小悪魔村雨の秘密の日記   作:fire-cat

8 / 37
ネタが……。
ちょっとだけ日が足りませんが、投稿します。


12/21 1/15分まで追加


村雨の日記――01月01日~01月15日――

1月 1日(月)

 新年、あけましておめでとうございます!

 今日はお正月。昔だと歳旦祭って言ったの。それにしても書くこといっぱいあったなぁ。振り返りながら書いていこっと。

 朝起きて真っ新(まっさら)な和装用下着をつけてから着物に着替えるとなんだか気持ちがシャキッとしたなぁ。

 初日の出を拝んだ後、食堂に行ったら今日の食事は終日広間だって張り紙が。

 広間って、あんまり行かないから緊張するのよね。

 広間に行ったら、大きな神棚の前に、大きな長火鉢があってびっくり。

 真っ赤な炭火でむっとするほど暖かかったな。

 皆が揃ったところでお屠蘇を一盃頂きました。銀朱塗りの三ツ組盃と銚子が綺麗だったなぁ。

 でも、年少者から年長者へと盃を回すのが昔からの作法だからって、金剛さんが提督にお屠蘇を注いで飲み干した盃を、提督が伊401(しおい)ちゃんに注いで、伊401(しおい)ちゃんが伊58(ごーや)ちゃんにって就役年の若い順でまわし飲みするのはちょっと……。

 そこまで厳格にしなくてもいいのにね、提督の方が見た目年長なんだから。

 なんか複雑な気持ち。

 あ、そうそう、提督も初めて見る黒羽二重五つ紋付羽織袴姿で新鮮でした。

 近くでまじまじと見つめちゃったけど、今時、縫紋じゃない染め抜き紋なんて初めて見たわ。

 それと、提督の家紋って変わり対い揚羽蝶*1だったのね。

 お屠蘇の後は祝い膳として御節とお雑煮を頂きました。

 ここの鎮守府のお雑煮はしょうゆのすまし汁に里芋、牛蒡、鶏肉、青菜、しいたけに焼いた角餅が入っているのね。

 前に居た鎮守府には、いりこだしの白みそ汁に里芋、大根、金時人参、餡子餅が入っていたところもあったなぁ。

 他にも塩鰤と野菜たっぷりの味噌汁に茹でた丸餅が入ってた鎮守府とか。

 お雑煮とか鎮守府ごとに違っていて、こんな時だけは異動も良いなって思っちゃう村雨です。

 お雑煮の後は提督からお年玉を手渡されました。コインの額は皆バラバラだったみたい。

 戦前はお正月に歳をとるからその年齢の数だけのお年玉だったのよね。

 後は……元旦式がありました。提督の簡単な挨拶の後は皆で一月一日を二番まで歌って。

 ここの鎮守府もそこは変わらないのね。なんか昔を思い出しちゃうな。

 でも、誰? あの替え歌教えちゃったのは! 小さい子に変なこと教えちゃダメでしょ。

 今年も忙しい年になりそう。精一杯がんばって良い戦果が残せるように努力していかなくっちゃね。

 提督にも迷惑かけないようにしていかなくっちゃ。

 今年も村雨の、ちょっといいとこ、見せてあげるからね♪

 

 あ、今になって思い出したけど、小・中・大の盃で呑むのって式三献の儀式だよね。三々九度……。

 

 

1月 2日(火)

 今日は吉書始め。昨日に続いて、広間に集合。

 菅公の掛け軸を掛け、新しい筆と墨を準備して提督が昨日汲んでお供えしていた若水で墨をすり、恵方に向かって書を認めました。

 ここの鎮守府、お正月も行事多いのね。

 

1月 3日(水)

 今日は元始祭だったのよね。皇室祭祀令はなくなっちゃったけど、元始祭は祝日としてあるのよね。だからゆっくりしたいなぁ。と思ってたけど、街のお寺さんで新春特別大護摩あるって聞いて来た夕立達と一緒にお出かけ。

 すごい人だったけど、無事に初護摩も済ませて来ました。民間人は余り意識しない人もいるけど、戦っている私達にとってはこういった事も欠かせないからね。

 午後からは装備の点検をしてゆっくり過ごせたよ。

 

 

1月 4日(木)

