やはり俺が修羅場るのはまちがい?   作:天・プラ子

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ども~。天・プラ子です。

三話目投稿です!
駄文ですが楽しんでください!


これがモテ期というものなのだろうか

「比企谷様。わたくしの、恋人になってくださいっ!」

「へ?」

はい?告白された?誰が?俺が?天弓院に?わからない。確かに一緒に働いているだけあり、さっきの様に助けてあげたこともあるし、いろいろな話もした。それにより俺に好意をよせてくれているというなら、それはとても嬉しい。だが俺みたいな目をした男に行為をよせる事があるかといわれれば、ないと言えるだろう。なにより俺だ。俺が人に好意をよせられる訳がないのだ。勘違いするな。きっとこれは何かの間違いだ。…でも天弓院が嘘をつくのだろうか。天弓院が人を騙す様な事をするのだろうか。俺は信じてもいいのだろうか。

俺は疑いながら、そしてどこか期待しながら聞いた。

「な、なんで、俺なんだ?俺が言うのもなんだが、目は腐ってるし、根性も捻くれている。いいところなんて何もないぞ。」

考えている事を隠すように天弓院に聞いてみた

「いえ。比企谷様はとてもお優しいですよ。あと……誤解させてしまいましたでしょうか。恋人と言っても本当にお付き合いする訳ではありません。あくまで形だけと申しましょうか」

「へ?つまり、偽の恋人ってことか?」

まさかの?

「はい。よんどころない事情がありまして、恋人役を務めてくださる殿方が必要なのです」

は、恥ずかしい!星川の時と違って知らない仲じゃないから期待してしまった。天弓院の性格ならもしかしたらと期待してしまった……………死にたい。

「あの比企谷様?大丈夫ですか?」

「少しそっとしといてくれ。アイデンティティクライシスだから」

「え、えっと……」

天弓院も困った顔をしている。まさかこんなところで黒歴史を増やすとは思わなかった。

「あ、あの!こんな事お願いするのは、大変迷惑なのは承知しています。しかし、わたくし、殿方の知り合いが少なくて、こんな事お願いできる殿方は比企谷様しかいなのです」

絶望している俺の右手をギュッと握りながら頼んでくる。

「ちょ、ちょっと待ってくれ!」

「お願いします!」

今度は俺に詰め寄ってきた。さっき人を頼れとか、思ったことは言った方がいいとは言ったが、こんな風に発揮されるとは思ってなかった。

「ま、まて、わかったから!」

「本当ですか!」

更に詰め寄ってくる。ちょっ、いい匂い。じゃなくて、近い近い近い!まじで見た目からこんなぐいぐい来る人とは思わなかった。

「本当だから、とりあえず離れてくれ!近い!」

「ありがとうございます!あ……、わたくしとした事がはしたない真似を……」

今更ながら自分の行動に気付いた天弓院が急いで離れた。

詳細は日を改めてといった彼女は頬を染めたままそそくさと帰って行った。

途中まで送ろうかと聞いたがすぐに迎えが来るそうだ。流石お金持ち。

――――――――――――――――――

 

(まじで今日は厄日か。偽告白なら何度もされたことあるが、偽の恋人になってくれなんて初めてだ。それも二度も。人生何が起こるかわかったもんじゃないな。事実は小説よりも奇なりとはよく言ったもんだ)

そんなことを考えてる間に家についた。

「ただいま~」

そういって玄関を開けると、リビングから天使、いや小町がパタパタと走ってきた。

「おかえり!おに~ちゃん!ご飯にする?お風呂にする?それとも~、こ・ま・ち?あ、これ小町的にポイント高い!」

「あーはいはい。んじゃご飯で」

「えー、お兄ちゃんノリ悪い~」

何のノリだよ。ふっ、仕方いないな

「俺は好きなものは最後まで取っておくタイプなんだよ。だから小町は一番最後だな。お、今の八幡的にポイント高い」

「いや~、流石にシスコン過ぎるよお兄ちゃん」

「まじかよ、小町ちゃん酷い」

「で~も~、そんなお兄ちゃんも小町大好きだよ!これも小町的にポイント高―い!」

「最後のがなければな」

「細かいことは気にしないの。んじゃご飯にするから鷹奈おねぇちゃん呼んできて」

「まだ鷹奈来てなかったのかよ。小町が呼んでると思ってた」

「いや、小町が行くと、殺されちゃうよ……」

「それもそうだな。あいつは色々おかしい」

「お兄ちゃんも人の事言えないよ」

そういいながら小町はため息をついた

「そんな事はない。俺が小町の事を愛しているのは普通の事であり何物にも代えられん」

「ちょっ!何言ってんのさ!もういいから早く呼んできて!」

小町が照れながら家から追い出してくる。

「小町可愛い」

「お兄ちゃん!」

やっぱり小町が可愛すぎるのは間違っていない。  

 

 

