黄金の言霊 外伝 オーブの奇跡~希望と絶望の力、お借りします!~   作:マイン

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ルーブの8話を見て、某笑顔動画のコメントを見ていたら思いついたネタ。時系列的には外伝本筋後ですが、あまりネタバレになることはしませんので気楽にどうぞ


ノリで書いた一発ネタ:ウルトラマンR/B 8話改

あらすじ…

 

 レイブラッドの事件が終わって間もなく。舞園とこまると共にショッピングに繰り出していた苗木であったが、オーブカリバーの導きを受け、何故か二人を巻き込む形で別の世界へと転移してしまう。

 転移した先は、平行世界の地球であった。そこは1300年前に『妖奇星』が飛来し、星が墜ちた一帯が『綾香市』となった以外は苗木達の居た世界と殆ど変わらない世界であった。何故この世界に呼ばれたのかは分からないが、折角なので平行世界の観光をしていた苗木達。…だがその時、突如苗木達の前に『黒いオーブ』が出現したのだった!

 

あらすじ終わり。

 

 

 

『私の名はウルトラマンオーブダーク…ノワールブラックシュバルツゥッ!!』

「な…何アレ!?」

「黒い…ウルトラマンオーブ!?」

 ピクニックの最中、いきなり現れた自分たちにとって見慣れた姿の…しかし赤目に銀と黒の配色という不気味なカラーリングの巨人に、三人は愕然とする。

 

「あれは…紛れもなくオーブ、僕と同じ力だ!でも、奴から感じるあの強力な闇の力は…ていうか、オーブダークノワールブラックシュバルツって…クドいネーミングだな…」

「えーと、直訳すると『オーブダーク黒黒黒』…確かに、もの凄い黒強調してますね」

「…もしかして、あの黒いオーブ馬鹿なんじゃないかな?」

 と、名乗りの時点から変人の匂いを感じた苗木達がそんなことを話していると

 

『ムン…!』

「ッ!あの構えは…マズイ、二人ともこっちへ!」

 黒く染まったオーブカリバーを掲げたオーブダーク(以下略)を見た苗木は、即座に二人を連れて離れようとする。そして

 

『オーブダークロックカリバー!』

 

ガゴゴゴォッ!!

 程なくしてオーブダーク放った大地を砕く一撃が周囲の岩石を吹き飛ばし、その余波が苗木達の居る方角へも襲いかかる。

 

「きゃあああッ!」

「くッ…二人とも無事か!?」

「う、うん…」

 二人の無事を確かめた苗木の眼前で、オーブダークは何やら足下にいる誰かへと長々と説教をたれ始める。

 

『お前らはウルトラマンに相応しくない!』

『野球にかまけて出動に後れを取ったな!?』

『怪獣を倒すか知り合いを助けるか、ウルトラマンにはよくあるシチュエーションだ!それを2週間もグズグズと悩みやがって、まあ繊細でいらっしゃること!』

『いいか、一流のヒーローは悩まない。己の未熟さを世間に押しつけないんだよ!』

 

「…なに言ってるんだあの黒いオーブは?」

「誠君、なんて言ってるんですか?」

「あーうん、なんというか…自分勝手なヒーロー像を押しつけているというか、自分の見たいものだけを求めてる…的なことを言ってる。誰にかは分からないけど」

「…なんか、タチの悪い掲示板の書き込みみたいだね」

 オーブダークの傍若無人な物言いに危ない目に遭ったことも忘れかけて呆れていると

 

 

「「オレ色に染め上げろ、ルーブ!!」」

 

シュイイイインッ!!

