織田信奈の野望~戦国皇国軍~   作:疾風海軍陸戦隊

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別れ

ことは数時間前・・・・・

 

「よし!これで購入した米は全部だな」

 

「はっ!全部トラック及びヘリに積み込みました中尉殿!」

 

政宗が信奈と話しているその頃、彼の副官である辻たちが購入した米を輸送トラックや大型ヘリ大鳳に積み込んでいた。そして辻は腕時計を見て

 

「・・・・・よし。ギリギリ間に合うな」

 

「良かったですね中尉殿」

 

「ええ、それと今回のヘリでの協力感謝します清水中尉」

 

「いえ、かまいませんよ。ちょうど私たちもヘリも暇を持て余していたから。ちょうどいいですよ」

 

黒いサングラスをかけた陸軍ヘリ部隊の清水昭中尉がそう言う

 

「やはり航空隊は暇していたのか・・・・」

 

「ああ、特に戦闘機乗りたちがものすごい暇していましたよ。戦闘機がいないから空戦がないって」

 

「やっぱりか・・・・これはどうにかしないとね・・・・・後で少佐に相談しとくよ」

 

「感謝する」

 

と、そう言う中、宮藤と犬千代がやってきて

 

「中尉!そろそろ行きませんと」

 

「時間がない・・・正宗が危ない」

 

「ああ、そうだったな・・・・よし、全員、車やヘリに乗れ」

 

と、そう言いみんなトラックやヘリに向かい始める

 

「中嶋大尉どうやら間に合いそうですね」

 

「そうだね土屋・・・・それにしてもこんな大量の米俵見たの初めてだよ」

 

「私もですよ・・・・・こんな大量の米俵、盗賊とかが見たら襲ってきそうですね」

 

「アハハ!そうだね。でもその時の為に、装甲車を持ってきたんじゃないか。それにトラックだったて年の為に重機関銃を乗っけているし万が一襲われてもこいつでダダダって倒せばいい・・・・・・・・っ!?」

 

と笑って言う中嶋中尉だが、急に部下の土屋の頭を殴り倒れさせる。その瞬間彼女のいた所から何かが飛んできて地面に刺さる。

 

「いたぁ~いきなり何をするんですか大尉!?」

 

頭をさすりながらそう言う土屋に中嶋は地面に刺さった何かを抜き

 

「これが刺さったら痛いじゃすまないわよ!」

 

「ゆ、弓矢!?」

 

とそれを見せると土屋がおどろく。そう先ほど飛んできたの弓矢であった。すると・・・

 

「敵襲!!」

 

「「っ!?」」」

 

一人の歩兵の言葉に皆がその方角を見ると、その方角には複数の足軽が弓を構えていた

 

「おい…なんだあれ?織田の兵だよな?」

 

と、歩兵の一人がそう言うと足軽たちはこっちに向かって弓矢を放つ。それを見た辻は

 

「全員、物陰に隠れろ!!」

 

辻の言葉にみんなはトラックやヘリ、そして建物の陰に隠れる。そして、弓矢はトラックや荷台に積んでいる米俵に当たる。

 

「辻中尉。一体どうなっているんですか!?」

 

「私にだってわからないよ。もしかして任務失敗だから私たちを始末しに来たのかね~?」

 

「て、なにウォッカを飲みながら呑気に言っているんですか!?」

 

トラックに隠れて宮藤はウォッカを飲みながら平然と言う辻中尉にそういうと犬千代は

 

「あれ・・・・・姫様の兵じゃない・・・・あれ、信澄たちの兵」

 

宮藤の隣にいる犬千代がそう言う

 

「なるほど、私たちの妨害をしに来たってことですか・・・・・中尉、撃ちます?」

 

「待て、ここで発砲したらよけいに面倒になるわよ。そもそも私たちは違う時代の人間だ。もし殺したら歴史が狂うぞ?」

 

「もう狂ってます!それに急がないと、大佐の命が・・・・・・」

 

