仮面ライダーリミット   作:甘々胡麻ざらし
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少し書き方を変えたのと、一部の補足。
いつものが良かったのならコメントで教えてください。


エピソードファースト
その名はリミット


とある国の軍事基地で隊長と思われる人物がコーヒーを飲んでいた。だが次の瞬間、警報が鳴りコーヒーを溢す。

 

「どうした!」

「大変です隊長!我が国の全軍事システムがハッキングされてしまいました!」

「なんだと!?」

「それ以外にも11ヵ国、計12ヵ国の軍事システムがハッキングされ、日本に向けてミサイルが発射されました!」

「そんな馬鹿な!軍事システムは独立したネットワークで管理しているのだぞ!?ハッキングされることなどあるはずがない!」

「でも実際に起きてますよ!」

 

隊長はすかさずテレビを点ける。そこには日本を射程範囲とする12ヵ国のミサイル、計2341発がハッキングされ、日本に向けて発射されたと映し出されていた。隊長は拳を握りしめ机を叩いた。

 

「今すぐ軌道を変えるとは出来ないのか!」

「む、無理ですよ…。」

「くそっ!」

「あ!隊長!テレビを見てください!」

「どうした!?」

 

テレビを見るとそこには白銀の騎士が空中に浮かんでおり、片手に持った剣でミサイルの半分ほど破壊したのだ。

 

「なんだあれは…!」

 

これが後に白騎士事件と呼ばれることになった。

日本を射程範囲とする軍事ミサイル、計2341発を白銀の機体が打ち落とし、それを捕獲しようとした各国の戦闘機207機、巡洋艦7隻、空母5隻、監視衛星8基を全て一人の死者を出すことなく破壊したのだ。

そしてその後篠ノ之束と呼ばれる科学者がIS《インフィニット・ストラトス》を発表し、ISは「究極の機動兵器」として一夜にして世界中の人々が知るところになった。

そして「ISを倒せるのはISだけである」という束の言葉と、その事実を、敗北者たる世界は無抵抗に受け入れた。

しかしこのISには欠点があった。それは女性にしか動かせないことだ。そして世界は瞬く間に変わった。

女尊男卑という腐りきった世の中へと…。

 

-八年後-

 

「うーん…。場所はこの辺りのはず…。」

 

スマホとチラシを片手に街中をウロウロしている少女、更識簪は日本人にしては珍しい水色の髪の毛を揺らしながらある場所を探していた。

 

「早くしないとヒーローショーに遅れる…。」

「ねぇそこの君!」

「はい?」

「ちょっと俺たちと遊ばね?」

 

簪が振り返るとそこにはチャラそうな見た目をした三人の男がいた。俗に言うナンパと言うものだ。だが簪は結構ですとその場を立ち去ろうとしたが、男の一人に腕を捕まれてしまった。

 

「離してください。」

「まぁまぁ、そんなこと言わずに俺たちと遊ぼうぜ!」

「っ!」

 

簪は思わず男の頬をひっぱたいた。男は叩かれた頬を押さえて簪を睨み付ける。

 

「てめぇ!調子のってんじゃねーぞ!」

 

男は簪を殴ろうと拳を振り上げるが、その手を掴まれ後ろを振り返る。そこには簪と同じくらいの年の少年が男の手を掴んでいた。

 

「なんだてめぇ!」

「何って?ただの一般市民ですよ。それに女の子を殴るなんて趣味悪いですよ?」

「ああ?てめぇふざけてんのかよっ!」

 

男は少年を殴りかかるがあっさりと片手で受け止められる。男はその様子に驚愕の表情を浮かべる。

 

「出来ればこのまま立ち去ってくれませんか?」

「ふざけんな!」

「じゃあ交渉決裂ってことで。」

「ガハッ!」

 

少年に激情した男は殴りかかるが、今度は拳をかわされ、カウンターを顔面に喰らう。仲間がやられたことにキレた男たちは一斉にかかるが、瞬く間に全員返り討ちにされた。

 

「いってぇ…。」

「な、なんだよこのガキ…。」

「うう…。」

「まだやりますか?」

「クソッ!覚えてろ!」

 

一体いつの時代だと思うほどの捨て台詞を吐いて男たちは逃げていった。

 

