瑚太朗「瑚太朗と」
朱音「朱音の(棒)」
瑚太朗・朱音「仲良しラジオ~(朱音は棒)」
瑚太朗「って、朱音!! なんでそんな棒読みなんですか!?」
朱音「だってやる気無いもの」
瑚太朗「そんなあっさり言わないで下さいよ」
朱音「このラジオシリーズだって作者が適当なタイミングで入れるのだし、待ちくたびれたわ」
瑚太朗「言いながらFPSをやり始めないで下さいよ。没収」
朱音「おのれ瑚太朗……私の楽しみを取り上げるとは。これは切らざるを得ないわね」
瑚太朗「それは……プラチナチケット!?」
朱音「さあ、私の
瑚太朗「今、『魔法』の字に『権力』って当ててなかった!?」
朱音「問答無用!! 食らいなさい、サンダー!!」
瑚太朗「のぎゃああああっ!? 後ろから大量の魔物使いが魔物で電撃を浴びせてくるぅぅぅっ!?」
吉野「よく喋る元気があるな」
ズガンッ!! バコンッ!!
凄まじい破壊音を奏でながら、瑚太朗が壁を破壊しながら突き進む。
これらは後ろに控える朱音の指示に従っての事だ。
「こっちで良いんだな?」
「ええ、でも気を付けて。そろそろ……来たわ」
壁を破壊す直前、追手の魔物と魔物使いがやって来た。
それを迎撃すべく、瑚太朗はオーロラブレードを右腕に展開した。
使役する魔物は木を人間の姿に象った魔物、お馴染みの黒犬、赤い鳥などだ。
個々の戦闘力なら瑚太朗は負けはしないが、複数で攻めてくるのなら数の多さに負ける可能性はある。
「けど、そこまで気にする事もないな」
瑚太朗はオーロラブレードを携えたまま、目の前にある壁を強化した足で蹴り飛ばす。
再び、壁に穴を開ける。
「一撃で壊せるなんて……」
「ぼさっとしてないで先に行くんだ朱音!!」
先行してくる黒犬と赤い鳥をオーロラブレードで切り伏せる。
特に苦もなく、それこそ草花を刈り取る位でしかない。
「でも、数が……多い!!」
朱音を先に行かせた後、自分もすぐに後に続いた。
黒犬や赤い鳥が追ってくるのは宣告承知。
それでも、瑚太朗達の勝利条件はマーテルからの脱出なので相手にする意味も見出だせない。またも細い廊下に出た。挟撃に遭いやすいので、出来るなら避けたい現場でもある。
「こっちよ」
「分かった!!」
朱音の教えてくれたルートへと彼女を疾風の速さでおんぶして、ダッシュする。
これでもガーディアンでの江坂さんの地獄の特訓を越えてきたのだ。
その時程の体力は無いにしろ、経験を活かして効率良く身体を動かす術は心得ている。全身と頭をフル回転させ、追手を撒いていく。勿論だが、朱音の指示に従いながらやっている。
「あともう少しよ」
「もう敵が来ない事を祈りたいけどさ」
人はそれを“フラグ”と呼ぶ。
瑚太朗は唐突に足を止める。
目の前に2つの“扉があったのだ。”
1つはれっきとした扉。上部にご丁寧に「非常口」と記載されたプレートがある。ここを出ればミッションコンプリート間違いなし。
だけど、問題は2つ目だ。そこに立ち塞がるのは1人。朱音も……瑚太朗も見慣れた人物だ。
「津久野」
朱音は彼女の名前を口にした。
津久野――否、天王寺瑚太朗にとっては違う。
「津久野……いや、長居」
「覚えて……いたのですか」
長居――朱音にとっての津久野――と瑚太朗に接点があるのだと知った朱音は2人を交互に見ていた。
かつて、ガーディアンにて2人は江坂からの地獄の訓練……もとい、修行を受けた中だ。長居の方は先にガーディアンを辞めてしまったので、会う事はないと思われた。
「ツチノコの一件で会ってただろ」
「そういえばそうでしたね」
ツチノコを発見しようとした一件にて、瑚太朗は長居と再会していた。
運命の巡り合わせと言えばロマンチックに聞こえはするが、実際のところ敵同士として相対していた事になる。
無論ながら、幾重の世界の記憶を保有する瑚太朗は既知の事柄でもある。
