ぶっちゃけて言おう、ここから先に何が起こるかは朧気ながらに記憶はあるのだが、はっきり言って詳細までは思い出せない状態だ。
「瑚太朗君、また何か考え事?」
さすが幼馴染み・神戸小鳥だ。
俺の心境を瞬時に読み取ってくれる。
そんなところに痺れる、憧れる!!
「ああ……どうするのかは決めてるんだけどな」
「それなら良いけど」
そう、どうするのかは決まっているんだ。
俺の言葉を信じて小鳥は自分の席に戻る。
皆を助けるーーこれは確定事項なのだが……それをするには一度オカルト研究会を潰さなければならない。
しかも自らの手でーーだ。
くそっ、皆を助けたいって気持ちが矛盾してやがる。ジレンマも良いところじゃねぇか。
「やっぱり、何か迷ってるじゃねぇの」
吉野がいつの間にか登校していて、俺の内心を見抜いて来る。
相変わらず勘の鋭い奴だ。
小鳥はちはやと談笑しているのを確認すると、吉野になら良いかと思って話始める。
まあ、真実は簿かすけど。
「なあ吉野、これは仮の話なんだけど……全てを救う為にその全部に共通する居場所を1つ壊さなきゃいけないってなったらーーどうする?」
いつものおちゃらけた俺の悪ふざけでない事に気付くと、吉野も真剣な表情で考えた。
「逆に聞くが、どうして居場所を壊さなきゃならないんだ?」
「そうしなきゃならない事情があるんだ」
「でもよ、その話を聞く限りだと行動を起こそうとしてる奴が居るんだよな? そいつが居るなら居場所は壊れてないじゃねぇか。それに全員が居場所から離れたとしても再び集まるんじゃないか?」
「あっ……」
吉野の言う通りだ。俺はオカルト研究会を潰すつもりはない。
だが皆を助ける為には一度腹を割って話し……そして、俺が皆を繋ぎ止めれば良い。
それまで俺がオカルト研究会を守るんだ。
「サンキュー吉野。やっぱりお前もオカ研に入ってくれよ」
「気が向いたらな……」
いつもの気軽なやり取りではなく、俺の本音をぶつけたものだ。
吉野も真摯に返してくれる。
丁度チャイムも鳴った。
確か次は西九条先生の授業だったな、はあ……色々と考え事があるのに出来なさそうだ。