仮面ライダーリミット   作:甘々胡麻ざらし

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改めて明けましておめでとうございます!
去年のラストはゲンム。そして新年のスタートはこちらです!
これからも二つの作品をよろしくおねがいします

ちなみに新年は…

作者「新年開けたしガチャをブン回すぜ!」

新年ガチャやチケット10連などの結果→乱音とベルベットさんの星五ゲット並びに数々の星五シーンもゲット

作者「………ひゃっはぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

あと非ログインユーザー様からも感想を受け付けるようにしました。

1月九日に少しだけ描写を変更しました


秘密のラッシュ

簪が仲間になってから月日が流れた…。海たちは中学三年生となり、現在は夏。強い日差しの下で海は胸にドリルを持ったサイの怪物"ライノストロポス"と戦っていた。だがサイの硬い皮膚を持つため中々攻撃が通らず苦戦していた。

 

『いって~!こいつ固すぎだろ!?』

『グォォォォォォォォ!』

 

海が手の痛みを押さえている隙にライノストロポスは胸のドリルで突き刺そうと突進してくる。しかし海はかわさずギリギリまで引き付けると大きくジャンプをしてかわす。そして空中で素早くベルトの中のハンズSコアをウィップSコアに交換して、右手に装備された"クロスウィップ"を使って足を引っ掻けて転ばした。そのままライノストロポスは地面をスライディングして壁に激突する。

 

『サイの最高速度は時速45kmだからかなりそのままスライディングはかなり痛いだろ?』

『グォォォォォォォォォォォォォォォォ!』

『うぐっ!うるさいなぁ。さっさと決めるか』

 

海はベルトを開き、ウィップSコアから銀色の四角錐"ソードSコア"と交換してベルトを閉める。

 

《クロスアップ!》

 

『アームチェンジ!』

 

《ソード!ヒューマン!リミット パッチワーク!》

 

右腕が銀色に変わり、専用武器の"クロスソード"を構える。

 

『グォォォォォォォォォォォォォォォォ!』

 

ライノストロポスは怒りの声をあげて突進してくる。そして海はベルトからライダーコアを取り出してクロスソードの真ん中にある窪みに挿して捻る。

 

《リミットチャージ!》

 

クロスソードから声が聴こえ、待機音が流れるのと同時に刀身が銀色に輝く。そして腰を落とし居合い切りの構えをとる。

 

『グォォォォォォォォォォォォォォォォ!』

『ふぅ…』

 

《リミットスラッシュ!》

 

『ハッ!』

 

少し息を吐きトリガーを押した後、剣を振り抜くと突進してきたライノストロポスに刃が食い込み、左の脇腹から右の肩に向かって一気に振り抜いた。そしてライノストロポスはそのまま過ぎていき急にピタリと止まると火花を散らして爆発した。

 

『ふぅ…。疲れた…。それにしても流石は七海だよなぁ。あんな硬い敵も斬れる剣を作ってくれるとは。さて、回収回収』

 

海がホルダーショットを向け、データを回収するとライノストロポスは元に人の姿に戻った。

 

『ISの警備が来る前にさっさと退散!』

 

そう言って海はいつものように空を飛んでその場を去った。そしてその様子を遠くから眺めている人が居た。

 

「どうやら今回のも外れだったな」

「そうね。第二段階(ステージ2)の手前だったし」

「私の…友達が…増えると…思ったのに…。残念…」

「でもあのリミットって言うやつ強いよね!僕強いやつ大好き!戦ってみたいなぁ!」

「確かに戦っていたみたいものだな」

「じゃあ小手調べに私が相手をしてもいいかしら?」

「あー!■■■■■■ずるーい!僕が先だよ!」

「■■■…、次の…番は…■■■■■■だから…順番…守って…」

「ちぇ~。わかったよ。じゃあ僕は先に帰るね」

 

そう言って緑色の髪の少年は突風を起こすと姿を消した。

 

