織田信奈の野望~戦国皇国軍~   作:疾風海軍陸戦隊

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偵察調査

「・・・・偵察及び情報収集ですか」

 

「ああ、俺たちは今この時代じゃあ右も左もわからない状態だ。ましてや航空機だけの写真だけでは情報が少なすぎる」

 

「確かにな・・・・」

 

「そこで3個小隊に分かれてここいら辺の村なんかを調べて情報を集める」

 

と、月島飛行場の幹部室の中で、政宗たち士官は今後について話し合っていた。因みにここは愛知県と岐阜の間にある場所だ。

 

「なるほど・・・・で、誰を行かす?」

 

「まず、近くの村に中嶋大尉の部隊と、西住少佐の部隊。。そして最後は俺の部隊。一個部隊30名が行くことにする。」

 

「大丈夫か?大将がじきに出て?」

 

「大将だからこそ。この時代のことを自分の目で見なくてはいけないんだよ」

 

「なるほどな・・・・でもな桐ケ谷大佐。」

 

「大丈夫だよ山下大佐。別に戦場のど真ん中を歩くわけじゃないしな」

 

と、言うことで俺たちは周囲の村や地形を調べることになった。

 

 

 

 

とある村。

 

「ほほう?この村やその周りの土地について知りたいと?」

 

「はい。それとできればでいいんですけど食糧とかも分けてくれませんかな?」

 

とある村の村長さんの家で中島大尉の部隊が村に聞き込みをしていた。そしてその家の外には人だかりができていた皆村の住人たちだ

 

「なんじゃあの連中?盗賊にしては変わった格好じゃが南蛮人かの~」

 

「でも顔つきは日本人だみゃ~女が多いみゃ~」

 

「あれじゃなぎゃ?織田の姫様が作った足軽じゃないかな?」

 

「あ~あそこの姫さん南蛮かぶれじゃから・・・・」

 

「あれ?そう言えば子供たちがいないだぎゃ?」

 

「ああ、ガキどもならあそこで女の足軽?みたいな連中とお手玉してるぎゃ?」

 

「それにしても何の話してるだぎゃな?」

 

と、村の住人は首をかしげてそう言う

 

「うむ。事情は分かりましたが私も村長であり、商家の出。ただでっというわけには」

 

「そのことならご心配なく。お宅は珍しいものがお好きですかな?」

 

「え?あ、はい」

 

「ではこれを見たらびっくりされますよ」

 

そう言い中嶋大尉はあるものを取り出す

 

「それは?」

 

「これは南蛮渡来の墨を使わないで書ける筆です。ほら」

 

そう言い、中嶋大尉は紙にも字を書く。すると村長は

 

「おおっ!これはすごい!まるで妖術みたいじゃな」

 

「よければそれ差し上げます」

 

と、驚いていたそれを見た中嶋大尉の部下は

 

「星野中尉・・・・あれってただのボールペンですよね?」

 

「しっ!土屋。あんたは余計なこと言わない。あれ?鈴木中尉は?」

 

「中尉ならあそこで子供たちにチョコとか飴を配ったり、遊び相手になってますが?」

 

「あいつ子供好きだからな~」

 

と、そんな話をしてる中、中嶋大尉は村長と交渉していく

 

「・・・・で、どうですか?」

 

「うむ。こんないい代物をくれたんじゃ。それ相応の礼をせねばな。ここいら辺のことは軽く暗いでしたらお教えできます。それと食糧でしたら特上の米を差し上げましょう」

 

「ありがとうございます」

 

中嶋小隊の収穫、お米と村の聞き込みによる土地の詳しい情報や政治状況などを集めることに成功した

 

 

 

 

一方、西住隊は・・・・・

 

「少佐。ティーガーでひとっ走りしたかったですね」

 

「贅沢言うな逸見。重戦車で動けば目立つ。軽戦車を動かせてもらえるだけましだ。」

 

「そうですね・・・」

 

「西中尉。そちらはどうなっている?

