勇者は静かに暮らしたい   作:ひらじ

1 / 6
信じている者に裏切られた時、人はどんな感情が沸くだろうか?

絶望や怒り、憎しみ・・・・

様々な感情が渦巻くだろう

まぁ、大抵は負の感情に支配される

人は完璧ではないのだから

さて、この物語の主人公が取る選択は?

話は、正にとある異世界で勇者と魔王の最終決戦が行われて

決着がつく所から始まる・・・・


終わりは始まり

とある異世界

 

勇者「これで・・・・、終わりだぁぁぁっっっっ!!」

 

魔王「おのれぇ、人間ごときにやられるとはぁ・・・・!」

 

正に勇者が魔王に最後の一撃を喰らわした

 

魔王は断末魔と共にその体は消滅していった

 

消滅と共に徐々に青空が見えてきた

 

勇者「はぁはぁ・・・・」

 

戦士「勇者!大丈夫かっ!?」

 

勇者「なんとかね・・・・、でも、これで全てが終わったんだ。さぁ、姫を救出して脱出しよう!」

 

これで、全てが終わった

 

そう思っていた

 

しかし

 

勇者「ヴッ!?」

 

突然、背中から激痛が襲った

 

何が起こったのか分からなかった

 

戦士「悪いな、王様からの命令なんだ・・・・」

 

勇者を襲ったのは仲間のはずの戦士の刃だった

 

背中から腹にかけてグッサリと刺されている

 

徐々に意識が遠ざかって行く

 

勇者は膝から力なく倒れていった

 

何か話しているみたいだが理解は出来ない

 

足音が消えていく

 

何かが崩れていく音がする

 

自分は死ぬのか・・・・

 

勇者として仲間と共に戦ってきた

 

全ては魔王にさらわれた姫を助ける為に

 

この世界を救うために

 

しかし結果はどうだ

 

魔王は倒したが仲間に刺され、その命は正に終わろうとしていた

 

なんだったんだろう、僕の人生は・・・・

 

もし、生まれ変わるのであれば勇者じゃなくて普通の生活をしたいな・・・・

 

勇者の意識はそこで途絶えた

 

 

長年に渡り続いた魔王との戦い

 

公式には『勇者は魔王と相討ちになり死亡』となり

 

仲間達は姫を救い国に戻り英雄として国民から未来永劫語られる事になる

 

はずだった

 

 

 

 

勇者「うぅ・・・・」

 

目の前が眩しい

 

段々と意識がはっきりしてきた

 

勇者「ここは・・・・?」

 

魔王城ではないのは確かだ

 

こんな眩しい場所は無かった

 

だとしたら・・・・

 

あぁ、そうか

 

僕は死んだんだ

 

仲間だった戦士に刺されて

 

勇者「あれ?怪我が無い?」

 

体を見ると怪我の後が無い

 

感覚は・・・・ある

 

霊だったら感覚は無いはずだ

 

?『ようやく、目覚めましたね、勇者』

 

何処からか声が聞こえてきた

 

勇者「だ、誰ですか?」

 

?『私はこの世界の『管理者』です』

 

勇者「管理者?」

 

姿は見えないけど何故か『存在』はハッキリしている

 

勇者「僕はどうなったんですか?」

 

管理者『貴方は仲間に殺され遺体は魔王城と共に消滅したんですよ』

 

やっぱり死んだんだ・・・・

 

管理者『ですが、私が回収しました。余りにも理不尽でしたからね』

 

そうか、だから感覚があるんだ・・・・

 

勇者「僕は何故、仲間に刺されなければならなかったんでしょうか?戦士は『王様の命令』だ、て言ってましたが・・・・」

 

管理者『王は貴方の力を恐れていたのです。ひょっとしたら自分に代わり王の座を奪われるのでは無いか、と。そこで仲間に命令を下したのです。『魔王を倒した時に勇者を殺せ』と」

 

勇者「そんな・・・・」

 

ショックだった

 

僕は何の為に戦ってきたんだろう・・・・

 

管理者『私はこのような行為を見逃す訳にはいきません。彼らには然るべく制裁を受けてもらいます』

 

勇者「制裁?」

 

管理者『この世界に新たな『魔王』を誕生させこの世界を壊滅させます』

 

勇者「えぇっ!?」

 

管理者『そもそも、この世界の王達は自分の事しか考えていなかった。私は彼らの考えを正そうと魔王を誕生させました。しかし、どうやら無駄だった様です・・・・』

 

管理者の言葉のはしはしから人類に対しての失望を感じた

 

管理者『そこで勇者、貴方に選択肢を与えます』

 

勇者「へッ?」

 

選択肢?

 

管理者『1つは再び勇者として人類の為に魔王を倒すか、1つは、今度は魔王として人類の敵となるか、最後はこの世界と縁を切り、別の世界で暮らすか』

 

管理者から提示された選択肢を聞いて正直悩んだ

 

裏切られた怒りは当然ある、だけどもう誰も傷つけたくない

 

勇者「僕は・・・・、別の世界で暮らします」

 

管理者『わかりました。では』

 

そう言うと目の前に扉が現れた

 

管理者『その扉から違う世界に行けます。扉を開けたら最後、二度と元の世界には戻れません、良いですね?』

 

僕は頷いた

 

管理者『貴方の新たな門出に私が新たな名前を授けましょう。貴方の名前は・・・・

 

 

『如月 勇也』、これが貴方の名前です」

 

勇也「ありがとうございます」

 

僕は扉を開いた

 

 

 

 




主人公設定です

名前 如月 勇也

年齢 16才

身長 170センチ

黒髪で短い

年齢よりは幼く見える時があり、本人は気にしている

異世界の元勇者

魔王を倒したが仲間の裏切りにあい、死んでしまうが管理者に助けられ、別の世界(現代の日本)で暮らす事になる

性格は穏やかで温厚だが曲がった事は嫌いで正義感がある

また、勇者だった名残で身体能力は高い
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。