世界観の一部を描き直さなくては……。
あ、そうそう。大切なことを書き忘れてました。
※ここの設定、ほとんど使いません
日記だと選挙や憲法記念日、終戦記念日の話題で触れる程度です。
と言うか、この設定が必要になる話って……^^;
日本国憲法
上諭
日本国は先の悲惨なる戦争を省み、今、未曾有の改革を為さんとす。朕自ら先んじ、維新の誓文に立ち還り日本の国是を定め復興の道を求めん。日本国民は共に心を一つにし日本の復興と繁栄のために努力すべし。
朕は、日本国民の総意に基いて、新日本建設の礎が定まるに至ったことを、深く慶び、枢密顧問の諮詢及び帝国憲法第七十三條による帝国議会の議決を経た帝国憲法の改正を裁可し、ここにこれを公布せしめる。
前文
日本国は、長い歴史と固有の文化を持ち、連綿と続く皇室を戴く国家であって、民族の長い歴史と伝統を受け継ぎ、国と郷土を誇りと気概を持って自ら守り、基本的人権を尊重するとともに、和を尊び、家族や社会全体が互いに助け合って国家を形成する。
日本国民は、立法、行政及び司法の三権分立に基づいて統治され国家の意思を最終的に決定する。国政は、正当に選挙された国民の代表者が、天皇の委託によってこれに当たる。
日本国民は、内外に甚大なる被害を与えた先の悲惨なる戦争を深く反省すると同時に世界の恒久平和を希求し、国際協調の精神をもって、国際社会の平和と繁栄と安全の実現に向け、不断の努力を続ける。
日本国民は、個人の自律と相互の協力の精神の下に、基本的人権が尊重され、国民の福祉が増進される、自由で活力があり、かつ公正な社会をめざす。
我々は、自由と規律を重んじ、美しい国土と自然環境を守りつつ、教育や科学技術を振興し、活力ある経済活動を通じて国を成長させ、国際社会において、名誉ある地位を占めることを念願する。
第一編 国家の大原則
第一章 国家の大原則
第一条
日本国は、国民の総意により天皇が統治権を統合して掌握し、憲法の規定により統治を行う立憲君主国である。
第二条
日本国の統治権は立法、行政、司法の三権に分立される。
第三条
天皇は立法権を、憲法で別段の定めない限り、全て立法府に委託する。
第四条
天皇は行政権を、憲法で別段の定めない限り、全て行政府に委託する。
第五条
天皇は司法権を、憲法で別段の定めない限り、全て司法府に委託する。
第六条
日本国の領域は、不可分とする。立法府の同意を得ずに国境を変更することはできない。
第七条
国旗は日章旗とし、国歌は君が代とする。また、国章は菊花紋章並びに五七桐とする。国旗及び国歌並びに国章の詳細は法律において定める。
第八条
日本国民は、自国或いは他国を問わず国旗及び国歌並びに国章を尊重しなければならない。国旗及び国歌並びに国章はその国を象徴し尊厳を表すものであり、教養ある者はこれを冒涜或いは侮辱してはならない。
第九条
元号は、皇位の継承があったときに制定する。
第十条
憲法、法律、勅令、批准された国際約束及び政令が、日本国の一般的拘束力のある法源である。地方自治体において、定められた条例は一般的拘束力のある法源として扱う。
第十一条
法律、勅令、政令及び条例の発効のための条件は、その公布である。法規の公布の原則及び手続は、法律で定める。
第二編 天皇および皇族、摂政、華族制度
第一章 天皇及び皇族の特権
第一条
天皇は、不可侵であり国務上の行為に責任を負わない。
第二条
皇族は、刑事訴訟を受けることはない。
第三条
皇族が日本国憲法に基づき定められた刑法の罰則規定に該当する行為を犯したときは勅裁を経てこれを執行する。量刑は皇族会議によって議決される。
第四条
皇族への民事訴訟は大審院で秘密会で行われる。但し皇族は代理人を立て自ら裁判に出る必要は無い。
第五条
皇族は、税を負担しない。
第六条
皇族は、参政権を有しない。
第七条
皇族は国民生活の模範を示し、行いや態度を改めて、身を慎まねばならない。
第二章 天皇の権限
第一条
天皇のすべての国務上の行為は大臣が責任を負う。
第二条
天皇のすべての国務上の文書は大臣又は副大臣の副署によりその効力を生じる。
第三条
天皇は元号を定め発布する。
第四条
天皇は立法府の決議を経た法令を裁決し、裁可した法令を発布する。
第六条
天皇は国民投票の結果を受け、憲法改正を公布する。
第七条
天皇は内閣が締結し立法府の承認を経た批准書及び法律の定めるその他の外交文書を認証し公布する。
第八条
天皇は立法府召集の詔書を発布する。
第九条
天皇は立法府の開会、延長、停会、衆議院の解散若しくは参議院の通常選挙の施行について其々詔書を発布する。
第十条
天皇は立法府の指名に基づいて内閣総理大臣を任命する。
第十一条
天皇は両議院の指名に基づいて大審院長並びに検事総長を任命する。
第十二条
天皇は内閣における大臣、地方自治体の首長、法律の定めるその他の公務員の任免の認証を行う。
第十三条
天皇は華族の家督継承の認証を枢密院の議決を経て行う。華族の家督継承については別に法律を定める。
第十四条
天皇は栄典を枢密院の議決を経て授与することができる。栄典に関する条規は法律に定める。
第十五条
天皇は政府に対して、恩赦の実施を提議することができる。
第十六条
天皇は直接国民の篤行を賞し又は政府にその賞賜を提議することができる。
第十七条
天皇は外国からの義務を伴わない位階勲章その他の栄典を受け取る権限を有する。
第十八条
天皇は外国に対し儀礼的に国家を代表する権限を有する。
第十九条
天皇は大使、公使、領事の接受を行う。
第二十条
天皇は全権委任状及信任状若しくは外交文書の認証を行う。
第二十条
天皇は儀式及び宮中祭祀を執行する。
第二十一条
天皇は国又は地方自治体その他の公共団体が主催する式典への出席その他の公的な行為を行う。
第三章 皇位の継承
第一条
皇位は皇室典範の定めに従って、皇統の男系の男性子孫が継承する。
第二条
皇位の承継に関する手続は、皇室典範に定める。
第三条
皇位継承順位第一位の皇族を皇嗣と称する。皇嗣は立皇嗣の礼を以て国の内外に示す。
第三条の二
皇嗣たる皇子を皇太子と称する。皇太子在らざるときは皇孫を皇嗣とし皇太孫と称する。皇太子並びに皇太孫在らざるときは皇弟を皇嗣とし皇太弟と称する。
第四章 天皇の即位と退位
第一条
天皇は即位礼及び大嘗祭を以て皇位を継承したことを国の内外に示す。即位礼は行政府、立法府、司法府の代表が参集して京都で行う。やむを得ざる事情により京都で行えない場合は法律の定めた場所で行う。
第二条
天皇が精神もしくは身体に不治の重患を発し、国務に当たり特に重大な支障があるとき又はその任を全うできないと断じ自ら譲位を希望した時は、皇族会議及び枢密院に諮問し、譲位を行う事が出来る。
第三条
皇嗣に精神もしくは身体に不治の重患があり、又は重大な事故がある時は、天皇は皇族会議に諮問し、継承の順序を換えることが出来る。
第四条
天皇が譲位した時は退位礼を行う。
第五条
退位した天皇の地位その他は皇室典範に定める。
第六条
天皇が崩じたときは大喪礼を行う。
第七条
即位礼及び大嘗祭、立皇嗣の礼、退位礼、大喪礼の費用は国家予算として扱い特別会計に計上する。
第五章 皇族の婚姻並びに縁組
第一条
天皇並びに皇族の結婚相手は、同族又は勅旨により特に認許された華族に限る。
第二条
天皇の結婚は、立法府の議決と枢密院の議決を要する。
第三条
皇族の婚姻は、勅許に依る。
第四条
皇族の結婚を許可する勅書は、宮内大臣がこれに副署をする。
第五条
皇族は同族間を除き、養子若しくは猶子を取る事が出来ない。
第六章 皇族の収入
第一条
皇室における諸般の経費は、特に常額を定めて国庫より支出される。
第二条
皇族は、法律の定める規則に従い、毎年、国庫から給付金を受ける。当該法律は、給付金が支給される皇室の他の構成員の範囲について定め、及び当該給付金について規律する。
第三条
国庫から受領した給付金及びその職務の遂行のために使用する財産については、個人課税が免除される。さらに、皇族が相続権に基づき又は贈与により他の皇族から受領したものについては、相続、譲渡及び贈与に関する法の適用を受けない。
第四条
更なる課税の免除は法律で認めることができる。法律の可決は通常法の可決の手続きによる。
第七章 皇族の成人
第一条
天皇及び皇太子、皇太孫は、満十八歳で成年とする。
第二条
前条以外の皇族は、満二十歳を成年とする。
第三条
皇族の成人に関する手続は、皇室典範に定める。
第八章 摂政
第一条
天皇が成人に達しない時、又は天皇が長期間に亘り政務をとることができないときは、皇族会議及び枢密院の議決を経て摂政を置く。
第二条
摂政は、成年に達した皇太子又は皇太孫を任命する。皇太子又は皇太孫が成人していない時は他の男性皇族が摂政の地位に就く。
第三条
摂政は天皇の名において政務を執る。
第四条
摂政に関する手続は、皇室典範に定める。
第九章 皇族会議
第一条
皇族会議は成年以上の皇族男子九人、枢密院議長及び副議長、衆議院並びに参議院の議長評議会議長及び副議長、内閣総理大臣、内閣総理大臣が任命する国務大臣二人、宮内大臣並びに大審院長及びその他の裁判官一人を以て、これに充てる。
第二条
議員となる皇族及び大審院長以外の裁判官は、各々成年に達した皇族又は大審院長以外の裁判官の互選による。
第三条
天皇は皇族会議に親臨し統理する。自ら統理を行わない時は、枢密院議長が議長を務める。
第四条
皇族会議は、皇族男子六人を含む十三人以上の議員の出席がなければ、議事を開き議決することができない。議員は、自分の利害に特別の関係のある議事には、参与することができない。
第五条
皇族会議は、予備議員十人を置く。議員に事故のあるとき、又は議員が欠けたときは、その予備議員が、その職務を行う。予備議員の員数は、各々その議員の員数と同数とし、予備議員の選出は別に法令を定める。
第六条
皇族会議は、皇室及び皇族に関係する事項を扱う。
第十章 華族
第一条
華族のうち諸侯或いは勲功を持って華族に封じられた家は、これを廃す。また、これに代わる新たな華族を設けることはない。
第二条
華族の地位については無秩序な拡大を排するため男系の嫡長子世襲とし、嫡長子以外の兄弟姉妹並びに庶子が新たな分家をたてることは出来ない。
第三条
華族の嫡長子以外の兄弟姉妹並びに庶子の地位は一代華族とし世襲は許されない。
第四条
爵位は終身であり、原則として生前に譲ることはできない。やむを得ず生前譲位を行う為の規定は法律で定める。
第五条
一代華族は全て継承権を有しない男爵位保持者である。
第六条
華族は、一代華族も含め、皇室の藩屏として国民生活の模範を示し、倫理の師表として行いや態度を改めて身を慎まねばならない。
第七条
華族は、一代華族も含め、皇室の藩屏としての品位を保持する義務を負う。
第八条
華族は、一代華族も含め、参議院議員の被選挙権並びに選挙権を有する。
第九条
華族は、一代華族も含め、衆議院議員若しくは地方自治体議会の議員資格、並びにそれらの選挙権を有しない。
第十条
華族は、一代華族も含め、子弟には相応の教育を受けさせる義務を負う。
第十一条
皇族との結婚資格を有する者は皇族または一代華族を除く華族の出身である者若しくは一代華族当主に限られる。
第十二条
一代華族を除く華族の結婚については皇族、華族又は一代華族、国外の世襲貴族との婚姻に限られ、その結婚は枢密院の決議を経た後に天皇の裁可によって認められる。
第十二条の二
前条に当てはまらない婚姻を成す者は華族籍を喪失する。参議院議員である者は議員たる資格を喪失する。喪失に対する手続は法律で定める。
第十三条
華族の養子は同族から迎えるに限り認める。但し、男系五親等以内の血族で届出があった時点で華族または一代華族に封じられてる家の出身に限られる。
第十四条
華族の爵位の世襲は枢密院の決議を経た後に天皇の裁可によって認められる。
第十五条
華族の家範の制定は、日本国憲法並びに憲法に基づく法律の範疇においてのみ認められる。
第十六条
華族は宮内官制服令に定める爵服の着用を許可する。
第十七条
華族の世襲財産は日本国憲法並びに憲法に基づく法律の範囲内において認められる。
第十八条
皇族と婚姻した華族は、皇室服喪令の対象である。
第十九条
