オッスオラナッパワクワクすっぞ。
語れば長くなるが、数々の死闘の末俺は東の覇者とかいう1700万の賞金首を倒した。
部下は犠牲になってしまったが、敵討ちはしたから良いだろ。
大丈夫だ、死んでなければ治療してやるからな。
ホイホイっと、怪我人を船に積み込んで次いでにクリークの首を塩漬けにする。
うんうん、また儲かったぜ。
「ふ、船が沈むぞぉぉぉ!」
「あっ、まだイベントあった」
雑魚はどうでもいいと思ってたら、ガレオン船が真っ二つになっていた。
あれだ、七武海の鷹の目が来たんだ。
名前とか、忘れたけど武器は覚えてる。
スゲェ、あれが七武海か。
オサレである。
「お前が鷹の目か」
俺が鑑賞してたら、緑色の剣士が現れた。
コスプレにしか見えないが、ゾロだな。
うんうん、あんな派手な頭は間違えたりしない。
でもって、おぉいたいた。
アレがこの世界の主人公か、クリリンと同じ声をしてやがるぜ。
「オッスオラナッパワクワクすっぞ」
「うん?おう、俺はルフィ、海賊王になる男だ」
「何普通に話してんだよ馬鹿!海兵だぞ、捕まんだろうが!」
鋭いツッコミが主人公に襲いかかる。
鼻が長い、おぉコイツがそげキング。
専用の歌が作られるくらいすごい男だ。
「お、おいお前!ここで俺達とやろうってのか、俺の後ろには一億人の部下がいる」
「な、なんだってー!」
「すげー!?」
「なんでお前も驚いてんだよ、ルフィ!」
なんだ嘘かと納得する主人公。
うんうん、ここでコイツを捕まえてもいいけど戦争になりそうだからやめておこう。
コイツ、主人公だけあって血筋がすごいからな。
それにまだ賞金首じゃないしな。
あと捕まえて革命軍って奴らに俺が狙われる、それは困る。
もし俺より強かったら、面倒だしな。
悪魔の実とか意味不明な物に対処できる気がしねぇもん。
「今日の俺は休暇中だ、だから仕事はしない」
「海兵として言っちゃいけない発言だぞ」
「首領クリークの首があるし、ぶっちゃけめんどい」
うんうん、保身って大事だよね。
取り敢えず、この世界での上位者がどの程度か観戦しよう。
「鬼斬――」
「で、出た~鷹の目の技キャンセルだ」
ぐぬぬという感じでゾロの剣が小さいナイフに止められていた。
僅かにだが、ナイフに気が篭っている。
アレか、武装色の覇気って奴か。
俺のと種類がちょっと違うが、質はだいたい分かった。
「ゾロ!」
「背中の傷は、剣士の恥ってな」
ズバァと斬られるゾロ。
海賊狩り、アンタ漢だぜ。
まぁ面白いもん見れたし、帰るか。
オッス、オラナッパワクワクすっぞ。
部下を治療させながら、クリークの首を換金してウハウハである。
そして、出世するってよやったね。
ちょうど、椅子が無くなったからって今度は海軍本部の少佐になるらしい。
少佐になったから一度本部に顔を出すことになった。
迎えに来られた人達と船に乗って、カームベルトってのを通り過ぎてレッドラインっていうすげー壁の近くまで来てようやく、マリンフォードとかいう場所に来た。
なんでも、すごい科学者によって海王類に襲われないらしい。
すげー、悪魔の実とか作れる人じゃねそれ、銃に悪魔の実を食わせた人だろう。
マリンフォードの海軍本部まで案内される。
俺のこれからの上司に挨拶するからだ。
「ナッパ少佐を連れてきました」
「入れ」
促されて、俺は中に入る。
すると部屋には窓の外を見て、背中を見せる毛深い軍人の姿があった。
これが俺の上司か……圧倒的な、ゴリラだ。
「君が東の海で名を馳せた、首刈りのナッパか」
「は、はぁ……そんな名前が」
「首を持ち帰る事と、賞金首ばかり狙うダブルミーニングだな!よろしくウホ」
「ウホ?」
俺の上司の名前は、ゴリラだった。
本名がゴリラである、キラキラネームってレベルじゃねぇぞ。
ゴリラ大佐というらしく、殆どが能力者である大佐級の実力者らしい。
いや、コイツ絶対ウホウホの実とか食べたゴリラ人間だろ。
どう見てもゴリラってるんだが……。
「これから君にはグランドラインで働いてもらうウホ!グランドラインは非常識が常識の海、慣れが必要だ」
「了解ウホ」
「うむ、グランドラインの後半の海はもっと複雑怪奇だ。一応、どんな物があるか記録があるから見ると良いウホ!」
「イエッサー、ウホ!」
「期待しているウホ!」
ふむふむ、いいことを聞いた。
中々いい上司に巡り会えたと思った。
海軍に来たからには情報を手に入れようと、早速図書館に来た。
グランドラインの島とか加盟国とか悪魔の実辞典とか、世界政府は流石である。
つまりは国連って事だろ、パネェ。
「ログポース、ふむふむ」
なんか漫画で見たことが書いてあったりと、海軍で情報を得られやすいんだなって分かった。
それはそれとして、俺にも部下が出来た。
支部の奴らよりは骨がありそうだが、マリンフォード育ちの海兵なだけである。
俺の仕事は本部で勉強と訓練、そしてグランドラインのパトロールになった。
オッスオラナッパワクワクすっぞ!