「俺たちも帰るぞ。あのリミット…いや、天地海。戦える日が来るのが楽しみだな」

 

赤髪の青年がニヤリと笑うと炎に包まれながら姿を消した。

 

「じゃあ私たちは少しお買い物をして帰りましょうか?」

「うん…」

 

残された青色の髪の女性は茶髪の少女の手を握りその場から去っていった。

 

 

「でかい…」

 

ある日の土曜日に簪は大きなビルの前に立っていた。そしてあまりにも巨大な建物であるため驚きのあまり立ち尽くしていた。そして看板には《天地コーポレーション(見学はご自由に!)》と書いていた。そう、ここは海の父親が経営する大手機械工業の会社なのだ。そして簪は海に呼ばれてここに来ていた。少ししてドアが開き、白衣を着た渚が現れる。

 

「待たせてごめんね~!」

「あ、いえ。大丈夫です。ところで海と七海は?」

「あーあの二人ねぇ…。まぁ着いてきて」

「?」

 

簪は頭に疑問を浮かべながら渚に着いていく。そしてエレベーターの中に入ると、渚は首に下げていたカードを階のボタンの下にあるパネルにタッチする。すると一階であるはずなのにエレベーターは下に降りていく。

 

「あ、あの…。どうして地下に?」

「怖がらなくても大丈夫よ。これから行くのは本当のアジトだからね。さ、着いたわよ」

 

チーンと音がなりドアが開くと広々とした空間に様々な機械が置いてあった。そして部屋のど真ん中で海と七海が…。

 

「だぁかぁらぁ!絶対亀だって!サイのトロポスから採取した硬い皮膚のデータを応用して、亀の甲羅部分を作ってクロスソードと組み合わせるんだよ!」

「い・や・よ!ライノストロポスから採取したデータにはドリルのデータもあった。つまりここはドリルよ!もしくはサイの角を生かした槍!」

 

絶賛喧嘩していた。

 

「えっと…。これは?」

「いつものことよ。十分なデータが集まるとどっちを作るかで毎回もめてるの」

「「あ、簪!なぁ(ねぇ)、簪はどっちがいい!?」」

「え?私?」

「絶対亀だよな!あの亀の硬い甲羅の防御だよな!?」

「兄ちゃんはわかってない!百歩譲ってドリルがなしでも硬い皮膚を利用するならシールドよ!」

「それだとクロスソードが使えねーよ!あれか?盾で殴れって言ってるのか!?」

「そっちこそ亀ってこの前もワニのコアを作ろうとしたじゃない!その前は蛇!いくら爬虫類が好きでもそれはない!」

「ワニはお前に却下されて止めただろ!」

 

簪に意見を求めたはずがまたしても兄妹喧嘩へと発展していき、ギャーギャーと騒いでいると渚が一歩前へ出て息を吸い込む。

 

「あんたたちいい加減にしなさい!」

「「か、母さん…?」」

「ふん!」

 

渚が二人の頭に拳骨を落とすと二人揃って頭を押さえて床を転がる。

 

「あ、頭がぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

「き、強烈…。これはまさに…」

「「ゴリラだ(ハンマーね)…。はぁ?」」

 

またしても意見の食い違いでお互いに睨むと再び拳骨を落とされた。

 

「まったく!すぐ喧嘩するんだから。罰として今回は簪ちゃんに決めてもらいなさい!」

「「えー!「ナニカイッタ?」いえ何も!」」

「ということで簪ちゃんが決めてね」

 

先程の般若のようや顔からいつもの綺麗な顔に戻った渚に簪は少し顔を引きずった。

 

「じゃあここは二人の意見を取り入れてライノストロポスから採取したデータでサイのコアを作ったらどうかな?サイの皮膚は固くて盾にもなるし、頭の角は攻撃にも使えるよ。こんな感じでどうかな?」

 

簪がイメージしたイラストはサイの顔が盾となり、顔の上に角が付いている絵だった。絵を見せると二人はそれをじっくりと眺める。

 