有爵者若しくは有爵者の嫡長子は位階令により成人に際し宮中席次にて第四階に相当する従五位に叙せられる。
第二十条
華族は、一代華族も含め、民事裁判は代理人を立てる事ができ、自ら裁判に出る必要は無い。
第二十一条
憲法に別段の定めがない華族の事項に付いては法律を別に定める。
第三編 日本国民の権利と義務
第一章 日本国民の定義
第一条
国民とは正当な手段を持って日本国籍を有している自然人である。
第二条
日本の国籍は、法律で詳細を定めるところにより、出生及び両親の国籍に基づき取得される。国籍は、法律に規定する基準に従い、届出又は申請に基づき付与することができる。
第三条
法律に規定する基準により、かつ、外国の国籍を保有し、又は取得することを条件とするのでなければ、国籍を失うことはない。
第二章 日本国民の権利と義務
第一条
何人も、この憲法に別段の定めが無い限り、法律の前において平等とする。
第二条
何人も、合理的な理由なく、年齢、出身、言語、信仰、信条、意見、健康状態、障害又はその他の個人的事情に基づいて異なる取扱いをされてはならない。
第三条
男女は、同じ権利を有する。この権利は生理学的根拠に依らずに異なる取扱いをされてはならない。男女の、性的、政治的、経済的、文化的、或いは婚姻を含む社会的活動における同権については必ず保障されなければならない。労働並びに社会的活動において、男は外で働くことが当然、女は家を守ることが当然という概念は陋習であり、国はこれを改めさせなければならない。賃金及びその他の労働条件に関する決定においては法律で詳細を定める。
第四条
何人も生命並びに個人の自由、不可侵性及び安全に対する権利を有する。
第五条
何人も、個人の不可侵性は侵害されてはならず、また、恣意的に、又は法律で定める理由なく自由を剝奪されてはならない。自由の剝奪を伴う刑罰は、裁判所が科する。その他の自由の剝奪の合法性については、裁判所の審査に付することができる。自由を剝奪された者の権利は、法律により保障される。
第六条
何人も拷問され、又は人間の尊厳を侵害するその他の取扱いを受けてはならない。特に公務員による、拷問又は人間の尊厳を侵害する取扱いは決して行ってはならない。
第七条
何人も、実行の時点において法律で可罰的であると定められていない行為に基づいて、有罪とされ、又は刑を宣告されてはならない。犯罪に対して、実行の時点における法律の規定よりも重い刑を宣告してはならない。また、法律は犯罪に対して残虐で異常な刑罰または過重な罰金を科してはならず、過大な額の保釈金を要求してはならない。
第八条
何人も、不合理な捜索および押収に対し、身体、家屋、書類および所有物の安全を保障される。また、現行犯として逮捕される場合を除いては権限を有する司法官憲が発し、且つ理由となっている犯罪を明示する令状によらなければ、逮捕されない。令状は、宣誓または確約によって裏付けられた相当な理由に基づいてのみ発行され、かつ捜索すべき場所、および逮捕すべき人、または押収すべき物件を特定して示したものでなければならない。
第九条
何人も、同一の犯罪について重ねて生命身体の危険にさらされることはない。既に発効した裁判所の判決を科された行いによって、再び立件され、捜査され、公訴され、公判に付されることはない。
第十条
何人も、抑留され、又は拘禁された後、裁判の結果無罪となったときは、法律の定めるところにより、国にその補償を求めることができる。
第十一条
何人も、その関係する事件が法律に基づき管轄権を有する裁判所又はその他の公的機関において適切に、かつ、不当な遅滞なく審理される権利並びにその権利及び義務に関する決定が裁判所又はその他の独立の司法機関で審理される権利を有する。審理の公開並びに審問を受ける権利、理由を付した裁判を受ける権利及び上訴の権利並びにその他の公正な裁判及び良好な運営の保障は、法律で確保される。
第十二条
何人も、裁判所及びその他の公的機関において、日本語若しくは国際公用語のいずれかを使用し、並びに当該言語による公的文書を交付される権利を法律で保障される。
第十三条
何人も住居の平穏を保障され、平和裏に生活を営む権利を有する。居住者の同意のない住居への立入りは、法律に定められた場合において、法律で指定された者による限り、認められる。立入りのためには、事前の身分証明及び立入りの目的の告知を要する。
第十四条
何人も、個人的な生活領域の尊重に対する権利を有する。個人の記録及び提供に関わる個人的生活領域の保護のための規則は法律で定める。
第十五条
何人も、信書、通話及びその他の内密の通信の秘密は、侵害されない。個人若しくは社会の安全又は住居の平穏を脅かす犯罪の捜査、訴訟及び保安検査並びに拘禁中において不可欠の通信の秘密に対する制限について、法律で定めることができる。
第十六条
何人も、信仰及び良心の自由を有する。信仰及び良心の自由は、信仰を告白し実践する又は告白しない権利、信条を表明する又はしない権利並びに宗教的共同体に所属し、又は所属しない権利を含む。何人も、その良心に反する信仰の実践に参加する義務を負わない。
第十六条の二
国はいかなる宗教団体にも特権を与えてはならず、宗教団体も、国から特権を受け、又は政治上の権力を行使してはならない。
第十七条
何人も、法律により自ら選択した労働、法令に反しない職業又は生業によって生計を立てる権利を有し、法律に基づく理由がなければ解雇されてはならない。日本国の公的機関は労働力の保護に配慮しなければならない。
第十八条
日本国民及び合法的に国内に滞在する外国人の子供は、個人として同等に扱われなければならず、また、その成長に応じて、本人に関することに影響を及ぼすことができなければならない。
第十九条
日本国民及び合法的に国内に滞在する外国人は、国内の移動及び居住地選択の自由を有する。この権利に対して、国防上又は公共の利益を確保するため若しくは心身に対する危険から守るために不可欠の制限を法律で定めることができる。
第二十条
日本国民及び合法的に国内に滞在する外国人は、出国の権利を有する。この権利に対して、訴訟の遂行若しくは刑の執行又は兵役義務の履行を確保するために不可欠の制限を法律で定めることができる。
第二十一条
日本国民及び合法的に国内に滞在する外国人は、表現の自由を有する。表現の自由は、事前に誰にも妨げられることなく、情報、意見及びその他の伝達事項を表明し、公表し、及び受け取る権利を含む。表現の自由の行使について、詳細は、法律で定める。子供の保護のために不可欠な制限について法律で定めることができる。
第二十二条
日本国民及び合法的に国内に滞在する外国人の財産は、保障される。公共の必要のための財産の強制収用については、補償を法律で定める。
第二十三条
日本国民及び合法的に国内に滞在する外国人は、無償の基礎教育に対する権利を有する。教育を受ける義務については、法律で定める。
第二十四条
日本国民及び合法的に国内に滞在する外国人は、資力の欠如のために妨げられることなく、その能力及び特別の必要に応じて、基礎教育以外の教育を受け自らを発達させるための平等な機会を保障される。また、学問、芸術及び高等教育の自由は、保障される。
第二十五条
日本国民は、帰国を妨げられ、国外に追放され、又は意に反して外国に引き渡され、若しくは移送されてはならない。ただし、日本国民は、犯罪を理由として、若しくは訴訟のため、又は子の監護若しくは養育に係る決定の執行のために、人権及び法による保護が保障される国に引き渡され、又は移送されることがあること、並びに検疫を理由とした入国制限があることを法律で定めることができる。外国人の日本に入国及び国内に滞在する権利は、法律で定める。
第二十六条
日本国民は、許可を得ないで集会及び示威行動を組織し、並びにこれらに参加する権利を有する。集会及び示威行動の自由の行使についての詳細は、法律で定める。
第二十七条
日本国民は、結社の自由を有する。結社の自由は、許可なく団体を結成する権利、団体に所属し、又は所属しない権利及び団体の活動に参加する権利を含む。職業上の結社の自由及びその他の利益を擁護するために団結する自由も、同様に保障される。結社の自由の行使についての詳細は、法律で定める。
第二十八条
日本国民は、定められた年齢に達したとき、国政選挙及び国民投票において投票する権利と義務を有する。
第二十九条
日本国民で、法律で指定された罪を犯したため、裁判所の確定判決により少なくとも1年の自由刑を宣告され、かつ、これと同時に選挙権を剥奪された者並びに精神障害を理由とする裁判所の確定判決に基づき法律行為を行う能力を有しない者は、選挙権が排除される。選挙権を排された者は当然投票の義務を免ぜられる。選挙権の回復については法律で定める。
第三十条
選挙権は国籍を有する日本人で選挙区に居住する住民であり法律で定められた年齢に達し、かつ、選挙権が排除されていない者にある。被選挙権については、この憲法の個々の規定が適用される。
第三十条の二
住民とは地域に正当な手段を持って一定期間居住し法令を遵守し生活を営んでいる国民と日本国憲法を遵守し法令に従って生活を営む外国籍を有する者である。
第三十条の三
前条に関わらず外国籍を有する住民は国民投票に参加する権利及び国又は居住する地方自治体への参政権を有しない。
第三十一条
日本国民で人間の尊厳のある生活に必要な保障を得ることができない全ての者は、不可欠の生活手段及び保護に対する権利を有する。失業、疾病、負傷、労働能力の喪失及び老齢並びに子の出産及び扶養者の喪失による基本的生活手段の保障に対する権利は、日本国の国籍を有する何人に対しても法律で保障される。
第三十二条
日本国民が社会的活動に参加し、及び本人に関する決定に影響を及ぼす機会を促進することは、公権力の責務とする。
第三十三条
日本国の公的機関は、就業を促進し、及び労働に対する全ての人の権利の保障に努めなければならない。就業訓練に対する権利については、法律で定める。
第三十四条
日本国の公的機関が保有する文書及びその他の記録は、やむを得ない理由のためにその公開が法律で個別に制限されている場合を除き、公開される。何人も、公文書及び公記録から情報を得る権利を有する。
第三十五条
日本国の公的機関は、基本権の保障及び犯罪の捜査のために不可欠の住居の平穏に触れる措置について、法律で定めることができる。
第三十六条
日本国の公的機関は、方言を含む国内の言語について文化的及び社会的な必要性に等しく配慮しなければならない。
第三十六条の二
日本国に居住する北海道並びに千島又は台湾における原住民の集団は、自らの言語及び文化を維持し、及び発展させる権利を有する。言語及び陋習とされた民族の文化は、日本国憲法及びそれに基づいた法律に反しない限り尊重される。公的機関において自らの言語を使用する権利については、法律で定める。
第三十六条の三
日本国に居住する手話を使用する者並びに障害のために通訳及び翻訳の補助を必要とする者の権利は、法律で保障されなければならない。
第三十七条
この憲法に一定の権利を列挙したことを根拠に、他の諸権利を否定し、または軽視したものと解釈してはならない。又、この憲法のいかなる規定も、憲法の掲げる権利及び自由の破壊を目的とする活動に従事し、又はそのような目的を有する行為を行う権利を認めるものと解釈してはならない。
第三十八条
本章に掲げる規定は、軍の法令又は紀律に抵触しないものに限り、軍人に準用する。
第三章 日本国民の義務
第一条
定められた年齢に達した日本国民は投票の義務を負う。日本国民の選挙及び国民投票においての投票は義務である。日本国の公的機関はこれを履行できる環境を整える義務を負う。また特段の理由なく投票を怠るときは罰則を以て当たらねばならない。但し罰則を適用するには十分な配慮をなさねばならない。
第二条
全ての日本国民は、法律に基づき、日本国の防衛に参加しこれを支援する義務を負う。信念に基づき軍事的な国防への参加の免除を受ける権利については、法律で定める。
第三条
日本国民は法律に基づき無償の基礎教育を受ける義務を負う。
第四条
日本国民は、法律の定めるところに従い、納税の義務を有する。
第五条