『『ハッ!』』

 二条の光と共に、それぞれ赤と青を基調とした二人のウルトラマン…『ウルトラマンロッソ』と『ウルトラマンブル』が姿を現した。

 

「ま、またウルトラマンが…しかも二人も!」

「あれは…見たことが無いウルトラマンだ。少なくとも光の国のウルトラマンじゃないな」

「あの黒いオーブと戦うみたいですね…頑張ってください、赤いウルトラマンと青いウルトラマーン!!」

 そして苗木達が見守る中、ロッソとブル、そしてオーブダークとの戦いが始まったのだが…

 

『オーブインフェルノカリバー!』

『『ぐあああああッ!!?』』

 オーブダークの力は予想以上に強く、おまけにロッソとブルもまだ戦闘経験が少ないのか未熟なことも相まって戦いはオーブダークの一方的な展開が繰り広げられていた。

 

「あのオーブダーク…思ったより強い。巫山戯た戦い方だが、相手のことを知り尽くしている動きだ。それにあの二人のウルトラマンもまだ連携が出来ていない…このままではやられてしまうな」

「むぅぅ…!」

 冷静に戦いを見ていた苗木に、後ろでむくれていたこまるが声をかける。

 

「…ちょっとお兄ちゃん!冷静に分析してないで早く変身してアイツをぶっ飛ばしちゃってよ!」

「え?…いやいやお前な、まだどういう状況か分かってないのに迂闊なこと出来ないだろ」

「そんなの一目瞭然じゃん!あの黒いオーブが『偽物』で『悪者』で、あの赤いのと青いのが正義の味方だよ!…ていうか、あの黒いオーブが勝ってるのがなんかむかつく!」

「いや、それはまあ僕もそうとは思うけどさ…」

「あの…誠君、私もこまるちゃんの言うとおりだと思います。以前のことで誠君が不用意にウルトラマンの力を使うことを控えているのは分かっていますけど、今回はあの二人のウルトラマンを助ける事の方が大切だと思います。…それに、なんだかんだ言って誠君も助けに行きたいんでしょう?だったら、誠君のしたいようにする方が良いですよ」

「…ああ、そうかもね。けど、その前にちょっと対話をしてみるよ。平和的にね…二人はここで隠れていてくれ」

 半ば腹をくくって、苗木はオーブダークへと声をかける。

 

「…おい!そこの黒いオーブ!」

『ん?…誰だ君は?』

『あ、アンタ…何してんだ!早く逃げろ!』

「心配は要らないよ。…アンタ、オーブダークノワールブラックシュバルツ…とか言ったか?黙って聞いていれば、さっきから行動と言ってることが矛盾しまくってるんだよ!ヒーローを語ったクチで、他人を思いやる気持ちを貶してるんじゃあ無いッ!!」

『はぁ~?な~にを言っとるんだ君は?ヒーローは強くてなんぼ、綺麗事ばかり抜かす軟弱物にウルトラマンが務まるものか!』

「ウルトラマンは『強い』からウルトラマンなんじゃない!誰よりも誠実に『正義』と向き合い、宇宙の全てを慈しむ『優しさ』があるからこそのウルトラマンなんだ!ウルトラマンを上っ面で理解していると思い込んでるアンタに、彼らを語る資格はないッ!!」

『君は…一体?』

 巨大なオーブダークに臆すること無く言葉をぶつける苗木にロッソとブルが呆然としていると、自身のウルトラマン観を真っ向から否定されたオーブダークが地団駄を踏んで苛立ちを表す。

 

『んん~ッ!!黙って聞いていれば好き勝手言ってくれる…!そういうヌルい気持ちがあるから、ウルトラマンがダメになるのが分からんのかぁーッ!!』

 苛立ちのままに、オーブダークは手にしたオーブダークカリバーを苗木めがけて振り下ろそうとする。

 

『あ、危ないッ!!』

 ロッソがそう叫んだ、その瞬間。

 

ピカァッ!

 

ガコォンッ!

