結局昨日は連絡網に記載されてた人に電話していた。
有力な手掛かりは何一つない。
ここは1つ、アサヒハルカを引っ張り出す必要性がある。
「ルチアには悪い事するかな……」
自虐的になっちまった。でも、引き下がる気なんてない。
ここまで来たら皆を救うつもりだ。
「よっしゃ」
気合いを入れ直して、教室に向かう。
「天王寺、昨日印刷室に忘れていたぞ」
朝の教室でなに食わぬ顔でルチアがプリントを1枚手渡してくる。
ああ、俺の予想した通りだ。
そこには『起こさないで。さもないと』と書かれていた。
「ん? 俺はこんなのプリントしてないんだけど……」
「なんだと?」
俺がわざとルチアの見せたプリントの存在を否定する。
それを聞いたルチアは酷く狼狽した。演技なのは知ってるけど、随分と上手いな〜。
女優になれるんじゃないか?
「なあ、印刷機から出てきたんだよな?」
「ああ、そうだ」
「それなら印刷室に行こう。何か分かるかもしれないから」
ルチアの手を取って、俺達は印刷室に向かう。
「この印刷機だったよな?」
「ああ」
俺がこの前に使った印刷機の前に立つ。
「じゃあ、私が見張っておくから早くしちゃいなさい」
「ありがとうございます西九条先生」
元同僚の西九条に見張りを頼んだ。
まあ、別に悪い企てをしている訳じゃないから気にはしないけど。
「さて、委員長の懸念だけどーー」
ここは正解を言わずに印刷機の機能についてを説明しとこう。
以前に西九条に言われた事をそっくりそのまま返してやる。
渋々ながらも西九条が「良く知ってたわね」と関心しながら返してきた。
おかげで納得してくれたようだ。
「なるほど、な。理解した」
「理解が早くて助かるよ」
まずは第一段階をクリアだ。
次は……そろそろアサヒハルカと対面かな?
それはともかく、そろそろ授業が始まるとルチアが言うものだからさっさとその場を後にする。