全ての日本国民は憲法並びに憲法に基づいた法令を遵守しなければならない。
第四編 立法権に関する諸規則
第一章 立法権に関する大原則
第一条
日本国に関する立法権は立法府が有する。
第二条
天皇は、立法権に携わることができる。
第二章 立法府の構成及び選挙
第一条
立法府は衆議院と参議院で構成される。
第二条
衆議院は、公選された議員により構成される。衆議院の議員定数は有権者百万人に付き十五人を下回ってはならない。
第三条
衆議院議員は4年の任期で選ばれる。但し、衆議院解散の場合には、その期間満了前に終了する。
第四条
参議院は華族、退職官吏及び退役軍人による団体、民間職能団体、日本学士院が其々の代表を選出する代表議員選挙法に基づき選出された議員により構成され専門的審議に当る。参議院の議員定数並びに代表議員の定数は法律でこれを定める。
第五条
参議院議員の任期は第一期の議員の半数に当たる者の任期を除き6年とし、3年毎に議員の半数を改選する。
第六条
立法府の任期は、立法府選挙の結果が確定した時に始まり、次回の立法府選挙が実施された時まで継続する。
第七条
立法府議員は、男女平等、直接、秘密選挙で選挙される。全ての投票権者は、選挙において平等な投票権を有する。
第八条
天皇は、理由を付した内閣総理大臣の発案に基づき、かつ、立法府の会派の意見を聴いた上で、立法府の会期中に任期満了前の立法府選挙を実施することを決定することができる。この後、立法府は、選挙の実施前にその任務を終える日を決定する。
第九条
任期満了前の立法府選挙の後、立法府がより早い集会の日を決定した場合を除き、選挙の決定が行われてから90日が経過した後の最初の月の初日に、立法府は集会する。
第三章 被選挙権及び議員の資格
第一条
軍務に従事している者は、衆議院議員に選挙されることができない。また、憲法で別段の定めある者を除き参議院議員に選挙されることもできない。
第二条
衆議院の議員は単一の選挙区で複数の候補を選択する制度にて公選される。
第三条
衆議院議員の公選に関する条規は法律によって定められる。
第四条
選挙は選挙区で有権者数の四分の一以上の無効投票があるときは無効となりその選挙区では再度の選挙を行わなければならない。
第五条
参議院の議員たる資格は、華族、元帥府に列せられた者、三権の長経験者、市町村の首長を二期以上経験している者、官或いは民の要職を5年以上務めた者、日本学士院で選出された有識者の何れかに該当し執行猶予の有無に関わらず禁固以上の刑に処せられたことがない者が有する。
第六条
参議院の各代表議員選挙法に関する条規及び官民の要職についての定義は法律によって定められる。
第七条
立法府は、その新たに任命された議員の当選証書を審査し、当選証書又は選挙自体に関して生じた争訟について、法律の定める規則を遵守して判定する。
第八条
立法府議員は、就任に際して法律の定める方法により、廉潔性の宣誓又は宣言及び誓約を行う。
第四章 議員の職の中断並びに辞職及び解職
第一条
立法府議員が妊娠及び出産並びに負傷疾病による療養の間、議員の職の遂行は、中断する。その間は、その代理議員が、議員の職を遂行する。議員の職の遂行は、兵役義務を果たす間においても中断する。
第二条
立法府は、免職の許可に合理的な理由があると認める場合には、立法府議員の申出により、申し出た立法府議員の免職を許可することができる。
第三条
立法府議員が本質的かつ反復的に議員の職の遂行を怠った場合には、立法府は、当該案件について憲法委員会の意見を得て、総議員の五分の四以上、且つ有効投票の三分の二以上をもって支持された議決により、任期の全期間又は一定の期間議員の職を解くことができる。
第四条
立法府議員に選挙された者が、故意の犯罪による拘禁刑又は選挙に関する犯罪に係る刑に処する旨の執行可能な判決を受けた場合には、立法府は、その立法府議員としての留任の可否について調査することができる。犯罪が、判決を受けた者が議員の職に必要な信用及び尊敬に値しないことを示す場合には、立法府は、委員会の意見を得て、総議員の五分の四以上、且つ有効投票の三分の二以上をもって支持された議決により、その者の議員の職の終了を宣言することができる。
第五章 立法府議員の地位
第一条
立法府議員は、その職において正義及び真実に従う義務を負う。立法府議員は、憲法を遵守する義務を負い、その他の指示に拘束されない。
第二条
立法府議員は、その議員の職の遂行を妨げられてはならない。
第三条
立法府議員は、総議員の五分の四以上、且つ有効投票の三分の二以上をもって支持された議決により立法府が同意した場合を除き、会期において表明した意見又は議案の審議中の行為のために、訴追され、又は自由を剝奪されてはならない。
第四条
立法府議員の逮捕及び拘禁は、直ちに衆議院又は参議院の議長に通知されなければならない。立法府議員は、現行犯、又は重大な理由により法定刑の下限が六箇月以上の拘禁刑に相当する犯罪を行ったことが疑われる場合を除き、立法府の同意がなければ裁判の開始前に逮捕され、又は拘禁されない。
第五条
立法府議員は、議院において討論に付されたあらゆる案件及びその審議において自由に発言する権利を有する。
第六条
立法府議員は、冷静沈着かつ品位をもって、かつ、他人を傷つけないように行動しなければならない。立法府議員がこれに反した場合には、議長は、そのことを指摘し、又は議員に発言を続けることを禁ずることができる。立法府は、繰り返し秩序を乱す議員に対して警告し、又は当該議員を最長十四日に渡り立法府の会議に出席させないことができる。
第七条
立法府議員は、本人に個人的に関係する議案に関する委員会審査及び議決手続に参加する資格を有しない。ただし、本会議において、当該議案に関する討論に参加することができる。立法府議員は、また、委員会において、自らの公務の調査に関する議案の審査に参加することができない。
第八条
立法府議員は、良く身を修め、道徳的・倫理的に国民を感化し、品性を高く保ち、国民の代表として相応しい人格を身につけなければならない。立法府議員はその所属する団体又は選挙区の為に委任使となって委嘱を代行する者ではない。
第六章 立法府の会期
第一条
立法府は毎年二回常会を開会する。常会の召集は、召集詔書の公布によって行う。
第二条
常会は一回を予算中心に、一回を決算中心に開会して、政府の統治権行使を監督する。
第三条
常会の会期は、各七十日とし、両議院同一の日数とする。但し政府において必要と認めたとき若しくは各議院の決議があった時は詔書の公布によって延長する。常会の延長は一度限りとする。
第四条
内閣が臨時の必要があると認める場合、臨時会を召集する。臨時会の招集は内閣の決定又は議院の総議員の四分の一以上の要求又は衆議院議員の任期満了による総選挙若しくは参議院議員の通常選挙後に召集詔書の公布によって行う。
第五条
臨時会の会期は常会を超えてはならない。会期は両議院同一の日数とする。臨時会は二度の延長を認める。
第七章 立法府の議長及び議長評議会
第一条
立法府は両院議員の中から会期ごとにそれぞれ議長及び二人の副議長を選挙する。
第二条
両院の議長及び副議長の選挙は、秘密投票により実施される。選挙においては、投票の過半数を得た議員を当選人とする。最初の二回の投票において投票の過半数を誰も得なかった場合には、第三回の投票で最も多くの票を得た議員を当選人とする。
第三条
議長及び副議長並びに委員会の委員長は、議長評議会を組織する。議長評議会は、立法府の任務の調整のための指示を発し憲法又は議事規則で個別に定めるところにより、会期において議案の審議に当たって遵守すべき手続について決定する。議長評議会は、議院職員に関する法律及び議事規則の制定又は改正の発議並びに両議院の活動に関するその他の規則についての提案を行うことができる。
第四条
両院の議長評議会は各々の議院を代表して天皇に上奏することができる。但し、天皇は法案について上奏された場合、立法府の決議が未完了の場合は裁決は行えない。
第八章 委員会
第一条
立法府は会期に、大委員会、憲法委員会、法務委員会、外務委員会、財務委員会、監査委員会及び議事規則で定めるその他の常任委員会を設置する。また、立法府は、特定の議案について審査し、又は調査するための特別委員会を設置することができる。委員会には、必要な数の代理委員を置く。
第二条
委員会は、特定の議案について、より多くの委員数を個別に定める場合を除き、委員の三分の二以上が出席する時に議決することができる。
第三条
大委員会は政治的な議論を扱い、その他の委員会は原則として掌管する分野についてのみを議論するものとする。
第四条
立法府は、法律で詳細を定めるところにより、国民年金機関の運営及び活動を監督するための委員を選挙する。
第五条
立法府は、この憲法、その他の法律又は議事規則で定めるところにより、その他の必要な機関を選挙する。
第六条
委員会及びその他の立法府の機関は、この憲法、議事規則又は立法府が定めた機関の細則で別に定める場合を除き、最初の会期において全会期を通じて設置される。ただし、議長評議会の提案により、会期の途中で、機関を再び設置することを決定することができる。
第七条
立法府は、委員会及びその他の機関の選挙を実施する。全会一致による選挙の場合を除き、選挙は連記制により実施される。
第九章 法案の審理
第一条
法律の制定は、政府の提案又は立法府議員の法律の発議により衆議院委員会において開始され、立法府議員の法律の発議は、立法府の開会中に行うことができる。
第二条
議案は、内閣が提出した政府の提案若しくは立法府議員の発議又はこの憲法若しくは議事規則で定めるその他の方法により提出される。
第三条
立法府は総議員三分の一以上の所属議員が出席できない時は議事を開き議決を行うことは出来ない。
第四条
政府の提案は、新たな補足提案の提出によって補足され、又は撤回されることができる。補足提案は、議案を審査する委員会がその報告書を提出した後には、提出することができない。
第五条
立法府議員は、法律の制定に関する提案を内容とする立法発議を行う権限を有する。
第六条
立法府議員は、予算又は補正予算に計上されるべき経費又はその他の決定の提案を内容とする予算発議を行う権限を有する。
第七条
立法府議員は、法律の起草又はその他の措置の開始の提案を内容とする措置発議を行う権限を有する。
第八条
立法府議員は、夫々政府若しくは国務大臣に対し問責又は不信任を発議し総議員の五分のニ以上且つ出席議員の過半数の多数によって議決できる。
第九条
両議院が一致して不信任を決議した内閣は総辞職する。但し衆議院のみが不信任を決議し政府が所信が正しいと考える時は内閣は一回に限り衆議院の解散を行うべく天皇の裁可を受けられる。この場合は直ちに総選挙を行い遅くとも四十日以内に衆議院を招集せねばならない。
第十条
政府の提案、立法府議員の発議、立法府に提出された報告書及びその他の議案であって、この憲法又は議事規則で定めるものは、本会議における最終的な審議の前に、委員会において審査されなければならない。
第十一条
法律案及び議事規則案は、本会議において二回の審議に付される。ただし、前会期において未決となっている法律案又は認証されていない法律は、本会議において、一回の審議に付される。前会期において未決となっているその他の議案は、本会議において一回限りの審議に付される。
第十二条
本会議における議決は、この憲法に別に定めがない限り、総議員の五分のニ以上且つ出席議員の過半数の多数によって決定する。可否同数の時は議長が決裁を行う。投票の手続については、議事規則で詳細を定める。
第十三条
否決された法律案及び議事規則案は翌会期を経過するまで再び提出することは出来ない。
第十四条
会期中に終了しなかった議案の審議は、閉会中に選挙が行われた場合を除き、次回の会期に継続される。立法府に付議された国際的な議案の審議は、必要な場合には、選挙の後の会期に継続することもできる。
第十五条
立法府は、条約その他の国際義務であって、立法の領域に属する規律を含むもの若しくは極めて重要であるもの又は憲法に基づくその他の理由により立法府の同意を必要とするものを承認する。立法府の承認は、これらの義務の破棄にも必要とされる。