 

「そうだな。」

 

一方西住少佐が率いる小隊では百式軽戦車と九七式歩兵戦車が3両そして歩兵数名がその上に乗り森の中を走っていた。

 

「ここらで止めよう」

 

まほ少佐がそう言うと戦車は動きを止めて兵士はみな降りる、そして双眼鏡を手にしてみると

 

「戦ですね少佐」

 

「ああ、ガチもんの合戦だなあれは・・・・」

 

彼女たちが双眼鏡で見ているのは合戦だった。そう、まほ少佐は合戦の状況などを調査していたのだ。

 

「これが戦っか・・・・」

 

まほは双眼鏡で見ながらそう呟く。彼女の目には足軽たちが必死に刀や槍をぶつけ、あるものは敵を倒しあるものは斬られて屍となるそんな光景だった

 

「そう言えば少佐は朝鮮戦争で義勇軍として参加していたのですよね?」

 

そう実はまほは数年前の朝鮮戦争に義勇軍として参加した経験があった。因みに朝鮮は史実とは違い併合はされていなく各国の援助はあったもののちゃんとした独立国家になっていた。

 

「ああ、あの時が初陣だったな。敵は北のT34やスターリン。味方の韓国はアメリカのM4かM24.そして私が乗ってたのは九七式中戦車チハだった。あの時交戦した時はまさに地獄だったわよ・・・昨日寝食を共にした戦友が夜明けには爆散していないんだからな」

 

「少佐・・・・・」

 

「湿っぽい話をしたな。今の話は忘れてくれ逸見中尉。・・・・西中尉、交戦している侍たちの旗印はわかるか?」

 

「私は日本史はあまり得意ではありませんが、あれは・・・・木瓜紋と足利二つ引両・・・・おそらく織田家と今川家の家紋かと思います」

 

「となると私たちが来たのは桶狭間の戦いの前ってことになるな」

 

「そうなりますね。」

 

とまほと車長各の士官が双眼鏡で見る。そして降車した兵士は四式小銃や百式短機関銃を持ち周囲の警戒ししている。

 

「少佐。これ以上近づくのは?」

 

「だめだ。これ以上は流れ矢や私たちを敵の間者だと勘違いして襲ってくる可能性がある。弾にも限りがあるし、これ以上のリスクは無用だ」

 

「わかりました。」

 

としばらくまほは合戦の様子を見てそれをメモに纏めていた。

 

「よし、大体こんなものだろう。次行くぞ。気づかれないように戦車の回転数は小さめにな」

 

「はっ!」

 

「少佐殿っ!」

 

まほたちが出発し始めようとしたとき一人の兵卒がやってくる

 

「どうした?」

 

「はっ!西側を偵察している歩兵偵察隊の辻中尉から無線で『緊急事態。至急偵察隊は集まれ!』っとのことです!」

 

「なんだと!?・・・・まさか大佐に身に何か・・・・わかった。すぐに向かうと返信しろ!」

 

「はっ!」

 

「政宗大佐…‥無事でいてくれよ」

 

まほは何か嫌な予感を感じながらその場所へと向かうのだった。

 

 

 

数時間前、政宗率いる偵察隊では

 

「これで三件。中尉。大体、村の調べは終わりました」」

 

と、偵察を終え、基地に帰還準備をする政宗隊。

 

「ああ、お疲れ。」

 

「・・・・て、辻中尉。中尉は何もってるんですか?」

 

「何って?前の時代からずっと持っていたウォッカに決まってるじゃないか?あ、宮藤ちゃんもいっぱい飲む?」

 

「あ、いえ。遠慮しときます」

 

「仕事中に飲むなよ辻中尉。仕事中に酔いつぶれる気か?」

 

「ふっ酒なんて私にとっては水と同じですよ。おやっさん。後は報告書を纏めて帰るだけですしね」

 

「まったく・・・・ん?なんだか霧が出てきたな・・・・」

 

「そうだな。まあ、森の天気は変わりやすいっていうからな。おい。お前らここいら辺は足場悪いから落っこちんなよー!」

 

「それを言うなら山ですよ中尉」

 

「あはは!そうだっけな?まあ細かいことは気にしない!」

 

堀曹長の言葉に辻は笑いながら言う。すると・・・・

 

「あれ?そう言えば大佐が見えないな・・・・」

 

船坂軍曹があたりを見渡す。すると確かに調査隊30人の中に政宗の姿はいなかった。

 