「なるほど。攻撃にも防御にも使えるのか」

「それにサイの角で相手を刺すことも出来るね」

「じゃあ…」

「「うん、採用!」」

「ほっ。よかったぁ」

 

簪はほっとすると今までの喧嘩は何処へ言ったのかと言うレベルで海と七海は作業を始める。それを眺めていると渚が簪にお茶を渡しお礼を言って飲む。

 

「変なところ見せちゃったね」

「あ、いえ」

「あの子達はあたしと旦那の影響をモロに受けていてね。海君は生物、七海ちゃんは機械や武器が大好きでいつもどっちを作るかで喧嘩しているのよ。あのバカ息子が居たらすぐに止めてくれたのに、今はどこに行ってるのやら…」

「もう一人息子さんが?」

「うん。あの子達よりかなり年が離れていて、二人が喧嘩を始めると両成敗!って感じで止めていたのよ。でも三年ほど前に突然姿を消したの」

「すみません…。暗い過去を思い出させてしまって…」

「あ!大丈夫!大丈夫!流石に最初はショックだったし怒りも沸いたけど今はもう大丈夫!帰ってきたら100発ほど拳骨を落とすだけだから」

 

渚は握りこぶしを作りオホホホと笑っているとアラーム音が鳴り、音のする方を見ると海と七海がハイタッチしていた。

 

「「出来たー!」」

「え、もう出来たの!?」

「まぁデータを打ち込んで時間が経てば完成するからな」

「今回はデータが多く集まっていたし簡単だったの」

「じゃあこれ、簪にあげるよ」

 

海は簪に近づくと完成したばかりの銀色の四角錘"ライノスTコア"を差し出す。

 

「え?いいの?」

「ああ。せっかく簪がデザインしたコアだ。是非受け取って欲しい」

「でも私使えないよ?」

「その点は大丈夫!これを使えばコアの力を使うことが出来るよ」

 

七海はそう言って机から四足歩行の動物の形をしたガジェットを渡す。

 

「これは?」

「ここ最近開発を進めていたサポートメカ。その名もリミットガジェット!ちょうど四足歩行の動物のコアが完成したからこっちも完成させてみたの」

「さっそくだけどそのライノスTコアをセットしてみて」

「うん」

 

簪はガジェットの頭を割ると中にコアが入る穴があり、そこに射し込み頭を戻すと形状が変わり、顔に角を生やしたサイの形になった。そして簪を見ると彼女の肩に飛び乗り鳴き声をあげた。

 

「可愛い」

「気に入ってくれてよかった」

「でもどうして私にこれを?」

「そりゃあ俺たちと一緒に戦ってもう半年過ぎたでしょ?だからそのお礼と今後ともよろしくという意味を込めてプレゼント」

「これからもよろしくね」

「うん!」

「ちなみにそっちの後々渡す予定だったんだ。そしてこっちが本当は渡すはずだったプレゼント。まぁプレゼントは何個でも良いだろ?」

 

そう言って今度は海が懐から海と七海が身に付けている腕時計と同じものを渡した。

 

「これって二人がいつも使っている空飛ぶマシンに変わる腕時計だよね?これもくれるの?」

「うん。移動手段も増えればそれだけ迅速に現場に着けるだろ?いつまでも俺の後ろに乗っかるのは嫌だろうし…」

「そ、そんなことはないよ!むしろ風が気持ちよかったよ!」

「え、あ、そう?それならよかったけど…」

「おやおや?なんか良い雰囲気だねお二人さん。簪ちゃんが海君のお嫁に来るならあたしは大歓迎よ?」

 

照れている二人に渚がちょっかいを出すと二人はさらに顔を真っ赤にする。

 

「母さん調子に乗らないの。そのオバサンモードやめて」

「もう七海ちゃんは連れないなぁ。それじゃああたしは旦那の所に戻るわね」

「はーい」

 