「大丈夫?」

「え、あ、はい。助けてくれてありがとうございました。」

「いいよいいよ。ん?それって大空戦隊バードマンのヒーローショーのチラシ?」

「あ、はい。場所がわからなくて…。」

「…それ昨日のショーのだよ。」

「え!?」

 

簪はチラシを見るとそこには昨日の日付が書かれていた。

 

「ま、間違えちゃった…。」

「今日の方はこっち。」

 

少年は懐から簪と同じイラストがプリントされたチラシを渡す。そこには今日の日付と開催場所が書かれていた。

 

「あ、ありがとうございます!」

「ちょうど俺も見る気だったからよかったよ。」

 

『ピーンポーンパーンポーン。迷子のお探しをお知らせをします。天地海君、天地海君、ご家族の方が探しておられます。近くに居ましたら、迷子センターまでお越し下さい。』

 

簪は迷子センターのアナウンスに迷子のことを心配するが、目の前の少年は何故か頭を押さえていた。

 

「ど、どうしたんですか?」

「あのバカ…。迷子はお前だろ…。」

「え?え?」

「あ、ごめん。妹がはぐれたから探していたんだよ。じゃ!」

「え、あ、はい…。」

 

そのまま少年はそそくさと走り去ってしまった。

 

 

「面白かったなぁ。」

 

簪はヒーローショーを見たあと近くのベンチでさっきのヒーローショーを思い出していた。すると少し離れた所でギャーギャー騒ぐ声が聞こえてくる。

 

「まったく、兄ちゃんはすぐ迷子になるんだから。」

「迷子になっていたのはお前だろ!中学生にもなって迷子センター行くなっての。ったく、おまけに変なアナウンスしやがって。迷子センターの人に変な目で見られたじゃねーか…。」

「あ。」

「ん?君はたしか。」

「あ、更識簪です。妹さん見つかったんですね。」

「あはは…。あ、自己紹介まだだったな。俺は天地海。こっちは妹の七海だ。」

「七海です。兄ちゃん、この人誰?」

 

簪を助けた少年こと海は妹の七海にさっきの事を説明した。

 

「へー。よかったね。兄ちゃんが迷子になってて。」

「だから迷子になってたのはお前だ!ラブキュアのおもちゃ見てくるって言ってすぐはぐれやがって…。」

「仲良いんですね。」

「ん?まぁな。あと敬語使わなくていいぞ?」

 

そう言って海は七海の頭をワシワシと撫でる。

 

「さて、ヒーローショーも終わったし帰るぞ七海。」

「はーい。」

「またね更識さん。」

「あ、うん。」

 

海は七海と手を繋いで空いた手で簪に手を降りながら去っていった。だが簪は海の言った言葉に疑問を浮かべる。

 

「"またね"?どういうことなのかな?…私も帰ろ。」

 

簪も家に帰ろうとしたとき、外で大きな爆発音が鳴り地面を揺らした。

 

「な、何!?」

 

思わず外の方を見ると、そこにはヒーロー物などに出てきそうな蜂のような姿をした怪物がいた。それも三体。

 

「な、なんだこの化け物!」

「皆さんは早く避難してください!」

 

警備員の指示に人々はパニックになりながらも避難を開始する。だが蜂の化け物は警備員を殴り飛ばし、辺りを破壊し始めた。すぐさま近くの警察官たちが到着し、一斉に拳銃を向ける。

 

「そこの化け物、止まりなさい!止まらなければ撃つぞ!」

 

だが化け物は止まるどころか一斉に警察官たちに襲いかかる。警察官たちは拳銃を撃つが、少し怯むくらいであまり効いている様子はなかった。

 

「私も早く逃げないと!」

「うえーん!お母さんどこー!」

 

簪も避難しようとしたが近くで男の子が泣いているのを発見する。恐らくはぐれたのであろう。簪はその男の子の手を引いて逃げようとしたが、三体の化け物の内、一体に見つかり目の前に立ち塞がれた。

 

『お!お前さっきの女じゃねーか!』

「さっきの?まさかあなたナンパ男!?」

『ケヒヒヒ!さっきビンタされたお返ししてやらないとなぁ!』

 

化け物は簪を殴ろうと手を振り上げた瞬間、化け物から火花が飛び散り数歩下がった。

 

