〜寮(アイギス)〜
明久「しばらくこの寮ともお別れかぁ」
修史「アイギスを長い間空けるってのも不思議なもんだな」
康太「…気を引き締めないと」
雄二「とりあえず、向こうの家に行ったら訓練の場所が必要だな。いちいちアイギスに行くのも手間だしな。」
有里「でも、射撃訓練なんて完全防音じゃないとできないわよ?」
明久「うーん、とりあえずはアイギスに寄るしかないね。それより早く寝ようよ。明日は早いし。」
康太「…同感」
皆が部屋に戻ろうとすると、修史が引き止めた。
修史「まぁまて。 明久と雄二はやけに明るいじゃないか。 知り合いが2人も対象だった割には冷静だな」
康太「…特に明久は感情的になりやすい。」
「「…………………」」
有里「どうしたの?」
明久「確かに、何にも悪くない2人が狙われるのは許せないけどね、要は僕たちが守れば何の問題もないでしょ?」
雄二「ああ、それにな、いざって時に冷静じゃないと守れるものも守れなくなっちまうだろ?」
修史「それもそうだな。すまなかったな、今の話は気にしないでくれ」
明久「うん、心配かけてごめん」
本当は心配だ。
仲間が4人いるにしろ、潜入任務なんて上手くいくのか、とか
文月学園のセキュリティは問題ないのか、とか
いや、やっぱり彼女がいるからだろうなぁ。
明久「姫路 瑞希かぁ………」
僕が小学校の頃、クラスメイトだった女の子。
小学校の頃から真面目な性格で、あまり目立つような子ではなかったのだが、真っ直ぐな瞳に惹かれた。
まあ小学校の頃っていっても課長の仕事の都合で2.3ヶ月ですぐに辞めちゃったけどね……
高校1年の時に再開したものの、僕たちは早退ばっかで、まともに話したこともないしなぁ。
雄二「明久、姫路の事が気になるのか?」
明久「まぁね、できれば同じクラスに入りたいけど、僕の成績じゃあAクラスはね」
有里「それが、そうでもないみたいよ。 」
明久「え?どういうこと??」
康太「…姫路瑞希は体調不良で途中退席。0点扱いになっている。」
な、なんだって!!!!
まさか、何か毒でも盛られたんじゃ「毒は盛られてないから安心しろ」
明久「人の心を読まないでよ雄二!!!!」
雄二「お前の考えている事なんて筒抜けだっての、それより、理由はともあれ 姫路の警護を頼んだぞ 明久」
明久「う、うん」
明日の朝の作戦会議が終わったら姫路さんの家に行かなきゃ。そうと決まったらさっさと寝るに越したことはないよね。
明久「それじゃあまた明日」
雄二「おう、遅れるなよ」
明日の警護に不安を抱き、僕たちはそれぞれの部屋に入った。
遅くても2.3日ごとに更新できればと思っています。