 まだ松の内だけど鎮守府は仕事始。

 三箇日中も警戒は怠らなかったけど、積極的な攻勢も行わなかったしね。対潜警戒任務や警備任務で近海の安全を確保しておかないとね。

 皆で護衛任務と近海の対潜哨戒に精を出しました。

 

 

1月 5日(金)

 今日は新年宴会。新年の到来を祝う宮中の宴会で皇族の方々や、親任官の皆様や外国の公大使の方々と宮中で宴が催されているはずなんだけど、ここは関係ないみたい。長良さん達と羽根つきしていました。松の内だから良いよね。

 結果、真っ黒にされました。百人一首だと大勝利なのに……。

 

 

1月 6日(土)

 今日は朝から裏の薬草園で七草摘み。遠征や出撃している皆の分も私たち留守組が摘んでおかないとね。

 夜はしっかりと七草をまな板に乗せて囃し歌を歌いながら包丁で叩きました。

 でも、私が知っている七草ばやしとはちょっと違ったみたい。私が知っているのは、『七草なずな 唐土の鳥が 日本の土地に 渡らぬ先に ストトントントン ストトントントン』なんだけど、この鎮守府では「七草なずな 唐土の鳥と 日本の鳥が 渡らぬ先に 七草はやす おてこてんてん」なのよね。

 色々と種類があるんだなぁって、改めて感心しちゃった。

 

 

1月 7日(日)

 今日は先帝祭。朝からテレビ番組も亡き昭和帝の特集一色でした。私達が艦だった時の先の大戦と切っても切り離せなかった御方です。色々と考えさせられました。

 そして今日は七草でもあるのよね。

 鳳翔さんや間宮さん達が朝から大忙しでした。手伝った方がよかったのかなぁ。

 鳳翔さんから昨日教わったんだけど、七草って人日の節句で五節句の一つなのよね。

 人日の日に「七種菜羹(ななしゅさいのかん)」という7種類の若菜を入れた汁物を食べて、無病息災を願うようになったのが最初で、日本に来てから7種類の穀物でお粥を作る「七種粥」の風習などと結びついて「七草粥」に変化したのよって。村雨、頭の中もパワーア~ップ! 鳳翔さんには感謝です。

 

 

1月 8日(月)

 寒いと思ったら、外が真っ白。松の内だったら瑞雪だったのに。これは淡雪かな。

 島風ちゃんたちがもっと積もってなんて言ってたけど、提督は寒そうにしてた。

 明日はどうなるかな。楽しみ。まだまだ外は細雪。

 

 

1月 9日(火)

 垂り雪で起こされて、窓を開けたら銀雪! 私の部屋から見える松も綿帽子被ってる。

 あ、松の枝葉に積もった雪って松の雪っていうのよね。

 雪風ちゃんや吹雪型の皆が大はしゃぎしてたわ。

 ところで、玄関の40個以上の雪ダルマと雪ウサギどうするのかな?

 

 

1月10日(水)

 髪留めなくしちゃったから新しいの買っちゃった。

 私っていっつもこういう小物買うとき、地味系の色を選んじゃうんだよね。

 見た目から想像するのと違うって言われるけど、失礼しちゃうわ。 

 まだまだ雪は解けてないわね。提督が滑って捻挫しかけてたけど、大丈夫なのかしら。

 

 

1月11日(木)

 今日は鏡開き。私が前にいた鎮守府では1月20日のところもあったんだけど、東日本では今日が鏡開きなのよね。

 鏡開きが20日だと15日まで松の内だったから、のんびりとできたんだけどね、大規模作戦がなければ。

 鏡餅ってこの頃飾らなくなってきた家庭も多いけど、鏡に似せた餅を飾って神様と共に新年を祝うという意味があるから、鎮守府ではみんな飾るのよね。古来から神様にお供えした物を食べるのは、神様との繋がりを強め、神様のパワーを頂けるって言われてるし。

