黄金の言霊 外伝 オーブの奇跡~希望と絶望の力、お借りします!~ 作:マイン
それはそうとして、ルーブ劇場版見ました!フルCGウルトラマン、ネクストのときより遙かに進化してますね…。登場シーンとか動くまでCGなの気づかなかったですよ。そして空中特撮がなにより格好良かったですね。巨大ヒーローの重量感はありつつも機敏な動きを魅せてくれるのは、ウルトラマンを置いて他にはありませんから。
そしてトレギア…ちょっと強すぎない?詳しくはネタバレになるので内緒ですが、主役補正と歴代でもかなりのチートを相手にあそこまで渡り合うとは…今後のウルフェスでも色々と暗躍が期待できそうです
ではどうぞ
「…説明を、お願いできるかしら?」
いち早く正気に戻った霧切が、79期生達に眼前のモノクマーズについての説明を求める。
「あ、あー…そういや未来機関の人らいるんだった」
『ヘルイェイッ!ミー達の華麗な名乗りはスルーかテメーらッ!!?』
『…ちゅうか、よく見たら『マスター』にそっくりなお人が居るやないか!それにその隣に居るんは十神のボンや霧切の姐さん達やないか!?』
『朝日奈ちゃんたちも居るわ!…もしかして、貴方たちが『腐川さん』の言っていた『未来機関の78期生』の皆さんなのかしら?』
「ッ!腐川さんを知っているのか!?無事なの?こまるたちは!?」
『お、落ち着いてよ!そんなに一気に言われても僕たち分からないよぉ!』
『…情報過多、オーバーヒート…ブシュー…』
パァンッ!!
「うひッ!?」
互いに状況が理解できず混乱する一同を、唐突な王馬の柏手が鎮める。
「はーい皆落ち着いてー。…今からちゃんと説明してあげるから、ゴチャゴチャ喚くのはやめてよね」
「…は、はい」
「…ぷはぁッ!苦しかった…」
「あ、最原ちゃんお帰りー。…じゃ、後はヨロシク」
「え?僕に振るの?…しょうがないな」
注目を集めておいて自分に丸投げする王馬にため息を吐きながら、最原たちは苗木たちにモノクマーズについて説明する。
「えっと…このモノクマーズは、搭和グループが試験開発した『希望ヶ峰学園初等部専用お手伝いロボット』なんです」
「希望ヶ峰学園初等部…お手伝いロボット?」
「前にも聞いたかも知れませんけど、私たちの世界では江ノ島先輩による『人類史上最大最最悪の絶望的事件』は起きず、江ノ島先輩が敵になることもありませんでした。…でも、『モノクマ』が作られなかった訳じゃあないんです」
「俺らもよくは知らないんだけどよ、例の事件が起きる前にこっちのモナカちゃんは既にモノクマを『完成させていた』らしい。…で、江ノ島先輩が改心したことでモノクマは建前の筈だった『お手伝いロボット』として正式に搭和グループの商品になることになった。その試作品として作られたのがこのモノクマーズなんだと」
「なんでもモノクマに搭載する予定の『アルターエゴ』のマスターデータをある程度まで成長させる必要があって、様々な経験を積ませるためにモノクマーズにそのコピーを搭載していると聞いたヨ」
「…そ、そんなことをして大丈夫なの?仮にもそれはモノクマだよ?」
「そうだべ!いつかそいつらは人間に反旗を翻して暴走するべ!」
『そんなことしないよッ!オイラたちは人間が大好きなんだ!』
『ま、アレや。ワイらはなんとかポケットの無いド○えもんみたいなモンやと思ってくれや』
『アタイ達がこうやって兄妹で性格が違うのも、人間を正しく理解するためのモノなのよ』
『ヘルイェーッ!例え兄妹達が敵に回ろうが、言子とミーのバンドメンバーの唯吹とそのダチを裏切ったりなんかするモンかよーッ!!』
『喧嘩ハ、嫌イ。皆、仲良ク…』
モノクマーズたちは必死に身の潔白を訴えるが、今まで幾度となくモノクマという存在に苦しめられてきた未来機関からすれば、そう簡単に信じられるものではない。
「…ふん、まあいい。百歩譲ってソイツらが暫定無害として、ソイツらが何故ここに居る?」
「それは、僕らにも…。ねえ、どうして君たちがここに?モナカちゃんたちと一緒だったんじゃないの?」
『…それがオイラたちにもさっぱりなんだ。皆と鬼ごっこして遊んでたら、急に足下がグラグラ揺れて…ついでにモノファニーも吐いて、気がついたらこの街にいたんだ!』
