「ぅぁあ~・・・。 だっる。」
泳ぐクラゲを片目に光を食べながら本堂へ向かう。
・・・うん、美味しい。
「はぁ。 朝礼行くのだるいわー。」
「あれ・・・。君は。」
「_ん?ゴーシェ?」
通りがかった2人組に出会う。
ちょうどいいや_
「今日から見張り組になったから一緒に行こ?」
「・・・え?」
あれ、知らなかったのかな?
困惑してるし・・・。
「おいおい、知らねーのかよゴーシェ。 _今日からこいつ見張り組だぜ?」
「じゃあその・・・槍? それもしかして_」
「うん、なんだかんだで得物になった。」
ナイスフォローモルガ。
説明しなくていいから楽だわー。
「というわけだから一緒に行こ?」
「わ、わかったよ。・・・よろしくね。」
2人組は3人組になって本堂へ向かう。
それにしてもこの槍、鞘がないのがつらいな・・・。
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「・・・む、来たか。」
「おはよーです。
机の向こうにいる先生に挨拶する。 その左右にはジェード議長とユーク書記。
周りには見張り組が沢山いる。
ジェードが一通り見渡すと、全員揃った事を確認したのか口を開く。
「揃ったな。 まずは_ムーンライト。」
「はーい。 お世話になりまーす。」
周りからの視線が痛いぐらいに注がれる。
私としてはゆっくりできるならそれでいいんだけどなぁ・・・。
「で、それでなんだが・・・。実はムーンライトと組む相手が見つかってないんだ。」
少し気まずそうな表情を浮かべるジェード議長が皆の方を向きながらそう言った。
「そこで、だ。ムーンライトと組みたい者は_」
「いや。いいですよ、議長。」 「_え?」
議長が、見張り組の皆が。 ・・・先生までもが驚いたような目でこちらを見る。
「そ、それでは君はどうするつもりなんだ・・・?」
どうするかだって? そんなの___
「決まってるじゃないですか。 _私が組む相手は一人だけです。 だから。」
皆の方をチラリとだけ向くと、
「私は、一人でやります。」
「だ、だが_」「もうよい。ジェード。」
先生が静かに、それでも何故か重みのある一言で制した。
ゆっくりと、目を開く。
「・・・本当に、一人でやるのだな?」
「・・・えぇ。あの日、決めましたから。」
静寂。
しばらくの間沈黙が続き、私と先生の見つめあう視線が鋭いものになる。
まさに一触即発。 周囲にも緊張が走る。
_確かに、先生は私にとって大切な存在だよ。
でも、私にだって譲れない事があるのです。 だから_
「・・・わかってください。 先生。」
「・・・よかろう。だが、一つだけ条件がある。 _絶対に、帰ってこい。」
体から緊張が抜ける。
張り詰めた顔は一気に緩んで、いつものふにゃっとした笑顔になる。
そして、ため息。
「えぇ、もちろん。 _
頃合いを見計らってか、ジェードが仕切り直してくれる。
さっすがギチョー。
「あー。 というわけで、これから見張り場所について説明する。」
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本日の朝礼終了!
ちなみ自分については一人という関係上、待機場所を決めずに見回り方式で行くらしい。
いやー。気楽に行けるからいいねー。 縛られるのはあまり好きじゃないし。
さて、そろそろ到着かな。
「ゴーストー? いないなら勝手に入るねー。」
確認は取った。そして無言は肯定とみなします!
というわけで合法。 迷いなく入って行き、長期休養所の一角へ。
木の器を覆う布を捲り、表情に影が差す。
器の乗った机に体を寄せ、誰にも聞こえないような声で囁く。
「いつか、約束を果たすから。 ね?__ヘリオドール・・・。」
その囁きは決して響かずに、薄暗い空気の中に溶けた。
薄黄色に輝く変わり果てた宝石を見ながらしばらく、そこに佇む姿は。
どこか儚かった。
博物誌:ムーンライト
性格:気まぐれ。何を考えているかわからない。
髪型:肩まである髪、左側の首辺りの髪に細いリボンを結んでいる。
石言葉「恋の予感、純粋な愛」