ルチア「ルチアの~」
瑚太朗&ルチア「仲良しレイディオ~」(パチパチ)
ルチア「て、天王寺……何故私はこんな事をしなくてはいけないのだ?」
瑚太朗「タイトルから見て分かる通りに委員長がメインの話だから。っていうか、委員長だってノリノリでタイトルコールしたじゃん」
ルチア「そ、それは頼まれたからであって……」
瑚太朗「そんな照れ隠ししなくても良いって」
ルチア「て、照れてなどいない!!」
瑚太朗「とか言いつつ、顔が真っ赤なのはお約束だな」
ルチア「~~っ!!」
瑚太朗「こら、無言でメリケンサックを取り出すな。って、洒落にならねぇから」
ルチア「うるさい!!」
この後、天王寺瑚太朗は病院に運ばれました。
「コタロー、こんなものが投書に入っていたぞ」
放課後の部室、集まりがあまりにも悪くて俺と静流以外には誰もいない。
「投書って……そんなチャンチャンコを着た幽霊みたいなポストを作った覚えはないんだがな」
「何故か風紀委員の投書にあった」
頭に巨大なクエスチョンマークを浮遊させながら静流は俺に四つ折りの手紙を手渡してきた。
何気なく紙を広げて、中を見てみる。
「これは……」
表情が強張るのが分かった。
これはアサヒハルカの件について書かれたものだ。
以前と同じでアサヒハルカについて調べて欲しいというものだ。
「コタロー?」
「悪い。ちょっと考え事だ」
これからの展開を頭の中で組み立てていく。
「静流、ちょっと寄る所ができたから明日な」
「じゃあなコタロー」
俺は大急ぎで自宅へダッシュするのであった。
「ほらよ天王寺」
「サンキュー吉野」
翌日、教室にて吉野の小学校4年の時の連絡網を貰う。
家に帰ってから、電話で吉野を説得したのだ。
「昨日も言ったが……」
「ああ、深入りはしないつもりだ。けどやる以上は徹底的に調べる」
俺を心配してくれているんだろうな。
「そうか。ただ俺の大事なメモリーだから明日には返してくれ」
「じゃあ、近くのコンビニででも……」
いや、待てよ。確かこの時には……
予想は的中。ちょうど委員長が先生からコピー機の鍵を渡されていた。
「委員長」
「天王寺か。どうかしたのか?」
「実はコピーして貰いたいものがあるんだ」
両手を合わせて委員長に拝み倒す以外には何とかする方法はない。
「あのな、いくらなんでも私用で使わせる訳にはーー」
「そこを理解して頼んでるんだ。ど〜してもコピーしたいんだ。な? ちょっとだけだから」
「…………分かった。その代わり、1枚だけだぞ」
「ありがとう委員長!! だから大好きだ!!」
「ばっ!? 何を言い出すのだ!!」
顔を真っ赤にして怒鳴るルチアも可愛らしい。
初々しくて実によろしい。
「悪い悪い。けど、嘘ではないぞ。実際に委員長は可愛いと思うし、付き合いたいと考えるからな」
「なっ、ななななななっ!! バカな事をい、言っているな!! さっさと行くぞ」
ルチアは再び烈火のごとく叫ぶと先に行ってしまった。
後ろからちはやや小鳥からの冷たい視線を背に受けながらルチアの後を追う。
職員室のコピー機を準備しながらルチアが尋ねてきた。
「しかし、何をコピーするのだ?」
「それは秘密かな。さすがに個人情報が書かれているからさ」
「そうか」
興味なさげに返事をするとコピー機の設定を終える。
「終わったぞ」
「サンキュー」
さっさと印刷するとしよう。
あとはルチアが連絡網を印刷してくれる事を祈るとしようじゃねぇか。
印刷なんて数分も掛からないからすぐに終わった。
出てきたのは1枚だけ。
それを手に取るとルチアに振り返る。
「ありがとう委員長」
「さっさと戻れ。授業に遅れるぞ」
「んじゃ、お言葉に甘えて」
職員室を出て教室に向かうフリだけをする。入口付近に待機して中の様子を伺う。
案の定、ほんの出来心だろうがルチアが俺が印刷した紙をもう1枚コピーしていた。
中を見て苦悶の表情を作ったではないか。
気は進まないが、ルチアの中に巣くう闇を取り払うにはこれくらいの荒療治が必要だ。
「絶対に助けるからな。ルチア」
彼女が捨てた名前ではなく、今の彼女の名前を口にした。
俺にとって彼女はアサヒハルカではなくて此花ルチアなのだから。
さあ、急がないと授業に遅れるな。