「そう言えば村の調査終わった後から姿見てませんね?・・・・・・まさか!?」

 

『はぐれたんじゃ!?』

 

全員がそう思い無線やら、なんやらで政宗を探しに行くのだった

 

 

 

 

「どこだよここ・・・・・・」

 

一方政宗は、辺り森の中やら林の中などを歩き回っていた。

 

「それにしても、まさか迷子になるなんて大日本帝国陸軍少佐。桐ケ谷政宗一生の不覚だな・・・・」

 

幸いワルサーP38拳銃と愛銃のSTG44、それと軍刀はある。後は無線とかあればパーフェクトなんだがな・・・・

 

「まあ、林を抜ければ何とかなるか見晴らしもいいし、戦場のど真ん中に入り込むわけじゃないしな」

 

そう言い俺は林を出る。ただこの時俺は気がづかなかった。これがフラグだろ言うことを・・・・

 

 

林を出てみるとそこには・・・・・

 

『わあぁぁぁぁぁー!!!!』

 

足軽兵たちが戦をしていた。うんこれは・・・・

 

「これは・・・・もしかして戦場のど真ん中?・・・・うん戻ろう!」

 

となると絶対に巻き込まれる。俺はすぐに戻ろうとしたが、

 

「なんだこ奴!面妖な!」

 

「きっと織田の兵じゃ殺ったれ!」

 

「うわっ!?」

 

林の中戻ろうとしたら長槍を持った足軽4人に囲まれた。そして足軽たちは槍で攻撃し俺は急いで躱す。STGを構えようにも今そんな暇はない

 

「なんじゃこいつ!ちっとも当たらん!」

 

「やっぱり織田の間者だ!」

 

「一斉に突き殺せっ!」

 

「・・・・・・」

 

しめた一瞬隙が出た。俺はSTGを構え引き金に指をかけようとしたが

 

「坊主、あぶないみゃあ!」

 

急にそんな声が聞こえたかと思うとふわっと身体が浮いた。

 

「おろ?」

 

気づくと俺の身体は先ほどの足軽4人組の一人に抱きかかえられていた。そして残ったその三人組はなにがおきたんだ?っというような顔をしていたのだった

 

 

林の中・・・・

 

「いや~助かったよ。足軽のおっさん」

 

「おみゃあさん織田方の忍びだみゃ? 変わった服に変わった鉄砲持ってるし何よりあの俊敏な動き間違いないみゃ」

 

「・・・・・は?」

 

「わしは今川方に仕えてたんだぎゃ、あそこのお方は不細工な顔した人間は嫌いな性格でな~出世できそうもないので織田に寝返ることにしたのぎゃ」

 

・・・・あ~何となく話は見えてきた。それにしても命の恩人にこう思うのは失礼だが確かにこのサル顔じゃあ身分とか顔とかうるさい戦国じゃあ無理な話だ。うちの軍は別にそう言う規定はないけど

 

「で、おみゃあさん。織田の間者だろ?わしを織田の殿さまに紹介してくれんか?」

 

「ちょっと、待ってくれおっさん。助けてもらったのは感謝するが、ちょっと勘違いしてるようだな。俺は織田軍じゃないんだ。」

 

「ん?じゃあ、今川か?武田か?もしかして斎藤家か?」

 

「違う違う!俺たちは天皇陛下に仕える大日本帝国軍の軍人だよ」

 

「だ、だい?に、ニッポンていこく?何を言うてるだぎゃ?」

 

「ええ~とつまりだな。俺は武士とかそう言うもんじゃねえんだよ」

 

まあ、簡単に言えば官軍とかそう言うもんなんだけどな俺たちは・・・・するとおっさんは

 

「ふっ・・・わしとて農民のせがれよ。じゃが、今は乱世じゃ。合戦で手柄を立てれば出世できる。わしの夢は一国一城の主になることじゃ」

 

「一国一城の主……?」

 

「おうよ。男として生まれたからには、一国一城を望まぬ生き方などわしにはできんみゃあ! だってお城の主となれば、可愛い女の子にモテモテだみゃあ!」

 

さすが戦国時代に生きる人間。理想がでかいな。モテモテはさておき、一国一城というその野望はかっこいい。正直俺は思った。

 