『どわぁ!?』

 苗木の身体が光に包まれ、オーブダークの振り下ろしたダークカリバーを弾き返した。

 

『な、何が起こった…!?』

『か、カツ兄…あれ…!』

『あれは…!?』

 驚く三人の眼前で、苗木が『真の姿』を曝け出す。

 

『銀河の光が、我を呼ぶ!僕が、僕こそが…ウルトラマンオーブだ!』

『オーブダーク…の、色違い?』

 光の中より現れたのは、オーブダークと殆ど同じ姿をした、しかしその瞳にはロッソとブルのように優しい光が宿り、赤、黒、銀のトリコカラーの身体と剣を持った巨人、『ウルトラマンオーブ オーブオリジン』であった。

 

『な、なな…なんで、お前のような子供がウルトラマンオーブに!?ウルトラマンオーブは宇宙でただ一人、『クレナイ ガイ』をおいて他に居ない筈だッ!』

『ああ…お前『ガイさん』を知っていたのか。なら僕のことに気づかなくても不思議じゃあ無いな。…生憎だが、オーブはガイさんだけじゃ無かったんだよ。僕はガイさんとは違う宇宙から来たもう一人のオーブだ』

『違う宇宙のオーブだとぉ…?…巫山戯るんじゃあないよ!そうやって平行世界だとかパラレルワールドとか都合良い設定でウルトラマンを量産してたら、オリジナルの価値が低くなるだけだろうがぁーッ!!』

『本物の力を借りてウルトラマンを気取っているお前にだけは、言われたくは無いッ!』

 感情のままに、二人のオーブは打ち合いを始めた。

 

『そぉい!』

『無駄ァ!』

 同じ姿なだけあってか、スペック上はオーブとオーブダークはほぼ同じらしく剣による打ち合いは互角であった。

 

『ええい、埒があかない!ならば、これでどうだぁ!』

 オーブダークが打ち合いに見切りを付け、ダークカリバーの力を解き放つ。

 

『オーブダークインフェルノカリバー!』

 ダークカリバーから円状の炎がオーブめがけて放たれる。それに対し、オーブも同じく火のエレメントを解放し…更に、手にした『オーブリング・ヌーヴォ』をそのエレメントの紋章へと翳す。するとリングの光に呼応してエレメントが明滅し、やがて『火』の文字が『V』へと変化した。

 

『オーブボルケーノカリバーッ!』

 オーブカリバーより噴き出した、本来の『フレイムカリバー』を凌駕する灼熱の炎が噴火の如くオーブダークの放った炎と衝突する。しばしの拮抗の後…オーブの放った炎がオーブダークの炎を飲み込む勢いで押し返した。

 

ボボォゥッ!!

『ほげぇ!?』

 炎の直撃を喰らったオーブダークは悲鳴をあげて吹っ飛ばされる。

 

『そ、そんなバカな…!私の力はオリジナルのオーブを超えているはずなのに…』

『どこからそんな自信が来るのかは知らないが、自惚れるなよオーブダーク!僕たちはいつまでも同じじゃあ無い、例え敗北したとしても、強くなって2度目は決して負けはしない!常に前に進み続ける覚悟、それがウルトラマンだ!』

『前に、進み続ける…覚悟…!』

『スゲぇ…!』

 手も足も出なかったオーブダークを一蹴したオーブに、ロッソとブルは感嘆の声を上げる。

 

『さあ…これで決めるぞ!』

 これ以上の戦いに意味は無いと判断し、オーブは決着を付けるべく姿を変える。

 

 

「ティガさん!」

『ウルトラマンティガ パワータイプ!』

 

「ダイナさん!」

『ウルトラマンダイナ ストロングタイプ!』

 

「パワフルな奴、頼みます!」

 

『フュージョンアップ!ウルトラマンオーブ パワーストロング!』

 

『光の剛力に、敵は無い!』

『姿が変わった…!?』

『おお…なんか強そうじゃん?』

 オーブオリジンの2倍はあろうかという筋肉で膨れ上がった肉体、赤と黒を基調としたカラーリングと手足の装飾はまるで『プロレスラー』を思わせ、その姿はオーブの師である『ゴライアン』を彷彿とさせる。パワーストロングへと変化したオーブに、自分たちのタイプチェンジより顕著な変化を目の当たりにしたロッソとブルは驚きを隠せない。

 

『フュージョンアップまで…二番煎じもいい加減にしろ、このパクリ野郎がぁー!』

 自分の事を棚に上げて、オーブダークはオーブの力を使いこなす苗木に怒りを燃やして斬りかかるが…

 

『ふんッ!』

ドゴォッ!

