東方赤龍伝   作:乙ドラ

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紅魔館のニューバトラー

「知ら…知ってる天井だった。」

 

目が覚めたら豪華な天井が目に入る。昨日泊まってっていいって言われたからなぁ。超ありがたかった。

 

「んで朝に確かレミリアからの呼び出しがあったけどどうやって行こうか…。」

 

 どうしたものか…。確か昨日咲夜さんが何かあったら妖精メイドに言えって言ってたし伝えればなんとかなるかな?

昨日寝る前にバスローブみたいの貰ってそれ着たから1回制服に着替えるか…。

 

 

少年着替中…

 

 

 よし、これで行くか。

部屋のドアを開け顔を出し妖精メイドが居ないか確認するが…おっ、いたいた。それじゃ声をかけに行くか。

妖精メイドのいた位置は廊下の端あたり、俺の部屋が廊下の真ん中くらいだから歩いて…一分のところにいた。長くない?ここの廊下。

 

「すいませーん。ちょっといいですか?」

 

「はい、何でしょうか?」

 

「レミリアのところに行きたいんだけど…案内してもらっていいですか?」

 

「かしこまりました。それでは案内します。」

 

 本物の妖精さんだ。めっちゃ可愛いとは思うけどイメージと何となく違うな。今目の前にいるのは子供くらいの大きさだし普通に可愛らしいだけだ。俺のイメージは手のひらサイズくらいのちっちゃい感じをイメージしてたんだけどな。だが、これはこれでいい!エロい目線がばれないようにしないと・・・。

 

 

妖精案内中・・・

 

 

 

 

 

 

「ここです。それでは私はこれで。」

 

「ありがとうございました。」

 

 妖精さん・・・基妖精メイドさんはふらふらと飛びながら来た道を戻っていった。

ちょっと緊張してきたな・・・。よし、いくぞ。コンコンとノックをして・・・あれ?ノックって三回だったっけ?二回?もういい!感だ、3回でいこう。

 

コンコンコン・・・

 

 あれ?かえってこない。回数ミスった?どうすりゃいいんだこれ。返事帰ってきてないから入るわけも行かないだろうしな。どうしようか・・・。

 

「どうかされましたか?」

 

「うおっ!なんだ咲夜さんでしたか…。実はレミリアと話しに来たんですけど、ノックしても返事が帰ってこなく…。」

 

「そういう事でしたか。少々お待ちください。」

 

そう言うと咲夜さんはレミリアの部屋へと入っていった。

 

 

 

 

 

咲夜さんが入ってから五分くらいしたくらいか?レミリアの部屋のドアが開き、咲夜さんが出てきた。

 

「お待たせしました。それでは中にどうぞ。」

 

「ありがとうございます。」

 

中で何があったか気になるが…聞かないでおこう。俺の第六感が聞くなと言っている。

 

「失礼しまーす…。」

 

中はもう凄かった。俺が借りた部屋もなかなか豪華ですごかったがここは別ベクトルで凄い。壁には豪華絢爛な装飾が施されておりしかもすっごいイスがあった。ほら、国王様とかが座ってそうな感じの。そこにレミリアが座っておりこちらを見据えてる。驚くのはそこじゃないんだ。

 

ベッドの上に棺桶があるんだが…。

 

いやいや!棺桶ってなに!?用途なんなの!

 

「あまりレディの部屋を見回すものではないわよ?」

 

「あっ、すいません。」

 

流石にキョロキョロしすぎたか…。とりあえず棺桶は置いておいて本題に入らないとな。

 

「そういや話があるってことでこっち来たんだけど話ってなんだ?」

 

「そうね、話というのはあなたにとってもいいことだと思うわ。」

 

「いいこと…だと?」

 

「ええ、あなた幻想入りした後の人間がこれからどういうこうどうをするか知ってる?」

 

唐突にされた質問。少し考えてみたが…自分の出せた答えは生きるための行動…か。

 

「生きるために…衣食住を求めるとか?」

 

「ふーん…いい思考してるわね。少数ではあるけど確かにそういった行動をする人間がいるわ。」

 

「少数ってことはほかの多くはどういうことをしてるんだ?」

 

「己の夢、野望を実現しようとするわ。実際私達もそういう目的があったのよ。今はもうしてないけどね。」

 

ふむふむ…ん?でも少しだけおかしくないか?

