オッスオラナッパワクワクすっぞ!
グランドラインって最悪だね、いつの間にか嵐に巻き込まれてどっかに飛ばされてしまったぜ。
それにしても、なんだこの島はみんなデカイ。
「噴火、アレは……」
俺が来た島は、みんなデカかった。
そして、そこには大きな巨人が戦いを繰り広げている。
俺は知っている、ここはリトルガーデンだ!
「駆逐してやる、駆逐してやるぞ!」
戦いの最中に、飛んで入って行く。
迫りくる巨大な盾、それに対して俺はパンチを叩き込む。
「何者だ!俺達の誇り高い戦い、水を差すのは!」
「オッス、オラナッパワクワクすっぞ!」
「ふざけた野郎だ、邪魔しやがって」
もう一人の巨人の剣が俺に向かってくる。
すこし、試したいことがあったのだ。
俺の身体が獣化する。
そして、そのまま腕を武装色の覇気で強化して剣とぶつかった。
吹き飛ばされる俺、フハハハ油断したな巨人共。
「何だアレは、太陽か」
「ブロギー、様子が変だ」
わざと受けてやったのだ、せっかくの思い出のためにな。
「か、身体が大きく」
「野郎、ただの悪魔の実の能力者じゃなかったのか」
大猿化した俺の身体、そして悪魔の実と王なる宝が合わさりすごく強い。
試させてもらおうか、新しいパワー!
「フハハハハ、さぁやろうかエルバフの戦士達よ」
「良いだろう、エルバフの戦士はいかなる挑戦からも逃れたりはしない」
「来い、人間!」
大猿化した状態で、武装色の覇気を纏う。
爪先から、手先から、どんどん黒く染まってく俺の身体。
無駄に覇気を使うが、気の量には自信がある。
他の奴らと違ってスタミナ不足の心配はない。
全身を武装色で固めた。
「うおぉぉぉぉぉ!」
「フン!」
俺の拳と巨人のドリーが振るった剣がぶつかり森が吹き飛ぶ。
すごいな、こんな海でこれほどの実力とはビビる。
「久方振りの共闘、遅れを取るなよ」
「お前こそ、身体が鈍っていないだろうな!」
背後から斧が振り下ろされる。
それを、俺は身体をブロック状にして移動することで避けた。
真っ二つにしたと思ったら、相手が別の場所で元通りになる姿に流石にドリーとブロギーは固まっていた。
「ロギアだったのか、意味が分からん」
「まぁいい、殴ればいい話だ」
奴らの武具が黒く染まる。
なるほどな、やっぱり覇気が使えたのか。
「気弾!」
「ッ!?らぁぁぁ!」
「ハイッ、ハイハイハイ!」
連続して気弾を放つ。
しかし、それを盾で弾くブロリー達。
コイツら、ダメージを顧みずに突っ込むとは脳筋か。
「だが、嫌いじゃない!」
「フン!」
「フン!」
お互いに肩を組む、クリンチと呼ばれる状態。
逃さぬということか、ロマンだな。
「捕らえたぞ、食らうが良い」
「軽いパンチだ」
ドリーのパンチが俺に突き刺さる、しかしそれだけだ。
歯が数本折れたが、また生えてくる。
「今度はコチラからだ」
「させん!」
俺のパンチは、横から差し込まれた盾によって防がれた。
数の利を活かした攻防って奴か。
なら、一人ずつ倒すのみだ。
「まずはお前からだ、バリヤー!」
「む、身体が動けん」
「気で貴様を拘束したのだ」
そして、見聞色の覇気でお前の動きは見えているぞ!
「ガハッ!?」
「ブロリー!」
「終わりだ、フン」
「ゴハッ……」
勝ったな、ガハハ!
オッス、オラナッパワクワクすっぞ!
