痛覚のない少年   作:START

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俺は学校の駐輪場で折本に睨まれている。理由は、

 

「あんた料理したでしょ」

 

俺が料理したからである。

 

俺は素直に、

 

「うん」

 

答えた。折本は、

 

「········」

 

無言でさらに睨んできた。

 

「そう言えばさ、なんで俺料理しちゃいけないの?」

 

「あんた自覚ないんだ」

 

折本は呆れてため息をついた。

 

「比企谷さ、中二の頃調理実習したじゃん。野菜切っている時に手も切っちゃったじゃん。そしてそのまま鍋の中に入れてお味噌汁が赤くなったじゃん」

 

そう言えばあったな。同じ班の折本がすごく困惑してたな。だが、

 

「でもそれじゃ理由にならないだろ」

 

「なるに決まってるでしょ!あんた手を切ったことに気づかなかったでしょ!出血多量で倒れたらどうするつもりなの。全然ウケないんだけど」

 

「······なんかゴメン」

 

そんな理由あったんだ。そう言えばそのあとは料理をする度にめっちゃ怒られた記憶があったな。

 

「とにかくもう料理はしないこと。わかった!」

 

そんなことを言い残し折本家に帰っていった。

 

 

 

 

 

······あっ!手が火傷してる。

 

 

 

 

 

 

その次の日、奉仕部に、

 

「やっはろー」

 

由比ヶ浜がきた。

 

「なんのようかしら?依頼は解決したのだけど?」

 

「なんかあんまり歓迎されてない?雪ノ下さん、私の事が嫌い?」

 

「嫌いではないわ。少し苦手なだけよ」

 

「ちょっ、それ女子じゃ嫌いと嫌いと同じだからね!」

 

「それで、なんの用かしら」

 

「これ、この前のクッキーのお礼!」

 

懐からクッキーの入った袋を出してきた。

 

「いえ、少し食欲が······」

 

「それでねゆきのん。これからも手伝いに来るから」

 

「いや、私は·····」

 

それとねゆきのん····」

 

由比ヶ浜のマシンガントークに雪ノ下が戸惑っていた。よかったな雪ノ下、友達ができて。

 

「それとヒッキー!」

 

「ん?」

 

由比ヶ浜が渡してきたのはクッキーの入った袋だった

 

「この前のお礼。ありがとう」

 

そう言って由比ヶ浜はまた雪ノ下にマシンガントークを浴びせていた。

 

····うん、俺は由比ヶ浜が苦手だ。どんなに突き放してもついてくるタイプだ。俺が無痛病の事を言ってもついてくるだろう。だがそれは雪ノ下もそうだろう。俺は雪ノ下と由比ヶ浜が苦手だ。

 

そんなことを考えながら俺はベストプレイズで俺のソウルドリンクであるマックルコーヒーと由比ヶ浜のクッキーを袋の中から出した。これは飲み物がなければ食えない。あったとしても食べたくない。でももらったものは仕方ないな。

 

パリッ

 

うん、不味いな。

 

 

 

 

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