 ここの鎮守府の一番大きい鏡餅、直径が180cmで高さは90cm。

 当然包丁などの刃物で鏡餅を切り分ける事は禁忌だから木槌でコツコツと割るのかと思ってたら、長門さんが拳で一撃。すごかったなぁ、さすがビックセブン。

 陸奥さん達も直径が110cmで高さが80cmの鏡餅を粉砕してたし。

 鏡餅はおしるこにして正門前で街の人に振る舞ったり、小さいものは、かき餅にして頂きました。

 それにしてもこの鎮守府、玄関の東側の梅と言い、西側の橘と言い、鏡餅に飾っていた橙と言い……。南西と北東には桃の木も植えてあったし。

 あ、そうそう、昨日は十日戎だったのよね。東日本だとあまり戎神社を見かけなかったから忘れがちになっちゃうけど。また二駆の皆と行ってみたいな……。

 昨日提督が滑って捻挫しかけたので飛龍さんの号令で大規模な除雪作戦! 雪だるまと雪ウサギは明石印の雪室に隔離。残りの雪は別の氷室に全部納めちゃった。あの雪は夏に使うんだって。残っているのかな?

 

 

1月12日(金)

 お餅がまだまだあるということで、時雨が皆に島原具雑煮を作ったのよね。おなか一杯食べちゃいました。でも時雨は丸餅じゃなかったからお気に召さなかった様子。今度は丸餅を用意するって言ってたけど、私はあれでも良いのよね。

 

 

1月13日(土)

 久しぶりの遠征だったんだけど、ちょっとポカミス。

 カ級の魚雷2本喰らっちゃって大破しちゃった。魚雷を喰らってから意識が朦朧としちゃっててよく覚えてないんだけど、一緒の艦隊だった吹雪ちゃんの話では、戻ってきたら提督が真っ青になってて、私を抱っこして入渠施設に駆け込んでいったらしいんだけど、施設で赤城さんたちが丁度着替え中だったらしいの。赤城さん達も突然入って来た提督にびっくりしちゃって大騒動だったって。

 起きてからこの日記書いているんだけど、本当にみんなに迷惑かけちゃったな。

 

 

1月14日(日)

 左義長に向けた準備で、広場に大きなやぐらが組まれているのよね。明日は左義長か。私も書き初めとかいろいろ用意しないとね。私は今日はお休みで自室療養を厳命されちゃった。

 

 

1月15日(月)

 今日は小正月。女正月ってことで大晦日(おおつごもり)・お正月に続いて出撃なし。私達が休んでいる間は妖精さん達が警戒してくれました。

 朝食は小豆粥。朱色の小豆は災いを避ける力や邪気を祓う力があるって言われているし、一年の家族の健康を願う意味を込めてっていう意味でも良いわよね。

 深海棲艦っていう邪気を祓って、鎮守府の家族が欠けたりしませんように……。

 お正月に門松を飾ったから、小正月は餅花を飾らないとね。

 鎮守府では昔ながらの、白いお餅とクチナシの実で色付けした赤いお餅の二色を柳の枝につけました。クチナシの実でも赤くなるのは初めて知ったなぁ。エビを使って赤くしたことはあったけど、ほとんど食紅だったし。あ、柳の枝につけるのって邪気払いの意味あったのね。何となくは知っていたけど、提督に教わっちゃった。

 東北地方の鎮守府にいたときは庭田植えもしたけど、これって他の地域ではあまり見なかったのよね。雪原を田んぼに見立てて、稲わらや松葉などを植えることで秋の豊作を祈願するなんて、風流だと思うんだけどね。

 あとは、左義長。鎮守府の敷地に竹や藁などで作ったやぐらを組んで、正月飾りや書初めや古いお札をくべて燃やしたのよね。街の人たちも参加して、賑やかだったわね。

 灰を持ち帰る人も多くて気になっていたんだけど、しめ飾りなどを燃やした灰を持ち帰り自宅の回りに播くとその年は病気にかからないって言い伝えがあったのね。左義長の火でお餅や団子を焼いて食べると一年間健康でいることが出来るのよね。もちろん提督や私達も頂きました。炎や煙に乗って歳神様も天にお帰りになって今年のお正月も残り僅か。




お年玉の額
駆逐艦は1000コイン、軽巡洋艦は2000コイン、重巡洋艦は3000コイン、戦艦と航空母艦は4000コインでした。

一月一日の替え歌
豆腐の始めは〜ではなく、年の始めの肥担ぎ〜の方です。


ここでの村雨の誕生日は進水日。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。