「やれやれ大佐の命というなら仕方がない・・・・・・全員。発砲を許可する。責任は私が取るから。ただし、殺すなよ。これ以上織田の面倒ごとに巻き込まれるのは面倒だからね」

 

「了解!!」

 

と、そう言い兵たちは四式小銃を弓兵にみけて発砲する。無論急所ではなく肩や足を狙って撃っているため弓兵は死んではいない。

 

「歩兵たちが射撃している間に運転手はすぐに車やヘリに乗りこめ!!」

 

「ほら急げ!!」

 

清水中尉の言葉に運転手たちはトラックやヘリに乗り込もうとするとそれを見た足軽大将らしき兵が

 

「あいつらを鉄の車や鉄の鳥に乗せるな!矢を放てぇ!!」

 

と、そう言いそれを見た辻が

 

「伏せろっ!!」

 

そう叫んだ瞬間、態勢を整えた弓兵部隊が斉射してきて、歩兵やそしてヘリに乗り込もうとした航空隊の兵の足や肩に突き刺さる

 

「「ぐっ⁉︎」」

 

「くそっ⁉︎衛生!!衛生!!」

 

「は、はい!!」

 

兵士の言葉に宮藤を含む衛生兵が救護鞄を取り出し負傷した兵に来る。そして衛生兵の一人が矢を抜こうとすると宮藤が

 

「待って!今、矢を抜いちゃダメ。今抜いたら一気に失血しちゃいます!そのまま包帯で縛って!」

 

「了解!」

 

宮藤の指示で衛生兵は負傷兵を介護し、宮藤も負傷兵を介護する

 

「大丈夫。足に矢が刺さっただけだからすぐに治療するね!」

 

と負傷した兵のもとへ行こうとすると、負傷兵が

 

「軍曹!?危ないです!!」

 

「え?」

 

宮藤が首をかしげると背後から気配がし振り向くと、そこには信澄の私侍が刀を振りかざし襲い掛かって来た

 

「死ねっ!!」

 

「きゃっ!?」

 

宮藤はとっさに避けようとするが避けきれず肩を斬られ倒れる

 

「軍曹殿!?」

 

「宮藤!?」

 

それを見た兵士や辻が声を上げ、犬千代が

 

「よくも芳佳を!!」

 

と、怒り犬千代は刀を抜き、宮藤を斬った侍を斬りおとす

 

「ぐわっ!?」

 

「くそ!この小娘が!!」

 

と、隊長らしき侍がそう言った瞬間、辻は小銃をその隊長に向けて発砲し、肩に命中する。

 

「ぐわぁ!?」

 

「か、頭!?」

 

肩を撃たれた侍は倒れると辻は

 

「まだやる気か!!」

 

と威圧を込めた目でそう言いそばにいた歩兵が百式機関短銃を上空に向けて乱射すると

 

「「ひぃぃ~!!!」」

 

信澄がよこした侍たちは慌てて逃げ出すのであった。

 

「軍曹!大丈夫か!?」

 

「だ、大丈夫です中尉・・・・・」

 

「馬鹿!大丈夫なもんか、血がひどく出てるぞ!おい!衛生兵!衛生兵!!」

 

「中尉。ここは俺が見る。中尉は速く大佐のもとへ」

 

「・・・・わかった。おやっさん。軍曹を頼む!」

 

と辻たちは負傷した兵を衛生兵や船坂軍曹に任せ、辻たちは急いでヘリやトラックに乗り政宗のもとへ急いで向かうのであった

 

 

 

 

「‥‥と、言うわけだ大佐。信奈殿」

 

「「・・・・・・」」

 

辻の説明により俺たちはただ黙っていた。すると犬千代が

 

「姫様・・・・犬千代は法度を破った……だから犬千代を斬らないと、信勝さまと揉める」

 

「何を言うのよ。そ、そんなこと、できるわけないじゃない!それにあんたはただ同盟相手の子を助けただけでしょ!それなのに斬るなんて」

 

