書くのがかなーり遅れました。
ぶっちゃけるとネタが浮かばなかったのと色々慌てていたからです。
投稿は今後もちまちまと続けるので本当にすみませんでした!
本音との一件からしばらくしてクラス対抗戦の当日となった。各クラスからそれぞれ代表で選ばれたクラス代表がISに乗って戦うイベントであり、一年のときはあまり差がないが、今年は一組、二組、四組に専用機持ちが居るためかなり見応えがあるだろう。一組には世界で唯一の男性操縦者の一夏、二組には僅か半年で代表候補生に登り詰めた鈴、そして四組には現在では珍しい
「一回戦は一夏と鈴の試合か。なぁ七海、ハッキリ言って勝敗はどちらに転ぶ?」
「一夏が10%、鈴が90%ね」
「なるほど。箒やセシリアは一夏の特訓に付き合ってるらしいけど、勝敗はどう感じる?」
「そうだな…。七海と同じだな」
「私もですわ。織斑さんの飲み込みの早さはかなりの物ですが、それでも鈴さんの方が上だと思いますわ」
「まぁ周りの女子は一夏に声援を送ってるけどな」
「おりむーモテるからねぇ~」
「お、二人が出てきたな」
アリーナのピットから一夏と鈴が飛び出してきた。一夏のISは白を基調とした期待であり、その右手には一本の刀が握られていた。
「あれが白式…。確か織斑先生の後継機で零落白夜持ちで、シールドバリアを切り裂いて絶対防御を強制発動だったよな?」
「うん。でもそのかわり自分のSE減るから諸刃の剣だけどね」
「なるほど。つまり燃費が悪いピーキーな機体ということか」
「それに比べて鈴の機体は燃費を重視したバランスタイプのIS。一夏はどう対処するかな」
七海と話しているとドンッ!と何かが聴こえ音のした方を見ると鈴が左手を構えており、一夏が地面に叩きつけられていた。
「なんだ今の!?」
「衝撃砲ですわ。空間自体に圧力をかけて砲身を生成し、余剰で生じる衝撃それ自体を砲弾化して放つ第三世代型兵器ですわ」
「えーっと…、要するに空気砲ってこと?」
「それに近いですわね。簡潔に言いますと見えない大砲と言った所ですわ」
「なるほど。それにしても流石代表候補生だな。かなりの腕前だ」
「でも左腕から発射しているってことは軌道も丸分かりだし、背後なんて撃てないよ?」
「だが一夏のやつまだそこまで気づいてないな」
◇
「くそっ!」
一夏は衝撃砲をハイパーセンサーによる空間の歪みをを頼りになんとかかわしているが、未だに突破口が見いだせず防戦一方となっていた。
「どう一夏?この龍砲の力」
「左腕さえ意識していればかわせるさ!」
一夏は雪片で斬りかかろうとするが、鈴は装備されている青竜刀を両手に一本ずつ持ち相手をしている。時々龍砲を撃つため武器を手放すが、その動作は撃つことを表しているため一夏はだんだんとかわし始めていた。
「チッ!やっかいね!」
「だいぶ慣れてきたぞ」
「じゃあこれならどう!」
鈴は二本の青竜刀を連結させブーメランのように投げ飛ばした。突然のことで一夏は驚くが、雪片でそれをいなし一気に近づく。
「このっ!」
「いまだ!」
一夏は龍砲をギリギリでかわし、遂に鈴から背後を取り斬りかかろうとしたとき、まるで見えない砲弾に当たったかのように吹き飛ばされてしまった。よく見ると鈴は背中を向いたままであり、左腕は構えてなかった。
「な、なんで龍砲が!?」
「本当の龍砲はこっち」
鈴はくるりと一夏の方を向くとニヤリと笑い肩のスパイクアーマーを指差した。
「龍砲はこっちの肩アーマーから撃ってるのよ。左腕を構えていたのはただのフェイク。こうしていると左腕が空いてなかったら使えないって思わせる戦法って訳」
「な、なんだよそれ…!セコい真似しやがって!」
「戦い方は色々あるのよ!第一左腕ばかりに注意を向けすぎなのよ。明らかに肩のスパイクアーマーが動いているのに、それを見抜けなかったあんたが悪いのよ。さぁこれで終わりよ!」
鈴が龍砲で一夏に止めを刺そうとしたとき、空からレーザーが落ちてきて、アリーナのシールドが突き破り腕が異様に長く、肩と頭が一体化したような
◇
「侵入者か!?」
「と、とにかく一旦避難した方がいいよね?」
海たちは避難しようと出口に向かったが、出口には生徒が溢れ帰っていた。
「どうなってんだ?」
すると海のスマホから着信があり、画面には"シスコン会長(楯無師匠)"と表示されていた。ちらりとそれを見た簪は笑いそうになったが状況から判断して抑えた。
「もしもし楯無さん?これはどういうことですか!?」
『今アリーナの扉がロックされて避難が出来ないのよ。こっちでも急いでロックを解除してるわ』
「どのくらいかかりますか?」
『最低でも5分はかかるわね…』
「マジかよ…」
