SA-Xが喋ります。
それが受け付けないヒトはご注意をば。
スーパーミサイルを撃ち込むこと四回、漸く堅牢な扉が開く。
爆煙が晴れるとまたも同じ隔壁が行き先を塞いでいた。
私は彼女に会わなければならない。
会って胸中で暗く立ち込める靄と速まる心臓の鼓動の正体を確かめたい。
部屋の中央へ歩を進めると横に備え付けられているスクリーンが点灯する。
そこから紫色の単眼が私を見据えていた。
「・・・勝手な破壊行動は慎んでくれ、サムス」
「サムス・・・」
この音声には聞き覚えがある。
確かこれは――――
「サムス、サムス・アラン。ソレが君の名前だ。破壊衝動の次は記憶障害かね」
そう、サムス・アラン。
私の名前。
「キミが繊細でやや感情的な女性であることは弁えているが、キミは現在銀河連邦軍指揮下にいることを忘れないでくれ給え」
そうなのか。
ではもう少し抑えなければいけない。
彼らの顰蹙を買っては見放されるやもしれないのだから。
「そしてサムス、キミにはレディーとの共同任務が課せられている筈だ。彼女はどうしたのかね」
「これから捜索するところだ」
目を逸らしながら咄嗟に答える。
私は一体何をしていたのだろう。
自らの過去の行動を変えることは出来ないのに、繰り返し別のオプションを考えてしまう。
「ふむ・・・仕方ない。ではキミには新しく任務を与える」
忙しなく動く手足が落ち着く。
私は彼からの言葉を一つ一つ脳内で復唱しつつ耳を傾けた。
「ここセクター1で空調システムに取り付くクリーチャー、ゲロンを取り除いてくれ給え。
数は五基だ。
方法は任せる。
レディーと合流した場合は任務を続行。
異論はないな?」
「いや」
「・・・なんだね」
「レディー、とは誰だ」
「・・・そうだな、彼女に見覚えがないか。画像を表示しよう」
先程の女性が映し出される。
彼女だったのか。
何かのアクションを取る暇もなく走り去ってしまったあのヒト。
「キミと似た容姿の、人間だ。
キミ達は似た者同士だな。
姉妹か、或いは双子のようなものだ。
合流に成功した暁には積極的に協力して事に当たれ。
理解出来たかね?」
色は青いが、確かに部分的な特徴を見れば私と彼女は似ている。
右手に着いたアームキャノン
頭部のバイザーギア
体格、更には身長まで。
だが――――
「なぜ彼女は急いていた」
「・・・それだけ事態は急を要するからだ。
把握したのであれば君も現場に急行せよ」
少し時間をかけすぎたようだ。
画面の彼に深く頭を下げ、私は作戦を実行に移した。
――――――――――――――――――――
『苦肉の策とは言え、少々短絡的すぎたか。
ナビゲーションルームでのデータは銀河連邦軍へ転送され、その上BSL内の研究員総員とはハッキング合戦。
荷が勝ち過ぎる上に死んでも同じ職場で馬車馬の如く働かされるとはな』
少々短絡的過ぎたか(投稿期間的な意味で)
次回からもう少しよく練り練りします。