「凄いな雄二の統率力は」
「ホント、いつもはただのバカなのにね」
清涼祭当日の朝。
いつもの小汚い教室は一新して、中華風の華やかな
物へと姿を変えていた。原作よりも気合が入ってる気がする。
ああ、俺が雄二に脅迫、もとい頼み込んだからか。
「ま、今回は俺はここで待っているだけだから
綺麗に越したことはないんだけどさ」
そう、常夏コンビ《餌》も不良達《餌》も自ら死地に
突っ込んでくるのだから。
お、あっちで団子の試食をするみたいだ。
「おーい明久~、そっちはどうだ?」
「こっちは大丈夫みたいだよ」
「……味見用食べるか?」
「お!うまそうだな。一つもらおう」
う~ん、なかなか不思議な味だな。
食ったことのない味だ。どんなものを入れたのかな?
「うん!うまいぞ!」
「明久も食ったらどうだ?」
「そんなにおいしいの?じゃあ、一つもらおうかな?」
「ふむふむ、表面はゴリゴリでありながら中はネバネバ。甘すぎず、辛すぎる味わいがとっても…………………んゴパッ」
明久から人体ではとてもじゃないが出せない音が出た。
ああ、明久の目が虚ろだ。
「大丈夫か明久!?」
「あ、それはさっき姫路が作ったものじゃな」
すると、ムッツリーニはとてもおびえた表情で、胡麻団子を明久に食わせようとする
「む、ムッツリーニどうしてそんなにおびえた様子で胡麻団子を僕の口に押し込もうとするの!?もうう無理だよ!食べられないよ!」
そんなやり取りをしていると、雄二が戻ってきた。
「お、雄二。おかえり~」
「おう、ん?なんだ美味そうじゃないか。どれどれ?」
そして、躊躇いなく団子を口に運ぶ。
「たいした漢じゃ」
「雄二。君は今、最高に輝いてるよ」
「「お前ら何を言ってるんだ?」」
これは、雄二と俺のセリフである。
「ま、いいか……………。ふむふむ、表面はゴリゴリでありながら中はネバネバ。甘すぎず、辛すぎる味わいがとっても…………………んゴパッ」
なんでこいつらは、同じ反応をするのだろうか?
そして団子がいったいなんなんだろうか?と思い。
一口食ってみた。
うん。さっきと変わらず美味いじゃないか。
俺が食っているところを見た奴らは信じられないものを見るような目で見てきて、
「お主は何ともないのかの?」
「ああ、普通にうまいぞ」と、返すと雄二と明久は、
「お前の体はどこか狂っている」
といい、小声で
「姫路の料理はあいつに任せよう」
と言っていた。
どういう意味なんだろうか?
そんなこんなで順調に準備をしていると雄二たちの試合時間となった。
この時明久が暗記部分だけで何百点を取っていて圧勝したとか。
店のほうは常夏コンビが営業妨害をしてきたが、とっ捕まえて、事情を説明し、鉄人に引き渡してきた。
これで今日は、生活指導室(拷問部屋)から出てはこれないだろう。常夏コンビに合掌。
しかし、言われたものは仕方ない。こっちのほうも対策(仮のテーブルとして秀吉に二つほど用意してもらった)を取っておいて良かった。後は雄二が何とかしてくれるだろう。
ちなみに、中華喫茶での俺の立場は店長代理である。雄二が試合でいなくて行動力のある俺が選ばれた。
常夏コンビが鉄人のもとに送られるということを予想していた人はいたでしょうか?