やはり俺が修羅場るのはまちがい?   作:天・プラ子

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はい!さっそく2話目を執筆いたしました。
超駄文ですがそれでも良い方はどうぞ!


バイト先の後輩

九比戸市は東京の西の外れで、昔は大名高豪族だかが屋敷を構えて栄えていたそうだ。そのなごりか、駅前はそこそこ賑わっている。

職場は大通りから一本外れた雑居ビルの一階にある喫茶店。厨房担当でもたまにフロアに出るから、店が用意した制服に着替えなければならない。

最初この目でフロアに出たら軽く悲鳴が聞こえてきたので、今では眼鏡をかけながら仕事をしている。

遅刻ギリギリなので店についてからいそいで従業員控室に向かう。

バンッと音お立て施錠されていないドアはスムーズに開いた。

 

「きゃあっ!」

 

えっ?きゃあ?

女の子の悲鳴が聞こえそろそろと視線を悲鳴が聞こえた方に向けると、バイト仲間の天(てん)弓院(きゅういん)真(さ)愛(なえ)が着替えている最中だった。

目に飛び込んできた下着姿の天弓院の姿に思わず顔が赤くなる。

 

「す、すまん!」

 

そう言って視線を扉の方に変え、急いで外に出た。

すると扉越しから天弓院のこえが聞こえた

 

「あ、失礼いたしました。わたくしとした事が大声など出してしまって。いえ、その前にきちんと鍵を掛けておかなかったのがわたくしの過ちで……」

 

「い、いや。俺の方こそノックもせずに入ったからな」

 

走ったせいもあるが、天弓院の刺激的な姿に動悸が激しくなる。小町の下着姿はよく見ているが、他の人となるとやはり見え方が違ってくるもんだな。妹ってだけで気持ちが抑止される。みんなが妹なら性犯罪激減するんじゃないか?うん、意味わからん。みんなが妹ってなんだよ。どっかのエロゲみたいじゃねぇか。

そんな変な考えをしてるとまた扉側から声が聞こえた。

 

「比企谷様。着替えがおわりました。開けてくださいますか?」

 

「ん?あ、ああ。すまん」

 

扉に背を預けていたせいで開けられなかったようだ。さっきよりも幾分落着き、立ち上がり扉を開いた。

 

「どうもお待たせいたしました」

 

出てきた天弓院はこの店の制服である黒いワンピースにフリル付きの白いエプロン。飾りリボンのついた短い手袋。頭にはホワイトプリム。そうメイド服である。なんと俺がバイトしているのはメイドカフェなのであった。……誰に言ってんだよ。

天弓院のイメージは長い黒髪で所謂大和撫子の言葉に尽きるのだが、メイド姿もよく似合っている。

 

「んじゃ、俺も着替えるわ」

 

「はい、では失礼しますね」

 

そういって天弓院は控室をでていった。

女性の服はメイド服だが男が燕尾服かといえばそうではない。白いシャツにベストとスラックスというウェイタースタイルだ。最後にメガネをかけて着替えは終わりだ。

着替えを終え厨房に向かうと天弓院がアイスディスペンサーのボタンを押そうとしていた。

 

「比企谷様、おそらくこちらまで走ってきたのでしょう。疲れているでしょうから、今冷たいお水を用意しますね」

 

え?

 

「ちょ!ま、待ってくれ!」

 

俺の願いもかなわず天弓院の白く細い指が「PUSH」のボタンをおした。その瞬間「氷だけ」のモードにしてあったはずのディスペンサーから猛烈な勢いでクラッシュアイスと水が噴き出てきた。

 

「え?あらあら?」

 

跳ねた水が天弓院を濡らすが本人は暢気である。

 

「すまん」

 

そういって天弓院を押しのけディスペンサーの前に立ち色々なボタンを押すが止まらない。最後の手段電源を引っこ抜きやっと止まった。

 

「大丈夫か、天弓院」

 

「あ、はい。申し訳ありません。比企谷様がお疲れの様でしたので、お水をお出ししようと思ったのですが…」

 

「ああ。気持ちはありがたいが天弓院は機械がだめだからな。これから気を付けてくれ」

 

そう天弓院は機械がダメなのだ。機械音痴とかの問題ではなく使おうとすると何故かほとんど故障するのだ。どっかのハンターやらLEVEL5みたいに電気でも走ってんのか?何それかっこいい。

 

「申し訳ありません。ああ……濡れてしまいましたわ。どうしましょうか」

 

そういった天弓院はびしょ濡れだった。いや、俺もだけどね?しか天弓院の制服が濡れたせいで制服が透け、ブラと天弓院の白い肌が見えていた。

 

「いけませんわ。わたくしとした事が。まず、雑巾をお持ちいたしませんと」

 