第十六条
国際義務又はその破棄の承認は、投票の過半数で可決される。ただし、義務の承認についての提案が立法府に関わる場合若しくは国の領域の変更に関わる場合、又は国際組織若しくは国際機関に対する権限の移譲であって、日本国の主権の観点から重要なものに関わる場合には、総議員の五分の四以上、且つ有効投票の三分の二以上をもって支持された議決により可決されなければならない。
第十七条
国際義務は、憲法の民主主義の原理を損なってはならない。
第十八条
法律案は、当該議案を審査した委員会がその報告書を提出した後、立法府の本会議において二回の審議に付される。
第十九条
法律案の第一回の審議では、委員会の報告書が上程され、それについて討論が行われ、法律案の内容について議決される。この審議の終了後三日目以降に行われる審議においては、法律案の可否について議決される。
第二十条
法律案は、第一回の審議の間、大委員会の審査に付することができる。
第二十一条
法律案は、この憲法に特別の定のある場合を除いては、両議院で可決し、天皇が裁可し、公布したとき法律となる。
第二十二条
法律案及び予算案を含む財政法案は衆議院にて先決される。
第二十三条
参議院は衆議院において削減された予算案の復活を決議することはできない。
第二十四条
参議院は衆議院が採決した法律案を審議し付帯事項を付けて差し戻すことができる。
第二十五条
衆議院において可決され参議院にて差し戻され、再審査された後に総議員の五分のニ以上且つ出席議員の三分の二以上の多数によって再び可決された法律案は、天皇の裁決を受ける。
第二十六条
参議院が、衆議院の可決した法律案を受け取った後、国会休会中の期間を除いて六十日以内に、議決しないときは、衆議院は、参議院がその法律案を差し戻したものとみなすことができる。この規定は、法律の定めるところにより、衆議院が、両議院の協議会を開くことを求めることを妨げない。
第二十七条
立法府の本会議は、特に重大な事由により両議院が特定の議案について異なる議決をする場合を除き、公開とする。立法府は、議事規則で詳細を定めるところにより、議事録を公表する。出席議員の五分の一以上の要求があれば、各議員の表決は、これを会議録に記載しなければならない。
第二十八条
委員会の会議は、公開としない。ただし、委員会は、委員会が議案の審査のための情報を収集する限りにおいて会議の公開を決定することができる。委員会の議事録及びこれらに関連するその他の文書は、やむを得ない理由のために、議事規則で異なる定めをしている場合又は委員会が特定の議案について異なる議決をする場合を除き、公開とする。
第二十九条
委員会の委員は、委員会がやむを得ない理由により議案について特に必要と認める秘密保持を遵守しなければならない。ただし、日本国の国際関係に関する議案の審査中は、委員会の委員は、外務委員会又は大委員会が内閣の意見を聴いた上で当該議案の性質上必要と認めた秘密保持を遵守しなければならない。
第三十条
議事規則で、会期において遵守すべき手続並びに立法府の機関及び立法府の任務について詳細な規定を定める。議事規則は、本会議において、法律案の審議手続に従って可決され、法令集において公布される。
第三十一条
立法府は、内部運営、両議院が実施する選挙及びその他の立法府の任務の詳細を整備するために必要な規則を発することができる。また、立法府は、その選挙した機関のために細則を可決することができる。
第三十二条
諮問的国民投票の実施については法律で定め、当該法律には、投票期日及び投票者に提示される選択肢が規定されなければならない。
第三十三条
国民投票において遵守すべき手続については、法律で定める。
第三十四条
選挙権を有する日本国民は、法律で定めた一定数以上の賛同者の署名により、立法府に法律の制定の発案を行うことができる。この法律案の審議については、議事規則で詳細を定める。
第三十五条
法律が憲法所定の手続で制定された場合には、法律にその旨を明記しなければならない。
第三十六条
立法府が可決した法律は、裁決のために天皇に提出される。天皇は、法律が認証のために送付された時から三箇月以内に、法律の裁決について決定しなければならない。天皇は、法律についての意見書を大審院から得ることができる。
第三十七条
天皇はできる限り速やかに、立法府に対し、可決された法律案を承認するか否かについて通知する。承認の場合は「朕は、法律案に同意する」とし、非承認の場合は「朕は、法律案を憂慮している」と通知する。
第三十八条
天皇が法律を認証しなかった場合には、法律は、審議のために立法府に返付される。法律は、委員会がその報告書を提出した後、本会議における一回の審議で、総議員の五分の二以上、且つ二分の一以上により、内容を変更することなく可決され、又は否決されなければならない。立法府が内容を変更することなく法律を再可決した場合には、法律は、認証を得ないで施行される。再可決しなかった場合には、法律は、無効とみなされる。
第三十九条
認証された法律又は認証を得ずに立法府で再可決され施行される法律は、天皇によって署名され、かつ、所管の大臣又は副大臣によって副署されなければならない。施行される法律について、天皇は署名を拒んではならす、副署も速やかに行われなければならない。内閣は、この後に遅滞なく法令集において法律を公布しなければならない。
第四十条
法律は、施行期日を明らかにしなければならない。特別な理由により、施行期日については命令で定める旨を法律に定めることができる。法律は、定められた施行期日までに公布されない場合には、公布日に施行される。
第四十一条
天皇、内閣及び省庁は、この憲法又はその他の法律で定める権限に基づき命令を発することができる。ただし、個人の権利及び義務の原理その他憲法に基づき法律事項とされる事項については、法律で定めなければならない。命令の発令者が個別に定められていない場合には、命令は、内閣が発する。
第四十二条
規律の対象に関連する特別の理由がある特定の事項及び規律の実際の重要性に照らし、法律又は命令で規定することを要しない特定の事項について、規則を制定することを法律で他の公的機関に委任することができる。この委任の適用範囲は、明確に限定しなければならない。
第四十三条
命令及びその他の規則の公布及び施行に関する通則については、法律で定める。
第五編 特別法
第一章 特別法の原則
第一条
法律は、国内外の安全の維持のため、法律により指定される非常事態を緊急勅令又は参議院の緊急集会で宣言することができる場合について定め、効果について定める。
第二条
非常事態の宣言に伴い、地方自治体の権限は制限される。また、個人の信仰と生活信条の表明の権利、表現の自由、結社の権利、集会及び示威行動の権利、住居の不可侵、信書及び電話・電信による通信の秘密、司法権による刑事裁判及び自由刑について規定する基本権から逸脱することができる。基本権について、法律又は法律において特別な理由について定められ且つ適用範囲を厳格に限定された授権に基づいて発せられた政令で、一時的な例外を定めることができ、この例外は、日本国に対する武力攻撃時及び国民を深刻に脅かすその他の非常事態であって、法律で定めるものの際に不可欠なものとする。ただし、一時的な例外の基準は、法律で定めなければならない。一時的な例外に関する政令は、遅滞なく立法府の審議に付されなければならない。立法府は、政令の効力について決定することができる。
第三条
非常事態の宣言後、当該宣言が廃止されるまでの間、立法府は必要であると判断する都度、当該宣言の更新について決定し、立法府は両院合同会議においてこれについて審議及び議決する。
第二章 緊急勅令
第一条
天皇は公共の安全を保持し、その災厄を避けるため緊急の必要があり、且つ衆議院が解散され、且つ参議院が改選中の場合は、枢密院の助言と承認により法律に代わる緊急勅令を発することができる。この勅令は即時施行され、責任は内閣が負う。
第二条
この勅令は、次の会期開会の後十日以内に立法府に提出しなければならない。もし、立法府において承認されなければ、政府は将来その勅令の効力が失われることを遅滞なく公布しなければならない。
第三条
緊急勅令において採られた措置により法律又は他の緊急勅令を改正又は廃止したときは前条の失効公布の時よりその法律又は緊急勅令はその効力を回復する。
第三章 緊急集会
第一条
内閣は天皇が緊急勅令を発する前に参議院の緊急集会を一回に限り求めることができる。緊急集会において議員は、参集に支障をきたす心身の負傷疾病の他尊属妻子の不幸等やむをえざる事情を除き参集の義務を負う。参議院が改選中であった場合、改選中の議員も参集の義務を負う。
第二条
参議院の緊急集会は召集の日から十日を超えて開会されてはならず、会期の延長は認められない。
第三条
参議院の緊急集会開会中は天皇は緊急勅令を発することができない。
第四条
緊急集会において採られた措置は、即時施行の緊急法令としての効力を有し、責任は参議院が負うものとする。
第五条
緊急集会において採られた措置は、臨時のものであって、次の会期開会の後十日以内に、衆議院は緊急集会において採られた措置に対し十日以内に衆議院として採決を行わなければならない。衆議院の同意がない場合には、政府は将来その効力が失われることを遅滞なく公布しなければならない。
第六条
緊急集会において採られた措置により法律又は他の緊急勅令を改正又は廃止したときは前条の失効公布の時よりその法律又は緊急勅令はその効力を回復する。
第六編 行政権に関する諸規則
第一章 行政権に関する大原則
第一条
日本国における行政権は、行政府が有する。
第二条
天皇は、行政権の行使に携わることができる。
第三条
行政府は内閣と省庁から成立する。
第四条
内閣は、基本権及び人権の実現を保障しなければならない。
第五条
内閣は、就業を促進し労働に対する全ての人の権利の保障に努めなければならない。就業訓練に対する権利については、法律で定める。
第六条
内閣は、法律で詳細を定めるところにより、国民に対し十分な社会保障を行い健康を増進しなければならない。
第七条
内閣は、子供の保護に当たる家族及びその他の者が子供の福祉及び個人の成長を確保できるように支援しなければならない。全ての国民が住居に対する権利を促進し、及び居住の主体的な確保を支援することは日本国政府の責務とする。
第八条
全ての公務員は、公共の奉仕者であって一部の利益授受者の為の奉仕者ではない。良く身を修め、品性を高く保ち、公共の奉仕者として相応しい人格を身につけなければならない。
第二章 内閣
第一条
内閣総理大臣及び必要な数のその他の大臣は、内閣を構成し、内閣総理大臣はその首席となる。内閣総理大臣及びその他の大臣は、誠実かつ有能と認められた日本国民でなければならず、現役の軍人であってはならない。
第二条
内閣総理大臣及びその他の大臣は、その公務について立法府に対して責任を負う。内閣において案件の審議に参加した各大臣は、議事録に記録される形で異議を表明した場合を除き、決定について責任を負う。
第三条
立法府は、内閣総理大臣を選挙し、天皇は、選挙された者をその職に任命する。その他の大臣は、内閣総理大臣に選挙された者が行う提案に従い、天皇が任命する。内閣総理大臣の指名は他のすべての案件に先立って、行わなければならない。
第四条
立法府の会派は、内閣総理大臣の選挙前に政府の綱領及び内閣の構成について協議する。これらの協議の結果に基づき、両院の議長の意見を聴いた上で、天皇は、立法府に内閣総理大臣の候補者を複数名通知する。立法府において実施される記名投票において投票の過半数が候補者の当選を支持した場合には、候補者は、内閣総理大臣に選挙される。
第五条
候補者が当選に必要な過半数を得なかった場合には、同一の手順で新しい内閣総理大臣候補者が指名される。新しい候補者も投票の過半数を得なかった場合には、立法府において記名投票により内閣総理大臣の選挙が行われる。この場合には、最も多く票を得た者を当選人とする。
第六条