「そうか。なんかかっこいいなおっさんの夢」

 

「お前もそう思うか?もしやおぬしわしに匹敵する女好きだにゃ?」

 

「さぁ~てそれはご想像にお任せするよ。では俺は帰るところに帰りますかな」

 

「もう帰るだぎゃ?」

 

「ああ、帰りを待ってるやつがいるからな」

 

「そうか・・・じゃあ、わしも織田の陣へ行くだぎゃ、新しい人生を切り開くために」

 

「そうか。もしおっさんが偉い人間になったら協力するよ。おっさん月島の森は知ってるよな?」

 

「知ってるぎゃ。物の怪の森って呼ばれてる場所じゃ」

 

「そこに俺たちの仲間がいる。もしも本当に困った時はそこを訪ねてくれ。追い返されそうになったら『桐ケ谷政宗大佐の命の恩人だ』っとでも言ってくれればわかるから」

 

「わかった。そん時はそこに行くだぎゃ。じゃあな。坊主。」

 

「ああ、おっさんもな」

 

俺とおっさんはそこで別れようとした。そして俺はふっと何かを思い出す

 

「そう言えばおっさんの名前を聞いてなかったな。できれば名前を・・・・」

 

そう言い俺は振り返ると、おっさんが倒れていた

 

「おっさん!?」

 

俺は急いでおっさんのところに行くとおっさんが胸を押さえて苦しそうにしていた。

 

「おい!どうしたんだよおっさん!?」

 

「な、流れ弾に当たったみゃあ……運がなかったみゃあ」

 

胸を見るとどんどん赤黒く染まっていく。

 

「おいおっさん。しっかりしろ!くそ!こんな時に無線があったら衛生隊を呼べるのに!」

 

俺はハンカチを取り出しおっさんの傷をふさいで止血しようとする。しかしおっさんの顔がどんどん青白くなる。軍人として生まれたからには死を見るのは覚悟してきた。だがやっぱりそんな俺でも人間なのだろうかそんな光景は感情が否定していた

 

「おい!おっさん!死ぬんじゃねえ!あんた一国一城の野望叶えんだろ!?こんなところで死ぬな!」

 

「すまぬ・・・・だがこれも戦国の世の常者・・・・」

 

「バカヤロ!諦めるんじゃねえ!」

 

「坊主聞いてくれ・・・・わしの命はここで尽きる・・・・そこでお主にはわしの夢と相方をお主にくれてやる・・・・どうかこの戦乱の世を‥‥平和な世に・・・・頼む・・・・」

 

と涙を流しながらそう言うおっさん。俺はおっさんの手を取り

 

「・・・・わかった。おっさんの願いこの大日本帝国陸軍大佐。桐ケ谷政宗が聞き届けた。」

 

「ありがとうみゃ坊主・・・・」

 

おっさんは安心したようにゆっくりと瞼を閉じようとした

 

「待て、おっさん。まだおっさんの名前聞いてねえんだ。名前教えてくれるか?」

 

「……わしの名は、木下……藤吉郎……」

 

「・・・・・・・・え?」

 

俺はおっさんの名前を聞いて固まってしまった。ちょい待てよ。まさかこのおっさん後の豊臣秀吉かぁ!?信長に仕え最後に農民の出ながら関白にまで出世し、天下を統一する三英傑の一人の!?

 

「おっさん!ちょい待て!あんたが秀吉かぁ!?死ぬな!あんたここで死んじゃいけない人だ! あんたが死んだら、日本の歴史がめちゃくちゃに狂っちまう!あんた織田信長公に仕えて天下を・・・」

 

俺がそう言いかけたときおっさんは

 

「信…長?・・・織田の殿様は・・・・・織田のぶ・・・・な」

 

そう言い、おっさんは力尽きてしまった。

 

「おっさん?おっさん!!・・・・・・・くそっ!どうなってやがるんだよ!?」

 

俺はここで歴史的人物が死ぬのを見てしまった。しかもそれは後に偉大なことをなす人だ・・・・俺はどうすることもできずおっさんのいる場所をただ立っているしかなかった。

 

 

 

 

 

 

 

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