グランドラインに来たら戦闘力数百くらいの敵がいた。
うんうん、ちょっと強くなったな。
賞金も三桁で弱い方だし、一気に稼ぐ額が上がったぜ。
まぁ、普通はそう簡単に打ち取れないらしいけどな。
「海賊旗だぜ、ヒャッハー!」
「少佐ぁぁぁぁ!」
「少佐を止めろ、また突っ込むぞ」
部下の静止を振り切って、船の後ろを掴んで空気を蹴る。
六式って奴だ、マリンフォードじゃ使えるやつが何人かいる。
一応、習得には訓練が必要らしいが普通に出来た。
流石サイヤ人である。
「ぎゃぁぁぁ、撃ってきたぞ」
「クソ、だからここの部隊は殉職率高いんだぞ!」
「もうやるしかねぇ!」
船ごと海賊船の横っ腹に突っ込む。
そのための衝角である。
なんで船の先端に棒があるかって、ぶつけるためだよ!
「クソが、イカれてんのか海軍共」
「うぉぉぉぉ、乗り込めェェェ!」
「野郎ども、やっちまえ!」
結局、海軍も海賊も強いやつだけが生き残るのである。
死んだら新しい部下を補充すればいいし、戦い続ければ精鋭部隊の出来上がりだ。
「く、首刈りだぁぁぁぁ」
「呂布みたいに言うなよな、よしお前ら降伏は無駄だ抵抗しろ!賞金首は、全員殺す」
「クソが、やってやんよぉぉぉ!」
自暴自棄になって襲ってくる海賊達、悪魔の実も食べてない奴らなんて雑魚である。
更に、覇気も使えないなんて雑魚である。
次いでに盛り上がってる所悪いが、雑魚は瞬殺である。
「クンッ!」
「くっ、しょ……少佐のクンッだ」
「危なかったぜ、今のうちにやれ!」
薄く伸ばした気、この世界で言う覇王色の覇気と同じ運用で雑魚は気絶する。
三桁程度の賞金首は、みんな余裕で気絶するレベル。
なお、ウチの部下はやりまくってたら慣れた。
そういうやつに限って、覇気に目覚めるから覇気に触れてると覇気に目覚める説、あると思います。
本部に戻ったら賞金首の金で、宴を開いた。
部下と賞金首を狩ったら飲み会、これウチのルールだ。
ウチは死亡率も高いけど福利厚生も充実してるからな。
アイツら、海賊よりも海賊っぽいとか悪口聞こえるけど聞こえない。
あんまり素行が悪いとG5行きらしい、どこだそこ支部?左遷されんの?
あと、誰だ俺の趣味が賞金首のビラを見るって、良く見てるけどさ。
「うん、おぉこれは」
そこには後頭部に3000万の懸賞金を掛けられたそげキングの姿があった。
モンキーDルフィ、3000万か。
アーロンとかいう魚人を倒したそうだ。
うんうん、お前が進み続けるというのならいつか俺と会うことだろう。
だからよぉ、止まんじゃねぇぞ……。
それっぽいことを考えて、明日に備えて寝ることにした。