衆議院と参議院の投票の結果が異なった時は両院協議会を設ける。両院協議会において内閣総理大臣候補者が統一できなかったときは、参議院の結果が優先される。
第七条
内閣総理大臣は副大臣を任命及び解任することができる。副大臣は、大臣が必要と認める場合において、かつ、大臣の指示を遵守して、大臣職を代行する。副大臣は、これを理由として責任を負うが、大臣の責任を免ずるものではない。
第八条
内閣が任命されるとき及びその構成が著しく変更されるときは、立法府が開会中でなければならない。
第九条
内閣は、その綱領を、声明の形で立法府に遅滞なく提出しなければならない。内閣の構成が著しく変更されるときも、同様とする。
第十条
内閣を構成する大臣は在任中、大臣の職責を遂行することを妨げ若しくは内閣の構成員としての活動への信頼を損なうおそれがあるものを遂行してはならない。
第十一条
大臣は、その任命後遅滞なく、その営利活動、会社の株式保有及びその他の重要な資産について、並びに大臣の公務外の業務及びその他の利害関係であって、内閣の構成員としての活動を評価するに当たって重要である可能性のあるものについて、立法府に報告を提出しなければならない。
第十二条
天皇は、内閣又は大臣に対して、申出により免職を承認する。天皇は、また、内閣総理大臣の提案により、大臣の免職を承認することができる。
第十三条
天皇は、内閣又は大臣が立法府の信任を失った場合には、これらに対し、申出がなくとも免職を承認しなければならない。
第十四条
大臣が衆議院若しくは参議院の議長に選挙された場合には、選挙された日にその職責を解かれたものとみなす。
第十五条
この憲法に個別に定められた職責並びにその他の政府事項及び行政事項であって、内閣若しくは省庁が決定するものと定められたもの又は天皇若しくはその他の公的機関の権限に当てられなかったものは、内閣に帰属する。
第十六条
内閣は、天皇の決定を実行する。
第十七条
内閣総理大臣は、内閣の活動を指揮し内閣に属する案件の策定及び審議の調整に配慮する。内閣総理大臣は閣議において案件の審議を指揮する。
第十八条
内閣総理大臣に事故があるときは内閣総理大臣の代理に指定された大臣が、この大臣に事故があるときは最も在職年数の長い大臣が、内閣総理大臣の職責を遂行する。
第十九条
内閣に属する案件は、閣議又は所管の省庁において決定される。閣議においては、広範な案件及び原則的に重要な案件並びにその重要性から閣議における決定が必要とされるその他の案件が決定される。内閣の決定権限を調整する基準については、法律で詳細を定める。
第二十条
内閣の審議案件は、所管の省庁において策定されなければならない。
第二十一条
内閣に案件の策定のため、政務委員会を置くことができる。
第二十二条
閣議は、五人の構成員が出席する時に決定することができる。
第二十三条
内閣総理大臣その他の国務大臣は、いつでも議案について発言するため議院に出席することができる。内閣総理大臣その他の国務大臣は、答弁又は説明のため議院から出席を求められたときは、職務の遂行上やむを得ない事情がある場合を除き、出席しなければならない。
第三章 省庁
第一条
内閣に、必要な数の省庁を置く。各省庁は、その所管分野において内閣に属する案件の策定及び行政の適切な運営について責任を負う。
第二条
省庁の長は、大臣とする。省庁の数の上限及びその設置の一般的な基準については、法律で定める。省庁の所管分野及び省庁間における案件の配分並びに内閣のその他の組織については、法律又は政令で定める。
第三条
国家公務員の勤務条件に関する協約に立法府の同意が必要な場合には、議長評議会が立法府を代表して、これを承認する。
第四条
内閣に、法制局長官及び副長官を附置する。これらの者は、天皇により任命され、優れた法律専門家でなければならない。さらに、天皇は、法制局長官に事故があるときにその職責を遂行する代理人を、五年以内の任期で任命する。副長官及びその代理人については、法制局長官に関する規定を準用する。
第五条
内閣及び天皇の公務の適法性を監督することは、法制局長官の職責とする。また、法制局長官は、裁判所及びその他の公的機関並びに公務員、公法人の職員及び公的業務を遂行するその他の者が法律を遵守し、及びその義務を履行することを監督しなければならない。法制局長官は、その職責の遂行に当たって、基本権及び人権の実現を監督する。
第六条
法制局長官は求めに応じ、天皇、内閣及び大臣に対して、法的問題に関する情報及び意見を提供しなければならない。
第七条
法制局長官は、毎年、その公務及び法律の遵守に関する所見について、立法府及び内閣に報告書を提出する。
第八条
法制局長官は、内閣若しくは大臣又は天皇の決定又は措置の合法性について指摘の必要を認めるときは、理由を付して指摘をしなければならない。当該指摘が顧慮されることなく放置された場合には、法制局長官は、その意見を内閣の議事録に記録させなければならず、また、必要なときは、その他の措置を講じなければならない。
第四章 枢密院
第一条
枢密院は、枢密院官制の定めるところにより、天皇の諮問に応え、国務を審議する。但し、枢密院は、自ら法案を作成し可決する権利を有しない。
第二条
枢密院の長である枢密院議長は、内閣の指名に基づき天皇が任命する。
第三条
枢密院は、譲位について天皇の諮問を受ける。
第三条
枢密院は、元号について天皇の諮問を受ける。
第四条
枢密院は、天皇が長期に亘る故障によって摂政を置くべき場合の決定について、内閣の諮問を受け議決する。
第五条
枢密院は、摂政または摂政たるべき者の順序の変更について、内閣の諮問を受け議決する。
第六条
枢密院は、立法府召集について天皇の諮問を受ける。
第七条
枢密院は、立法府の開会、延長、停会、衆議院の解散若しくは参議院の通常選挙の施行について天皇の諮問を受ける。
第八条
枢密院は、華族の家督継承の認証について天皇の諮問を受け議決する。
第九条
枢密院は、栄典の授与について天皇の諮問を受け議決する。
第十条
枢密院は、天皇の結婚について立法府の諮問を受け議決する。
第十一条
枢密院は、法律案及び法規命令案並びに立法府による条約の承認に係る提案について天皇の諮問を受ける。法律で定める場合には、諮問を省略することができる。
第十二条
枢密院の構成員は、勅令により、終身で任命される。
第十三条
枢密院の構成員は、自ら願い出ることにより解任される。
第十四条
枢密院は、法律で指定された場合に構成員を停職し、又は解任することができる。
第十五条
枢密院の構成員の、憲法に記載されていない法的地位に関する事項並びにその他の事項については法律で定める。
第十六条
枢密院の組織、構成及び権限について憲法に別段の定めがないものは法律で定める。
第五章 常設の助言機関
第一条
国の立法及び行政に関する事項についての常設の助言機関は、法律により又は法律に基づき、設置される。
第二条
これらの機関の組織、構成及び権限については法律で定める。
第三条
この章に規定する機関による助言は、法律で定める規則に従って公表される。
第四条
提出された法律案についてなされた助言は、法律で定める例外を除き、立法府に提出される。
第七編 司法権に関する諸規則
第一章 司法権に関する大原則
第一条
日本国に関する司法権は、司法府が有する。司法府は、立法府の制定した法令に異議を唱え、また解釈を要求する訴訟事例、被告人が法律違反を理由に告発された民事、刑事両方の訴訟の裁判に対し責任を負う。
第二条
司法府は裁判所並びに付属する事務局からなる。
第三条
司法府は、憲法と憲法に基づく法律に従う外はいかなる制約も受けず、他の機関の管轄を受けない。
第四条
特別の定めのない民事・刑事の裁判訴訟は、司法権の管理下とする。
第五条
非常若しくは臨時裁判所を設け、非常若しくは臨時裁判官を選任して臨時に司法権を行使することはできない。
第二章 裁判官
第一条
天皇は、両議院の指名に基づき、大審院の長を任命する。
第二条
天皇は大審院の長の推挙に基づき、法律で定める手続に従い大審院の裁判官を任命する。その他の裁判官の任命については、法律で定める。
第三条
裁判官は、裁判所の判決によらずに失職を宣告されることはない。裁判官は、また、司法部門の再編による場合を除き、その同意なく他の職に異動させられてはならない。事務局に属する官吏もまたこれに準じる。
第四条
裁判官は給与を与えられる職業・任務を兼ねることができない。立法府又は行政府の議員、官吏を兼ねることもできない。事務局に属する官吏もまたこれに準じる。
第五条
定年又は職務遂行能力が失われた場合における裁判官の退職の義務については、法律で定める。
第六条
裁判官の在職の基準については、法律で個別に定める。事務局に属する官吏もまたこれに準じる。
第三章 裁判所
第一条
裁判所は、大審院及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する控訴院、地方裁判所、家庭裁判所及び区裁判所とする。
第二条
行政裁判所は大審院、控訴院である。行政機関は、終審として裁判を行うことができない。
第三条
軍事に関する裁判を行うため、法律の定めるところにより、下級裁判所として、軍事裁判所を設置する。軍事裁判所の決に不服がある場合は大審院に抗告を行える。
第四章 裁判
第一条
裁判は民事、刑事の訴訟については、地方裁判所、家庭裁判所及び区裁判所に提訴を行える。地方裁判所、家庭裁判所及び区裁判所に提訴し決が下された訴訟は控訴院に控訴を行える。控訴院に控訴し決が下された訴訟は大審院に抗告を行える。
第二条
裁判の対審及び判決は、公開法廷で行う。裁判所が、裁判官の全員一致で、公の秩序又は善良の風俗を害する虞があると決した場合には、対審は、公開しないでこれを行うことができる。但し、政治犯罪、出版に関する犯罪又は国民の権利が問題となっている事件の対審は、常にこれを公開しなければならない。
第三条
天皇は、個々の事案において、大審院から意見を得た上で、内閣に対し裁判所により科された刑又はその他の刑事制裁の全部又は一部について恩赦を提議することができる。但し、一般恩赦については、法律で定めなければならない。
第五章 大審院
第一条
最上位の司法権は、民事事件及び刑事事件、行政法が適用される事件においては大審院が行使する。
第二条
大審院は、その自らの管轄分野で司法を監督する。これらの裁判所は、立法作業の着手について内閣に提案をすることができる。
第三条
大審院に、長官及び必要な数のその他の構成員を置く。
第四条
大審院は、法律で個別に異なる構成人数を定める場合を除き、五人の構成員によって開廷することができる。
第六章 弾劾裁判所
第一条
弾劾裁判所は、公務における違法な処置に関し、内閣の構成員若しくは法制局長官、大審院の構成員に対して提起される訴追を処理する。
第二条
弾劾裁判所は、大審院長官を裁判長とするほか、大審院長官及び最も在職年数が長い控訴院長官三人並びに四年の任期で立法府が選挙した五人の構成員で構成される。
第三条
弾劾裁判所の構成、開廷に必要な構成員数及び活動については、法律で詳細を定める。
第七章 検察庁
第一条
検察官は、刑事について、公訴を行い、裁判所に法の正当な適用を請求し、且つ、裁判の執行を監督し、又、裁判所の権限に属するその他の事項についても職務上必要と認めるときは、裁判所に、通知を求め、又は意見を述べ、又、公益の代表者として他の法令がその権限に属させた事務を行う。
第二条
検察官は、検事総長、次長検事、検事長、検事及び副検事とする。
第三条
天皇は両議院の指名に基づいて検事総長を任命する。その他の検察官の任命については、法律で定める。
第四条
検察官は、法律で定められた場合を除いては、その意思に反して、その官を失い、職務を停止され、又は俸給を減額されることはない。但し、懲戒処分による場合は、この限りでない。検察官は、また、検察庁の再編による場合を除き、その同意なく他の職に異動させられてはならない。検察事務局に属する官吏もまたこれに準じる。
第五条
検察官は給与を与えられる職業・任務を兼ねることができない。立法府又は行政府の議員、官吏を兼ねることもできない。検察事務局に属する官吏もまたこれに準じる。