『いやー、ビックリしたで。なんや視界がグルーンッ!って反転したかと思ったら搭和シティにおって、しかも滅びとったんやからな』
「グラグラ揺れたって…もしかして君たちも、ゴン太たちと一緒にこっちに来ちゃったの?」
『え?それって…最原君達も?』
「ええ。俺達も『次元の歪み』とか言うのに落っこちて学園ごとこの世界に飛ばされて来ちゃったんすよ。どうやらあの時歪みが起きたのは学園だけじゃなかったみたいっすね」
「…ところで、今鬼ごっこで遊んでいたと言っていたけれど、もしかして『私たちの世界の初等部の子達』も一緒なの?」
『…ウウン、蛇太郎タチハ来テナイヨ。…アル意味『一緒』デハアルケドネ』
「?どういう意味じゃ?」
『モノダム!テメー回りくどい説明してんじゃねーぞッ!…ダーもう、説明すんのが面倒だッ!ついて来な、直ぐに分かるぜ!』
『…うん、そうだね。ここは人間には危険な場所だし、モタモタしてると『アイツら』に見つかるかも知れないしね。よーし、皆で『基地』に戻ろう!』
「基地…?何のこと?」
『まあまあ、ひとまずここよりは安全な場所やさかい心配すんなや。ほな行くで~』
「…とりあえず、ついて行ってみよう。ここ居たってしょうがないからね」
「う、うん…」
モノタロウたちを先導に移動を始めた最原たちは地下鉄の線路に沿って歩いて行き、途中で職員用の非常通路から更に下…『下水道』まで降りてきていた。
「うぇ、くっせぇ…おいポンコツ共、ホントにこんな所に安全な基地なんかあんのかよ?」
『酷いよお母ちゃん!オイラ達嘘なんかついてないよ、昔から言うでしょ?『木を隠すにはゴミの中』って!』
「…それ『ゴミの中』じゃなくて『森の中』じゃないの?」
「ていうかお母ちゃん…?」
「入間さんはモノクマーズの定期点検を任されていますので、親しみを込めてそう呼ばれているんです。…モノタロウしか呼びませんけど」
『まあ文句言いたい気持ちは分かるけど我慢してや。地下鉄沿いで行けば楽なんやけど、あそこは見通しが良すぎて『奴ら』に見つかってまうからな』
「…ねえ、さっきから言ってる『奴ら』って何なの?」
『ソレハ…』
「…ッ!皆さん、ストップです!向こうから『複数の熱源』が近づいてきます!」
周囲を警戒していたキーボの熱源センサーが、通路の向こうから近づいてくる存在を感知し、警告を促す。
『ま、マズイ!きっと奴らだ、皆隠れるんだッ!』
「か、隠れろたってどこに…?」
『何処でもいいっつーのッ!とにかく身を隠せ!姿さえ見えなきゃ問題ねーんだ!』
「いやお前らはちっこいから良いだろうけど、こんなところで俺らが隠れる場所なんて…」
『…でしたら皆さん、こちらに集まって下さい。小規模ではありますが、光学迷彩機能のバリアを張ります。その中ならばやり過ごせるはずです』
「わ、分かった!」
レムの指示に従い皆が一カ所に集まると、全員を包み込むようにバリアが展開され、バリアは周囲の景観に溶け込んで皆の姿を隠す。
「ほ、ホントにこれで見えねえのかよ?」
『透明怪獣ネロンガのデータを基に、特殊な電磁波で周囲の物質と完全に同化して内側の空間と外界を遮断するバリアです。…但し、音や物質は素通りしてしまうので何があっても動かないでください』
「了解したわ。…さて、何が来るのかしら」
だんだん近づいてくる何かが『這うような音』に、バリアの内側で固唾を呑んで様子を窺っていると…やがて『そいつら』は現れた。
『ギチ…ギチチッ…』
「…―ッ!!?」
軋むような鳴き声と共に現れたのは、刺々しい甲殻を『アメンボ』のような躯に貼り付けた異形の怪物。頭部と思しき場所に目玉が一つだけ存在し、四つ脚をついて歩いているが腹部に小さな脚を2本収納している。…そんな怪物が少なくとも視界に入っているだけで『数十体』の群れを成してゾロゾロと這い回っていた。
(んなッ…!?ちょ、なんですかこの気持ち悪いのは!?)
(こ、こいつら…ッ!間違いねえ、ガメラシリーズに出てきた『レギオン』だ!確か…『マザーレギオン』っつー親玉が生み出すやつで、『ソルジャーレギオン』とか言ったはずだぜ)
(…成る程、まさしく『兵隊』ってワケか)
(こ、これ大丈夫なの?こんなに居たらバリアを超えて来たりするんじゃ…)
(静かに、今は我慢して…!)
