ここは、どこだ?
オッスオラナッパワクワクすっぞ。
どこだここ、海冷てー!
というか、生きてるぞ!やったぜ。
「マジでわかんねー、なんで気が感じられないんだ」
俺の気を感じる能力がぶっ壊れたんだろうか、んな訳あるかい。
取り敢えず、キューブ状になりながらワープしまくる。
どっか陸地に移動する、異星に着いた時のサバイバルの基本だ。
海を移動しながら、気を探っているのだが如何せん分からん。
そんなはずはないのに、益々俺の気を感じる力が破壊されたのかもしれない説が鮮明になる。
これはヤバイかもしれない。
「親方、海からハゲがー!」
「何、馬鹿なこと言って……ほんまや」
なんかラピュタみてぇな言葉が聞こえたと思ったら、オッサンがこちらを指差していた。
おぉ、ドクロとはオッサン海賊に違いない。
海賊とか初めてみた、よし乗り込むか。
「うわぁぁ、こっち来たぁぁぁ!」
「何だこいつ、これが噂の悪魔の能力者か!?」
舞空術で移動して船に乗り込むと、武器を構えた海賊達が俺を囲いながら聞き逃せない単語を発していた。
いや、まさか、いやでも、もしかしてと思考がグルグルする。
「お前ら、ゴールドロジャーって知ってるか?」
「な、何言ってんだよ!海賊なんだから知ってるに決まってるだろ」
「そうか、そうか……よっしゃぁぁぁぁぁぁ!」
俺は歓喜に打ち震えながら、それはそれとして武器を向けた奴らを何人か残してぶっ殺した。
オッス、オラナッパワクワクすっぞ。
どうやら、俺はワンピースの世界に来たらしい。
そんなことがあるんですね、あるんです!
ワンピースとか懐かしい、アレだ海賊王を目指して……仲間を集めて、アラバスタ行って空島行って世界政府と戦ってゾンビ戦って海賊と海軍戦って、あと三年後だか二年後にシャボンディ諸島でってことで修行してから魚人島に行って、でもってそっからがわかんねー。
「悪魔の実とか食べたいよな。海軍なら動物の悪魔の実たくさん作れるはずだ」
六式使ってた特殊部隊の奴らがキリンとかになってたし、あと銃に犬になる実食わせてたし、海軍なら動物系のが手に入るはずだ。
いや、もうぶっちゃけアレば何でも良いんだがな。
「よし、海軍基地を目指して出発だ」
「そ、そんなことしたら死んじまう!」
俺の発言に反論した乗組員の首を殴ることで吹き飛ばす。
はい、今ので船員が一人減りました。
「今死ぬか、後で生き残れるかもしれない状況、どちらか選べ」
「行くぞ、野郎どもぉぉぉぉ!」
俺達の船は、海軍基地を目指して進みだした。
オッスオラナッパワクワクすっぞ。
俺は知らんけど、コイツら街か海軍がいる場所は危ないから色々知ってるらしい。
まぁ、街なんか襲うってイメージだったけど普通に民間人の船を襲うそうだ。
なんか、俺の知ってる海賊と違う。
「海軍だぁぁぁぁ!クソッタレェェェ!」
「おぉ、アレが海軍か。いきなり砲撃とは威勢が良いな」
コイツら捕まえましたみたいな感じで行こうと思ったらまさかの攻撃。
うむ、これはもしや海賊と思われてるかな?仕方ないな逃げよう。
「よし、はぁぁぁぁ!」
「船が真っ二つに、うわぁぁぁぁ!」
甲鈑から船底に向けて飛び込みながら海を潜水する。
その際、ぶっ壊れたけどそのまま泳いで逃げて欲しい。
悪魔の実を食べたら泳げなくなるのか、そう考えると今だけだな。
そう思いながら舞空術の応用で海の中を高速移動する。
そのまま、砂浜から街まで行くとしよう。
「ふぅ」
長い潜水の末に街に到着した。
そのまま、海軍基地を目指す。
あれだけ船が出ていれば場所くらい分かる。
海軍基地にやってくると、海兵がいた。
うむ、見張りがいるのか知らんかった。
「何者だ?止まれ、用件を言え!あと、なんで濡れてるんだ」
「ここで働かして下さい!」
「はぁ?」
「ここで働きたいんです!」
「ど、どういうことだってばよ」
海兵が困惑していた。
