オッス、オラナッパワクワクすっぞ   作:nyasu

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やめて!ゴテンクスの気円斬で、ナッパの毛根を焼き払われたら、ドラゴンボールの力で頭皮と繋がってるナッパの毛根まで燃え尽きちゃう!

お願い、死なないで毛根!あんたが今ここで燃えたら、頭皮マッサージや育毛剤の努力はどうなっちゃうの?毛根の寿命はまだ残ってる。ここを耐えれば、ブウに勝てるんだから!


本編、「毛根死す」デュエルスタンバイ!


さぁ、本編もサービスサービス!


毛根死す、デュエルスタンバイ

オッス、オラナッパワクワクスっぞ。

気付いたらピンク色の空間にいた、なにこれエロい。

生暖かくて、でもってなんか纏わりついてる。

取り敢えず切って……切れない。

 

「こまった……こまったぞ、これ」

「誰だお前」

「お前こそ誰だ」

 

なんかピンク色の生命体が俺の目の前で捕まっていた。

俺知ってる、アレだ映画で見た。

ここはデイブイ・ジョーンズの――。

 

「オレは、魔人ブウ」

「あっ、察し……」

 

どうやら、オレは食べられたようだ。

クソッタレェ、ジャネンバより弱いはずだろうが……。

このままじゃ、っていうか悟空達ヤバくね?

オレのせいで弱体化してるからポタラ使っても、主人公補正でどうにかなるかな?

 

「うわぁぁぁぁぁ!?」

「知らない餓鬼だ」

 

取り敢えず脱出する。

身体をブロック状にして瞬間移動、肉の壁から出た。

取り敢えず、魔人ブウを助けてやり知らない餓鬼も助けてやる。

 

「ありがとうナッパ、おじさん」

「うん?あぁ、悟天とトランクスか」

 

ゴテンクスになってたのか、なるほどなぁと言いながらその辺の肉を切り取る。

 

「お前チョコに出来る技あるだろ、これチョコにしてくれよ」

「良くわからないけど、借りは返すぞ」

 

肉をチョコに変えるビームでチョコにしてもらった。

なんだ、出来るじゃん。

じゃあ、内側からチョコにしてもらおう。

 

「むむむ、その手があったか」

「うわぁ……」

「オレ、オレよりつよいちからを、許さない」

 

そして始まる内部からの攻撃、フハハハハ!所詮、戦いは頭の良いものが勝つのだ。

 

「あっ」

「魔人ブウぅぅぅぅ」

 

なんか飛んでく魔人ブウ、そんなー!

きっと、今の魔人ブウが吐き出したんだ。

おのれ、卑怯な手を使いおって……。

 

「クソぉ、暴れてたら追い出されるのか」

「おじさん、追い出された方が良いんじゃないの?」

「そんなこと言ってるのは悟天だな。外に出たら、死ぬだろうが」

 

安全圏から攻撃する、これが一番いいだろう。

セコいとかゴテンクスから聞こえたが、無視である。

 

「おじさんもサイヤ人なんだからスーパーサイヤ人になって戦いなよ」

「むぅ……」

「ねぇ、聞いてるの?早くスーパーサイヤ人とかになって戦ってよ!」

「無理だ、アレは精神疾患みたいな物だ。伝説のスーパーサイヤ人か頭に来たりしないとなれないんだ」

「ちょっと頑張れば出来るじゃんか、おじさん才能ないんじゃね?」

 

殺してぇ……やってしまったほうがブウの戦闘力も落ちるし良いんじゃないだろうか?

 

「そうだ、僕にいい考えがある」

「あっ?何言ってんだお前」

「気円斬!」

 

それは一瞬だった。

不意を付かれ、しかもフュージョンした強さを持った相手からの攻撃。

普通だったら、避けれた一撃。

強……速……避!無理、受け止める!否、死!

 

「……ハッ!」

「やった、大成功だ!」

 

目の前でオレを殺そうとした餓鬼がはしゃいでいた。

今、オレは死ぬかと思った。

ジャネンバの身体になったオレでも、死ぬかと、そう錯覚した。

ふぅ、オレが死ぬわけ無いじゃんな。

斬られても復活するし、細胞レベルで消されない限りジャネンバも消えてなかったしな。

 

「おじさん、頭!頭」

「えっ、頭?」

 

指さされ、オレは頭を触ってみる。

ツルン、悲しい触感がオレの手にあった。

何だこれは、この触感はなんだ……そうか、これが……この掌にあるものが。

 

「……ハゲか」

「うわぁぁぁぁぁ!?」

 

突如、オレの身体から激しい気が溢れ出す。

それはオレの悲しみ、オレの怒りの具現。

もう失われた友によって覚醒した悟空の如き怒り。

自分の不甲斐なさから、覚醒したベジータのような悲しみ。

 

「あぁぁぁ、あぁぁぁぁぁ!」

 

その日、オレは毛髪を失った!