渚がエレベーターに乗りアジトから出ると七海はパンと手を叩く。

 

「ほら、今日呼んだのはプレゼントと今後の作戦及び簪の飛行訓練でしょ。さっさとはじめるよ」

「「あ、うん…」」

 

こうして夕方頃まで今後の戦いについてと、安全を考慮しながら簪の飛行訓練をした。そしてもう暗いからということで今は海が簪の安全を確認しながら空を飛んで帰っていた。ちなみに簪は海と同じスケボータイプであり何度も一緒に乗ったことがあったためすぐに慣れた。

 

「そう言えばこのサーチボードだっけ?は海が考えたの?」

「いや、考えたのは七海だよ。デザインは俺だけど」

「そうなんだ。ところで海と七海って双子なのに全然似てないね。二卵性なの?」

「いや、俺と七海は血が繋がっていないんだ。というより俺は拾われたんだよ」

「ええ!?」

 

あっさりと重大なことを暴露した海に簪はサーチボードの操縦を誤ってしまいそうだったがなんとか踏み留まった。

 

「俺の家は古い家系でさ。代々女しか産まれなかった家だったらしく、男として産まれた俺は周りから奇跡の子だのなんだのと言われてきたんだ。でも白騎士事件以降母親が女尊男卑に染まってな。元々女が欲しかった母親は俺を憎んでいたし、妹が産まれてからはそっちを当主にしようとしていたよ。そして白騎士事件を切っ掛けにさらに酷くなった。挙げ句の果てにある日聴いちまったんだよ。昔から因縁のあった家の娘と政略結婚させて乗っ取るってさ。」

「酷い…」

 

簪はあまりにも酷いと思った。いくらなんでも実の息子を道具のように使おうとしていた海の親に怒りが沸いた。

 

「だから俺は逃げた。それも婚約の見合いの日にな。風の噂によれば乗っ取ろうとした家と溝が深くなったとか」

「でもよく逃げ出せたよね?普通なら逃げられないし、逃げてもすぐに見つからなかったの?」

「…父親が逃がしてくれたんだよ」

「父親って産みの?」

「ああ。厳密に言えば父親と女尊男卑反対派の人たちだ。色々策を巡らしてくれて俺が安全に逃げれる道を教えてくれたんだ。そして当時父親の友人だった今の父さんの家に転がったって訳。向こうも事情を知っていたらしくすぐに迎え入れてくれたよ」

「…お父さんに会いたいとは思わなかったの?」

「そりゃあ思ったよ。でも会ったら母親にバレる。そうしたら俺の家族や友達にも迷惑がかかるし、せっかく逃がしてくれた父親たちの努力を無駄にしてしまう」

「そっか…。海は強いね」

 

簪はポツリと呟くと海は少し頭を振った。

 

「…俺は弱いよ。目の前の人を助けることで精一杯だし、それに俺はあの家から逃げたままだ。いつか決着を着けてやる。あ、この話は周りには内緒な?周りには二卵性って言ってるし」

「…え?じゃあなんで私に話したの?」

「そりゃあ俺たち仲間じゃん。それに俺だけ秘密を持っているのは駄目だろ?"暗部"の更識家の娘さん」

「え!?」

「じゃあお互いに秘密を知ったし簪の家までレッツゴー!」

「ちょ!どこで知ったのよぉぉぉぉぉぉ!」

 

その日の夕方、空に二つのUFOが現れたとネットニュースで話題になり海は渚から拳骨を落とされた。




はい、という訳で今回は海の暴露回とアンケートの敵キャラの登場です。

今回は疾風の警備員さんのライノストロポスです。

ライノストロポス…サイのトロポス。強固な皮膚に覆われ胸に大きなドリルが付いている。相手の攻撃に怯まず突っ込んできて、胸のドリルを突き刺す戦法を得意とする。

そしてライノスは簪が主に所有します。
また、アンケートは活動報告にてまだまだ募集中なので是非是非ご応募お待ちしております。

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