―――――――――――――――

鷹奈の家の前まで来た。まあ、隣なんだが。

鷹奈の家のインターホンを押す

ぴんぽーん、とインターホン独特の軽快な音が聞こえるが、誰も出てこない。

はぁ、とため息をつきながら鷹奈家の扉を開ける。扉は抵抗なく開いた。

「ちゃんと鍵閉めろよ…。泥棒が入ったら危ないだろ。主に泥棒の命が」

玄関で靴を脱ぎ、迷いなく進む。幼馴染なだけあり、何度もお邪魔してるからな。

鷹奈の部屋の前まで来た。

コンコン

「おーい、鷹奈。起きてるか?」

返事がない。

入るぞ。そう一言って、扉を開け中を確認すると、案の定布団の中で眠る女の子がいた。

普通なら喜ぶべきシチュエーションなのだろうが、寝ている女の子の恰好がすべてを台無しにしている。その女の子の恰好は中学の頃のダサいジャージを着、口から涎をたらし、髪の毛はぼさぼさで、ぐーすか寝息を立てている。色気のかけらも感じられない。

こいつが俺の幼馴染、氷魚鷹奈ひおたかな。家が隣という事でよく一緒に遊び、同じ道場で格闘技を習っていた。

女の子の幼馴染という事で憧れている人もいるだろうが、実際に目の当りしたら、幻滅するだろう。

例えばこいつ、氷魚鷹奈の部屋の真ん中にはサンドバッグ。ふつう年頃の女の子の部屋にはないものだ。いや、他の女の子の部屋なんて小町の部屋にしか入ったことないけど。ただ小町の部屋にはなかった。

棚に飾ってあるのは、可愛いぬいぐるみなどではなく、空手大会のトロフィーやらカップ。

女の子らしさというものを感じられない。

「おい、鷹奈。起きろ。飯の時間だぞ」

呼びかけても反応しない。

仕方なく鷹奈の寝ている方に近づく。

「……ふな……?」

少女のまぶたが薄く開く。

顔は寝ぼけたまま鷹奈の体が稲妻のような速さで回し蹴りを放ってきた

鷹奈の回し蹴りは、寝ぼけているにもかかわらず俺のこめかみを寸分たがわず狙っていた

俺はそれにあわせて屈んでかわした。

かわされた足は頭上を通り過ぎ俺の横にあるサンドバッグに直撃した。

ドゴォーーン!!

サンドバッグはすさまじい音を出しながら振りあがり天井に当たると、今度は俺のほうに迫ってきた

 

「おわっ!」

 

俺は何とか横にとびそれもかわした。

さすがに毎日これは怖すぎる。

「おい。鷹奈。寝ぼけてないでさっさと起きろ」

「…ん……八幡?」

「そうだから早く起きろ。小町が飯を作って待ってる」

「おはよ~」

「おはよ~、じゃねぇよ。いい加減寝てて誰かが近づくと勝手に技を出す癖を何とかしろ。小町が起しにきたとき危険だ」

「いやぁ、武道家のサガって奴?危険に体が勝手に反応しちゃうんだよねー」

「お前が一番危険だわ。それに小町が危険なわけないだろうが。あの可愛さは確かに危険だが。いつ変な虫がつくか不安だ」

「相変わらずシスコンだね」

 

「シスコンじゃない。妹を愛してるだけだ」

 

「八幡、それはちょっとキモいよ…」

 

「きもい言うなよ…。今日の夜、枕を濡らすことになっちゃうだろうが」

 

「それよりさ、八幡」

 

「スルーですか…。なんだ?」

 

「頼みたい事があるんだけど」

 

……嫌な予感がする。俺の第六感が鷹奈の話を聞いてはいけないと鐘を鳴らしている。

 

「あー、あれだ。俺じゃ役に立てないと思うから。他をあたってくれ。んじゃ、俺は先に家に戻るから」

 

「まぁ、まってよ」

 

そそくさと逃げようとする俺を鷹奈はそう言いながら俺の手をとりとめてくる。

 

う、動かない。知ってはいるがなんて力だよ。ビクともしねぇじゃねぇか。

 

「……はぁ。んで、頼みってなんだよ」

 

世の中諦めが肝心なのだ。

 

「さっすが八幡。聞いてくれると思ってたよ」

 

「無理やりだけどな」

 

「何か言った?」

 

「…なんでも」

 

「そ。それで頼みなんだけど。あたしの彼氏になってほしいんだよね」

 

「は?」

 

「あ、彼氏って言っても本当の彼氏になれっていうんじゃなくて、ニセの恋人になってくれって事」

 

まじかよ。まさか人生一度あるかどうかぐらいの体験を3回も体験するとは。

 

「八幡だし、彼女もいないだろうからいいよね」

 

当たり前のように言ってくる。八幡だしって何だよ。まぁ彼女はいないけど、なぜかニセは2人いる。

だがここは断らせてもらおう。面倒ごとがこれ以上増えるのは勘弁願いたい。

 

「悪いが、ことわ…」

 

「ん?」

 

鷹奈が右こぶしをちらつかせながら笑顔で見てくる。

怖い怖い。もう顔が『断ったら分かってるだろうな」って顔している。

 

「八幡?いいよね?」

 

恐怖で俺はただ頷く事しかできなかった。




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