 

 

 

オッス、オラナッパワクワク……今はそういう気分じゃないんだ。

魔人ブウの体内から排出されたオレは目の前でブウに睨まれていた。

 

「お前、よくもオレの中で暴れてくれたな」

「お前は、ナッパ……その眉毛はどうしたんだ!」

「尻尾まで金に染めてるぞ、アイツ」

 

頭に輪っかをつけた悟空とベジータがなんかいたが、そういうのはどうでもいい。

もうどうでもいいんだ、誰でも良いそういう気分なんだ。

 

「お前達の息子はとんでもないものを盗んでいきやがった」

「何ィ?」

「何言ってんだオメェ」

「オレの、毛根だよ!」

 

スーパーサイヤ人よりもパワーに溢れ、超再生をなんども繰り返したオレはポテンシャルで言えばこのままで一番だった。

だからこそ、なれるという最期の希望がある。

 

「うおぉぉぉぉぉぉ!」

「なんて気の高まりだ、周囲がスパークしてやがる。まさか、スーパーサイヤ人2なのか」

「カカロット、良く見ろ。あれは電流を纏ったハゲだ」

 

頼む、頼むから生えてくれ!オレの毛根よ、今こそ覚醒の時は来たぞ!

 

「はぁぁぁぁぁぁ!」

「なんて気だ、これなら魔人ブウに匹敵するかもしれない」

「フン、ナッパのくせに生意気だぜ」

 

オレは自分の掌の感触に戸惑う。

それは、新しい命だった。

フサフサと揺れる、それはまさに生命の誕生を表現している気がする。

でも、でも……違う、そうじゃない。

 

「何かと思えば、光って髭が伸びただけじゃないか」

「あんまりだぁぁぁぁぁ!」

 

そう、オレはスーパーサイヤ人3になったが、亀仙人みたいな髭が生えただけだった。

 

「クソが、野郎ぶっ殺してやる!」

「お前、強いな。オレの半分くらいだ」

 

スーパーサイヤ人3でお前の半分だと、だったらこれならどうだ!

オレはエネルギーを集めてブウへと跳ね上げる。

喰らえ、ハァァァァ!

 

「ムッ、そんな物!」

「勘違いしてるようだが、パワーボールはただの飛び道具じゃない」

「まさか、オレだって試したことも無いことだぞ」

「サイヤ人の戦闘力を爆発的に高める栄養剤だ!」

 

オレの理性が蒸発していく。

もうこの地球がどうなろうと知った事か。

今は、現実逃避がしたいんだ。

 

「あ、アイツ……スーパーサイヤ人で大猿化する気か」

「だが、様子が可笑しい……まさか、理性が吹き飛んでるのか!?」

 

なんか他二名が騒いでるが、今は八つ当たりできればいいのだ。

もう、吹っ切れた。

 

「ハゲの力を舐めるなよ!うわぁぁぁぁぁ!」

 

オレの意識は飛んだ。

 

 

 

オッス、オラナッパワクワクすっぞ。

なんか気付いたら地獄にいた件。

取り敢えず、そこら辺にいる鬼を捕まえてボコボコにして聞きだしたら悟空達に殺されたらしい。

あの後、大猿になって暴れまくったオレはブウを普通に殺したらしい。

その際、息子たちが死んだことで悟空とベジータが更に覚醒。

オレとの修行で素養があったのかスーパーサイヤ人3に二人共なったらしい。

でもってポタラって、スーパーベジットとか意味不明な状態で瞬殺。

インフレが激しすぎるだろ、オレはあの時点では最強だったはずなんですがねぇ。

本当のチートは主人公補正だって知ってた、安心院さんは正しかった。

 

「やれやれ、35年なんて微妙な年に起こされるとか君、破壊しちゃうよ」

「…………」

「無視は良くないなぁ、知ってるんだよ。君が、僕を殺そうとしたこと」

 

決して、無視をしていた訳ではない。

オレは呼吸を忘れるほど、恐怖していたのだ。

何故なら、目の前に破壊神ビルスがいたからだ。

 

「ビ、ビルス様……オレがそんなことする訳ないじゃないですか」

「僕が嘘を付いてるって言いたいの?」

「い、いえ……あぁ、そう言えばビルス様はもしや予知夢で見たスーパーサイヤ人ゴッドと戦いたいのでは?」

「名前は知らないけど、強いやつと戦うのは会ってるね」

「そりゃ奇遇だ、オレってばその方法を知ってるんです。スーパーサイヤ人が5人で手を繋いで一人にエネルギーを送るんです。そこで、提案なんですけど見逃して貰えませんかね」

 

俺を入れて、悟空とベジータと悟天とトランクス、あと悟飯でちょうど6人だ。

これで、俺も生き残れるはずだ。

 

「サイヤ人がいっぱいいるんだ、お前1人破壊されても良いだろ」

「ちょ、計算も出来ないのかこのクソ猫が!」

「君、調子乗り過ぎだよ」

 

ブンっと現れる、通称ビルス玉。

か、勝てるわけがない相手はあの破壊神だぞ。

しかし、そこで俺の耳に聞いたことがある声がした。

 

『ククク、無様ですねナッパさん。諦めたら、試合終了ですよ』

「フリーザはそんなこと言わない!ダメだ、幻聴が聞こえてる」

 

だが、フリーザ様は破壊のエネルギーを防いでいた。

だったら、俺だって出来るはずだ。

 

「フン」

「ぐあぁぁぁぁぁぁぁ!俺だって、真のゴールデンナッパの力を、ぐぬぬぬぬ」

 

俺の掌と拮抗する破壊のエネルギー、それは俺の全身を飲み込む。

 

「あっ……」

 

だが、やっぱ無理そうだった。

 

「爆発オチなんて最低っー!」

 

オレは爆発した。


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