『な、なんだ!?』

「はいドーン!」

『ギャッ!』

 

化け物は突如現れた、やたらと機械的なスケボーに乗った。何者かによって吹き飛ばされた。よく見るとその正体は先程合った少年、海だった。

 

「大丈夫、更識さん?怪我はない?」

「あ、うん。大丈夫。」

「ここは俺に任せてその子を連れて逃げろ。」

 

海はそう言って乗ってきたスケボーを降りると、変形して腕に巻き付けられる。そして海がしようとしている行動は無茶だと簪は思った。警察でも対処できなかったこの化け物を倒せるわけがないと。だがそんな簪の表情を理解したのか、海はニシシと笑い化け物の方を向く。

 

「大丈夫。俺にはこれがあるからさ。」

 

そう言って海は懐からバックル《クロスドライバー》を取り出して腰に当てる。するとベルトが射出され、腰に巻き付けられる。

 

『よくも邪魔したなぁ!』

「うるさいからちょっと黙ってろ。」

『クギャッ!』

 

海は右手に持っていた独特の形をした銃《ホルダーショット》を化け物に向かって撃つ。先程と同じように効いていたから恐らくこれで撃ったのだろう。

 

「さてと。ほら、危ないから逃げて逃げて。」

 

《スタンバイ ライダー!》

 

海はホルダーショットのトリガーを引くと、銃から音が鳴り、親指で銃のハンマー部分を下げる。すると銃身の上側が上がり下側と垂直になる。そして中に入っていた白に近い銀色のクリスタル《リミットライダーコア》をクロスドライバーの真ん中に挿す。

 

《リミット ライダー コア!》

 

今度はクロスドライバーから同じ声色の音声が鳴り、海はホルダーショットからリミットライダーコアの左右にあった四角錐を左手に持ち、畳んで右腰に下げる。

そして右手に開き手の絵が埋め込まれている黒に近い銀色の四角錐《ハンズSコア》を、左手に人のシルエットの絵が埋め込まれている右手に持った四角錐と同じ色の四角錐《ヒューマンTコア》を持ち、四角の面が互いに向き合うようにバックルの左右のスロットに入れる。

クロスドライバーから待機音が流れ始め、海の頭を頂点に全身を覆う八面体が現れる。そして海は両腕でSを描くように腕を回し、両腕を胸の前でクロスさせる。

 

「変身!」

 

そしてベルトの右側のネジ《Sボルト》と左側のネジ《Tボルト》を押し込むと、左右のスロットが真ん中に寄り、真ん中を挟み込む。するとバックルの真ん中がひし形の様なエンブレムになった。

 

《クロスアップ!》

 

そして両腕を左右に広げると、バックルのひし形と同じように両肩から腕にかけて八面体の左右がバックルの左右の四角錐と同じ黒に近く銀色になり、胴体の所が白に近い銀色になる。

 

《ハンズ!ヒューマン!》

 

クロスドライバーからメロディが流れ、海の体を黒いスーツに白銀の装甲が装着され、両腕にはガンメタリックのアーマーが装着された。そして最後に顔を仮面で覆うと、海を包んでいたクリスタルが弾けとんだ。

 

《リミット ファースト!》

 

最後にクロスドライバーから自分の姿を表している様な音声がなった。そして海の姿はまるで特撮ヒーローの様な見た目になっていた。

 

『なんだお前!』

『俺か?俺はリミット。』

 

そう言って海はボクシングの様な構えをとり、仮面の中では笑みを浮かべる。

 

『お前のリミットを見せてみろよ!』

 

そう決め台詞を言い、変身した海は化け物に殴りかかった。化け物は海に腕に装着された針で刺そうとするが、素手で弾かれ拳の連打を喰らう。

 

『クソッ!』

『まだまだ!』

 

《ハンズアタック!》

 

海はTボルトを一度引き、再び押し込む。すると右手の拳が巨大化し、そのまま殴り飛ばす。

 

『クソッ!こんな変なやつに!』

『変なのって言うな!格好いいじゃねーか!』

『隙あり!』

『うおっ!』

 

隙を見た化け物は海に針を飛ばす。海は素手で掴もうとしたが何か危険を察知して慌ててかわす。すると針が刺さった壁がドロドロに溶けた。

 