「そうだ犬千代。話を聞く限り悪いのは信澄の方、それに犬千代がやったのは完全な正当防衛だ。罰せられるいわれはない」

 

俺と信奈がそう言うが犬千代は首を横に振り

 

「法度は法度……これは尾張のため。だから姫様犬千代を斬る」

 

「信奈・・・・」

 

「わかってるよ! でも……でも……」

 

犬千代は、信奈にとって妹以上の存在のようだった。斬れるわけがない。しかし、見逃せば信勝が黙っているわけがなく、再び姉と弟の対立が深まってしまう。俺の目にも、あの甘い信勝が信奈に勝てるとは思えなかった。現に過去に何度も謀反して、その度に負けているのだ。つまり、信勝側が犬千代の件で立腹してまた信奈に背けば……信奈は、実の弟を、信勝を斬ることになる

 

「(信奈は犬千代を斬るか、信勝を斬るか、どちらかを選ばなければならない)」

 

信奈に選べるはずがなかった。信奈は言葉を失うと、ふらふらと欄干にもたれて震え始めていた。それを見た政宗は

 

「犬千代! 出奔しろ!」

 

「……出奔?」

 

「清洲から逃げるんだ。信奈に斬られそうになって逐電したってことにして、信勝側と手打ちにする。いずれ信勝と信奈が和解した暁に、戻ってこい!」

 

「……でも……」

 

「俺たちが保護するという選択肢もあるが、それではますます信澄が信奈に謀反を仕掛ける口実になってしまう。俺として情けないが、お前を助けるためにはそれしかない。それでお前も信勝も信奈に斬られずに済むはずだ。本当に済まない」

 

そう、犬千代を俺たち日本軍が保護するという選択があったのだが、信澄のことだ俺たちが匿っているという理由で信奈に謀反を起こす可能性があった。だからこそ俺はその言葉しか出せなかった。俺は助けられない悔しさで拳を握り締め頭を下げて謝る

 

「……わかった」

 

犬千代は、躊躇わずに頷くそして、信奈のほうに向き直って、深々と頭を下げた

 

「……姫さま。お別れ」

 

「犬千代……」

 

信奈はきゅっと唇を噛みしめる。恐らく思わず吐きそうになった弱音を口に出さない為だろう。全くこの時ぐらい素直になればいいのに・・・・そう思ったのだが、犬千代には信奈の意思がわかっているのかひどく優しい微笑みを浮かべていた

 

「姫様……大丈夫。きっと、戻る」

 

信奈を手を握る犬千代

 

「それに、政宗がいる」

 

犬千代は不意に俺のほうへ向き直り

 

「お、おう。犬千代、約束だ。絶対に帰還しろよ」

 

「・・・・・・了解」

 

犬千代は俺たちがよくやる敬礼をし返事をする。すると犬千代は

 

「政宗・・・・」

 

「なんだ?」

 

「約束・・・・・小袖、買ってくれる?」

 

その時、今日の昼間に犬千代と交わした約束を思い出す

 

「ああ、帝国陸軍は嘘をつかない。必ずお前に似合う小袖を買ってやる。約束だ」

 

そう言って俺は小指を犬千代に向けた

 

「……なに?」

 

「ん、指切りだ。って、そっか……この時代にはまだねぇのか・・・・まあなんというか、約束したと時の誓いみたいなものかな?」

 

「・・・・わかった」

 

犬千代に指切りを説明し、互いの小指を絡ませる

 

 

「「約束」」

 

そう言い犬千代は

 

「じゃあ、政宗・・・・またね。芳佳によろしくね」

 

「ああ・・・・また会おうな犬千代」

 

「うん・・・」

 

そう微笑んで犬千代はその場から立ち去ったのだった。

 

 

「必ず・・・・犬千代は帰ってくるよね?」

 

「ああ、絶対にあいつは帰ってくるさ」

 

俺と信奈はそう言うのであった。そして俺は軍帽を被り

 

「・・・・・さて、これからどうなるかな」

 

 

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