Rewrite if   作:ゼガちゃん

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兵藤一誠・桜井智樹「呼ばれた気がした!!」

作者「帰れリア充!!」


ガイア
ガイア陣営との再会


小鳥に篝の事を任せ、俺はガイアの本拠地へ足を運んだ。

朱音かちはやを捕まえたいところなんだが……そう簡単にはいかないか。

ガイアの演説がある時間に来たので、建物内に侵入するのは容易かった。両親が持っていたパスを使った。

昔のおぼろ気な記憶を頼りに、俺は施設内を歩く。

「マジで朱音が見付からんぞ」

津久野や島子もいるはずなんだが、全く姿が見えない。

参った。このまま進展がないのは勘弁願いたいところだ。

仕方ない……行ってみるかーー朱音の部屋に。

 

 

 

 

 

 

朱音の部屋に馬鹿正直にガイアの本拠地から乗り込むのは愚の骨頂。

彼女の部屋に行くにはオカ研の部室から潜入するのがグッドだろう。

放課後、完全に人の気配のなくなった校舎の部室前に俺は立っていた。軽くドアを動かしてみるが、鍵が掛かっている事実は変わらない。

「はあ……しゃあない」

溜め息と共に思いっきり、扉を引いた。

扉を破壊し、俺は部室に潜入する。

「……っ!?」

俺の姿を視界に捉えた少女が机の陰に隠れた。

ああ、そういえばお前はここに遊びに来るタイプだったな。

ゆっくりと近付き、俺は膝を折り曲げて少女と向き合う。

「何してるんだ?」

しかし少女は答えるつもりなど毛頭ないようで、無言で俺の事を見ていた。

俺は知ってるけど、いきなり名前を呼ぶのは気が引ける訳だしーーどうしたものか。

「しまこ〜。またここに来てるんですか〜?」

天の助けとでも言うべきか、少女ーーもう種明かししよう。島子の名を呼ぶ声がした。

その声が聞こえると、しまこは全速力でそちらの方へ駆けていき、声の主の姿が見えるなり抱き付いた。

「っと、どうしたの?」

声の主がしまこに訊ねると、しまこは俺を指差した。そして、“彼女”は俺を見ると目玉が飛び出るかのように驚いていた。

「こ、瑚太朗!? どうしてここに?」

どう説明したものか……ちはやはかなり狼狽した様子で俺に言った。

 

「それはこっちのセリフだよ」

「わ、私はーーそう!! しまこの面倒を見ていたんです!!」

「しまこってその子だよな? お前の娘さんか?」

「違います!!」

俺の冗談に力強く否定をしてくれるちはや。良いね〜。

「どうしたのよ? ちはや」

ちはやに続くように朱音まで姿を現した。

まあ、ちはやと同じように俺を見て驚きの表情を見せてきた。

おいおい、俺はそんな面白い顔をしているつもりはないんだけど……

「どうして天王寺が?」

「言ったじゃないですか。オカ研を守るって」

「本気だとは思わなかったわ」

「それはそうと、その子は会長と俺の子供ですか?」

「そんな訳ないじゃない。というか、さらっと自分も混ぜないで頂戴」

ジト目で朱音は睨んでくる。

「まさか……俺とちはやの子供だっただと!?」

 

「何でそうなるんですか!!」

ちはやが真っ赤な顔で叫ぶ。

「悪い悪い、冗談にも程があったな。誰かの娘さんか?」

「知り合いのね」

津久野の娘さんだったはずだよな? そこら辺の記憶が曖昧すぎる。

長居の方が覚えてるだろとか言うなよ。

篝なら覚えてそうだし、後で聞いてみるか。

「ところで会長」

俺は朱音と面と向かい合う。

彼女も気後れしているが、そんな事は関係ない。

「約束は覚えてますよね?」

「何かしら?」

惚けている訳ではなく、純粋に忘却の彼方に放り投げられているようだ。

やれやれ、なら思い出させてあげようじゃないか!!

「会長、不思議な事が起きたら俺にオッパイ揉ませてくれるって言いましたよね?」

瞬間、空気が凍った。

ちはやは俺に冷ややかな視線を送りながら顔を真っ赤にし、しまこは首をかしげ、朱音は目をパチクリさせている。

フッフッフッ!! 朱音が忘れても俺は忘れんぞ!!

「な、何て約束してるんですか!!」

俺に対して怒鳴ってくるちはや。

「いや、ご褒美が欲しかったし……」

「何てご褒美ですか!!」

ちはやの怒りは矛先を鎮める事は知らないようだ。

「俺はその為に頑張って来たんだ!! いわば!! これは天王寺瑚太朗の悲願と言っても過言ではないのだ!!」

「文字通りに悲しい願いね」

頼む朱音。それは言わないであげて。

「とにかく。俺は会長の胸を揉む!!」

これがマンガならバックに「ドドンッ!!」の文字があるはずだ。

「はあ……分かったわよ」

え?

「会長……今、何と?」

「揉んで良いわよ」

何……だと!? そんな事が許されて良いと言うのか?

いや、彼女は許可を出した。ここで行かなくて、いつ突撃するというのか!!

神よ、ありがとう!! 俺は大人の階段を上りまーー

「ただし、私が言ったと証明できるものがあればね」

ざわ……ざわ……

不適に朱音は笑う。

しまった!! 証明なんかできないぞ。

口頭だけの約束だ!!

朱音の余裕はこれだったのか……俺は知らずに膝を付いた。

「私の勝ちのようね」

勝ち誇った笑みを浮かべ、朱音は俺を見下した。

俺はこうしてオッパイの前に敗北を喫する事になったーーって、あれ? 俺は何しにここまで来たんだったか?

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