8月1日(水)
今日は土用の二の丑。ちょっと提督の元気がないので労宮と足三里にお灸をすえてみたのよね。労宮は不眠や動機なんかのストレスのツボ。足三里は胃腸の不調や夏バテ防止のツボ。提督、いつの間にか寝ちゃったけど大規模作戦とかでお疲れなのかしら? お灸で疲れが取れると良いけど。
今日の夕食は土用の二の丑でうの付く食事。ウナギかなって思ったけど、出てきたのはウミガメ肉。確かに「う」がついているけど……。というか、まだ残ってたのね、あれ。ウミガメ肉と土用卵や近海のお魚で海鮮丼でした。
8月2日(木)
青森はねぶた祭なのよね。
昭和の終わり頃はもっと勇壮だったって聞いているけど、この御時世だから年々ねぶたの大きさは小さくなっているみたい。
毎年8月2日から6日間開催されるんだけど最後の日の夜には場所が港になってるの。そこで私たち艦娘のねぶたの運行や海上花火大会もあるのよね。
暫く行ってないなぁ。あそこの多摩さんとか曙ちゃんとかお祭り好きな娘たち、今でも出撃とねぶたに頑張っているのかなぁ。
あ、そうそう。今日の食事会のおやつは皆で土用を乗り切るために土用餅を作ってみたの。土用餅は、土用に食べるあんころ餅。お餅を小豆あんで包んだシンプルな和菓子よね。お餅には力持ち、小豆には厄払いの意味があって、暑気や厄を払い無病息災をお願いするのよ。やっとお正月のお餅が少なくなって来たわね。
夕食は冷やしうどんと豚の梅肉冷しゃぶでした。
8月3日(金)
今日は夏土用の間日。畑や果樹の手入れは今日と明日にしないと大変。出撃・遠征組以外は総出で草むしりと収穫に大わらわだったわ。
あ、そう言えば今日から秋田の竿燈まつりか……。お祭りの時に馬刺しとかご馳走になっちゃったけどあそこの秋田杉って居酒屋さん今頃どうして居るのかなぁ。あそこの鎮守府の那智さんや隼鷹さん達の行きつけだったのよね。
8月4日(土)
夏土用の間日で、昨日に続いて畑や果樹園とかの手入れ。後は門扉が傷んでいたから、それの修理。特に門は今日中に直さないとね。夏の土用は門に
気にする必要はないなんて言われるけど出撃や遠征先で大破なんてことになったら、ひょっとしてなんて気持ちになっちゃうかもしれないし。少しでも不安な事はしない方が良いよね。
そんなこんなで明石さんや桃取さんは大忙しだったみたい。
8月5日(日)
山形は花笠まつり。東北地方はこの時期お祭りが多いのよね。七夕における睡魔を払うねむり流しやねぶり流しに関連するらしいけどね。山形の鎮守府には前にお世話になったけど、私が行ったことがないのよね、この花笠まつり。いつかは参加してみたいなぁ。
8月6日(月)
やっと夏の土用が明けたよ。さぁ、いよいよ本格的な出撃。最前線は呉や横須賀の最精鋭に任せて私たちはしっかりとそれを支えないと。
一歩でも確実に海域を奪還していくわよ。って、進捗はこの日記には書けないんだけどね、軍機とかに触れることも多いし。
あ、そうそう。今日初めて教えられたんだけど、提督の誕生日が13日なのよね。知ってると思われていたみたいなんだけど、結構知らなかった娘もいてざわついてた。
私もそのクチなんだけど、もう少し早く教えてもらいたかったなぁ。大規模出撃と提督の誕生日、ここ数週間忙しそう。
さっそく今日から那珂さん達と一緒に提督のお祝いの舞台演奏の練習を行う予定。音合わせにはいつも気を使うんだけど、だいぶ慣れてきたかなぁ。
8月7日(火)
今日は立秋。今日は街で花火大会があったんだ。
私もとっておきの浴衣を着て、時雨や白露たちと一緒に夕涼みを兼ねて見にいってきたわ。
昔居た鎮守府にお世話になってた時に提督に作ってもらった物で、大事にしてるの。
浴衣を着られるこの季節には必ず1度は袖を通すことにしていて、ちょうどいい機会だから着てみたんだけど、みんなからも好評で、ちょっとうれしかったな。
花火も盛大に打ち上がって、ものすごくきれいだった。貰った団扇とか仰ぎながら「玉屋~」とか大声で言ってたら、近くで見ていた多摩さん達が振り向いちゃって、多摩さん達も大笑い。日本の夏って感じでよかったな。
8月8日(水)
朝から提督が「残暑が厳しいざんしょ」なんて言うオヤジギャグ? を連発。壊れちゃった? って、よく考えたら昨日からもう暦の上では秋。暑中見舞いじゃなくて残暑見舞いになったのよね。
そんな事はどうでも良いけど、今日は皆で釣りしのぶ作り。竹や針金を芯にして山苔を巻いた上にシノブの根茎を巻き付けて、さまざまな形に仕立てるんだけどね。作っているうちに夕立が失敗しちゃったみたいで私が代わりにある程度まで作ったのよ。
何で吊りシノブっていうのか聞いたらシノブがもとになっているのね。シノブって山地の樹木や岩肌に着生して育つシダらしいんだけど、強健で乾燥に強くて水がなくても「耐え忍ぶ」ことからこの名がついたんだって。それでシノブを吊るすことから「吊りシノブ」って言っていたらしいし戦前もそうだったはずなんだけどいつの間にか縁起がいいからって「釣りしのぶ」になったんだって。