本人はそんなことお構いなしに掃除を始めようとしていた。その心意気は確かにいいが今の姿は目に毒すぎる

 

「いや、ここは俺がやっておくから早く着替えてきてくれ、そ、その、目のやり場に困る……」

 

「あ、も、申し訳ありません」

 

天弓院の頬にすこし朱にそまる。

 

「あ、ああ。制服の替えはあるか?」

 

「は、はい。もうしわけございません。すぐに着替えてきます」

 

そういって天弓院はそそくさと去って行った。掃除の前にアイスディスペンサーが動くか確認をする。問題があれば早いうちに対処しないと大変なことになるからな。電源を入れなおすと今度はしっかり氷だけが出てきた。

 

「特に問題なさそうだな」

 

アイスディスペンサーの方が問題なかったので床やらの掃除に入り、それが終わるころに天弓院も戻ってきた。

 

「お待たせしました」

 

「は?」

 

戻ってきた天弓院の姿に唖然とした。着ているのはさっきと違うデザインで、スカートが極端に短く、襟元も広く開いているデザインだった。髪の毛は拭いただけで乾かしていないのかつやつや輝いている

 

「て、天弓院?その服はどうしたんだ?」

 

あまりにも露出が多すぎる。

 

「朋店長のお尋ねしましたら、同じものの替えがないのでこちらを着るようにと」

 

「あの、ロリ店長が…」

 

たぶんこれは夜や休日を担当しているバイト用に用意したものだろう

 

「はぁ、とりあえず天弓院こっちこい」

 

そういって控室とは別の以前のマスターが使っていた部屋に来た

 

「服は後で店長に言うとして、流石に髪は乾かさないと風邪をひく」

 

そういってドライヤーをだし、天弓院を椅子に座らせる。

 

「申し訳ありません。失礼します」

 

天弓院が椅子に座ったところでドライヤーの電源を入れ天弓院の髪を乾かす。天弓院に自分でやらせると壊れるからな。

 

「迷惑ばかり、おかけして申し訳ありません。もう少しうまく立ち回れたらよいのですが…」

 

天弓院が俯きがちに言ってくる。迷惑か…

 

「別に迷惑なんておもってねぇよ。今日だって俺の為に水を入れようとしてくれたんだろ?その気持ちは素直にうれしいぞ。ただな天弓院はもう少し人を頼ったり、思ったことを言ってもいいと思うぞ。」

 

その制服なんて絶対おかしいだろ。確かに似合ってはいるが目のやり場に困る。

 

「ふふ。比企谷様はやはり優しいですね。こうやってわたくしの心配もしてくれて、髪まで乾かしてもらって」

 

そういって天弓院が微笑む。とても綺麗な笑顔に見惚れてしまっていた。

 

「い、いやそんなことないぞ。俺はただ天弓院が風邪を引いて俺の休日がなくなると困るからだ」

 

「そうなんですか?」

 

「あ、ああ」

 

「ふふ。捻くれていますね」

 

そういって天弓院はまた笑った。それからはお互い無言だったが嫌な雰囲気ではなく、とても落ち着いた時間だった。

 

「よし、これでオッケーだな」

 

「はい、ありがとうございます」

 

髪の毛は10分ほどである程度乾いた。

 

「んじゃ、片付けてから行くから天弓院は先にフロアに行っててくれ」

 

そういって露出高めのメイド服を着た天弓院を送りだした。

いきなりだがこの店は最初からメイド喫茶だったわけではない前までは現店長の大船朋のお祖父さんが営む『純喫茶・甘露』だった。

名人技の絶妙なブレンドで常連も多かった。俺もその一人で甘露の落ち着いた雰囲気が好きで毎日のように通ていた。

マスターとも色々な話をしたりもした。豆のひき方を教えてもらったりした。だが人は年には勝てない。マスターが引退するという話になり、それを聞いた小町の策略で俺がバイトをすることになった。

しかし、いくら少し練習したとはいえマスターの足元にも及ばない。それにマスターだから通っていたのにその人が引退すると知ったきり来ない客も多かった。

娘である朋はどうかというと、厨房では全然役に立たない。そこで困り果てた朋店長がやけくそでメイドカフェに模様替えして、味で釣るのではなく女の子で釣る作戦に変更。まさかのこれが大当たり。店は持ち直し。俺もやめるに辞めることが出来ず今に至る。

俺も前の店の雰囲気が好きだたから反対はしたものの背に腹は代えられないということで変更することになり。さらに店を持ち直したことでさらに何も言えなくなった。

一度はやめようと思ったことがあったが厨房で働ける人が全然いないと朋店長に泣きつかれた。泣くなよ…あんた2*歳だろ…

まぁ今は飲食物への要求はそんなにシビアなものでもないし、店長の方針でメニュー数も絞っているので、厨房を任せれた身としても気楽ではある。まぁ働きたくないけど。ここで修行して、いつか立派な専業主婦になるのが俺の目標だ。

