オッス、オラナッパワクワクすっぞ   作:nyasu

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俺の名前はウルヴァ……ナッパだった!

オッス、オラナッパワクワクすっぞ。

どうやら、悟空がベジータと戦うまであと25年くらいあるっぽい。

なんだよ、と思ったけど惑星ベジータから三才の時に射出されるからそれくらいあるよな。

で、俺は仕事するのも飽きてきたのでフリーザ様に有給申請することにした。

 

「ホッホッホッ、お馬鹿さんなサイヤ人でも有給休暇という言葉を知っていたのですね」

「はい、ですので休暇を使って食べ歩きでもしたいと思いましてね」

「そうですね、貴方はサイヤ人にしては食べ物ばかりに拘る妙な所がありましたね」

「ついでに王子もそろそろ独り立ちを経験する必要があるかと、なのでニ年ほど下さい」

「良いでしょう。私もベジータ王子には期待しているので、いい機会でしょう。それはそうと話は変わりますが、ナッパさん。貴方が重力発生室を注文したというのは間違いないですか?」

「えっ、あっ、はい」

「なるほどなるほど、もう良いですよ」

 

なんだか視線を感じてブルッと来た。

一体、何が聞きたかったんだ……まさか!

俺はある結論に至った。

俺が発注した重力発生室はみんな使ってた。

みんなってのはサイヤ人の奴らだ。

アイツら、それで修行して力を付けたらクーデターも早くなるかもしれない。

ということはだ、おいお前の注文したもんのせいでちょっと強くなってて余計な手間がかかったぞ的な意味がいまの質問に込められてたのかもしれない。

やべーわ、しらねーって言っとけば良かった。

 

 

 

フリーザ様と対面した後、俺は出かける準備を初めた。

それにしても有給休暇ニ年も良いとか、流石理想の上司と名高いフリーザ様である。

 

「うわぁぁぁ、やめてくれぇぇぇ」

「そうだ、この反応が欲しかったんだ。うん、帰ってきたのかナッパ」

 

部屋のドアが自動で開いたと思ったら、俺の代わりにお付きになるラディッツの野郎がベジータに泣かされていた。

お前、5歳児に泣かされるとかマジかよ。

 

「ナッパ、俺と代わってくれ。もう、俺に王子の相手は無理だ」

「様を付けろよ、デコ助野郎。貧弱すぎだろ、だからお前は弱虫ラディッツと馬鹿にされるのだ」

「見ろ、やはり俺は強いぞナッパ!貴様が可笑しいのだ、本当に戦闘力4000なのか?」

「慢心は良くないですぞ王子、慢心すれば死ぬって英雄王から学ぶべきそうすべき」

「誰だ!知るか、そんな奴!だが、慢心は良くないな」

 

結果、悟空が開幕ブッバギャリック砲で死なないといいな。

まぁ、主人公補正があるだろうし大丈夫だろう。

でぇじょうぶだ、最悪死んだらドラゴンボールがあるからな。

 

「じゃあ、ちょっと休暇取ってきます」

「フン、行くぞ!ナッパがいない間に、地上げしまくって強くなってやる」

「ま、待ってくれベジータ王子」

 

さて、俺も目的を果たしに行くとしよう。

 

 

 

オッス、オラナッパワクワクすっぞ。

宇宙船で寝ていたら、半年が経過していた。

でもって、地球である。

やべぇ、休暇もう無くなりそうである。

移動時間を考えると俺が出来る事は一年の間だけである。

 

「ここが地球か、随分と俺の知っている地球と地形が違ったな」

 

別の宇宙の記憶が、いやそもそも別世界の記憶が俺に宿っていたのかもしれない。

漫画の世界だし、一個上の次元とかそんなんだろう。

俺の中の記憶では、ドラゴンボールがギャルのパンティの為に使われていることがあった。

アレは名シーンだったが、そんなのに使うなら俺が有意義に使ってやる。

 

俺は適当に空を飛びながら、目当ての場所を探した。

そして数週間の末に、俺は見つけたのだ。

それはレッドリボン軍本部である。

 

「た、隊長空から人が!」

「なんだって!?」

「薄毛のマッチョが降りてきたぞ!」

 

そう、俺はレッドリボン軍のドラゴンボールレーダーが目当てでやって来たのだ。

これにより、ドラゴンボールを見つけやすくするという魂胆だ。

なお、精度は悪い模様なので大雑把にしか分からないがな。

 

「あ、有りえない。銃が効いてない」

「ミサイルを撃つぞ、みんな退避しろ!」

 

わぁァァァと言って離れたと思ったら空からミサイルが飛んでくる。

だが、無駄である。

充足した気を常に体表面で回転させるという俺のパワーアーマーの前には無駄である。

これはクリリンの気円斬を元に、常に薄皮一枚バリアー的なのつけとけば強いのではという考えの元作った技である。

そんな俺の目の前が真っ赤に染まる。

 

「や、やったか!?」

「フン、それはフラグという奴だ」

「む、無傷だぁぁぁ!何だアレは!化物かぁぁぁ!」

 