「あの時、呼ばれないものでしたからすっかり忘れたものだとばかり」
「事情があるっぽいし、聞いても教えてくれないだろ? そのつもりなら何か言っただろ」
「全く以てその通りですね」
瑚太朗の指摘に津久野は頷いた。今の彼女はガーディアンに居た長居ではなく、ガイアに所属する津久野なのだ。
「それで? 一体何をしに来たのかな?」
分かっている事を掘り起こすのもどうかと思うが、瑚太朗は聞かずにはいられなかった。
彼女の覚悟が如何程に高いのかを示してもらう。
でないと……瑚太朗の方が“戦いづらい。”
「私は……あなた達を止めるつもりです」
長居が……津久野が決めた道をはっきりと見せられた。
それは瑚太朗達の望むエンディングとは違っていた。
故に道はすれ違い、必然的に彼女とは火花を散らす関係となった。
「そうか」
瑚太朗も、きっと朱音だって戦いづらい。
瑚太朗はかつての友が。朱音は世話になった恩人が――今、こちらに牙を向けているのだから。
「なら、俺達は――」
「あなたの思う通り――」
瑚太朗はオーロラブレードを展開し、四肢に力を込める。
一方の津久野はかつて長居として培った戦闘の術を表に出しながら……
「「敵同士だ!!」」
遂に境界を越えてしまう一言を互いに発した。
「2人とも……っ!?」
瑚太朗と津久野――両者に何があったのかを知る事は朱音にはできない。
だけども、少なくとも“何かしらで”背中を預けあった事があるのではないかと思えた。
朱音の推測は見事にど真ん中をぶち抜いた。
しかしながら、朱音はその事を問えなかった。
それよりも早く、瑚太朗が津久野めがけて突進したからだ。
まさしく放たれた矢のごとく、一直線に進んでいく。
速くはあるが、迎撃をされる事も視野に入れなくてはならない。
津久野が瑚太朗の動きに付いていけるのだとしたら、この行為は無意味に終わる。
「うおおおおおっ!!」
雄叫びを撒き散らし、瑚太朗はかつての仲間に剣を向ける。
右腕を突き出し、オーロラブレードを伸ばした。
「くっ!!」
あまりの出来事に反応が遅れた津久野が身体を沈めた時には左肩の頭をオーロラブレードが通過した。
単なる切り傷程度ではあるものの、言い換えるなら瑚太朗はかつての仲間を切り裂く覚悟を持っている。
「瑚太朗……っ!?」
朱音にしてみれば、軽傷でも瑚太朗が迷い無く津久野に刃を突き付けた事に驚いた。
天王寺瑚太朗にとって、津久野との関係はそれだけのものなのか……? 簡単に壊せるものなのか?
(そんな筈……ない)
天王寺瑚太朗が容易く絆を断ち切るだなんて真似……するとは思えない。
朱音がそう信じた直後だった。
瑚太朗は津久野に肉薄していた。右腕にあったオーロラブレードはいつの間にか消しており、空手の真似事の正拳突きが彼女の腹部に突き刺さる。
「早く……なさい」
「ありがとう。長居」
何やら2人の間でやり取りが交わされていたが、残念な事に朱音には分からなかった。
津久野は床の上に倒れ伏し、勝者は眺めるだけだ。
「行こう朱音」
「ちょっと……待ちなさい」
最後のものは何だったのか……目的を果たし、安全が確保された後に尋問してやろうと朱音は決めたのだった。
はい。如何でしたでしょうか?
まずは謝罪を。最初に見られた方には全く別の作品のものを掲載してしまいました。
作者とした事がまさかこんな凡ミスを起こすとは……申し訳ございません。
ちなみに一時期に掲載していたのは同じサイトに投稿している「新原紲の魔法相談室」になります。この機会に是非、興味を持たれた方は読んでくれると嬉しいです。
さて、本編ではチケット関係の話に触れてないので、思わず前書きにwww
長居……改め、津久野と瑚太朗の対峙です。
ぶっちゃけ長居の能力も分からんし、魔物使いとしての資質も……ゲフンゲフン。
はてさて、次回は来週の月曜にできると良いなと思いながら。無理そうなら前書きに書いておきます。