『ごふぅ!?』

 大上段から振り落としたダークカリバーを片手であっさり受け止められ、返す勢いで放たれたパンチを顔面に食らい悶絶する。パワーストロングはその名の通り全フュージョンアップの中で最強のパワーを誇る形態である。いかにオーブダークが優れていようと、力勝負で勝てる見込みは低いのだ。

 

『き、貴様ぁ…これでも食らえ、ダークゼットシウム光線ッ!』

 半ばヤケクソのオーブダークは『ゼットシウム光線』に酷似した構えから光波熱線を放つ。オーブはそれに対し避けるそぶりすら見せず、むしろその場に仁王立ちして光線をまともに受けたのだった。

 

バババリィッ!ドガァアンッ!!

『や、やったか!?』

 

『…そんなものか、オーブダーク!』

『な、なんだとぉ!?』

 爆煙の中から現れたのは、直撃を受けたにもかかわらずその分厚い大胸筋で平然と耐えきったオーブであった。

 

『あ、あの攻撃をノーガードで耐えた!』

『な…ナイスバルク!』

『どーも。…これで止めだ!先生、技をお借りします!』

 オーブが身体を抱え込むように撓めると、凄まじい光子エネルギーがオーブに収束する。これこそオーブがゴライアンから継承し、その余りの威力と負担からパワーストロングのような形態でしか使えないとっておきの技。

 

『スペシウム…キャノンッ!!』

 

ズボォッ!!

 オーブの全身から放たれた超特大のスペシウム光線がオーブダークへと発射された。

 

『や、ヤバい…バーリアッ!』

 オーブダークは咄嗟にバリアを張るが、もはや焼け石に水である。

 

スバァァァンッ!!

『ぎょえええええええッ!!?』

 スペシウムキャノンはバリアごとオーブダークを飲み込み、そのまま遙か彼方へと吹き飛ばしてしまった。

 

『ふぅ~…あ…しまった、変なところに吹っ飛ばしてしまった。思っていたより頑丈だなアイツ…まあいいや、ひとまずこれで当面は再起不能だろう。僕がするのはここまでで十分だ、その先を決めるのは…彼らだろうからね』

 

「…お兄ちゃ~ん!」

「誠くーんッ…!」

『…さて、彼らと話をしてみるとしよう。この世界で何が起こっているのかも知りたいし、二人を待たせるのも悪いからね…』

 自分に呼びかける舞園とこまるに手を振って応えた後、オーブは唖然としているロッソとブルの元へと向かうのだった。

 




ウルトラダンガンナビ!…と言う名の解説

今回出てきた技について解説をば

オーブボルケーノカリバー…オーブがオーブカリバーの「火」のエレメントを解放し、更にオーブリング・ヌーヴォの力で強化して放つ技。使用時にエレメントの文字が「火」から「V」に変わる。(VはVolcano=火山の頭文字)
今までのオーブフレイムカリバーを遙かに超える火力があり、拘束するだけでなく炎として放出することも、炎を刃に見立ててそのまま切り裂くこともできる
他のエレメントも同じように強化された技を放つことが出来るが、それはまたいずれ…

スペシウムキャノン…オーブ(苗木)がゴライアンから継承した技。ウルトラ戦士の多くが手から放つスペシウム光線を、全身から放つことで高威力、超射程、広範囲攻撃を可能とした技。しかし、その余りの威力故並の戦士ではコントロールできず、ゴライアンのような屈強な体格が無ければ逆に自分が吹き飛ばされかねない技である。当初は苗木も習得を諦めていたが、フュージョンアップにより頑強な肉体を持つ姿に変身できるようになったことで使いこなせるようになった。


苗木がガイのことを知っていた理由は本筋で、ではまた次回
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