静流「静流の~」
瑚太朗・静流「仲良しレイディオ~」(ドンドンパフパフ)
瑚太朗「は~い。この不定期更新レイディオも4回目を迎えました」
静流「サンマレディオにするなら私はいつでも駆けつけよう」
瑚太朗「後半だけ聞けばかっこ良く聞こえるのに、前半の部分のせいで最初から台無しだ!!」
静流「瑚太朗。これから黄金のサンマを探しに行こう!!」
瑚太朗「司会者の座を奪われた!?」
静流「その後は伝説と名高い虹色のサンマをゲットするぞ」
瑚太朗「そんなの何処に居るのさ? 第一に黄金のサンマとやらも虹色のサンマとやらも初耳なんだけど」
静流「心配ない。目撃証言は得ている」
瑚太朗「情報ソースは?」
静流「Y○hooの質問掲示板」
瑚太朗「絶対ガセだろ!!」
静流「答えてくれたのはHN・風祭学園の魔女さん」
瑚太朗「前言撤回。信憑性が格段に上がった!!」
静流「場所は風祭市の近辺にある森」
瑚太朗「それは魔物の可能性大だな!!」
静流「さあ、行こう!! 私たちの戦場へ――」
瑚太朗「何処から虫網なんて……って、ちょっと待て!! 首根っこを引っ張らないで~~~っ!!」
司会者不在の為、ラジオは中止です。
江坂さんに通された部屋は警察の取調室に似ていた。
カツ丼がある訳でもなし、手持ち無沙汰で俺はルチアと静流を待っている。
江坂さんがスキップしながら迎えに行ったのを記憶から抹消しておきたい。
「しかし、暇だな~」
こうして言葉に出てしまう程に暇なのがお分かり頂けただろうか?
そうだな。せっかくだし2人に掛ける言葉を考えるとしよう。
さて、何が良いのか……ここは定番の「久しぶり」か? いやいや、実際には久しぶりではないからな。
じゃあ、「待たせたな」とか? いやいや、待ってるのは俺だからな。むしろ、「待たせるんじゃない」とか「遅かったな」とかか?
いや、待とう!! ここはインパクトのある言葉を掛けようか。
「恋人を待たせるとは――全く、罪深いエンジェル達だぜ」
………………。ないわぁ。つか、引くよ。うん、絶対にこう背筋がゾッとする。
止めよう。他の候補を見付けよう。
よく考えると俺達は「この世界」では付き合ってない訳だから――――
「結婚しよう!!」
「「………………………………」」
さて、笑いの神様というのは実にユニークな方向へと持って行きたがる性格のようだ。
目の前に待ち合わせをしていたルチアと静流が立っていた。
どちらも顔を赤面させている。
「て、ててててて天王寺瑚太朗おおおおおおおおおおおおおおおーーーーーーっ!!」
ルチアの照れ隠し(だと信じたい)の行動の結果は世界も取れるコークスクリューだった。
鳩尾を的確に打ち抜いて、捻りを混ぜて威力を高めていた。
「ぐっ、ぼぉらめぇがぁぁぁっ!!」
理解不能な言語を発しながら、俺の身体は部屋の天井に叩き付けられたかと思えば背中から床に転がっていた。
身体のあちこちを痛め付ける委員長の鉄拳は実に効くぜ……俺でなければ身も心も粉々に打ち砕かれていただろうな。
「て、天王寺君!? 大丈夫かい?」
今室内で起こった惨劇を江坂さんも目撃していたようだ。
目を点にさせて、驚きの眼で床に仰向けに倒れ伏す俺を見ていた。
「ル、ルチア……いいパンチだったぜ」
爽やかな笑顔で言ってやる。これなら、これなら世界だって取れる。宇宙人と戦ったって勝てるビジョンしか見えない。
俺はどうやら女子ボクシングの原石を見つけ出してしまったようだ。
「瑚太朗。無事か?」
静流が俺の横に座って訊ねてくれる。
心配をしてくれるとは――やはり、静流は良い子だ。
思わず目から感動の涙が出て――
「静流、そのケダモノから離れろ。このサンマパンをあげるから」
「分かった」
ルチアの見せたサンマパンに釣られていく静流。
くそ、結局は俺なんてそれだけの価値しかないんだろうよ!! 神様のバッキャローーーーーッ!!
話の本題に入ったのはもう少しだけ後の話だ。