小鳥の翼が大きくなって   作:雪詞

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初めまして。雪詞と申します。
といっても二期編なので初めましてではない人の方が多い気もしますが。

長くかかった二期編も開始です。書き溜めほとんど作れなかったから少ないけどとりあえず更新。ゆっくり更新をしていきますのでそれでよければお付き合いください。

※「小鳥が大きくなるまで、いつもそばに」の続きで読了前提の作品です。読んでない方はそちらを読んでからの方が良いと思われますよ!
※タイトルは思いつかなかったからつっこまないでほしい。最悪「小鳥が大きくなるまで、いつもそばに 2!」とかにするとこだったからむしろ頑張った方。


プロローグ

その知らせは突然だった。

それはまるで彼女たちが輝くことを世界が望んでいるかのような知らせ。そして彼女たちにとっては願ってもいない知らせ。

 

 

 

小泉花陽はその知らせに心を踊らせた。

自分が心を奪われたもの。ホントのホントのホントに好きなもの。唯一自分が誇れるもので、勇気のきっかけとなるもの。自分に大切なものを、人を、みんなを与えてくれたもの。それがまた集まる。また始まる。それは信じられないくらいの幸福感を花陽に与えていた。

 

星空凛はその知らせに期待で胸が高鳴るのを感じた。

毎日が刺激的で、毎日が楽しくて、毎日がワクワクして。体がうずうずするのを感じる。自分には似合わないかもしれない。でも、似合うと言ってくれた人がいた。一緒に活動したいと言ってくれた人がいた。単純かもしれないけど、凛にはそれで十分だ。今すぐにでも動き出したい、また楽しみたいと凛は感じていた。

 

西木野真姫はその知らせで心に小さな火がともるのを感じた。

ひとりの日々を過ごしていた。気がつけばみんなで時を同じくしていた。真姫にとってどちらが充実した日々になっているのかは言うまでもないし、プライドが邪魔して口には出せない。そして、そもそも西木野真姫という少女は負けず嫌いなのだ。今度は絶対にみんなで登りつめる。口にはせずとも、真姫はそう意気込んだ。

 

東條希はその知らせに確かな喜びを感じた。

その感情は希にとって少し意外なものだった。自分の望みは確かにみんなと同じところにある。でも、その望みは少しズレている。ズレているはずだった。それは自分の中にある確かな部分。冷静に周りを見るためのガラス。そのズレを、ガラスをあまり意識しない喜び。影響されてるなと思い、まぁいいかと思う。この場所が大事で、大切で、守りたいのは変わらない。希は小さく微笑んだ。

 

絢瀬絵里はその知らせに胸がいっぱいになった。

自分のやりたいこと。昔は押し殺していた。表に出さないようにして、我慢して、自分が無理をすればいいと虚勢をはって。でも、そこから救われた。暖かい手と暖かい言葉に救われた。それから、バラバラになるつらい思いもした。伝わらない苦しい思いもした。でも、救われたのには変わらない。確かに救われたのだ。やりたいことを目いっぱい、大好きな人たちとしていける場所。絵里は目標に向かって、自分のやりたいこともして、まっすぐ向かっていける幸せを感じていた。

 

矢澤にこはその知らせに決意を固めた。

1度は諦めた夢だった。絶望も、孤独も体験した。でも、彼女たちは、彼は期待させてくれた。期待を信用に変えてくれた。信用を信頼に変えてくれた。バラバラになって、でも好きを貫いて、それについてきてくれて。このメンバーなら大丈夫。だから、だからもう1度夢を追いかけたい。きっとついてきてくれるから。

 

園田海未はその知らせに諦めたような笑みを浮かべた。

自分はこのような活動に向いていないだろうとずっと思う。今だってステージに上がるのは苦手だ。苦手だが、あの感覚は忘れられない。まだあの感覚の正体はわからない。ステージに立つのは不安で、怖い。でも、あの感覚をまた味わいたいとも思うのだ。それに、あそこまで連れていってくれたみんなはきっとまた走り出す。それを自分に止めることはできないし、止める気もない。そもそも自分も負けていられない。今度こそ全員で、目標に向かって海未は走り出す。

 

南ことりはその知らせに安堵の息を吐いた。

気にしすぎないことにした。気にしすぎても、みんなに気にさせてしまうから。でも、結局のところ後悔は消えるものじゃない。みんなを、兄をバラバラにしかけたのは自分だ。みんなはそんなことないというけれど。誰のせいでもないと言うけれど。自分の中の罪悪感は消せない。だからこそ、この知らせは救いだった。後悔は嫌というほどした。そこから色んなことを学んだ。

自分の望みはどこにあるか。それははっきりしている。南ことりはもう間違えない。

 

それぞれに考えた。それぞれに期待した。それぞれに想いを抱いた。それは彼も同様で。

 

 

南鷹也(みなみたかや)は全員を見渡す。凛、花陽、にこ、真姫が走り回って集めてきたみんなは部室で笑顔を見せている。そんな様子を見て抱くのははっきりとした自分の望み。

まだ自分が彼女たちをどのくらい近くに感じることが出来ているのかは分からない。まだ自分が彼女たちにどれだけのものを与えられているのかは分からない。でも、憧れたから。キラキラしてて、輝いている彼女たちに憧れて、近くに行きたいと願ったから。憧れるくらいに眩しい彼女達のことが本当に大切だから。

大切だから、そばで支えたい。

そう素直に思った自分がおかしくて。おかしくて、心地いい。

 

 

それぞれの想いが重なって。それぞれの期待が高まって。彼も含めた全員が笑い合う。今度こそ、今度こそあの場所に。目標にたどり着くために。全員で何も言わないリーダーを見る。そこで普段とは様子が違ってゆっくりとお茶を飲んでいた高坂穂乃果が笑顔を見せる。全員の意思は決まっている。あとはリーダーの言葉を待つのみ。

 

「でなくていいんじゃないかな?」

『……え?』

 

スクールアイドルの祭典、ラブライブ。μ'sはエントリーの時点で危機を迎えた。





目標月1~2更新。できればいいな。


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