Rewrite if   作:ゼガちゃん

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遅くなりました。

しかも本編ではないと言うね


行間⑤

 黒篝――そう名付けられた少女を模した〝存在〟は“今は地球には居なかった。”

 

 目の前で標的である天王寺瑚太朗とその仲間が消えた。

 

 姿を眩ました――そう言った方が多分正しい。

 

 だけども、黒篝には関係無かった。

 

 天王寺瑚太朗と出会う――その一番の目的は果たされたのだ。

 

 だが、自分でも分からない行動を起こしていた。

 

 天王寺瑚太朗を連れて帰る――まさか、このような事をするとは思わなかった。

 

「不思議……」

 

 自分でも似合わないだろう。

 

 そんな呟きをしてしまう事が。

 

 そして、考えとは異なる行動を起こしている事が。

 

 まるで自分までホモサピエンスと同様にしか思えなくなってきた。

 

 疑問がグルグルと回り回り、結局は疑念を解消すべく黒篝は地球を離れ、“元居た場所まで戻っていた。”

 

 自分が出ていく際と同じ状況だった。

 

 紅く染まった月、辺りは全てが闇に覆われた世界だ。

 

 黒篝はそんな世界に舞い降りた。

 

 いや、元々居たのだから戻ってきたと言うのが正しかろう。

 

「へえ~、ここに戻ってきたんだ」

 

 本来、黒篝しか入れない場所――そこに彼女のものではない別の声がした。

 

 フードを目深に被った男の声。

 

「あなたは……」

 

 黒篝は驚いていた。

 

 この世界に侵入できる存在が居るなどとは――と。

 

「そう警戒しなさんな……って言うのが無理だよな」

 

「何者です?」

 

 黒篝は無言の威圧を放ってる。

 

 それを一身に受けてもフードの男は気負いもしない。

 

「まあまあ、天王寺瑚太朗には会えたみたいだな」

 

 男はマイペースに告げる。

 

「っで、だ。どうだ? 天王寺瑚太朗と会えて?」

 

「会えただけでは不満です」

 

 口にしてから黒篝は自分でも不思議に思った。

 

 何故? 天王寺瑚太朗と会えただけで満足が出来ない?

 

 沢山の疑問が黒篝を埋め尽くそうとした。

 

 埋もれるよりも先に、男が言葉を発したのだ。

 

「じゃあ、もう1度会いに行かないのか?」

 

「行きます」

 

 では何故ここへ戻ってきた?

 

 黒篝の中で次々と放出されるクエスチョン。

 

 それに答えてくれる教師は残念ながら居ない。

 

 答えは、自分で確かめるしかないのだ。

 

「天王寺瑚太朗に会うのが気恥ずかしかったか?」

 

「分かりません」

 

 黒篝は即座にそう返答した。

 

 だが、これもきっと――

 

「天王寺瑚太朗ともう1度会えれば分かるかもしれません」

 

 もう1人の自分――そちらが気に掛けている少年と出会う。

 

 それが黒篝にとって、当面の目標設定と言えた。

 

「OK。なら、俺は傍観させてもらう」

 

 どういう腹積もりなのかと……黒篝は疑惑の眼差しを送り付けた。

 

 送付された鋭い視線を受け取ったフードの男は口で「はは」と笑う。

 

 おかしくて笑う……よりは、この場を誤魔化す為に笑っているように見えた。

 

「まあ、構いません」

 

 やるべき事……それは一切変わらない。

 

 ならば、黒篝はやるだけだ。

 

「しかし、少し時間が必要です」

 

 彼には危害を加えてしまった。

 

 次に会った時は敵同士の可能性は非常に高い。

 

 その為の策を捻り出さねばならない。

 

 再び、天王寺瑚太朗と邂逅する為に――。

 

 

 

 




如何でしたでしょうか?

フードの男、何者なんだ

次回は3週間後位に出来れば更新します
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