-月の宝石-   作:テディア

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朝礼

「ぅぁあ~・・・。 だっる。」

 

泳ぐクラゲを片目に光を食べながら本堂へ向かう。 

・・・うん、美味しい。

 

「はぁ。 朝礼行くのだるいわー。」

 

「あれ・・・。君は。」

 

「_ん?ゴーシェ?」

 

通りがかった2人組に出会う。

ちょうどいいや_

 

「今日から見張り組になったから一緒に行こ?」

 

「・・・え?」

 

あれ、知らなかったのかな?

困惑してるし・・・。

 

「おいおい、知らねーのかよゴーシェ。  _今日からこいつ見張り組だぜ?」

 

「じゃあその・・・槍? それもしかして_」

 

「うん、なんだかんだで得物になった。」

 

ナイスフォローモルガ。

説明しなくていいから楽だわー。

 

「というわけだから一緒に行こ?」

 

「わ、わかったよ。・・・よろしくね。」

 

2人組は3人組になって本堂へ向かう。

それにしてもこの槍、鞘がないのがつらいな・・・。

____________________________________________

 

「・・・む、来たか。」

 

「おはよーです。先生(せんせー)。」

 

机の向こうにいる先生に挨拶する。 その左右にはジェード議長とユーク書記。

周りには見張り組が沢山いる。

 

ジェードが一通り見渡すと、全員揃った事を確認したのか口を開く。

 

「揃ったな。 まずは_ムーンライト。」

 

「はーい。 お世話になりまーす。」

 

周りからの視線が痛いぐらいに注がれる。

私としてはゆっくりできるならそれでいいんだけどなぁ・・・。

 

「で、それでなんだが・・・。実はムーンライトと組む相手が見つかってないんだ。」

 

少し気まずそうな表情を浮かべるジェード議長が皆の方を向きながらそう言った。

 

「そこで、だ。ムーンライトと組みたい者は_」

 

「いや。いいですよ、議長。」  「_え?」

 

議長が、見張り組の皆が。 ・・・先生までもが驚いたような目でこちらを見る。

 

「そ、それでは君はどうするつもりなんだ・・・?」

 

どうするかだって? そんなの___

 

「決まってるじゃないですか。 _私が組む相手は一人だけです。 だから。」

 

皆の方をチラリとだけ向くと、満面の(哀しそうな)笑顔で こう返してやった。

 

「私は、一人でやります。」

 

「だ、だが_」「もうよい。ジェード。」

 

先生が静かに、それでも何故か重みのある一言で制した。

ゆっくりと、目を開く。 

 

「・・・本当に、一人でやるのだな?」

 

「・・・えぇ。あの日、決めましたから。」

 

静寂。

 

しばらくの間沈黙が続き、私と先生の見つめあう視線が鋭いものになる。

まさに一触即発。 周囲にも緊張が走る。

 

_確かに、先生は私にとって大切な存在だよ。

 でも、私にだって譲れない事があるのです。 だから_

 

「・・・わかってください。 先生。」

 

「・・・よかろう。だが、一つだけ条件がある。 _絶対に、帰ってこい。」

 

体から緊張が抜ける。

張り詰めた顔は一気に緩んで、いつものふにゃっとした笑顔になる。

そして、ため息。 

 

「えぇ、もちろん。 _先生(せんせ)♪」

 

頃合いを見計らってか、ジェードが仕切り直してくれる。

さっすがギチョー。

 

「あー。 というわけで、これから見張り場所について説明する。」

_________________________________________

 

本日の朝礼終了!

 

ちなみ自分については一人という関係上、待機場所を決めずに見回り方式で行くらしい。

いやー。気楽に行けるからいいねー。 縛られるのはあまり好きじゃないし。

 

さて、そろそろ到着かな。

 

「ゴーストー? いないなら勝手に入るねー。」

 

確認は取った。そして無言は肯定とみなします!

というわけで合法。 迷いなく入って行き、長期休養所の一角へ。

 

木の器を覆う布を捲り、表情に影が差す。

 

器の乗った机に体を寄せ、誰にも聞こえないような声で囁く。

 

「いつか、約束を果たすから。 ね?__ヘリオドール・・・。」

 

その囁きは決して響かずに、薄暗い空気の中に溶けた。

 

 

      薄黄色に輝く変わり果てた宝石を見ながらしばらく、そこに佇む姿は。

                                どこか儚かった。

 

 




博物誌:ムーンライト

性格:気まぐれ。何を考えているかわからない。
髪型:肩まである髪、左側の首辺りの髪に細いリボンを結んでいる。

石言葉「恋の予感、純粋な愛」
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