無数のソルジャーレギオンが蠢く悍ましい光景に声が出そうになるのを必死で堪える。
ザザザザ…
しかし、意外なことにソルジャーレギオンの群れはバリアを『素通り』してそのまま通路の奥へと消えていった。
「…ハァッ!し、ションベンちびるかと思ったべ…」
「なんとかやり過ごせましたな。…しかし、何故見つからなかったのでしょうか?あれだけ数がいたというのに…」
「…そ、そういえば、確かレギオンは『電磁波』に反応するんだったっけか?だから携帯みたいな『電波』を発するものに寄ってくるんだ」
『…おそらく、このバリアが放つ電磁波が周囲の壁と同じであったために視覚以上に迷彩効果があったのでしょう。加えて、バリアの内側から発せられる電波は全て遮断されるので皆さんの存在にも気づかなかったのだと推測できます』
『あ、危なかったぁ…。アイツらオイラ達を見つけるともの凄い勢いで襲ってくるんだよ。それって、オイラ達の電波に反応してたからなんだね』
「…そういえば、あの怪物のことを知っているようでしたが一体何時見たんですか?」
『初めて見たんはつい昨日や。なんやったか…あのゼブブとかいう胡散臭いオッサンが現れた直後ぐらいに地下に現れおってな、一匹だけかと思うたらとんでもない数でうろつきおって、隠れるので精一杯やったんやで』
「…あからさまに怪しいね。どうやらギャオスもレギオンもアイツらの手下ってことでいいみたいだね」
「あれ?でも街の人たちはギャオスのことは知っててもレギオンのことは知らなかったみたいっすけど」
『大人の人たちは滅多に地下には降りてこないのよ。以前は大人の人たちが地下に追いやられてたみたいだけど、『あの事件』以来それが逆転しちゃったみたいよ』
「事件ってえと…話しに聞いた『大人の子供の戦争』って奴か?モナカの嬢ちゃんが引き起こしたっつー…」
「…そういえば、その子供達何処に?この街ではまだ大人しか見てませんが…」
『それも纏めて説明してやるから基地に行くってんだよ!とにかくついてこいヘルイェイッ!!』
「…しょうがない、先に進もう」
『ミンナガ、ゴメンネ…』
よほどレギオンが恐ろしいのか先を急がせるモノクマ―ズに、皆は渋々ついて行くのだった。
それからしばらく、道中何度もレギオンの群れをやり過ごしながら歩き続けた最原たちはやがて下水道の最下層へと辿り着いた。
「…ここが最下層みたいっすね。で、基地ってのは何処っすか?」
『基地はあの梯子の上にあるんだ。さあ、早く行こう!』
「うぇ、あれ上んのかよ…クソだりぃ…」
「男死共!先に上って下さい!女子のスカートをのぞき見ようなどという最低行為は許しませんからねッ!」
「しねーよンなことッ!」
「そもそも君らのパンツにそんな価値あるの~?」
「王馬君煽らない…。あ、月光ヶ原さんは僕がスタンドで運ぶからちょっと待ってて貰えるかな?」
「……」
「…なあ、さっきから月光ヶ原っちはなんで『喋らない』んだべ?」
「さあ…?」
『ほれほれ、無駄話してえんとさっさと上ってや!またレギオンが来たら面倒なことになるで!』
モノクマーズに急かされながら梯子を登り、上った先にあった『大きなシャッター』を開いた先には、予想外の光景が広がっていた。
下水道の地下深くに存在していたのは、ちょっとした学校ならすっぽりと収まってしまえそうな程に広い空間であった。あちこち壊れてはいるものの壁や天井はそれなりに頑丈そうで、ただの空き部屋と言うよりは『シェルター』と言って良い代物である。そこにはいくつもの住居らしき建造物があり、多くの人々がそこで生活していることが見て取れる。
…だが、彼らが驚いたのはそこではなかった。
「こ、ここは…!?確かに『基地』と言えるものではありますが…何故、こんなにも多くの『子供』が?」
「しかもアイツら…『モノクマの仮面』を被ってる!?」
『ここは元々、以前の争いで大人達が隠れていた場所なんだ。搭和シティの『物資貯蔵所』だったみたいだよ。今は大人達と入れ替わりで、子供達の避難所になってるんだけどね』
ゴズの言うとおり、慣れない手つきで必死に家事をこなしていたのはまだ年端もいかない子供達ばかりであった。
「…一体どうなっている?俺が腐川から聞いた話では、大人との争いに敗れたガキ共はあの『希望の戦士』とかいう連中が引き連れて何処かに消えたらしいが…」
