脳内だと出来上がってるのに書くというのは中々にしんどい。
さて、瑚太朗君には頑張っていただきましょう。
俺が話したのはぎるとぱにとの出会いの経緯だけ。“まだ”篝の事を話してはいない。
「なるほど……」
さすがは年の功と言うべきなのか江坂さんは俺の話を最後まで聞き終えた後に感情的にならずに、きちんと俺の話を取り入れて自分の意見を出そうとしている。
やっぱり江坂さんに相談をして正解だった。これが西九条だったり、今宮だったりしたら面倒な展開になりそうだからな。現に西九条の時は本当にめんどくさい展開にしかならなかった事を思い出した。
「話はよく分かった……だが、天王寺君はどうしたいんだ?」
来た。ついに言うべきタイミングが訪れた。
俺は1度深呼吸する――いやぁ、心臓がバクバクと音を奏でている。
「俺は――これからどんな事が起きるのか、大体の予想ができています」
「それは本当かね?」
俺の言葉に江坂さんは一瞬だけとは言っても疑念を隠せていなかった。
しかし、俺の真摯さが通用したかまでは分からない。それでも嘘とは受け取らなかったのだろう。
「はい。俺は『鍵』の事も知っています。そして、何を目的としているのかも」
「何だって!?」
俺の発言は江坂さんには目から鱗も良いところだったのだろう。
構わず、俺は話を続けた。
「その為には俺は『鍵』に協力をする必要があるんです」
「信用できるのかね?」
江坂さんの疑問は最もだ。けど、俺はそれに対する答えの切り札を持っている。
「できますよ、なんたって俺は――」
本当はこんな事を言うのは嫌だが、これを聞けば江坂さんだって納得をしてくれるんじゃないかと思う。
「俺は地球救済ハンターだから」
これが吉野なら何の恥ずかしげもなく言えたのだろう。
けど俺には羞恥心というものがあるが故に簡単にできたものじゃない。
「天王寺君……君は、覚えているのかい?」
俺がそのような事を言うのは記憶を失う前の事である。
だから、江坂さんは俺がこのような発言をする事に面食らっているのだろう。
「はい。正確に言うと『鍵』に記憶を呼び起こしてもらったんです」
「そうだったのかい」
江坂さんは何処か嬉しげな声音を発していた。
やはり俺の記憶がない事には心配の色を醸し出していたのだろう。かつては鬼軍曹と呼ばれていた江坂さんが懐かしい。
「しかし、私は何を協力すれば良いんだい? 正直に言って、何をしていいのか分からない」
江坂さんの疑問は当然と言えよう。
「信用してくれますか?」
「ああ、他でもない私が推薦したガーディアンの戦士だ。信用しないはずがない」
命令違反する時が玉に瑕だが――そう付け足されて苦笑いをしてしまう。
「なら、俺を静流とルチアに会わせて下さい」
俺は突き進む為に彼女達との再会を望んだ。