第六条
定年又は職務遂行能力が失われた場合における検察官の退職の義務については、法律で定める。
第七条
検察官の在職の基準については、法律で個別に定める。事務局に属する官吏もまたこれに準じる。
第八条
検察庁は、検察官の行う事務を統括するところとし、最高検察庁、高等検察庁、地方検察庁及び区検察庁で構成される。
第九条
最高検察庁は大審院に、高等検察庁は控訴院に、地方検察庁は各地方裁判所に、区検察庁は区裁判所にそれぞれ対応してこれを置く。地方検察庁は、各家庭裁判所にも、それぞれ対応するものとする。
第十条
検察庁の組織、構成及び権限については法律で定める。
第七章 法律の監督
第一条
裁判所の審理に付されている事件において、法律の規定を適用することが明らかに憲法に反する場合には、裁判所は憲法の規定を優先しなければならない。
第二条
命令又は法律よりも下位のその他の法令の規定が憲法又はその他の法律に反する場合には、裁判所又はその他の公的機関においてこれを適用してはならない。
第八編 安全保障
第一章 日本国の安全保障に関する政府の義務
第一条
日本国は、主権と独立を守るため、国民と協力して、領土、領海及び領空を保全し、その資源を確保しなければならない。
第二条
日本国は、国外において緊急事態が生じたときは、在外国民の保護に努めなければならない。
第二章 侵略戦争の放棄
第一条
日本国は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、他国民の自由に対する攻撃の手段としての戦争及び国際紛争を解決する手段としての戦争を放棄する。諸国民の平和的な共同生活を妨げ、とりわけ侵略戦争の遂行を準備するのに手助けとなり、かつそのような意図をもってなされる行為は、憲法違反である。
第二条
日本国は、自らの平和と独立を守り、その安全を保つため、自衛のための軍隊を持つことができる。
第三条
日本国は、国家間の平和と正義を保障する体制に必要ならば、他の国々と同等の条件の下で、軍隊の制限に同意する。
第四条
日本国は、国家間の平和と正義を保障する目的を持つ国際組織を支援する。
第三章 国防軍の保有と運用
第一条
日本国の軍は、日本国の防衛及び利益の保護並びに国際的な法秩序の維持及び促進のために存在する。
第二条
日本国の軍は、政治的問題における中立性を保持し統制に服する。
第三条
天皇は内閣の輔弼を受け自衛のための軍を統帥する。
第四条
天皇は軍の指揮権を内閣総理大臣に委託する。
第五条
内閣総理大臣は軍務を主管する国務大臣に指揮権を委任することができる。
第六条
軍務を主管する国務大臣には不名誉除隊者を除く佐官以上の退役武官が就任する。但しその席が空白の場合はその罷免権を持つ内閣総理大臣が兼任する。
第七条
軍の編成と予算は法律をもって定める。
第九編 会計に関する諸規則
第一章 会計に関する大原則
第一条
新たに租税を課し、及び税率を変更するときは、法律でこれを定めなければならない。ただし、報償に属する行政上の手数料及びその他の収納金については、この限りではない。
第一条の二
国債を起こし、及び、予算に定めたものを除き、国庫の負担となる契約をなすには、立法府の議決を経なければならない。
第二条
現行の租税は、更に法律をもってこれを改めない限りは、旧来通りに徴収する。
第三条
立法府は、法律で会計年度を定める。
第四条
国税については、納税義務及び納税額の基準並びに納税義務者の法による保護に関する規定を含め、法律で定める。
第五条
国の機関の公務、サービス及びその他の業務の手数料負担及び手数料額の一般的な基準については、法律で定める。
第六条
通貨並びに度量衡の制度は国家の専決事項である。制度の詳細については法律で定める。
第七条
公金その他の公の財産は、宗教上の組織若しくは団体の使用、便益若しくは維持のため、又は公の支配に属しない慈善、教育若しくは博愛の事業に対し、これを支出し、又はその利用に供してはならない。
第二章 国家予算
第一条
立法府は、一会計年度につき1 回、国の予算を議決し、国の予算は法令集において公示される。
第二条
予算の政府の提案及びこれに関連するその他の政府の提案は、会計年度の開始前の適切な時期に立法府の審議に付される。
第三条
立法府議員は、予算案を受けて、予算発議により、国の予算に組み入れる経費又はその他の決定の提案をすることができる。
第四条
国の予算は、立法府の財務委員会がその報告書を提出した後、本会議における一回の審議において承認される。立法府における予算案の審議については、議事規則で詳細を定める。
第五条
国の予算の公示が会計年度を越えて遅れる場合には、立法府が定める方法により、政府の予算案が予算として暫定的に遵守される。
第六条
国の予算には、歳入の見積及び歳出に充てる経費並びに経費の使途及びその他の予算の根拠が組み入れられる。相互に直接関連する収入及び支出について、それらの差額に相当する収入見積又は経費を予算に計上することができる旨を法律で定めることができる。
第七条
予算に計上される収入見積は、予算に計上される経費を満たさなければならない。経費の充当に際しては、法律で定めるところにより、国の決算における余剰又は不足を考慮することができる。
第八条
相互に関連する収入及び支出に対応する収入見積及び経費は、法律で定めるところにより、複数の会計年度の予算に計上することができる。
第九条
経費は、確定経費、概算経費又は繰越経費として国の予算に計上される。法律で定めるところにより、概算経費は、超過することができ、また、繰越経費は、会計年度の後で使用するために繰り越すことができる。法律で認められている場合を除き、確定経費及び繰越経費は、超過することができず、確定経費は、繰り越すことができない。
第十条
経費は、予算において認められている場合を除き、別の予算項目に移してはならない。ただし、使途が密接に関連する項目に経費を移すことは、法律で認めることができる。
第十一条
翌会計年度以降の予算に必要な経費が計上される支出を会計年度の間に約束する権限は、金額及び使途を限定して、予算において付与されることができる。
第十二条
予算を変更することに正当な必要がある場合には、政府の補正予算案が立法府に提出される。
第十三条
立法府議員は、補正予算案に直接関連する予算の修正のために予算発議を行うことができる。
第十四条
国の継続的な任務の遂行に当然に必要とされる場合には、国の基金を予算外に置くことについて法律で定めることができる。予算外の基金の設置又は当該基金若しくはその使途の本質的な拡張を目的とする法律案の可決には、立法府において総議員の五分の三以上、且つ有効投票の三分の二以上の多数を必要とする。
第十五条
何人も、法的にその者に帰属するものを、予算に関わりなく国から受け取る権利を有する。
第三章 国家財産
第一条
国営企業の業務及び財務の一般的な基準については、法律で定める。国営企業に関する収入見積及び経費は、法律で定める範囲内でのみ計上される。立法府は、予算の審議に関連して、国営企業の主要な事業目標及びその他の業務目標を承認する。
第二条
国が支配権を有する民間会社において国が株主権を行使する際の権限及び手続については、法律で定める。同様に、国が会社における支配権を取得し、又は放棄することに立法府の同意が必要とされる場合についても、法律で定める。
第三条
国の不動産は、立法府の同意又は法律で定めるところによってのみ譲渡することができる。
第四章 会計検査院
第一条
会計検査院は、国の収入及び支出の検査に責任を有する。
第二条
国の収入支出の決算は、すべて毎年会計検査院がこれを検査する。内閣は年度の中間期と次の年度にその検査報告とともに、これを国会に提出しなければならない。
第三条
会計検査院の構成員は、自ら願い出ることにより、及び法律で定める年齢に達したことを理由として、解任される。
第四条
法律で指定された場合には、最高裁判所は、会計検査院の構成員を停職し、又は解任することができる。
第五条
会計検査院の組織、構成及び権限については法律でこれを定める。
第六条
会計検査院の構成員の法的地位に関するその他の事項については法律でこれを定める。
第十編 国土保全
第一章 国土保全に関する大原則
第一条
自然及びその多様性、環境並びに文化遺産に対する責任は、何人にも帰属する。
第二条
何人も環境状態を配慮する義務があり、自らの責任で招いた環境の悪化に対し責任を負う義務がある。この責任の原則は、法律で定める。
第三条
立法府並びに行政府は、国土の居住適性並びに生活環境の保護及び改善に努めなければならない。この目的を達成する為、適切な法令を制定し施行しなければならない。
第四条
地方自治体は、法令に基づき、自治体の居住適性並びに生活環境の保護及び改善に努めなければならない。
第五条
国、地方自治体を問わず公的機関は、国民の健康の増進のための措置を講じなければならない。
第六条
国、地方自治体を問わず公的機関は、十分な居住機会の促進に配慮しなければならない。
第七条
国、地方自治体を問わず公的機関は、社会的及び文化的な発展並びに余暇活動のための条件を創出しなければならない。
第八条
国、地方自治体を問わず公的機関は、日本国古来から受け継ぐ文化及び遺産を保護しその価値を守り高めなくてはならない。
第九条
国、地方自治体を問わず公的機関は、何人に対しても、健康な環境に対する権利及び自らの生活環境に関する決定に影響力を及ぼす機会を保障するように努めなければならない。
第二章 土地の利用と制限
第一条
立法府並びに行政府は、国土保全並びに都市計画について法律を制定し、無秩序な開発を抑制しなければならない。
第二条
地方自治体は、法律に基づき都市計画を作成し施行しなければならない。
第三章 農業
第一条
国、地方自治体を問わず公的機関は、農業が持続可能な市場志向の生産により、住民への供給の保障、自然的な生活基盤の維持及び農村風景の保存、国土における人口分散に本質的に寄与するように配慮する。
第二条
国、地方自治体を問わず公的機関は、農業に通常求めることができる共助措置を補完して、及び必要な場合には経済的自由の原則から逸脱して、行政府は、土地耕作の農業経営を促進する。
第三条の一
国、地方自治体を問わず公的機関は、農業が多機能的な任務を果たすように措置を講じなければならない。
第三条の二
地方自治体を問わず公的機関は、生態学的な要求を満たしていることの証明を条件として、提供された給付に見合う報酬を支払い農家の収入を補完しなければならない。
第三条の三
国、地方自治体を問わず公的機関は、経済的な利益をもたらす刺激策により、特に自然に調和し、環境及び動物に配慮した生産形態を促進するように努めなければならない。
第三条の四
国、地方自治体を問わず公的機関は、食料品の生産地、品質、生産方法及び加工方式の明示について法令を制定し、地域の伝統に基づいた作物を保護し、又はこれを用いた名産品又は特産品を保護するように努めなければならない。
第三条の五
国、地方自治体を問わず公的機関は、肥料や薬品の濫用による侵害から国土と住民を保護する法令を定めなければならない。
第三条の六
国、地方自治体を問わず公的機関は、農業に関する研究、相談及び教育を促進し投資を支援するよう努めなければならない。
第三条の七
国、地方自治体を問わず公的機関は、農家の土地所有の強化のための法令を制定しなければならない。
第四条
立法府並びに行政府は、使途を特定した農業分野の資金及び一般財源を用いることができる。
第五条
消費者は、農業に関する理解を深め、農業に関する消費生活の向上に積極的な役割を果たすものとする。
第四章 林業
第一条
国、地方自治体を問わず公的機関は、森林及び林業に関する施策を総合的かつ計画的に推進し、林業従事者の生活の安定向上及び国民経済の健全な発展を図らなければならない。
第二条
国、地方自治体を問わず公的機関は、森林について森林の有する多面的機能が持続的に発揮されることが国民生活及び国民経済の安定に欠くことのできないものであることにかんがみ、その適正な整備及び保全が行われるよう法律を定める。