『あ、あっぶねー。』

『まだまだ!』

『くらえ!』

『おらおらおら!』

 

一体がやられているのを見て駆けつけた化け物たちに海は苦戦する。

 

『チッ!』

 

海はヒューマンTコアの能力により自身の五感全てが上昇しているため、なんとかかわせている。だがこのままではいつかは当たってしまう。そう考え海はホルダーショットを抜き、トリガーを引く。

 

《スタンバイ コア!》

 

海はSボルトを引き、ハンズSコアをホルダーショットにセットしていた紫色の四角錐《ウィップSコア》と入れ換えて再び押し込む。

 

《クロスアップ!》

 

『アームチェンジ!』

 

すると先程の八面体が現れ、右側の色が紫色に変化する。

 

《ウィップ!ヒューマン!》

 

右腕の武装が粒子となり消え、新たに紫の装甲に紫の鞭が装備された。

 

《リミット パッチワーク!》

 

八面体が弾け飛び、化け物たちはその衝撃で一瞬だけ怯んだ。

 

『腕が変わった?』

『関係ねぇ!やれ!』

『おらおら死ね!』

 

化け物たちは再び針を飛ばしてくるが、海は装備された鞭をしならせて、針を全て化け物たちに弾き返した。すると化け物たちに刺さり、体に一部を溶かす。

 

『ギャアアアアア!』

『いてててててて!』

『染みる染みる!』

『さて、お前らのリミットは理解した。』

 

化け物たちはのたうち回り地面をゴロゴロと転がり、海はすかさずウィップSコアからハンズTコアに変え、今度はSボルトとTボルトを同時に引く。すると足元にエネルギーが集まる。

 

『ハァァァァァァ…。』

 

《リミットエンド!》

 

再び押し込むとクロスドライバーから音声が鳴り、海は背中から機械の羽を生やし、化け物たちを外に連れ出す。そして上空で放し、エネルギーを纏った右足を落下している化け物たちに向ける。

 

『おりゃあああああ!』

 

そして必殺の蹴り《リミットエンド》を放ち、地面に着地する。すると化け物たちは空中で大爆発し、地面に落ちた。

 

『ふぅ。さてと、回収回収。』

 

海はホルダーショットを抜き、化け物たちに向けると化け物たちは元の人間の姿に戻った。そして海はそのまま変身を解除しようとした瞬間、周りをISを武装した者たちに囲まれる。

 

『そこのIS!今すぐISを解除して投降せよ!』

『はぁ…。』

 

海はため息を吐いてTボルトを引き、水色の四角錐《スクイッドTコア》と交換して押し込む。

 

《クロスアップ!》

 

『はぁ…。アームチェンジ。』

 

《ハンズ!スクイッド!》

《リミット パッチワーク!》

 

『なっ!武装が変わっただと!?』

 

《スクイッドアタック!》

 

海はTボルトを操作して左腕からイカスミの様な黒い煙幕を放射する。ISを纏った女たちは咳き込んだりして、煙幕が晴れると海の姿はなかった。

 

 

「昨日は凄いことがあったなぁ。」

「かんちゃん大丈夫?昨日の現場居たんでしょ?」

 

翌日簪は学校で昨日の出来事について振り返っていた。そして昨日のことはニュースになっており、何故か化け物のことなどは報じられず、代わりに別の事故にすりかわっていた。そして今簪を心配していたのが幼馴染みの布仏本音である。

 

「あ、うん。大丈夫。」

「あ、そう言えば昨日の事故現場に他のクラスでもう一人居たんだよね~。」

「そうなんだ。」

「あ、いたいた。お~い。あまみ~。」

 

本音はちょうど廊下を歩いていた一人の男子生徒に話しかける。

 

「どうしたの本音?おや?」

「え?ええ!?」

「昨日ぶりだね。おはよう更識さん。」

「えええええええ!?」

 

それは昨日知り合い、自分を助けてくれた海だった。




本日友達との突っ込み話。
アーキタイプブレイカープレイ中のとき、簪の親密度イベント会話で…。

一夏視点だと思ったら会話の選択肢がまさかの簪の台詞の方だったので友達と爆笑してましたw


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