スターウォーズ クローン・ウォーズ とある戦術ドロイドの一生…?   作:トッキー

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今回は独立星系連合側(主にヌート・ガンレイ総督)の話です。

でもすんごい短い…。


第十三話 苦悩

 独立星系連合の経営首脳陣達は、皆頭を抱えていた。

 リーダーであるドゥークー伯爵は行方不明。旗艦を失いながらもグリーヴァスは全ての被害を軽く見ており、そして艦隊の多くを帰還させたTO-KK1は、至近攻撃を受けて半壊状態になっていたのである。

 このドロイドは今、彼等がいるすぐ側の部屋で、修理を受けている。

 ヌート・ガンレイ総督は、様々な事に頭を痛めながら、他の経営首脳陣と通信を取っていた。

 

 

 「何たることだ…。パルパティーンを逃しただけでなく、ドゥークー伯爵は行方不明。そして上陸させた部隊の多くを失うとは…」

 『これでは占領地域の保安が保たれんぞ…』

 『銀行の方も、これ以上融資をすると中立性を疑われる事になります…』

 

 『しかし総督。艦隊の多くはまだ健在です。我々にはまだ希望が…』

 「希望!希望だと!?」

 

 

 悲観的になっていたガンレイ総督を勇気付けるように、ホログラムで向き合っていたワット・タンバーは声を掛けたが、今この場では、火に油を注いだだけであった。

 

 

 「その艦隊の多くも、修理な必要なものばかりだ!すぐに前線に投入出来るのは、ほんの一握りの、僅かな艦だけのだぞ!修理ドロイドを総動員させても、いつ出撃出来るのか分からんのだ!!オルトラント級を投入したとて、いつまで持ち堪えられるか皆目見当もつかん!!」

 『その為に今、残っているドロイド工場をフル操業させて…』

 「そのドロイドを輸送する艦艇も、傷だらけで、すぐに動かせる状況ではない!下手な慰めなど止めろ!!」

 『…そんな事分かっています!!しかし、悩んでいるのは貴方だけではない!ここにいる誰もがそうです!!ドロイド部隊も、今回の戦いで全戦力の大半を失っているのですぞ!』

 「総督、お話中失礼します!ある惑星では、今回の戦闘に駐屯部隊も投入したために、反乱が起きたそうです。戦いは泥沼化しているとの報告も…」

 

 

 ニモイディアンの総督とスカコアンの議員が言い争っている中、新たに首脳陣を悩ませる報告が、ルーン・ハーコの口から飛び出してきたのである。

 その報告を受けたガンレイは、今にも倒れそうになっておりながら椅子に深々と座った。

 

 

 「くそ…」

 

 

 そうして呻くように、呟いた所で、副官のルーン・ハーコが更に何かを告げようとして、口を噤んでいるのが目に入った。

 

 

 「どうした?」

 「あ、い、いえ。じ、実はつい先程、グリーヴァス将軍から命令がありまして…」

 「グリーヴァスからだと!?」

 「ひっ!は、は、はい!そ、そうです!!」

 

 

 思わず気弱な副官に怒鳴りつけてしまったが、図らずも、それによってすぐに落ち着きを取り戻す事が出来た。彼は改めて副官に向き直り、少し落ち着いた口調で、再度命令の内容を問い質した。

 

 

 「それで、グリーヴァスは何と?」

 「は、はい。至急ウータパウにある基地に来るようにと…。他の分離主義のリーダー達にも同じ内容の命令を送ったらしいです…」

 「なんだと…?タンバー議員、お主の方には」

 『はい、総督。丁度今命令を受け取りました』

 「レッサー大公、貴殿には」

 『私の方にも今しがた』

 

 

 ひと通確認してみると、確かに経営首脳陣全員に命令を送っている事が確認出来た。

 それを見たガンレイは、一旦話を打ち切る事を提案した。

 

 

 「よし。ならば話はウータパウに着いてからにしよう。これは我々だけではない。他のリーダー達にも意見を仰がねばならん問題だ」

 『承知しました、総督。では』

 

 

 通信を終えたガンレイは、副官のルーン・ハーコを連れて自室に戻っていった。部屋に戻った彼は、戸棚にある度数の高い酒を手に取り、酒を満たした盃の一つを副官に渡した。少々の氷水で割ったそれを、ガンレイは気怠げに見つめた後、一気に流し込んだ。

 思わず呻いたが、それすら気にする余裕も今の彼にはなかったのだ。

その様子を見ていたルーン・ハーコは、普段目にする事のない上司の姿を見て、少し怯えながら尋ねた。

 

 

 「総督。我々はどうなるのでしょう…」

 「……分からん。少なくとも、いや―――」

 

 

 新たに酒を注いでいたガンレイは一瞬口ごもったが、意を決するようにこう述べた。

 

 

 「決してまともな形では死ねんだろうよ」

 

 

 彼自身、平和を望んでいたのに何故銀河を巻き込む戦いの首謀者になってしまっているのか。自室の窓に浮かんだ彼の目には、疲れと後悔等が入れ混じり、深く濁っていた。

 上司のそんな姿を見ていたルーン・ハーコは何も言えず、ただ渡された盃を空ける事しか出来なかった。

 

 

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