見よ、これがジブリ大作戦である。
相手は就職させざるを得ない。
長い交渉の末に、上に話してみるということになった。
なんでも海軍に入るには、まず身分証明を出して申請書を書いてと色々面倒な手続きがあるらしい。
おいおい、なんだその現代チックなのは漫画なんだからいいよで入れろよ。
「ふむ、君はどこから来たのかね」
「ココナッツ村だか、ココナシ村だか、そんな所だ」
「コノミ諸島にそんな名前の村があったか、彼処から結構離れてるんだが」
「賞金首狩りをしてたけど、海軍の方が収入が安定してそうだから入りたい。力に自信がある」
入り口の前で偉い人が来たので、適当なことを言って地面をぶっ壊す。
殴ってクレーターを作ったら、海兵がビビっていた。
コイツ、人間じゃないだって、いやみんな出来るだろこの世界。
「よ、よろしい。君を海軍に入れるとしよう。だが、アレだぞ……規則とかあるけど反抗するなよ?嫌なことがあるかもしれないけど、我慢するんだぞ?やめておいた方が良いと思うんだが」
「大丈夫だ、問題ない」
そして、俺は海軍になった。
オッス、オラナッパワクワクすっぞ。
海兵になってから制服を支給されたり、礼の仕方や銃の使い方を覚えた。
正直、殴ったほうが速いだろうと思うのだがみんなやってるし仕方ない。
サイヤ人なのに人並みの生活してるわ、俺。
でもって、今日はみんなでパトロール。
海賊がいないか、見回りをするんだそうだ。
海軍って、街をブラブラするか海をフラフラするか、訓練か事務仕事するだけみたいだ。
なんか、俺の知ってる海軍と違う。
「海賊船発見、全員戦闘準備」
「交戦するかもしれん、砲撃手はいつでも撃てる準備をしろ」
「面舵いっぱい!」
初の航海で嬉しいことに海賊を見つけた。
まぁ、先輩達の話ではたいてい砲撃して逃げるらしい。
だから、海賊船の方に大砲を向けて後は去るまで待つのが仕事だ。
海軍は上司の方針に従うらしいのだが、ウチは守る方針らしい。
なんでも、守り抜く正義ってやつらしい、専守防衛だな。
「ちょっと、つまらんので捕まえてきます」
「お前、何を……えっ?」
舞空術で空を飛ぶ、大丈夫だ六式で飛ぶ人を見たことがある。
口を開けて驚いてるが、それは東の海という常識的な場所にいるからだ。
グランドラインとかにはいるから、驚かないで欲しい。
「な、船長ぉぉぉ!空からハゲが!」
「何を、ほんまや!?」
「そぉい!」
取り敢えず、ムカついたのでマストを切断する。
知ってるか、気を伸ばせば刃になるんだぜ。
「何が、おきて……倒れるぞぉぉぉ!」
「意味がわからん、悪魔の実の能力者だ!海に飛び込め!」
逃げ出す海賊達、やめろ飛び込んでどうする。
あっ、ボートとか汚いぞ。
取り敢えず、気弾で乗ってる奴ごと爆破する。
「みんな好き勝手逃げてるが、大海原で遭難するぞ。錯乱してるのか?」
一番偉そうな奴がわからんが、船長はわかってるので飛んでって捕まえる。
死にたくないなら大人しくしろと言ったら、ガグブルしながら静かになった。
そして、俺と船長と船だけで海軍を待つ。
やっぱり暴れるのが一番楽だな、多分これが一番手っ取り早いと思います。
結果として、俺は特別ボーナスを貰った。
なんか船長、50万ベリーの賞金首らしい。
すごい悪党じゃないかとか言ってるけど、そうでもない気がする。
東の海は平和だって分かんだね。
なんか話では、アルビダとかいう500万ベリーの海賊やバギーとかいう1500万の海賊もいるらしい。
宝くじぐらいとか、バギーって意外と凄かったんや。
取り敢えず、給料二ヶ月分が手に入った。
「ウハハ、このナッパ様に掛かればざっとこんなもんよ」
「すげー、ナッパすげー!」
「お前、絶対昇進するぞ!」
そんなことを同僚と話してたら、次の日に支部中佐ってのになった。
なぁ、支部中佐って何?知らない階級なんだが……