はて、何がどうしてこうなったんだ?
場所は変わらずに俺の部屋。テーブルを挟んで向かい合って座る朱音、ちはやのガイア側。対するはルチア、静流のガーディアン側で並んでいる。
俺と篝、小鳥は彼女らを客観的に見る為に横合いの位置に座る。
別にここまでは何ら問題はなかった。だと言うのに緊迫した空気は何でだ?
俺は朱音に連絡を入れて全員で来るように頼んだ。ちなみにしまこが眠ってしまったので咲夜が面倒を見る為に欠席。ぎるとぱににはおつかいを頼んでいるので此処には居ない。
そして話し合いの場を設けたのだが、如何せん空気が張り詰めていた。
やっぱお互いを「敵」として認識してる時点で無理があったか。嘆いていたって始まらない。如何にしてこの場を収めに掛かるのかを考えねば。
「コタさんや」
隣から小鳥が小声で声を掛けてくる。察しは何となく出来た。
「この空気を何とかしておくれよ」
「何とかと言われても……」
予想通りのご注文だけれども果たしてどうすれば誤解を生まなくて済むか。仕方無い。呼んだのは俺だから頑張りますか!!
「えーっ、集まって頂いてありがとうございます」
こうなれば話を強引に進めて一気に収める。世界の偉人の方々お願いします!! 今俺にこの場を収めるだけの演説力を貸してくれ!!
「俺はここにいるメンバーと何人かで新しい勢力を結成しようと考えてる」
俺の宣言は全員の注意を引くのに十分だった。呆気に取られた顔があちこちから突き刺さる。
「新勢力って……何故そんなものを?」
ルチアの質問は尤もだ。他のメンバーも同様の意見らしく、それぞれが「うんうん」と首を縦にしていた。
計算通りの展開。それに対して俺は愚問と返す。
「言っただろ? 俺は“良い記憶”を篝に渡したいんだ。その為の組織だ」
皆を失わず、世界を保ったままにするには必須の条件と言える。
まあ、小鳥以外には分からない事柄だから仕方無いと言えば仕方無いかな。
「名前は決まっているのか?」
思ったより静流は乗り気ならしい。
「気になるところね」
「いったいどんな名前にしたんですか?」
「そうだな」
「瑚太朗のネーミングセンスが問われます」
「さあ、言っちゃいなよYOU〜っ♪」
遅れたが、全員がノリノリだ。
皆もノリが良いな。
「ふふふ、聞いて驚けよ」
組織の名前は結構前から決めていた。それでも名前をどうするのかは考えた。順番も大切だが、俺達にも縁のある名前で「オカルト研究会」か俺だけだが「地球救済ハンター」になる。
だけども、いずれもパンチに弱い。それにこれはもう「オカルト研究会」にしては規模は変わる。「地球救済ハンター」だって俺の暗黒の歴史なので紐解きたくない。
新しい、別の名を必要とする。でも、俺としては今までの事を無視したくない。
これらは俺の中で劇的な変化を及ぼしたものだ。
それらを否定して前に進んではいけない。進むなら、共に足並みを揃えたい。
だからこそ、俺の提案する名前は――
「地球救済研究会だ!!」
直後、全員が顔を見合わせて言った。
「「「「「「微妙」」」」」」
ショックだわ。