第三条
国、地方自治体を問わず公的機関は、定住の促進等による山村の振興が図られるよう配慮する。山林は多様性と収益性を両立させなければならない。
第四条
国、地方自治体を問わず公的機関は、森林開発の基本計画を制定しなくてはならない。
第五条
国、地方自治体を問わず公的機関は、林業の持続的かつ健全な発展に努め、地域の伝統に基づいた作物を保護し、又はこれを用いた名産品又は特産品を保護するように努めなければならない。
第六条
国、地方自治体を問わず公的機関は、林産物の供給及び利用の確保に対し法令を定めなければならない。
第七条
国、地方自治体を問わず公的機関は、林業従事者の土地所有の強化のための法令を制定しなければならない。
第八条
消費者は、林業に関する理解を深め、木材加工品に関する消費生活の向上に積極的な役割を果たすものとする。
第五章 水産業
第一条
国、地方自治体を問わず公的機関は、水産業について水産物を供給する使命を有するものであることにかんがみ、その健全な発展を図らなければならない。
第二条
水産物は、健全な食生活その他健康で充実した生活の基礎として重要なものであることにかんがみ、将来にわたって、良質な水産物が合理的な価格で安定的に供給されなければならない。水産物の供給に当たっては、水産資源が生態系の構成要素であり、限りあるものであることにかんがみ、その持続的な利用を確保するため、水産資源の適切な保存及び管理が行われるとともに、環境との調和に配慮しつつ、水産動植物の増殖及び養殖が推進されなければならない。
第三条
水産業の発展に当たっては、漁村が漁業者を含めた地域住民の生活の場として水産業の健全な発展の基盤たる役割を果たしていることにかんがみ、生活環境の整備その他の福祉の向上により、その振興が図られなければならない。
第四条
国、地方自治体を問わず公的機関は、水産に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、水産基本計画を定めなければならない。
第五条
国、地方自治体を問わず公的機関は、水産に関する施策を総合的に策定し、及び実施する責務を有する。水産に関し、国との適切な役割分担を踏まえて、その地方公共団体の区域の自然的経済的社会的諸条件に応じた施策を策定し、及び実施する責務を有する。
第六条
消費者は、水産に関する理解を深め、水産物に関する消費生活の向上に積極的な役割を果たすものとする。
第十一編 地方自治
第一章 地方自治体の権限
第一条
地方自治体は法律で廃止、合併及び新設することができる。但し、廃止、合併及び新設の権限は日本国政府に有り、その地方自治体の住民の投票においてその総有権者数の二分の一以上の同意を得なければならない。
第二条
地方自治体の境界の変更については法律で定める。
第三条
地方自治体について、その内部事項に関する規則の制定及び執行の権限は、その行政機関に委ねられる。
第四条
地方自治体に対し、法律により又は法律に基づき、行政機関の規則の制定及び執行を要求することができる。
第五条
地方自治体の首長は、立法府の奏上に基づき天皇が任命する。
第六条
地方自治体の首長は自治体の行政機関の一部をなす。
第七条
地方自治体の首長が政府により発せられる職務上の指示の執行に責任を有することを、法律で定めることができる。
第八条
地方自治体の最高機関は議会とする。その会議は、法律で定める例外を除き、公開とする。
第九条
地方自治体議会は、憲法又は法令が定める例外を除き、地方自治体の条例を定める。
第十条
地方自治体が内部事項に関する規則の制定及び執行の権限を他の機関に対し付与することは、合併及び新設の場合を除き、地方自治体議会によってのみ行うことができる。
第十一条
地方自治体議会の議員は、その地方自治体議会の住民である国民であって、法律で定められた選挙に適用される要件を満たすものにより、直接選挙される。議員の資格についても、同一の要件が適用される。
第十二条
地方自治体議会の議員は、法律により定める範囲内において、単一の選挙区で二つ以上の候補を選択する制度に基づいて選挙される。
第十三条
地方自治体議会の議員選挙は、秘密投票により行われる。
第十四条
地方自治体議会の議員選挙は、選挙区で有権者数の四分の一以上の無効投票があるときは無効となりその選挙区では再度の選挙を行わねばならない。再選挙については法律でこれを定める。
第十五条
地方自治体議会の議員選挙及び選挙権に関するその他の全ての事項については、憲法に別段の定めがない限り法律で定める。
第十六条
地方自治体の議会の議員の妊娠及び出産並びに病気を理由とする一時的な代理については法律で定める。
第十七条
地方自治体議会の任期は、法律で定める例外を除き、四年とする。
第十八条
地方自治体議会議員と立法府議員に同時に就くことはできない。
第十九条
地方自治体議会議員資格と同時に遂行することができない職の種類については法律で定める。法律は、親族関係又は婚姻から議員資格への障害が生ずること及び法律で指定された行為を行うことにより議員資格を喪失し得ることを定めることができる。
第二十条
地方自治体議会議員は、指示を受けることなく投票する。
第二十一条
地方自治体の組織並びにその運営機関の構成及び権限については法律で定める。
第二十二条
地方自治体の運営機関により課することができる租税の種類並びに地方自治体と国の財政関係については法律で定める。
第二十三条
地方自治体が法律により又は法律に基づき要求された規則の制定及び執行を行わない場合の措置については法律で定める。地方自治体の運営機関がその職務を著しく怠っている場合には、法律で措置を講ずることができる。
第十二編 雑則
第一章 法律・栄典
第一条
法律は、個別法において特定の事項について定める権限を除き、民法、刑法、民事訴訟法及び刑事訴訟法、商法、その他必要な事項に付いて定める。
第二条
法律は、行政法の一般的な規則を定める。
第三条
法律は、公務員の法的地位について定める。法律は、さらに、公務員の労働の際の保護及び共同決定に関する規則を定める。
第四条
栄典は、国家・公共に対し功労のある人を幅広く対象とする。叙勲は、人を評価するものではなく国家・公共に対する功績の大きさを評価するものである。叙位は、国家・公共に対して功績があった者に「位」を授与する。「位」は、宮中の席次を決定する。勲章は、法律で制定される。
第二章 公務
第一条
公務員は、その公務の適法性について責任を負う。公務員は、また、合議制の機関の決定であって、当人が当該機関の構成員として支持したものについて責任を負う。
第二条
公務の提案者は、その提案に基づき決定されたことについて責任を負うが、その者が当該決定に異議をとどめた場合は、この限りでない。
第三条
公務員又は公的業務を遂行するその他の個人の違法な作為又は不作為により、権利侵害又は損害を被った全ての者は、法律で定めるところにより、当該公務員等を刑に処すること及び公法人又は公務員若しくは公的業務を遂行するその他の者からの損害賠償を要求する権利を有する。ただし、この項に規定する訴追権は、訴追が憲法に基づき弾劾裁判所において処理される場合には、認められない。
第四条
特定の公職又は公的任務には、日本国民のみが任命されることができる旨を法律で定めることができる。公職の一般的な任命基準は、技能、能力及び証明された国民としての適性とする。
第五条
内閣は、省又はその他の公的機関の職責と規定されていない国家職への任命を行う。
第六条
天皇は公共の利益を考慮して、宮廷を組織する。宮廷の事務は宮内府が行う。その責任者として宮内府の長を任命し職務に任ずる。宮内府の長は、大臣とする。
第七条
職業及び産業に関する公的団体及びその他の公的団体は、法律により又は法律に基づき設立し、又は廃止することができる。
第八条
法律は、当該団体の任務及び組織、その運営機関の構成及び権限並びにその会議の公開について定める。法律により又は法律に基づき、その運営機関に対して規則制定権を付与することができる。
第九条
法律は、当該運営機関の監督について定める。当該運営機関の決定の破棄は、違法であること又は一般の利益に反することを理由としてのみ行うことができる。
第十条
法律は、二以上の公的団体が関係する問題について措置するための規則を定める。その際には、新たな公的団体の設立の措置を講ずることができる。新たな公的団体は法律により又は法律に基づき設立し、又は廃止することができ、運営機関に対して規則制定権を付与することができる。
第十一条
公的団体間の紛争は、当該紛争が司法権の審査に服する場合又はその解決が法律で他に委ねられている場合を除き、立法府の議決により解決される。
第十三篇 最高法規
第一章 憲法の最高法規性
第一条
この憲法は、日本国の最高法規であり、日本国に居住する全ての民はこれを遵守しなければならない。
第二条
天皇は即位に際し、この憲法に対する忠誠及びその職務の誠実な執行を宣誓し誓約する。誓約に関する手続は、皇室典範に定める。
第三条
内閣総理大臣及び国務大臣並びに副大臣及び政務委員会委員、又、法制局長官及び副長官は就任に際して、憲法に対する忠誠及びその職務の誠実な執行を宣誓し誓約する。法律は、より詳細な規則を定める。
第四条
行政府及び立法府並びに司法府に所属するすべての公務員、又は地方自治体に属する全ての公務員がその職に就いたときは、就任に際して、憲法に対する忠誠及びその職務の誠実な執行を宣誓し誓約する。法律は、より詳細な規則を定める。
第五条
この憲法は、国の最高法規であって、現行の法令はこの憲法に矛盾しない限り、法律、規則、命令又は何らの名称を用いているに関わらず、すべて遵守すべき効力を有する。日本国が締結した条約及び確立された国際法規は、これを誠実に遵守することを必要とする。
第十四編 憲法改正の原則
第一章 憲法改正の原則
第一条
憲法は、両議院の何れかが選挙などにより機能を停止している間、これを審議し採決する事は出来ない。
第二条
領土の一体性が侵害されているときは、いかなる改正手続も、着手され、あるいは継続されることはできない。
第三条
皇室典範の改正は、立法府の議決を経る必要はない。皇室典範をもって憲法の条規を変更することはできない。
第四条
この憲法に定められている手続きに依らずに、憲法の条規を変更する事は出来ない。変更された条規は効力を有しない。
第二章 改正に関わる諸手続き
第一条
憲法改正の法案については、内閣の発議、衆議院の憲法に定められた議員定数の五分の三以上の議員の賛同又は参議院の憲法に定められた議員定数の三分の一以上の賛同により衆議院の憲法委員会に提出できる。
第二条
憲法改正は、衆議院の憲法委員会の審査及び決議を経た後に、衆議院本会議の可決と、衆議院の可決後六十日以内に参議院の憲法委員会の審査及び決議を経た後に、参議院本会議により同じ文言で決議された法律により行われ、憲法改正の詔勅の発布後、国民投票に掛けられる。
第三条
憲法改正に関する法律について衆議院は、憲法に定められた議員定数の五分の四以上の出席の下で三分の二以上の賛成により決議する。衆議院において否決された法案は廃案となる。
第四条
憲法改正に関する法律について参議院は憲法に定められた議員定数の五分の四以上の出席の下で三分の二以上の賛成により決議する。参議院において否決された法案は廃案となる。
第五条
憲法改正に関する法律については参議院の議決後、天皇の認証の後に憲法改正の詔勅を発布し、選挙権を有する国民による投票を行う。
第六条
憲法改正に関する法律が国民投票の結果、五分の四以上の賛成を得た場合、憲法改正に関する法律は承認されたとみなし、天皇は直ちに憲法が改正されたことを公布する。
第七条
憲法改正に関する法律が国民投票の結果否決された場合、衆議院は即時解散し、新たな衆議院議員の選出を行う。
第八条
前条の規定により新たに選出された衆議院議員は、憲法改正に関する法律について同一の内容で決議を行ってはならない。
第二章 経過規定
第一条