『ええ、そうよ。…でも、あのゼブブが現れて大人達がおかしくなって以来、大人達は以前にも増して子供達を迫害するようになったの。それに加えて、空にはギャオス、地下にはレギオンが現れるようになって、行き場を無くした子供達はここに避難することになったのよ』
『幸いあのレギオン共はおつむの出来は悪いみたいでな、ああやってしっかり戸締まりさえしとけばひとまずこっちに気づくことはない。ただ、代わりにこっちも身動き取れへんくなってもたんやがな』
『ミー達はガキンチョ共の代わりに外に出て、足りない物資を集めたり地上の偵察なんかをしてやってるんだぜーッ!…で、たまたまそん時にオマエラを見つけたってワケだぜ!』
『…ソレデモ、何人カハアノ怪獣タチニ連レテ行カレチャッタ。悔シイ…!』
「『連れて行かれた』…?あの怪獣達が街の人たちを襲っているのには、何かの『目的』があるのか?」
モノクマーズの話に疑問を抱いた最原が考え込んでいると…
「…おーい!モノタロウー…ッ!」
一番奥にあった建物から飛び出してきた『赤毛の少年』が、モノタロウの名を叫びながらこちらに駆け寄ってくる。
『あ、大門君だ!おーい!』
「え!?大門君って…あの大門君?」
「あのガキは…ッ!俺を閉じ込めてくれた『希望の戦士』とかいう連中の一人だ!」
「じゃあ希望の戦士って…もしかして『会長の子供』のあの5人のことなの?」
「会長の…子供?」
近づいてくる大門に思い思いの反応を見せていると、大門は全速力で…よくよく見れば焦っているかのような『必死の形相』で走っており、やがてモノタロウを庇うように背中にやると最原達と向かい合った。
「何処に行ってたんだよモノタロウッ!?あの怪物共がウロウロしてるのに…オマケに『オトナ』まで連れて来やがって!」
『ち、違うんだよ大門君!この人達は君たちの言うような悪い人たちじゃないんだよ!』
「…そうですとも!君たちの事情については知っている。少なくとも、今我々は君たちを傷つけるような真似はしないことは、このグレート・ゴズが約束する!」
「…ッ、そんなこと…信じられるかよッ!」
「フム…この強情さ、どうやら性格は少なくとも僕らの知っている大門君と同じなようだネ」
「呑気なこと言ってる場合かよ!」
『はわはわ…どうしましょう?こんな時は…こまるちゃーん!こまるちゃーん!』
「こまる…!?」
モノファニーの呼び声が基地に響き渡り、その直後に建物の一つの扉が開く。
「今の声…モノファニー?帰ってきてたの?」
「こまるッ…!?」
余りにも聞き馴染みのある声に部屋から出てくる人物を即座に察した苗木が大切な『妹』の名を呼び…その姿を見た瞬間、思わず目を見開き声が詰まる。
「え…お兄、ちゃん…!?」
同じように兄の名を呟き驚きに見開かれたこまるの目は『左目』が痛々しく血で滲んだ包帯に覆われ、更には『右手首から先』が『存在していなかった』。
ウルトラダンガンナビ!…と言う名の解説
今回はモノクマーズとソルジャーレギオンについて
モノクマ―ズ…原作ではモノクマの子供として登場した5兄妹。今作では江ノ島が改心しているためモノクマそのものも単なる自立行動型のロボットとして商品化され、モノクマーズはその試験機兼モノクマ全機に搭載されるアルタ―エゴの基礎プログラム育成の為に作られた。人間の思考を理解するため敢えて子供と同程度の知能から同年代の人間と共に成長させる為に、初等部のモナカたちのお世話係として学園に導入された。
ちなみにモノタロウは大門、モノスケはモナカ、モノファニーは言子、モノキッドは新月、モノダムは蛇太郎と仲が良い。苗木のことはモナカ達の保護者ということで「マスター」と呼んでいる
ソルジャーレギオン…平成ガメラ2作目にて、宇宙から地球に飛来した地球外生命体。「プラント」と呼ばれるレギオンの中枢を守るために、巨大な「マザー」から生み出される。外殻をケイ素(シリコン)で構成された生物で、その中身はガスが詰まっているだけのがらんどう。微かな知能だけを有しており、周囲に電磁波を放って状況を確認しガスを調整して身体を動かしている。シリコンが好物だが、それ以上に異常な電磁波に対して過剰なまでの敵対行動をを働く。原作ではその習性を利用され、発電施設の電磁波に集められて一網打尽にされた。
ちなみにモノクマはそのボディにシリコンを多量に使われている上に電磁波をビンビンに放っているので、モノクマーズを除いたモノクマはほぼ全てレギオンに喰われてしまった
ではまた次回。同時更新の本編もよろしく!