もしウィッチの関係者がこんな人だったら。   作:ロンメルマムート

27 / 36
注:謎の糖分回(まあ題名からそうだよね…)


姫さまってザイン=ヴィトゲンシュタイン=ザイン家出身なのかザイン=ヴィトゲンシュタイン家出身なのかどっちなんだろ?(これ小さいどころじゃない違い。元々後者の一族がザイン伯爵家の所領を相続して前者の家になった。ちなみに元ネタの方は前者出身。前者のザイン=ヴィトゲンシュタイン=ルートヴィヒスブルク家出身)


ハインリーケさんの許婚

「ハインリーケ、久しぶり。元気にしてた?」

 

「ヴィリの方こそ元気じゃったか?」

 

「元気だったよ。まあ君がいないと色々大変だけどね」

 

 忙しかったからしばらく会ってなかったけど元気そうだな。

 全く遺産相続とかこの手のことはハインリーケの方が得意でしょ?早く戻ってきてくれないかな。

 どうも初めましてヴィリバルト・ヘルマン・レオポルト・アウグスト・フリドリン・ルドルフ・テオドール・フュルスト・フォン・バイエルライン・ツー・ロイタースハウゼンです。長いんでヴィリでいいですよ。

 で、目の前にいるのが親父の遺言で初めて許嫁だと言うことを俺が知った唯一無二で最高の親友で幼馴染だった筈のハインリーケ・プリンツェシン・ツー・ザイン=ヴィトゲンシュタイン=ザインです。長い?知るかよ。

 

 

 

 前世は普通の民間人でした。

 特に大したこともなくドイツ語を学んでドイツに数年留学した程度でした。

 で、ある日会社の帰りに階段から踏み外して転がったらこうなった。

 

 こちらではフュルスト・フォン・バイエルライン家というバイエルン王国の名門貴族家に生まれました。

 前世ではドイツ語とドイツ史を専攻してドイツに留学してたんでバイエルン王国は勿論知ってました。

 

 ドイツ第2帝国というとヴィルヘルムの帝政と思われてますけど、実際はあれ単なるプロイセン王国を長とするドイツ諸侯の集まり的側面があるんです。

 なんで帝国内にはバイエルン王国、ヴェルテンベルク王国(この国の最後の宮宰がナチスの内務大臣コンスタンティン・フォン・ノイラート、さらに最後の侍従長がクラウス・フォン・シュタウフェンベルクの父親アルフレート・フォン・シュタウフェンベルク)、ザクセン=コーブルク=ゴータ公国(この国の公家ザクセン=コーブルク=ゴータ家は初代ベルギー王レオポルト1世やヴィクトリア女王の王配アルバートを輩出、さらに第3代アルフレート、第4代カール・エドゥアルトはヴィクトリア女王のそれぞれ子供、孫にあたる血縁だけはトンデモナイ家)などなど大小様々な王国、大公国、公国、侯国、自由ハンザ都市(実は現代まである。なんで正式にはハンブルクは自由ハンザ都市ハンブルク)が乱立してた。しかも恐ろしいことにこれらの国、色んなところに飛び地があった。

 

 で、勿論こんなに乱立してたら規格とか色々無茶苦茶でした。そのためMG08/15がすべての地域で使われてたのが珍しいぐらい、なんでドイツ語の辞書に08/15(ヌル・アハト・フェンフツィーン)と言う単語が乗るぐらいです。

 これどう言う意味かと言うと凡庸なもの、月並みなもの、時代遅れなもの、規格、標準のスラングです。

 まあハンス・ヘルムート・キルストの戦争小説08/15で知った方もいるかも。

 

 まあこの話は置いといて我がバイエルライン侯爵家はバイエルン王国の外れにあるロイタースハウゼンに所領を持ち一応城も持ってます。

 城?城です。あ、でもノイッシュヴァンシュタイン城みたいなのじゃなくて屋敷って感じだけど。

 それでも城は城です。

 とにかく所領だけでなくバイエルライン侯爵家は代々バイエルン王国の宮宰や宰相などを輩出してきたとんでもない家。

 実際親父バイエルン最大の銀行の頭取だし、母方の従妹がリッペ侯国に嫁いでたり、祖父は元宮宰、祖母はバイエルン王家の出身、叔父が陸軍大将とかいうふざけたレベルにございます。

 ついでに世界中に資産がある。知ってる限りだと確かIGファルベンとメッサーシュミット、メッサーシャルフの大株主だし各地に不動産持ってる。

 

 で、僕とハインリーケの馴れ初めについては簡単な話、親父の知り合いの娘さんでよく遊びに来てた。

 それでいつの間にか幼馴染からの親友になってた。正直に言って今までハインリーケのことを女性とかそういう目で見たことないです。

 気心知れた親友、そう思ってた時期もありました。親父がガンで急死するまでは…

 

 去年、父が末期の肺ガンだとわかりその数か月後に亡くなりました。

 死去した後遺言書を読んで初めてハインリーケが許嫁で、よくうちに遊びに来てたのもそれの準備のためだったことを教えられました。

 この話に衝撃を受けて暫くふさぎ込んだ。

 半信半疑で訳も分からず悩んだね。

 で、親父の葬儀の時に参加してたハインリーケにそのことを話して泣きついた。この話が嘘だと思いたかったから。

 でもそれが真実で現実でハインリーケも知っていたことを教えられた。

 それでショックで部屋に閉じこもってハインリーケとも絶交しようとしたけど逆にハインリーケに叱責されて立ち直った。俺はただの一般人じゃなくてカールスラント有数の大貴族家の当主で総資産12万ドルの資産家だってことに。

 で、その後何故かプロポーズみたいなこと言った。

 とにかく中身が一般人だからハインリーケ程責任感への耐性が無かったし他に頼れる人がいなかった、それにもしかしたら僕は元々ハインリーケのことが好きだったのかも。

 まあ今の所は一応お付き合いしてるって感じかな?ハインリーケとそのお義父さんには感謝してもしきれないよ。

 だって親父から相続した資産とかの手続き手伝ってくれたし後見人として色々手伝ってくれてるからね。

 まだ学生なのに元領民の世話とか不動産の管理、株式の管理なんて全部できるわけないでしょ。

 

 

 

 

「ヴィリ、ちゃんと領主としての務めをしてるのか?