旧華族令の廃止と新華族令の施行に伴い既存の華族で新華族令上の華族に該当しない家は華族の地位を失う。但し、憲法施行の際現に華族の地位にある者については、その地位は、その生存中に限り、これを認める。将来、華族の地位にあったことにより、いかなる政治的権力も有しない。
第二条
憲法が発効する以前に選出もしくは任命された公権力機関及びその構成に入る者の憲法上の任期は、憲法発効の日に効力のある規則に定められた期間の終了と共に終了する。
第三条
憲法発効日の前に選出された貴族院議員で法律で定められた年齢未満の貴族院議員は、選出された任期の終了まで参議院議員の地位を維持する。
第四条
衆議院議員もしくは参議院議員の地位とその他の兼職の禁止が該当する職務の兼職は、憲法発行の日より1ヶ月後に議員の地位を喪失をもたらす。但し、衆議院議員もしくは参議院議員がその職務を従前に辞職もしくは離職すればこの限りではない。
第五条
憲法は、公布の日から六箇月後に発効する。
参考・皇室典範法制定案(昭和二十一年案 廃案)
未曽有の改革に依り、憲法施行に際し、皇室典範を議会の議に諮り、以て皇室典範を法律と為す。
第一章 皇位継承
第一条
日本国の皇位は祖宗の皇統であり、男系の男子がこれを継承する。皇祚を践むのは皇胤の男系に限る。皇祚は一系であり分裂してはならない。
第二条
皇位は天皇の長男に伝える。天皇の長男がいない時は、長男の子に伝える。長男及びその子孫がいない時は、天皇の次男及びその子孫に伝える。以下すべて之を例とする。
第二条の二
皇子孫が皇位を継承するのは、嫡出子が優先される。皇庶子孫が皇位を継承するのは、皇嫡子孫が絶えた時に限る。
皇子孫が絶えた時は、皇兄弟及び其の子孫に伝える。
皇兄弟及び其の子孫が絶えた時は、皇伯叔父及び其の子孫に伝える
皇伯叔父及び其の子孫が絶えた時は、それ以外の最も近親の男系皇族に伝える。
嫡出の皇女およびその直系に受け継がれる。
以上の血統の者がいないときは、庶皇女に受け継がれる。
もしも以上の血統の者がいなければ、立法院の議決によって皇族の中より後継者を定める。
兄弟以上は同等内において嫡子を優先し庶子を後にし、年長者を先に年下を後にする。
第三条
天皇が精神もしくは身体に不治の重患を発し、又はその任を全うできないと断じ自ら退位を希望した時は、皇族会議及び枢密顧問に諮問し、退位を行う事が出来る。
第四条
皇嗣に精神もしくは身体に不治の重患があり、又は重大な事故がある時は、皇族会議及び枢密顧問に諮問し、前数条により継承の順序を換えることが出来る。
第五条
女性天皇の皇配は天皇の権限に干渉することができない。皇配の親族血族もまた同様である。
第二章 退位並びに践祚即位
第一条
天皇が退位若しくは崩御されたときは皇嗣は、直ちに践祚し祖宗の神器を継承する。
第二条
天皇が退位された時は退位の礼を行う。
第三条
天皇が崩じたときは大喪の礼を行う。
第四条
皇嗣が践祚した時は即位の礼を行う。
第五条
即位の礼及び大嘗祭は京都で行う。
第六条
践祚の後に元号を建てて、一世の間に再び改めない事は、明治元年の定制に従う。
第三章 成年立后立太子
第一条
天皇及び皇太子、皇太孫は、満十八歳で成年とする。
第二条
前条以外の皇族は、満二十歳を成年とする。
第三条
退位した天皇は、上皇とするものとする。
第四条
上皇の后は、上皇后とするものとする。
第五条
世継である皇子を皇太子とする。皇太子がいない時は、世継ぎである皇孫を皇太孫とする。
第六条
皇后・皇太子・皇太孫を立てる時は、詔書をもってこれを公布する。
第四章 敬称
第一条
天皇・上皇・太皇太后・皇太后・上皇后・皇后の敬称は陛下とする。
第二条
皇太子・皇太子妃・皇太孫・皇太孫妃・親王・親王妃・内親王・王・王妃・女王の敬称は殿下とする。
第五章 摂政
第一条
天皇が成人に達しない時、又は天皇が長期間に亘る故障によって、大政を自ら行う事が出来ない時は、皇族会議及び枢密顧問の議を経て摂政を置く。
第二条
摂政は、成年に達した皇太子又は皇太孫をこれに任命する。
第三条
皇太子・皇太孫がいない場合、又は未成年である時は左の順序により摂政に任命する。
第一 親王及び王
第二 皇后
第三 皇太后
第四 太皇太后
第五 内親王及び女王
第四条
皇族男子を摂政に任じるのは、皇位継承の順序に従う。それは女子に於いても之に準じる。
第五条
皇族女子を摂政に任ずる場合、配偶者がいない者に限る。
第六条
最近親の皇族が未だ成年に達しないか、又はその他の事故により他の皇族を摂政に任じた時は、後に最近親の皇族が成年に達し又は事故が既に除かれても、皇太子及び皇太孫に対する以外は、摂政の任を譲る事はない。
第七条
摂政又は摂政たるべき者が精神もしくは身体に重大な病気があり、又は重大な事故のある時は、皇族会議及び枢密顧問の議を経て其の順序を換える事が出来る。
第八条
摂政となる順位にあたる者が、成年に達しないため、又は前条の故障があるために、他の皇族が、摂政となったときは、先順位にあたっていた皇族が、成年に達し、又は故障がなくなったときでも、皇太子又は皇太孫に対する場合を除いては、摂政の任を譲ることがない。
第九条
摂政を置く事由がなくなったは、皇族会議及び枢密顧問の議により摂政を廃する。
第十条
摂政は、その在任中、訴追されない。但し、これがため、訴追の権利は、害されない。
第六章 太傅
第一条
天皇が成年に達しないときは、太傅を置き保育を掌らせる。
第二条
太傅は専ら保育教導の任に止まり、大政に関与する事は無く、摂政は大政を摂行するが保導及び天皇の私事に干渉しない。
第三条
先帝が遺命により太傅を任命しないときは、摂政が皇族会議及び枢密顧問に諮詢し、これを選任する。
第四条
太傅は摂政及びその子孫をこれに任ずることは出来ない。
第五条
摂政は皇族会議及び枢密顧問に諮詢した後で無ければ、太傅を退職させることが出来ない。
第七章 皇族
第一条
皇族と称するのは、上皇・太皇太后・皇太后・上皇后・皇后・皇太子・皇太子妃・皇太孫・皇太孫妃・親王・親王妃・内親王・王・王妃・女王をいう。内親王・女王というのは、未だ結婚していない女王をさす。
第二条
皇子より皇玄孫に至るまでは、男を親王、女を内親王とし、五世以下は男を王、女を女王とする。六世以下は男嫡子と男嫡子孫を除き姓を得て皇族の身分を離れる。
第三条
天皇が支系より入って大統を受け継いだ時は、天皇の皇兄弟姉妹の王・王女は特に親王・内親王の号を宣賜する。
第四条
皇族の誕生・命名・婚嫁・薨去は宮内大臣がこれを公告する。
第五条
天皇及び皇族の身分に関する事項は、これを皇統譜に登録する。
第六条
天皇・上皇・皇后・上皇后・太皇太后及び皇太后を葬る所を陵、その他の皇族を葬る所を墓とし、陵及び墓に関する事項は、これを陵籍及び墓籍に登録する。
第七条
皇統譜及び前条に関する記録は、図書寮に於いて保管する。
第八条
皇族は天皇がこれを監督する。
第九条
摂政在任の時は、前条の事を摂行する。
第十条
皇族男女が幼年で父親が居ない者に対して、宮内の官僚に命じて保育を掌らせることは宣下により、天皇は其の父母の選挙する後見人を認可し又はこれを勅撰すべし。
第十一条
皇族の後見人は、成年以上の皇族に限る。
第十二条
皇族の結婚相手は、同族又は勅旨により特に認許された華族に限る。
第十三条
皇族の結婚は、勅許による。
第十四条
皇族の結婚を許可する勅書は、宮内大臣がこれに副署をする。
第十五条
皇族は同族を除き養猶子を取る事が出来ない。
第十六条
皇族が国外に私的に旅行しようとする時は、勅許を請わなければならない。
第十七条
皇族女子が皇族以外の者と結婚した場合は、皇族の身分から外れる。但し、特旨によりその内親王・女王の呼称を持つ場合がある。その子孫は女子が皇后となる場合及び皇族男子と婚姻する場合を除いては、皇族となることがない。
第十八条
年齢二十年以上の内親王、王及び女王は、その意思に基づき皇族会議及び枢密顧問の議により、皇族の身分を離れることができる。
第十九条
皇太子及び皇太孫を除く親王、内親王、王及び女王は、やむを得ない特別の事由があるときは、皇族会議及び枢密顧問の議により、皇族の身分を離れる。
第二十条
皇族の身分を離れる親王又は王の妃並びに直系卑属及びその妃は、他の皇族と婚姻した女子及びその直系卑属を除き、同時に皇族の身分を離れる。但し、直系卑属及びその妃については、皇族会議及び枢密顧問の議により、皇族の身分を離れないものとすることができる。
第二十一条
皇族以外の女子で親王妃又は王妃となった者がその夫を失ったときは、勅許により皇族の身分を離れることができる。
第二十二条
皇族以外の女子で親王妃又は王妃となった者が、離婚したときは皇族の身分を離れる。
第二十三条
皇族以外の者及びその子孫は、女子が皇后となる場合及び皇族男子と婚姻する場合を除いては、皇族となることがない。
第二十四条
皇族の身分を離れた女系の子孫は、女子が皇后となる場合及び皇族男子と婚姻する場合を除いては、皇族となることがない。
第八章 世伝御料
第一条
土地・物件で世伝御料と定めた物は、皇族会議及び枢密顧問の議の依らざるときは分割・譲与する事は出来ない。
第二条
世伝御料に編入する土地・物件は枢密顧問に諮詢し、勅書を以てこれを定め、宮内大臣がこれを公告する。皇室の常産に編入された物は、更に分離して私産とする事が出来ない。
第九章 皇室経費
第一条
皇室における諸般の経費は、特に常額を定めて国庫より支出させる。
第二条
皇室経費の予算・決算・検査及びその他の規則は、皇室会計法の定める所による
第十章 皇族訴追及懲戒
第一条
皇族相互の民事訴訟は、勅旨により宮内省において裁判員を命じ裁判をさせ、勅裁を経てこれを執行する。
第二条
人民より皇族に対する民事の訴訟は、大審院でこれを裁判する、但し皇族は、代人を立てて訴訟に当たらせ、自ら裁判に出る必要は無い。
第三条
皇族は勅許を得るので無ければ、拘引し又は裁判所に召喚する事は出来ない。
第四条
皇族に其の品位を辱める所行があり、又は皇室に対し忠順を欠く時は、勅旨を以てこれを懲戒し、その懲戒の重い者は皇族特権の一部、又は全部を停止若しくは剥奪する。
第五条
皇族に蕩産の所行がある時は、勅旨を以て治産の禁止を宣告し、その管財者を任ず。
第七条
前二条は皇族会議に諮詢した後に、これを勅裁する。
第十一章 皇族会議
第一条
皇族会議は成年以上の皇族男子八人、枢密院及び衆議院、参議院の議長及び副議長、内閣総理大臣、内閣総理大臣が任命する国務大臣二人、宮内大臣並びに大審院長及びその他の裁判官一人を以て、これに充てる。
第二条
議員となる皇族及び大審院長以外の裁判官は、各々成年に達した皇族又は大審院長以外の裁判官の互選による。
第三条
天皇は皇族会議に親臨し統理する。自ら統理を行わない時は、内閣総理大臣が議長を務める。
第四条
皇室会議は、皇族男子五人を含む十二人以上の議員の出席がなければ、議事を開き議決することができない。
第五条
議員は、自分の利害に特別の関係のある議事には、参与することができない。
第六条
皇室会議に、予備議員十人を置く。
第七条
議員に事故のあるとき、又は議員が欠けたときは、その予備議員が、その職務を行う。
第八条
予備議員の員数は、各々その議員の員数と同数とする。
第九条
予備議員の選出は別に法令を定める。
第十二章 補足
第一条
現在の皇族五世以下で親王の号を宣賜した者は、旧による。
第二条
皇位継承の順序は、総て実系による。現在、皇養子・皇猶子又は他の継嗣であることをもって、これが混乱する事は無い。
第三条
親王・内親王・王・女王の品位は、これを廃止する。
第四条
皇族の財産・歳費・諸規則は、別にこれを定める。
第五条
将来、この典範の条項を改正し、又は増補すべき必要がある時は、皇族会議及び枢密顧問に諮詢してこれを勅定する。
結論
衆議院における審議により賛成少数により法案化は否決。
主旨
皇室典範は皇室が自ら皇室の事を定め、言わば家範に過ぎない。君民相互の権利義務に亘るものではなく、個々の家範に対し介入することは議会の役割ではない。
100%趣味です。
2年越しの完成品なので、埋もれさせるのももったいないのでここにあげました。
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