朝食を支援課のみんなと食べ、支援課ビルを出たリィンは、ローゼンベルク工房に向かっていた。
(今日は原作からいくと少なくとも昼過ぎにはレンは工房にいるはずだ。今から行ってみていなかったら張り込むか)
リィンが今日の行動を決めていると、
「おはよう、リィン君♪」
「ん?エオリアか、おはよう。てかお前、なんて噂流してくれてんだ!エステルさんはわかってないけど、ヨシュアさんは絶対分かってるから!しかもエステルさんのせいで支援課の人にも聞かれたし!」
「え~?私の旦那こんな可愛いんだよ~って自慢したいのに~」
「ホントやめてくれ。自慢するなら夜以外のことにしてくれ」
「う~ん、わかった~。そうだリィン君、私今日仕事夜からなんだ~」
「ふぅん、そうなんだ」
「だから~、今から……しよ?」
そう言ってエオリアはリィンの腕に抱きついた。
「いやいや、俺今から用事あるから無理だって」
「え~?奥さんより大事なことって何?あ!もう新しい人増えたの?はやいな~」
「たしかに増えたけど、それとは関係ない」
「え~!?本当に増えたの!?誰、誰!?」
「エリィだよ、支援課の」
「あ~エリィちゃんね、可愛いよね。私はティオちゃんの方が好みだけどね!……それよりいつからエリィちゃんと?」
「えっと…一昨日だな」
「一昨日ってことはどうせリィン君の事だからその日のうちヤるだろうし、昨日もエステルちゃんの話だと支援課と帰ったらしいからヤってるわね……。エリィちゃんの方が一回多いじゃん!!不公平だ~!私ともヤろ~!」
「うるさい、声でかいって!昼間からヤろヤろって痴女かお前は!」
「も~痴女でいいからさっさといくよ!」
「ちょ!お前待っ!おいっ!どこにこんな力っ!」
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結局そのあとエオリアに昼過ぎまでしっかり搾り取られたリィンは、急ぎローゼンベルク工房に向かい、着いた頃には夕方になっていた。
(くそっ!もう夕方じゃないか!もしかしたらティオ達との遊びは終わってるかもな……)
そう思いながらリィンは門に近づいた。
「(インターホンとかないのか?仕方ない……)すいませ~ん!誰かいますか~?」
リィンはとりあえず大声で呼び掛けてみる事にした。
(……返事なしか?最悪忍びこんでも『あら?何かご用かしら?』)
リィンはどこからか誰か声を掛けられた。
「(どこかカメラでもあるのかね?この声はレンちゃんか、普通にやっても入れてくれないだろうしここは……)どうもすいません。少しお話でもしようと思って来ました」
『あらごめんなさい。今おじいさん出掛けてるの』
「いや、今日は仔猫ちゃんとお話しに来たんだよ」
『っ!……へぇ、よくわかったわね。支援課のお兄さん達にでも聞いたのかしら?』
「それとは別口。それで仔猫ちゃん?正解者のご褒美に俺とお話でもしてくれないかい?」
『……ふふ、いいわよ?私も少しお兄さんに興味が湧いたからお話してあげる。ちょっと待ってて』
しばらくすると門が開き、奥から菫色の髪をした少女が出て来た。
「初めましてお兄さん。私が仔猫。レンって言うの。よろしくね」
「あぁよろしく。リィンだ」
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自己紹介の後、レンちゃんの案内によりローゼンベルク工房の中に入り、今はレンちゃんとお茶をしていた。
「それでお兄さんは私に何のお話をしに来たの?」
レンは紅茶を飲みながら俺に聞いた。
「ん?特に決めてないよ?ただレンちゃんとお話したくて来ただけ」
「……本当にそれだけ?支援課のお兄さん達と知り合いならハッキングとかしてた私を捕まえに来たんじゃないの?」
「たしかに俺は支援課の人とは知り合いだけど、俺は警察じゃないし。そもそも帝国から旅行に来てるんだよね」
「へぇ、お兄さん帝国人なの。それにしても私とお話をしに来ただけなんて、お兄さん変わってるのね。もしかしてロの付く四文字の人?」
「たしかにレンちゃんは可愛いけど手を出したりしないよ。俺は紳士だからね」
「あらそうなの?ふふ、可愛いなんて嬉しいけど私、もう立派なレディなのよ?綺麗って言われた方が嬉しいわ。あとそのレンちゃんって言うのも子供扱いされてるみたいで嫌だわ。レンって呼んで?」
「ああ、わかったよレン。…それにしても凄いねこの子、かっこいいな」
俺は横にいる巨大ロボットを見た。
「そうでしょう?パテル=マテルって名前でとっても強くて私を守ってくれる私の大事な家族なの!」
「へぇ、レンの家族は強いんだな」
「ええそうよ?レンの家族はとっても強いんだから!」
「そうなんだ。パテル=マテルも凄いけどレンも凄いね。ハッキングとかできるなんて」
「ハッキングなんて簡単よ、レンは天才なんだから。これでもレンとても強いのよ?」
「へぇ、そんな風に全然みえないなぁ。それが本当なら何でもできそうだな」
「そうよ?私にかかればどんな願いでも叶えさせるわ」
「へぇ、そうなんだ………………じゃあ何で逃げてるんだい?」
「……何を言ってるのかしら?」
「わからないかい?エステルさんだよ」
「っ!!……そう、お兄さんエステルの知り合いなんだ。本当はレンを探してエステルのところに連れて行くのが目的ね」
レンは目を鋭くさせ言った。
「いや?別にエステルさん達に言うつもりはないよ。ただレンは何がしたいんだろうって思ってね」
「……どういう意味かしら?」
「だってそうだろ?何でも願いが叶うなら何でエステルさんを諦めさせてないんだい?」
「!そ、それは……」
「レンもわかってるんじゃないのか?自分の気持ちを……自分がどうしたいのか」
「……今日あったばかりのあなたにいったい何がわかるっていうの…!?」
「わからないさ。知識としては知ってるが、俺は君じゃないんだ。今までレンがどんなことを思って逃げてきたのかは知らない。けど、俺にしかわからないこともある。……とりあえず、今日はこの辺にして俺は帰るよ」
そう言って俺はレンの横を通りすぎ、部屋の出口で止まった。
「レン、記念祭だ」
「え?……」
「今やってる記念祭中にレンにとって必要な出来事がある。それが終わったらまた話そう」
そう言い残し、俺は工房を出た。
そして支援課ビルに戻った俺は、今日はエリィとヤらず、そのまま寝た。
今回はレンとの顔合わせが目的だったんで今までに比べて短いです。次回に時間かけたいんで。
ではでは~