作った後で、提督から吊るすときは直射日光を避け、乾いたら毎日バケツにどっぷり浸けることとか、秋になって葉が枯れてしまったら、2~3日陰干ししてから新聞紙に包み、ビニール袋に密封保存することとか色々注意がありました。色々大変そうだけど、手入れを怠らなければ3年は楽しめるそうだし、ちょっとお得かも。
それにしても暦では秋なんだけど、気温は夜になっても28度。寝付けなくて散歩していたら神通さんに誘われて、一緒に桟橋でワイン飲んじゃった。
8月9日(木)
この頃昔居た鎮守府の事を思い出すのよね、お祭りがあったところが多いけど。徳島にいた頃はこの時期だとよさこい祭りに参加させられていたな。出撃や遠征に出られなくて、いつかは。とか思っちゃった時もあったっけ。
秋雲ちゃんが珍しく鎮守府にいるからどうしたのか聞いたら今年はコミケ落選しちゃったから他の鎮守府の秋雲ちゃんに委託したんだって。だからここ最近内地への発送物が多かったのね。私も前に連れられて行ってみたけど、地面が見えています。もっと詰めて下さい! とか言われてびっくりしたなぁ。
皆で食事会の日なんだけど、今日は暑気払いも兼ねて甘酒とゴーヤとバナナのジュースを出してみました。甘酒には変な顔されちゃったけど、ゴーヤジュースは評判良かったから良かったわ。
8月10日(金)
あまりの暑さで今日も暑気払いを計画したんだけど、今日のお風呂が薄荷湯の風呂。
薄荷には血行促進や保温などの体を温める効果があるんだけど、汗が直ぐに引くから夏の風呂にはピッタリなのよね。
提督は暑がりで執務室の中は冷房がガンガン効いていて寒かったりするんだけど、これなら体を温めながらもサッパリとした湯上がりだから良いわよね。
和薄荷は裏の薬草園にたくさん植えられているし、何回か楽しめそう。
暑気払いは麦汁や葡萄汁でいろいろ盛り上がりました。
8月11日(土)
今日も近所の神社で夏祭があったから、浴衣を着て鎮守府の白露型みんなで遊びに行ってきたの。涼風もつい最近来たから交流を深めないとね。
白露なんか「浴衣もってない!」って言ってたのに、どうやら買って貰ったのか作ったのか得意げに着て来ていて、みんなに冷やかされてた。
でも、ちょっとお姉さん気分になって歩けたから、いい感じ。定番の金魚すくいから射的とか、いろいろ遊んじゃったなぁ。
春雨とか海風とか早く来ないかしら。
8月12日(日)
今日は徳島ではとても大事な日。お隣の鳴門市と併せて大規模な催し物があるんだ。私も四国にいた頃は漣ちゃん達と一緒によく参加していたけどね。
そう、もちろん阿波おどりの日よ。今日から3日間開催かぁ。さすがにここからは参加できないわね。
華やかなポスターが多いけど、戦前からポスターとかあったのよね。あの頃は、阿波盆をどりって書いていたけど。
明日は提督の誕生日。色々と準備もしたし早めに休んじゃおっと。
8月13日(月)
今日は提督の誕生日。朝からお祝いムード一色。
金剛さんはシムネルを作っていたり、飛龍さんも提督の趣味に合わせたプレゼントを贈ったり。
私は手作りのナンバンアカアズキのブレスレッドをプレゼント。ナンバンアカアズキは父島で初めて見て綺麗な実って思ってたんだけど、此処の街外れにもあったの。早速実を回収してブレスレッドを作って見たんだ。作り方は父島でタコノハ細工のブレスレッドを作った時に教えてもらってたし。
もう一つの候補は北欧の腕時計で、シンプルなデザインと洗練された機能性で人気だからこっちにしようかとも思ったんだけど、なんとなく手作りの物を渡そうかなって思っちゃった。
あとは、那珂さん達と一緒にアコーディオンを舞台で弾いたのよね。飛び入り参加の娘たちも多くて提督も大喜び。後は、鬼怒さんが父島への輸送中に立ち寄ってお祝いしていったなぁ。
8月14日(火)
一昨日料理するときに気が付いたんだけど包丁の刃が欠けてたのよね。
砥石で研いだけどもうダメそうなので、桃取さんに包丁作ってもらえないか訊きに行ったんだけどやっぱりダメでした。
訊いたら包丁とかの金物は街の金物屋さんが良いもの扱ってるから、間宮さん達はそこから調達しているみたい。
そう言えばここに来た頃に金物屋さんがたくさんあるなって思ってたんだけど、ちょっと見に行ってみよっと。
8月15日(水)
昨日は金物屋さんが何件もあったから包丁見つけるのに迷っちゃった。
でも青鋼本焼の包丁セット見つけられてよかったなぁ。これからはちょくちょく覗いてみよっと。
この世界、終戦記念日は8月15日ではありません。9月2日に講和文書調印が行われました。ソ連の南樺太侵攻は守備隊の全滅と引き換えに民間人と軍属の撤退が辛うじて成功しました。
村雨が提督に贈ったナンバンアカアズキはトウアズキではなく海紅豆の方です。相思樹とも言われ、詩仏王維が若き日に「紅豆南国に生じ、春来たりなば幾枝を発す、君に願う多く採りて襭せよと、此物最も相思なり」と告白したことから、これを贈る行為は独身の人から意中の人へ「貴方を想う」という、異性間で贈ると色々問題を起こしかねない意味もあります。
これを贈った村雨はこの意味を知りません。ちなみに提督は意味を知っていますし飛龍達もブレスレッドを複雑な目で見ている提督から聞かされて知りました。但し、村雨が意味を知らないだろうと言うことも察していて苦笑いしています。