正面から俺はレッドリボン軍の本部の中に入る。

一番守りが堅い所にトップがいるだろう。

何やら歩いていたら俺の超能力がとか意味不明なオカマ野郎がいたが無視して進む。

総帥室と書かれた部屋の前まで来て、ドアを開けた。

 

「おっぱいぷるんぷるんとか言ってそうだよな」

「撃てぇぇぇぇ!」

「俺に銃弾は効かん」

 

そもそも気のガードもあるが、皮膚が銃弾に貫かれることが無いくらい丈夫である。

銃より殴ったほうが早いくらいだからな、サイヤ人ってヤバイぜ。

銃が効かないと悟ったオッサンが腰を抜かしてブルブルしている。

 

「貴様がレッド総帥だな」

「な、何が望みなんだ。金か、女か、そうだ私の所で働かないか?」

「命乞いなどどうでもいい、俺の望みはドラゴンボールだ」

「なぜそれを、それは極秘プロジェクトに関わってくる内容じゃないか」

「ドラゴンボールレーダーを使わせてもらおうか、そのかわり命は取らないでやる」

 

レーダーのことまでと驚愕するレッド総帥。

お前が身長伸ばすためにドラゴンボール探してるのも知ってるぞ。

 

「ドラゴンボールを使いたい。なんだったら、俺が叶えた後にドラゴンボールを探してきてもいいぜ」

「むむむ、うーむ。いいだろう」

「そ、総帥!?」

 

側近の人が正気かアンタみたいな顔をする。

正気じゃないね、その反応が正しい。

俺も約束を守るつもりはないからな。

 

「いいだろう、お前を一時的だが雇ってやる」

「へへへ、話が分かるやつで良かったぜ」

 

なお、後で裏切るつもりなんだろうなぁ、コイツと俺は思ったりした。

 

原作だとピラフとかの一味が探したり、レッドリボン軍が妨害したり、なんやかんやあってギャルのパンティを貰っていた気がする。

何分、ドラゴンボールとやらを読んでいた男の記憶も劣化するから仕方ない。

取り敢えず、セルとかブウとか強い奴がいるってのは分かったしな。

 

ドラゴンボールは深海とか高山とか色々な場所にあったが、宇宙すら数分は活動が出来るサイヤ人の前には無駄であった。

そして、最後の一つを手に入れた時、案の定奴が動いた。

 

「フハハハ、ご苦労だったな。そして、死ぬが良い」

「料金は一億ゼニーだ、では行くぞ」

 

最後の一つを持ち帰った俺の前に、高笑いするレッド総帥がおり、そして名前は忘れたが何か物を蹴って上に乗る人がパイタッチしてきた。

 

「な、なんだと!この私の抜手が、効かない!?」

「ど、どういうことだ桃白白!世界一の殺し屋なのだろう」

「喰らえ、どどん波!」

 

更に指先からビームを放つ、スゴイ流石殺し屋である。

だが、俺の肉体はサイヤ人故に鋼の如く頑強である。

鉄より自分の身体の方が固いからびっくりだよな、サイヤ人的には鍛えたらそんぐらいなるだろうって常識だけどな。

まぁ、広い宇宙だと金属より固い身体的特徴を持つ宇宙人たくさんいるし、そういうことなんだろう。

その上で、俺は気を常に流動させているのでダメージは軽減される。

 

「あっ」

「馬鹿な、服に穴が開いただけだと!?」

「おい、買ったばっかなんだぞ」

 

やべぇよ、なんか焦げてんじゃん。

タバコ、ワイシャツに落としたみたいになってるじゃん。

殺すか?いや、でもベジータのライバルである悟空の成長には必要だしな。

 

「ぐげぇ!?」

「桃白白!」

「安心しろ、峰打ちだ。喰らえ!」

「素手で峰打ちってなんだ、ぐげぇ!?」

「じゃあな」

 

約束を守るつもりはないのだろう、俺も守るつもりはないからな。

是非もないね。

 

 

 

オッス、オラナッパワクワクすっぞ。

早速、神龍を呼び出した。暗雲が立ち込めて、その中から赤い目を光らせる龍がスライド移動で降りてくる。

何を願うかは決めている。

 

「ドラゴンボールを集めし者よ、願いを言え」

「俺に細胞単位での驚異的な治癒能力を付けてくれ!」

「よかろう、容易いことだ」

 

瞬間、目の前が真っ白になった。

なんと、俺の身体に落雷があったのだ。

雷に撃たれたが、不思議と痛くないのできっと神龍がやったのだろう。

しかし、俺はやったぞ!遂にやったぞ!

飛び散るドラゴンボールを見ながら、俺は高らかに笑った。

 

「ハハハ!これで、毛が生えてくるぞ!抜け毛ともおさらばだ!」

 

後日、医者の所に行ったら一度失った毛根は生えてこないから、今ある以上には増えないとのことだった。

ちくしょぉぉぉぉぉう!


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