こんな所にいられるかと言わんばかりに宇宙に逃げる俺、この後絶対滅びるからな。
オッス、オラナッパワクワクすっぞ。
意外と星って遠くないね、良く考えたら星って直線で進んだら意外と近いわ。
地球から月まで飛行機で二週間位って昔、聞いたことがあるよ。
まぁ、結果から言って途中で爆発して余波で吹っ飛んだ。
きっと、悟空は宇宙船に乗って助かったことだろう。
「キュルキュルル」
「何言ってるかわかんねぇよ」
取り敢えず、クトゥルフ系な宇宙人達をぶっ殺しながら食えそうな物を食べるというサバイバル生活をしている。
何なの、この蛮族達。宇宙船が無いとか、普通に殺すしか無い。
暫く食い溜めしたら、宇宙へと移動を開始する。
マジ、星から星に移動する俺ってば普通に人間やめてるよな。
漸く、ある程度文明レベルの高い惑星に到着した俺は取り敢えず世界征服することにした。
その星に辿り着くまでにたくさんの異星人を殺したが、人型じゃなかったし別にいいよな。
抱けない宇宙人は要らないだろ、美少女になってから会いに来てください。
「……ふぅ」
やはり漫画な世界だからなのか、肌の色を除けば大体が人型であった。
社会性もあるし、大体宇宙人でも言葉が通じるというのも不思議な物だ。
圧倒的な力の前に、全人類が利権を度外視すれば世界は発展するんだろうな。
「首尾はどうだ?」
「ハッ、宇宙船の開発は完了しました。しかし、安全性に付きましては、まだ試作段階でして……」
「失敗してもどうせ死なん。お前達は部族同士の闘いを見てどう思う?」
「ふむ、蛮族の争いは程度が低いとは思いますね」
「俺の視点はまさにそれだ、大陸同士の戦いなぞ、星同士の資源の奪い合いに比べれば些事だ」
そう、これから彼らは国という概念から星という概念へと移行する。
その最初の切っ掛けが何であれ、手を取り合って世界平和が実現したのだ。
うんうん、だから俺が力に物を言わせてうるせぇ奴らを黙らせたことは間違いじゃないんだ。
今後、星同士の交易を考えたら大陸レベルの貿易なんてチャチな物さ。
「思えば、全裸で空から現れた時は驚きましたが、今はこれが定めという奴だったのでしょう」
「今も裸だが」
「あぁ、うん、まぁ、そうですなぁ」
気まずそうな大臣、ごめん大臣としか覚えてないから名前とか知らねぇわ。
その視線の先にはこの星から集められた美女達が映っている。
一人くらいやってもいいぞ、どうせ金に釣られてやってきたビッチばかりだしな。
俺が去った後、どうなるんだろうな。
また国同士の争いに発展するのだろうか、知ったことではないけどな。
宇宙船試作品に乗って、宇宙に飛び立つ。
爆発したら、責任者の奴ら全員皆殺しと言っておいたので多分大丈夫だろう。
責任者達が顔を真っ青にしてたけど、弱い奴らが悪い。
やっぱ惑星ベジータの科学力はすごかったんだなと実感する。
ぶっちゃけ、俺自身で移動したほうが早かったけど酸素の問題で宇宙船を作ったのだ。
でもって、燃料がなくなってから本番である。
宇宙船内の空気を吸い尽くして、そして酸素ボンベと宇宙服を来て飛び出す。
バヒューンとか聞こえそうな感じで惑星間移動である。
そうやって星を転々としている頃に、俺は銀河パトロールを見つけた。
すげぇ、超レアじゃんとサクッと殺して宇宙船を奪った。
地球の場所が分かる高性能な宇宙船が欲しかったからだ。
どうにも、俺の事が伝わってたらしくて遠くから観察してたとか。
まぁ、星とか滅茶苦茶にしながら移動してたからな。
オッス、オラナッパワクワクすっぞ。
現地妻作りの旅から、地球に帰還。
地球に生まれて良かったぁぁぁ!サイヤ人に近い、見た目だからな。
「遅かったな、ナッパ」
「べ、ベジータ……」
俺が着地する場所に、なんか全員集合していた。
これが、迎え撃たれるフリーザとコルド大王の気持ちか。
「まったく、貴様も蘇ると思えば勝手に生きていてほっつき歩いていたんだからな」
「いやぁ、それはその――」
「どうせ死なんのだろう」
無言の腹パンが俺に突き刺さる。
な、内蔵取り出さないでくれよ。
「ほぉ、神龍から聞いていたが本当に再生するのか」
「俺の大腸掴みながら言わないでもらえますかね、イタタタ!?」
「戯け、俺の許し無く勝手に動いていたのだ。これくらい、甘んじて受け入れろ」
その後、悟飯やクリリンが俺に向かって抱きついてきた。
いつの間に、俺ってば君達のフラグを建ててたんだよ。
なんか知らんけど好感度が上がってた俺、そんな俺は事の顛末を聞いた。
俺が死んだことでベジータはスーパーサイヤ人に……なることはなかった。
死んだかで終わりらしい。
しかし、そこで横槍が入る。
ラディッツの野郎がいきなり現れて、ベジータを殴ったらしい。
突然の事に驚くフリーザ、しかし何かに気付いたのか笑い始める。
そして、光に包まれたベジータは気付けばラディッツになっていた。
『ど、どういうことだ』
『ククク、良くやったぞギニュー!』
『ギニューだと、何が起きてやがる……』
慌てて合流するボロボロの悟飯達。
その口から驚愕の真実が発せられる。
悲報、ラディッツ身体奪われて殺されたらしい。
どうもギニューのボディチェンジを食らってしまったそうだ。
流石の悟空も戦うことになったのだが、スペックが落ちてもベジータは強かった。
うん、まぁ、肉体だけでも最強だしなサイヤ人ってな。
神様が交換するくらいにはスゴイ肉体だからな。
『ざけやがって!』
『な、何ィ!?』
ラディッツ(王子)、まさかの覚醒。
スーパーサイヤ人化してしまった、中身がベジータだから成れたのだろう。
『お、おじさん……』
『俺を支配できるのは、俺だけだ!』
ラディッツ(王子)、怒りの特攻。
ベジータの肉体に向かって突っ込む。
慌ててボディチェンジをしようとするギニュー、しかし捕まえられたと同時に爆発。
自爆技によってベジータの肉体と一緒に死んだそうだ。
『おじさぁぁぁん!』
『避けろ、悟飯!』
動揺する悟飯、そこに向かってレーザーが発射される。
それを庇ってピッコロがダメージを負う。
反撃しようとしたクリリン、爆発四散。
悟空、原作通り覚醒。
悟飯はピッコロを連れて逃げる事になったらしい。
でもって、俺はそこで復活というわけだ。
大体、原作通りになってた。
あれか、修正力とか働いてるのか。
ガイアの意思なの、抑止力なの?でもあそこ、ナメック星だよ。
「なぁ、なんか変身出来るようになったんだが」
「なんでや、そんなのチートやチーターや!」
なお、一番得したのはラディッツだった。
気合で変身出来るようになったらしい、なおベジータもコツを掴んだとかで自力でなった。
あれ、俺と悟飯だけ変身出来ないとかマジかよ。