 貴族の家に生まれたのだからちゃんと務めを果たさんといかんぞ」

 

「大丈夫だよハインリーケ。もう昔とは違うからさ。

 もう逃げたりしないよ。君からもね。」

 

「なんで妾から逃げるのじゃ。妾はそなたの妻になる人じゃぞ」

 

「冗談だって」

 

 もう逃げたりしないよ。責任からも、君からもね。

 

 

 

 

(設定)

名前:ヴィリバルト・ヘルマン・アウグスト・フリドリン・ルドルフ・テオドール・フュルスト・フォン・バイエルライン・ツー・ロイタースハウゼン(通称:ヴィリ)

生年月日:1928年6月6日

 バイエルン王国の名門貴族家バイエルライン侯爵家の若き当主。

 父親はバイエルン銀行頭取でメッサーシュミット社とメッサ―シャルフ社の筆頭株主だった人物。

 父親の急死により15歳で当主を継いだ。世界中に資産を持ち総資産額は12万ドルといわれる。

 名前の由来はヴィリバルト・フォン・ランゲルマン・ウント・エレンカンプ大将とヘルマン・フォン・オッペルン=ブロニコフスキー少将とフリドリン・ルドルフ・テオドール・リッター・ウント・エドラー・フォン・ゼンガー・ウント・エッターリン大将とフリッツ・バイエルライン大将。

 誕生日は皆さんご存知最も長い一日ことD-DAYからです。




<今回の独自設定・原作改変>
・ハインリーケの許嫁
・バイエルン王国
・フォン・バイエルライン家
・15で大富豪(ただし相続)


ドイツ第二帝政に関する知識がそれなりにあるとカールスラントが見かけ以上に弱いことが理解できると思う。
というのも第二帝政下では各地の部隊と規格統一が全くできてなかった。(実はドイツ初の全国統一工業規格は1918年に制定されたMG08/18の遊底のパーツが最初)
さらに言えば現代でもドイツ語は地域差がエグい(北部ドイツ語とスイスドイツ語が全く違う言語に聞こえるとか言う話がある)し料理も地域差が酷い(ドイツ軍の糧食関連の書類でやたら材料・レシピが多いのは地域差が原因。地域によって使う材料作り方が違うとかザラ)

ちなみにストパンキャラの出身地がどこの地域になるかと言うと
バルクホルン:プロイセン王国(東プロシア現ロシア領カリーニングラード州)
ミーナ:プロイセン王国(ポーランド南部現ポーゼン)
ハルトマン:ヴェルテンベルク王国(現ヴェルテンヴェルク州)地味にシュタウフェンベルクと同郷)
意外とバラけるというか方言になると多分ハルトマンとバルクホルン、意思疎通できてないと思う(おそらく日本語に直すと南部弁と静岡辺りの方言になる)。ミーナはその中間だと思いたい…(栃木弁辺りになるのかな?)
誰かカルスラ組が方言で話すSSください。(なおそうする場合ドイツ語と日本語の方言の知識が必要な模様)


一応解説しますけどドイツの貴族制では大公・公爵・侯爵(フュルスト)・伯爵(グラーフ)・男爵(フライヘア)・騎士(リッター)・無しみたいな爵位の順番になる(筈だった気がする)
ちなみにそれぞれの爵位の代表的な人物をあげると
侯爵:オットー・フォン・ビスマルク
伯爵:フェルディナント・フォン・ツェッペリン、クラウス・フォン・シュタウフェンベルク
男爵:マンフレート・フォン・リヒトホーフェン、フォン・ブラウン
騎士:ヴィルヘルム・フォン・レープ、オイゲン・フォン・ショーベルト、アルブレヒト・フォン・クルインハイム
で、フォンは貴族の称号で英語のofにあたる語。
ちなみによく似た単語でツー(姫様はこっちに入る)があるがこれも大体同じ。明確に何処何処を支配している地域を明示する意味がある。
フォン・ウント・ツーというのもあるがこれは名字と支配地域の名前が同じ場合に使われる。(例:リヒテンシュタイン家は正式にはフォン・ウント・ツー・リヒテンシュタインになる。)
ツーの代表的な人物だとヨシアス・ツー・ヴァルデック=ピルモント(親衛隊大将)、フォン・ウント・ツーだとハンス・アダム2世(現:リヒテンシュタイン公)
さらにそれとは別にフォンとツーを重ねる場合もある。
メッテルヒニがその例
クレメンス・ヴェンツェル・ロタール・ネーポムク・フォン・メッテルニヒ=ヴィネブルク・ツー・バイルシュタイン(メッテルニヒのフルネーム)

さらに言えばドイツの貴族家の種類って幾つかある。有名なのはユンカー(エルベ川以東の新興貴族)だけどそれ以外にドイツ化したポーランド系(オッペルン=ブロニコフスキーやデム・バッハ・ツェレウスキーが例)、その他諸邦系(シュタウフェンベルク伯爵家もヴェルテンベルク王国系)、バルトドイツ系などなど…
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。