オッス、オラナッパワクワクすっぞ   作:nyasu

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父さん、まだ子供が喋ってる途中でしょうがぁ!

オッス、オラナッパワクワクすっぞ。

最近、自分の成長力が低くて凹んでるぞ。

嘘、私の戦闘力低すぎ。

 

「いや、お前で戦闘力弱いってどういうことだよ」

「うるせぇ、ハゲ!」

「対して変わらねぇだろうが、ハゲ!」

「ハゲじゃねぇですぅ、薄毛なだけですぅ」

 

修行しながらフリーザ達の来襲に備えてたりする。

王子、知らねぇよ。

彼女が出来てよろしくやってるよ。

なんでかブルマが熱烈アタックしていやがった。

約束された勝利しか見えてこない、リア充とか死ねばいいのにな。

 

「まぁ、落ち込むなよ。彼女が出来ない同士よろしくやろうぜ」

「うるせぇ、裏切り者が!」

「なんで!?」

 

慰めてくるクリリンの頭をスクラッチする。

お前に金髪の彼女が出来ることを知ってるんだよ。

この野郎、チェケラッチョハゲラッチョすんぞ!

 

「お、俺だって他の星に妻がたくさんいるんだ……」

「はいはい、強がり乙」

「信じてねぇなぁ!」

 

俺は平和な時間を過ごしていた。

この時、思いもしなかった。

まさか、この平穏が壊される日が来るなんて……

 

 

 

ある日のこと、俺は意味深に空を見上げながら言った。

 

「風が、良くないものを運んできやがった」

「馬鹿な、早すぎる」

「ふぅ、やれやれだぜ」

「まったく、ほっとけないんだから」

「いや、お前ら喋ってないで動けよ」

 

Z戦士達で上空の気を感じる。

あぁ、フリーザ来たよ。みんな、前もって言ってたけどフリーザやっぱ生きてたよ。

恐らく、未来からトランクスが来るんだろうなとか剣を使ってビュンビュンやるんだろうなとか思いながら俺達も着地地点に向けて移動する。

 

「ば、馬鹿な!」

「お父さんだ、お父さんと同じ気を感じる」

「どうしたんだ悟飯君。急に中二病になって」

 

いや、違うよ慌てて否定する悟飯。

知ってた、この気はたぶんトランクスだろうだって分かってる。

なお、みんなびっくりしてるけど恐れるほどではなかった。

俺達の方が強いと確信してるからな。

 

「俺以外に、スーパーサイヤ人だとぉ……」

 

はいはいインフレ、もう四人も出てきちゃったよ。

フリーザの気が消えていく、そして大爆発が俺達の目的地で発生していた。

トランクスが気でもぶつけたのだろう。

 

「一体誰なんだ、あの気は……」

「クリリンさん、あそこ」

 

悟飯の指差す先には人影が三つあった。

うち、一つの人影がバラバラになっていく。

そして、そのバラバラになった肉片がかめはめ波のような気のビームで焼却された。

ヒュー、カッコイイ。

剣術からのビームである。

降り立つトランクス、コルド大王と何やら喋っている。

 

「アレは何をしておるんだ」

「王子、アレはたぶん剣をくれたらこの星から退散するとかそういうことを話してるですぜ」

「おもちゃを貰って帰るとは、悪の総帥コルド大王も可愛いとこがあるじゃねぇか」

 

本人を聞こえないことを良いことに煽りおる。

まぁ、俺達くらい強くなると殴ったほうが強いしな。

剣とか触れても痛いだけで、切れたりしないし木の棒と同じだもん。

 

「アイツ、斬り掛かった」

 

コルド大王らしき人影がもらった剣で切りかかり、防がれてジリジリ追いやられていた。

でもってそのまま手から気功弾でぶっ飛ばされて心臓に穴を開けたまま崖にズルズルと転がり落ちていく。

新キャラの凄さを表す噛ませ犬ムーブ、俺じゃ真似出来ねぇぜ。

なお父親がクソだからか、命乞いガン無視で爆発するトランクス容赦がない。

 

「お前の息子か、いや似てないな」

「いや、ちょっとそれはないでしょ」

 

アレが自分の息子だと知らないベジータ王子から疑惑の目が向けられた。

というのも、俺が好き勝手して女を抱いているからである。

いや、でも実際にはアレは王子の子供なんですけどね。

まぁ、王子が知らないサイヤ人だとしたら俺の子孫くらいだろうけどさ。

 