 

「その話だとこっちに来てすぐになにか企もうとするのか?無計画にも程がないか?」

 

「あなた…バカかと思ったけど結構頭回るのね。」

 

「ば、バカッて言うな!」

 

いやまあ、テストとかの成績はちょっと低かったかもしれないけど…まあ入試の時は全力出したからノーカンってことで。

 

「出、さっきの質問の答えだけど無計画ではないのよ。幻想入りする前から計画を立てたりするものなの。」

 

「来る前から…自由にこっちに来れたりするものなのか?」

 

「特殊な方法を使えば、だけどね。」

 

ええ、てことは俺がいる間にそういう事件が起こるかもしれないってことだろ?…不幸だ。

 

「少しばかり話がそれだけど最初に戻るわね。あなたは衣食住を求める、その答えでいいわね?」

 

「ああ。」

 

「それ、私が与えてもいいわ。それ相応の対価をもらうけど。」

 

「対価…だと?」

 

まさか急に貴様の血を貰うぞォー!とかってなったりしないよな?でも対価か…正直手ぶらで来てるから何も無いしな。何を求められるのか。

 

「ええ、ここで働くというのならその対価として衣食住を提供するわ。」

 

「おっ割と普通だった。」

 

「あなた何を求められると思ってたのよ…。で、どうするの?」

 

どうするか…まあ答えはもう決まってるけどな。

 

「ここで俺を雇ってくれ。俺に出来ることなら何でもやってやるぜ!」

 

「いい意気込みね。それじゃ咲夜、指導頼むわね。一日で使えるようにしておいて。」

 

「かしこまりました。」

 

ほんと咲夜さんすげぇな。気付いたらそこにいるんだぜ?てか俺も慣れたのかちょっとの事じゃ驚かなくなってきたのな…。

 

「ああ、それと今後私のことはレミリア様、と呼びなさい。」

 

「レミリア…様?」

 

なんか慣れないなぁ。てかまさかこれやるためだけに昨日の話があったのか?会ってからはレミリア呼びだったからうっかり出そうだな。

 

「雇い主なのだから当然よ。ほかの事は咲夜に聞きなさい。」

 

「それでは行きますよ。」

 

「はい!」

 

そしてレミリアの部屋を出た後は咲夜さんの後ろをついて行き、別の部屋に案内された。

 

「それでは仕事の説明に入るのですが、その前に軽く自己紹介デモしておきましょうか。既に名前はご存知のようですが、私は十六夜咲夜。あなたと同じ人間、ここでメイド長をしているわ。」

 

「俺は兵藤一誠。えっと、こっち来る前は高校生でー…あ、チーズケーキとか好きです。」

 

「では一誠さん。これからして頂く仕事について説明させていただきます。こちらをご覧ください。」

 

そして一枚の紙を渡された。えっとなになに…執事についてか。…え?執事?あーメイドもいるし普通って事でいいのか?

 

「それでは説明していきますのでよく聞いてください。説明の後は館を案内しますのでどこに何があるか覚えていただきます。」

 

「はい!」

 

教わるからには全力で取り組もう!これも生きるためだし何より助けてくれた恩返しになるかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

はい…夜になりました…。朝仕事の話を貰ったんだけど…一日中説明漬けだった…。一日で覚えさせようとしてたみたいでもうやばかった…。お陰で何とかなった…とは思う。説明受けてた時のは割愛するわ。もう、やばかったから。

 

明日から本格的に働くらしい。朝早いみたいだからもう寝る…。

 


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