 

オーダーに従い注文を作っているとパタパタと足音が聞こえてきた。

 

「ひ、比企谷くぅ~んっ!」

 

泣きそうな顔で走ってくるロリ、もとい朋店長。

どっからどう見ても中学生ぐらいにしか見えない。小柄で童顔、ショートカット。合法ロリって実在したんだ。

 

「あの、あのね。お客さんが……」

 

話し方も子供だ。まじで2*歳に見えない。正確な数字を言うと怒るのではなく泣いてしまうから始末に負えない。

 

朋店長の説明は要領を得ない。思考までもが子供で本当に子供の相手をしている気分になる。そして朋店長がこういった感じで駆け寄ってくる時は碌でもないトラブルが起きているのだ

朋店長がフロアの方を指でさし何かを伝えようとしているので一度フロアに出た。

 

「ねぇ、いいでしょ?メアドとか教えてよ」

 

「あの……失礼ですが、めあど、というのは何の事でしょうか?」

 

「いいねぇ。その反応。本物のお嬢様っぽくて。メールアドレス。ケータイの」

 

「わたくし、携帯電話などは持っておりませんので……」

 

「今どきそれはないでしょ?接客マニュアルで、そう答えるようになってる訳?」

 

そこでは案の定天弓院がめんどくさい客に絡まれていた。

手をつかまれて逃げることもできず、細い眉の間に皺を寄せている

 

「お店以外でも会いたいんだよ。特に今日の大胆コスなんか見ちゃうとさあ」

 

他に客もいないせいか男はかなり馴れ馴れしく大胆に天弓院に話しかけている

 

「はぁ、めんどくせぇ」

 

この店は男手がなく店長は子供(※大人です)なので必然的に俺が動くしかない。まじでめんどくさい。そんなことをボヤキながら俺は天弓院と男性客のもとに歩み寄った

 

「お客さん、困りますね」

 

そういって客の手を天弓院の手から引きはがした。

そしてメガネを外し、軽く睨みながら話す

 

「当店はそういう店じゃないんで。あんましつこいと警察の世話になることになるが?」

 

どうする?という意味を込めて客を見る

 

「ひっ!す、すいません!軽い冗談です!」

 

お客はそのまま急いで会計をして出て行った

 

…悲鳴あげるなよ。確かにビビらそうとはしたけど悲鳴あげるほどなのかよ。軽く傷ついちゃうだろうが。

 

「ありがとうございます。助かりました」

 

男がいなくなって安心したのか、表情を和らげて天弓院が頭を下げる

 

「いや、気にするな。まぁ天弓院もああいうやつにガツンと言えるようにならないとな」

 

「わたくし世間知らずなもので、ああいう殿方を上手くあしらえなくて」

 

まぁ、そりゃそうだな。逆に天弓院が上手くあしらっていたら人間不信になるまである。

 

「俺もボッチだからな、そういうの慣れてるわけではないが、仕事だからな」

 

仕事じゃなければ見て見ぬ振りする自信しかない。

 

「こんなしつこい客も珍しいとは思うがな。今回はその服のせいもあるけど」

 

「やはり比企谷様は頼りになりますね。職場の先輩が比企谷様で本当に幸運でしたわ」

 

「お、おう」

 

不意打ちの裏のない賛辞に顔が赤くなっていく。

 

「ふふ。照れる比企谷様は可愛いですね」

 

「やめてくれ…」

 

そういって俺は逃げるように厨房に戻った

結局そのあとはトラブルもなく、遅番組が出勤してきて八幡達の仕事は終わった

 

「あの……比企谷様」

 

仕事の疲れをコマチエルに癒してもらうため急いで帰る仕度をしていると後ろから声がかかった。

後ろにいたのは学生服を着て、少し申し訳なさそうな顔をした天弓院だった

 

「どした?なんかようか?」

 

「不躾とは思いますが、少々お願いしたい事がございまして。このような事、お願いできるのは比企谷様しか……」

 

「さっきも言ったが、困ったときはお互い様だ。俺ができることなら手伝ってやる」

 

「知り合って日も浅い比企谷様にこのような事をお頼みするのは……その……大変はしたないとは思うのですが……」

 

そういった天弓院はさっきとは打って変わって頬を染めていた。

 

ん?

何故頬を染めるのだろうか

その疑問は天弓院の言葉で解消された

 

「比企谷様。わたくしの、恋人になってくださいっ!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「へ?」

 




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