GOD EATER ─the ORIGIN─   作:ジャージ王子

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第2話 アナグラ

神機との適合を終えたユウは指示があるまで待機と命を受け、エレベーターを使いエントランスと呼ばれる場所にやってきた。

 

(アナグラのゲートまでは物資の受け取りでよく来てたけど、中に入るのは初めてだなぁ)

 

フェンリル極東支部、人類の希望の砦の一つであるここは通称“アナグラ”と呼ばれている。

ユウが初めてのアナグラ内部を見回っていると、後ろから声をかけられた。

 

「あれ?ひょっとしてアンタも新人さん?」

 

「え?あぁ、そうだけど・・・」

 

「お、やっぱり!俺は藤崎コウタ。俺も今日から配属なんだ、よろしく」

 

黄色いニットを被った少年、コウタが笑顔で手を差し出してくる。

 

「僕は神薙ユウ。よろしくね」

 

ユウもまた幼さの残る優しげな笑みを浮かべながら握手で返した。

 

 

元々のお互いの性格の良さもあってか、同期という点で意気投合した2人の会話は初対面でありながらはずんでいった。

そんな2人の前にコツコツ…とヒールの音が近づいてくる。

 

「立て」

 

「へ?」

 

突然のことにコウタが素っ頓狂な声を出す。ユウもまた声の方へ視線を向けた。

 

「立て、と言っている。立たんか!」

 

「「はっ、はい!」」

 

凛とした声の下に潜んだ圧力を感じユウとコウタが立ち上がった。

 

「今日からお前達の教練を担当する雨宮ツバキだ」

 

白いフェンリル製の衣服に隠しきれない程の豊満な身体、鋭い視線に特殊なテープが施された神機使いの腕輪。それが雨宮ツバキの第一印象だった。

 

「今後の予定を指示する。まずメディカルチェックを済ませた後、数日の間で基礎体力の向上、戦闘方法及びその知識を学んでもらう」

 

いたって事務的に告げていくツバキ。それだけで2人の息は詰まる寸前である。

 

「今までは守られる側だったかもしれんが、これからは守る側になる。生き延びたければ私の命令には全てYESで答えろ」

 

「「・・・・・・」」

 

守られる側から守る側へ。思うところがある2人にこの言葉は心の奥にまで届いたようだった。

 

「返事はどうした!」

 

「「っ!はいっ!」」

 

「よろしい。ではまず神薙ユウからメディカルチェックに向かえ。途中で神機使いに会ったら挨拶の一つでもしておくように」

 

「分かりました」

 

 

 

 

 

 

 

 

*****

 

(メディカルチェックは確かこの階だったはず・・・)

 

「あ!新しい人ですね!」

 

「え、えぇ。まぁ・・・」

 

意味合いとしては間違ってはいないのでとりあえず肯定する。

 

「“サカキ博士”の研究室はこの通路のつきあたりにありますよ」

 

なんとなく和むような雰囲気を持った桃色の髪の女性は、特に気にもせず話を続けた。

 

「はぁ、どうも。・・・えっと、あなたは?」

 

話を聞きながらユウが一番疑問に思っていたことを聞いてみる。

 

「あ!申し遅れました!私は台場カノンって言いまひゅ!」

 

「(ひゅ?あぁ、噛んだのか・・・)大丈夫ですか?カノンさん」

 

「ふぁい、大丈夫ですぅ・・・」

 

相当意気込んでいたのだろう。ミスとも言えないようなミスにかなり落ち込んでいる。

 

「え~と、そろそろ僕行かないと」

 

その場にいるのがいたたまれなくなったユウは足早にメディカルチェックへと向かった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*****

 

「予定より726秒早かったね。ようこそ新型君」

 

カノンの言うとおりのドアを開けると、モダンな着物を着た男性がキーボードを打ちながら声をかけてきた。

 

「私はペイラー・サカキ。このアナグラのアラガミ技術開発の統括責任者だ。よろしくね」

 

「どうも・・・」

 

「見ての通り、まだ準備の途中なんだ。その間に君の用を済ませたらどうだい?“ヨハン”」

 

そう言って隣に立っている純白のコートを着た男性に話しかける。

 

「サカキ博士、そろそろ公私のケジメというものを覚えていただきたい」

 

呆れ顔で言うヨハンと呼ばれた男性。この会話だけでも2人の付き合いが長いのが分かる。

 

「神薙ユウ君、適合試験ではご苦労だったね。私はヨハネス・フォン・シックザール。この地域のフェンリル支部を統括している。改めて適合おめでとう、君には期待しているよ」

 

(適合試験で聞こえた声はこの人の声だったのか・・・)

 

ヨハネスの声を聞き、適合試験を思い出す。

 

「さて、早速だが本題に入ろう。君の直接の任務は極東支部一帯のアラガミの討伐及び素材の回収だが、それらは全て前線基地であるこの極東支部の維持と、“エイジス計画”成就の為の資源となr「この数値は!?」」

 

「!?」

 

突然のサカキの声に真剣に聞いていたユウも驚く。

 

「エイジス計画とは、簡単に言うと極東支部沖合い、旧日本海海溝付近にアラガミの脅威から完全に守られた“楽園”を作る計画なのだが「おぉ!」・・・この計画を完遂することが出来れば当面の間、人類は絶滅の危機を避けることが出来る筈・・・「凄い!これが新型か!」・・・ペイラー。説明の邪魔だ」

 

一度ならば気にはしなかったが、二度三度と言葉を遮られ遂にヨハネスも我慢出来なくなった。

 

「あー、ごめんごめん。ちょっと予想以上の数値で舞い上がっちゃったんだ」

 

「ともあれ、人類の未来の為に尽力して欲しい」

 

ヨハネスのその言葉に、ユウは強い意志を感じたような気がした。

 

「では私は失礼するよ。ペイラー、後でこちらにデータを送っておいてくれ」

 

そう言い残し、ヨハネスは部屋を後にした。

 

「こちらも準備が終わったよ。それじゃあそこのベッドに横になってくれ」

 

サカキの指示に従い、後ろ側にあるベッドに横になる。

 

「ちょっと眠くなるけど、戦士の束の間の休息というやつだ。次に目が覚めた時は自分の部屋にいるからね。安心しておやすみ」

 

そう言われ、ユウは意識を手放し眠りについたのだった。




どうも、ジャージ王子です!
とりあえず今回で説明などは終わりですね。次回からは戦闘シーンを入れていきたいと思っております。
引き続き、感想やご指摘などがあればコメントお願いしますm(_ _)m
以上、ジャージ王子でした。ではでは( ・_・)ノシ
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