海はクロスソードで斬撃を飛ばして扉を破壊しようかと思ったが、生徒が混乱している状況では危険と判断し悔しそうにスマホを握る力を強めた。ちらりとアリーナを見ると鈴が謎の侵入者と対峙しているが、鈴の方が不利なのが目に見えている。すると侵入者は観客席をぐるりと眺めて海たちの方をを見ると突然片手をこちらに向けてエネルギーをチャージし始めた。
「なっ!?簪!七海!展開して生徒たちを守ってくれ!」
「兄ちゃんはどうするの!?」
「俺があの侵入者を止める!っ!?」
海がクロスドライバーを取り出そうとしたとき空から白い羽根がひらりひらりといくつも落ちてくる。そして羽根が侵入者の不規則に並んだむき出しのセンサーレンズを覆うと視界を奪われた侵入者は何故か明後日の方向にレーザーを発射した。
「た、助かったの?」
「あ!ドアが開いた!」
タイミングよく扉が開き生徒が逃げ始めるが、海は何かを感じて空を見上げる。そこには天使のような翼を持ち、純白の装甲に身を包んだ
「四人目の…ライダー…」
そのまま純白の
「兄ちゃん!皆避難したよ!」
「どうしたの海?」
「なぁ簪。あの白いやつネットに載ってた白騎士擬きに似てないか?」
「え?…確かに似てる」
会話している内に白騎士擬きが侵入者の腕を切り落とす。すると中からオイルと配線が現れた。
「機械だと!?」
「まさか…無人機!?」
「嘘…」
ISは人が乗らなければ動かない。それは鉄則であった。しかし目の前の侵入者はそれを見事に打ち砕いていた。そして白騎士擬きは見事な剣舞で無人機を倒すとコアを抜き取りどこかに仕舞った。やはり中も機械とコードで埋め尽くされており、中には人の姿は見当たらなかった。
◇
『ふぅ…』
白騎士擬きはくるりと辺りを見渡し一夏を見つけると、剣を肩に担いで彼に向かっていく。しかし後ろから何かを構える音が聴こえ、振り返るとISを纏った教師たちに銃を向けられていた。
『おいおいマジかよ…』
「そこのIS!大人しく投降しなさい!」
『嫌だね。俺には目的がある。邪魔するなら斬るよ?』
「なっ!男の声!?」
「男がISに乗るなんて!しかも我々の象徴の白騎士の姿を真似るなんて許されないわよ!」
女尊男卑に染まっている教師たちは女尊男卑を作り出した元凶である白騎士を崇拝しており、それを真似ている白騎士擬きに罵声を浴びせるが、すぐに静まった。何故なら白騎士擬きは左手から
『弱いな。これが天下のIS学園の教師かよ…。さてと…』
白騎士擬きは一夏の方を見ると右手に持っていた刀を降り下ろした。しかしそれを咄嗟に察知した鈴によって防がれる。
『そこ、退いてくれないかな?』
「いやよ」
『貴重な男性IS操縦者を失うわけにはいかないからかな?』
「そんなんじゃないわよ。ただ、あたしは目の前で人が危ない目にあっているから助けるだけ」
『…ふっ。いいな。"おまえ"らしいよ。"鈴"』
「っ!?」
突然白騎士擬きの雰囲気が変わったことに鈴は驚く。どこか懐かしいような、まるで久しぶりに出会った友達のような感じがしたのだ。
『でもごめん』
しかし白騎士擬きはその隙を突いて剣で切り裂き鈴のISを解除させた。
「あ、あんた…誰なの…?」
『不意打ちして悪いな。俺の目的のために織斑一夏が邪魔なんだよ』
そう言って白騎士擬きは
「まさかあたしたちの気配を察知するなんて…」
『こう見えても視野が広いからね』
白騎士擬きは肩をすくめると剣先を七海たちに向ける。
『どうやら君たちはTコアを使ってるみたいだね。他にもあるなら渡してほしいな』
「「渡すわけないでしょ!」」
『それなら無理やり貰おうかな?』
「やってみなさいよ!」
「倒す…!」
『その勝負待ってくれ』
リミット パッチワークシフト(ソード・イーグル)に変身した海はそう言うと二人を下げさせた。
『へぇ、"彼"の言った通りこの学園にリミットが居たんだ。それならなんで無人機が襲撃したときに出てこなかったのかな?』
『こっちにも事情があるんだよ』
海はめんどくさそうに頭を掻いた。白騎士擬きの言うとおり無人機と自分が戦うことも出来たのだ。しかし海はこの学園に入る前に学園との約束でIS関連に関しては緊急時以外非干渉と決めてしまったのだ。何故ならリミットはISではなく、対トロポス用の兵器なのであり、もし仮に襲撃者が現れ戦うと下手をすれば相手を殺しかねないのである。あくまで緊急時と定めているが、許可が降りるのは学園長もしくは千冬からの連絡のみである。
『さて、助けてくれたことには感謝するけど、流石にこれ以外被害は避けたいんだ。出来ればこのまま去ってほしいけど…』
『それは無理だね』
『はぁ…。オッケー。なら力ずくで邪魔させてもらうぜ。七海たちは鈴たちの避難を頼んだ。』
そう伝えると海は走りだし白騎士擬きも走り出すと互いの剣を交えた。
はい、四人目のライダー登場でーす