「く、来る」

「面白い、この俺様が試してやる」

 

此方に歩いてくる謎の少年、まぁトランクスくん。

それに対して笑みを浮かべるベジータ。

その足元から気が地面に向けて流れていた。

あっ、何するか分かったぞ。

 

「はじめま――」

「フンッ!」

 

ベジータが足を軽く地面に向けて蹴ると同時に地面がトランクスを巻き込んで爆発した。

予め気を流しておいた地面を刺激して爆発させたのである。

気に爆発する性質を持たせるとか気の研究に余念がない。

なお、パパに挨拶しようとした息子への対応としては最悪である。

 

「な、なにするだぁー!?」

「御託はいい、死ぬがよい」

「や、やめ!僕は貴方と争う気は」

 

慌てるトランクスに向けて抜手を放つベジータ。

思わずスーパーサイヤ人になって、両手で防ぎに掛かるが額に汗がびっしりとしていた。

アカン、スーパーサイヤ人になってるのに勝てそうになさ気な感じだ。

 

「そら、もう片方が空いてるぞ」

「左手!?やめてくれ、父さん!」

「……お前は何を言ってるんだ、いや待て」

 

トランクスが遂に耐えきれなくなったのかカミングアウトし、それに対してベジータが一時的に止まった。

そして、暫く考えてなるほどと呟いた。

 

「お前が俺の息子か」

「…………アイエェェェェ、王子ナンデェェェェ」

 

まさかの自分で正解に辿り着くという衝撃の展開が待ち受けていた。

 

 

 

ベジータの対応に混乱するトランクスと他の者達。

ベジータはコ○ン君ばりに推理し始めた。

 

「俺の知っている中でサイヤ人は数える程しか居ない。そして、スーパーサイヤ人になれそうな奴らはもっと少ない。バグみたいなナッパと違って、ナッパの子供は有象無象なので確率は低いため考えないとする」

「お、お前本当に……童貞じゃなかったのかよ」

「おい、そこのハゲ。次に喋ったら殺すぞ」

 

驚愕するクリリンに、俺はドヤ顔してやった。

これで分かったかハゲめ、俺の方が上なのだァ!

 

 

「しかし、コイツはスーパーサイヤ人になっている。逆に考えるならスーパーサイヤ人になれる可能性のある奴の血縁者が怪しい。遺伝子や生活環境が似ていれば、確率は高くなるからな。スーパーサイヤ人で子供がいるのはカカロットだけだ」

「じゃあ、僕の親戚……」

「だが、それにしては大きすぎるのでそれはあり得ない。時間が足らないという問題が発生するが、それを解決する方法を考える。すると、ドラゴンボールが思いついた」

「スゴイ、ベジータの言うとおりなら時間問題は解決だ」

「この時点で、コイツは俺かカカロットかラディッツの息子となる。だが、不意打ちを食らったことから戦闘経験が浅いと分かる」

 

みんなが、ハッとしたような顔になった。

 

「生まれながらにして強いって事だ」

「なるほど、俺やカカロットじゃ下級戦士の血が流れてる。だったら、生まれながらに強いならベジータが一番有力だ」

「下級戦士の息子がナッパのような突然変異のハゲで生まれる可能性は低い。なので王族である俺様の子孫の可能性が大だ。そこから導かれる答えは、俺の血縁者でタイムトラベルを神龍に頼んだ奴ということだ、そしてコイツの発言から息子なのだろうな……貧弱な」

 

吐き捨てるような父親の台詞に愕然とするトランクス。

お前の父親の幻想をぶち壊す!悪いが、このベジータはお前の父親と多分違った成長をしている。

 

「スーパーサイヤ人になったというのなら、それなりの悲劇があったのだろう。そして、それを回避できないということは俺達の何人かは死んでいる。病死か、或いは戦いか……少なくとも、今のコイツよりも強い奴が未来では調子に乗っている可能性があるって訳だ。フハハハハ、面白い」

「こ、この人が僕の父さん……なんてことだ」

 

トランクスがダメだコイツ、はやくどうにかしなきゃみたいな顔をしている。

すまない、慢心してすまない……慢心しないように教育したはずなんだけどな。

 

「僕の目的は、孫悟空さんの病死を阻止し今の僕が勝てない人造人間達の誕生を阻止することです」

「な、なんだってー!?」

 

それは未来トランクス編の突入を表していた。

なお、生まれる前に人造人間を始末するのは賛成である。

 


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