ノリで出会った巨人族をボコって仲間にした。
気に入らないなら力づくでがルールだ。
「おい、船長。なんで船がないんだ」
「それはね、お前達が大きいからだよ」
「いや、というかなんで飛んでるんだ」
「ヨガしてたら、飛べたり炎が出せたり手足が伸びるの」
「なんだって……あの小僧、ヨガをやってたのか」
「鼻が伸びてた奴もいたな……」
まぁ、嘘なんだが。
彼ら巨人族は純粋なのか信じてしまった。
今更、嘘とか言えない。
「よし、船だ。船を手に入れよう」
「泳いで移動できるけどな」
巨人族の肩に乗って、海を移動する。
海王類とか捕まえてしまおうか。
まぁ、どこかの島まで泳ぐとしよう。
オッスオラナッパ、ワクワクすっぞ。
グランドラインの気候とか辛すぎワロタ。
竜巻とか鯖が飛んでくるとか、なんでもありすぎだろ。
一人で移動してた鷹の目ってすげーわ。
「ヒャッハー、海軍だ」
「ひ、人が泳いでる!」
「命が惜しけりゃ船を寄越しな」
俺のお願いに一目散に海に飛び込む海軍、やったぜ。
なお、ブロギーとドリーは乗れないので徒歩で移動。
すげー、海面歩くとかすげー。
「思い切り踏む、そして沈む前に進むのだ」
普通の人は出来ません。
巨人族って凄い。
「ビート板みたいに掴まれ」
「よくわからんが、こうか?」
舞空術で船を進めて、ドリー達を引っ張る。
舞空術ってスゲー便利だわ。
オッス、オラナッパワクワクすっぞ!
とにかくまっすぐ、まっすぐと進んでたら赤い壁、レッドクリフか……えっ、違う?
「シャボンディ諸島か、海軍近いんだよな」
「何をビビっている船長」
「うーん、それはわっしらがいるからかなぁ」
間延びした声が俺達の近くから聞こえた。
この声は、君の名は……!
「大将、黄猿!」
「こんちには、死ね」
頭が吹き飛び意識が真っ暗になる。
最近、こういうの多いなぁ。
意識が戻った瞬間に離れた場所でブロギー達が足を撃ち抜かれていた。
黄猿とか早すぎワロタ。
「ハァァァァァ!」
「驚いた、やっぱり不思議だねぇ~」
「船長、身体が金色に……」
これが本当の黄猿である。
今の俺は、ちょっとばかし強いぞ!
「光の速度で蹴られた事はあるかい」
「遅せぇ」
見聞色を使うまでもなく、見てから余裕で避けられる。
確かに速い、下手したら悟空より速い気がする。
と言っても、スーパーサイヤ人以上であり2や3の戦闘力で見たら以下である。
あと、蹴ろうとした瞬間に察してしまえば場所の特定は余裕である。
「フン!」
「効くねぇ~」
「嘘つけ……」
俺のパンチを避けるように身体に大穴が開いた黄猿。
なるほど、広げることで避けたのか。
そんな風に思っていると、手首が熱くなる。
「おやぁ、焼き焦げると思ったんだけどね」
「火傷したぜ」
「見誤ったなぁ、まったく八尺瓊――」
「技名を言うッ!その前に殴れッ!」
黄猿の顔を殴り飛ばす。
流石に頭が爆発すると思ったのだが、覇気でも使ったのかマングローブにぶつかるぐらいで済んでいた。
まぁ、いい線言ってたと思う。
流石に俺も全身をレーザーで包まれたら、ヤバイ気もする。
俺を倒すなら全身をレーザーで数時間焼きまくって火傷させて皮膚呼吸出来なくするぐらいだろう。
宇宙ですら生存可能なサイヤ人を殺すならそれくらいやらなきゃ駄目だ。
「ナメプとはサイヤ人あるあるだぜ」
「能力に頼りすぎるとは、昔を思い出すねぇ~」
やはり大将と言ってもこの程度、スーパーサイヤ人化したら普通に戦える。
もう、何も怖くない!嘘、赤犬だけは怖い。
よしコイツを殺して……殺される!?
身体が細切れにされる映像が見えた。
ど、どういうことだってばよ。
「あまり、島を壊さないで貰えるかな」
「ほぉ~大物の登場だぁ……」
「邪魔だ爺!貴様、何者だ!」
俺の本能が、コイツが俺を細切れに出来ると錯覚させたと察しさせていた。
死にはしないが、動けなくなることは間違いない。
「通りすがりの、爺だよ。さて、どちらも引いては貰えないかな」
「これは分が悪いねぇ~」
「良いだろう。俺は他の奴らと違って仲間意識くらいあるんだ、ドリー達を治療したいからな」
俺はベジータとかと違って優しいんだ。
俺はドリー達に近づき、気を全力で滾らせる。
「ッ!?島が……」
「ヤルキマンマングローブが動いている!?」
悪いが、ここを船として使わせて頂く。
しかし俺も運がない、やれやれだぜ。