クロスアンジュ 因果律の戦士達   作:オービタル

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OP:革命デュアリズム(革命機ヴァルヴレイヴ第2期OP)


第16話:並行世界

木々と苔で満ちた廃墟、高層ビルに突っ込んだセイレーンとハウレス。コックピット内ではキオとココが気を失っていた。

 

「う……うぅ…」

 

「キオ!キオ!キオ!」

 

気を失っているキオにフェイが声を掛ける。

 

「フェイ…」

 

するとセイレーンのハッチ開き、中から同じスパルタンであり女性兵、キオの戦闘仲間である【アン・エルガー】が助ける。

 

「おい!キオ!生きてるか?」

 

「う……」

 

「生きてるな!」

 

アンはキオを担ぎ上げると、キオが咳き込む。

 

「待って…ココも…」

 

「お、おう!」

 

アンと他のスパルタン達も急いで救助に当たる。そして数分後、アンが率いる第十三独立部隊【ゼロット】や他に飛ばされてきたエルマやリン達と合流する。そしてスパルタンやドライバーにも慣れなかったが、エーテリオン海兵隊員専用のスーツを着装したオスカー達が来てくれた。

 

「皆んな!?」

 

「「「「キオ!」」」」

 

「お前らエーテリオンに所属したのか!?」

 

「当たり前だ!俺達も共にデウス・コフィンを倒すことにしたんだ!エンブリヲに操られない為の特殊な注射薬も打っているから♪」

 

オリバーが元気良く胸に手をぶつける。

 

「お前ら……」

 

「で、それで…彼方のノーマさんは大丈夫か?」

 

「ん?あぁ……ココは大丈夫。なぁに、心配するな……“俺の妹”だから♪」

 

「「「「「………………“妹”!!!!????」」」」」

 

「うん…生き別れの、実妹」

 

「「「「「………………“実妹”!!!!????」」」」」

 

「ていうか、キオ……お前妹いたんだ!!?」

 

「あぁ……俺も最初はビックリしたよ。ココも俺と同じ運命を辿って、未来視に導かれたんだ。正直、どこまで力が増したかは分からない。」

 

「あ、キオ……この子がお目覚めのようだ。」

 

 

 

数分後ココは目覚め、自己紹介をすると……。

 

「へぇ〜、へぇ〜、可愛い妹じゃない!」

 

「ほんと…良かったねキオ。唯一の肉親がいて♪」

 

ノアとアリアンナがココの頭を触ったり撫でながら可愛がる。

 

「アイツら……可愛いものに目がないんだ」

 

「……初めて知った。あ、それより…アンジュとタスクは?」

 

「それが、まだ連絡つかないんだ。この世界から放出する電波によって妨害されているんだ。」

 

「妨害電波……(ドラゴニウムの影響か…)」

 

するとキオの所にリンが駆け付ける

 

「キオさん!ココちゃん!セイレーンとハウレスの移送と格納を終えました。」

 

「そう…ありがとな、リン。ま、取り敢えずフリゲート艦の中で話し合おう。」

 

キオ達は不時着したフリゲート艦に乗り、ブリッジで状況報告をする。総裁Xが現れたこと、フェイトが自分とココの実兄だという事……。

 

「あのフェイトが…お前の兄貴!?」

 

「あぁ、自分の本名も確かにいった…間違いない。それと…アルヴィースと同じ、天の聖杯を使っていた。」

 

「その天の聖杯の名は?」

 

「確か……“巨神 ザンザ”って」

 

「巨神 ザンザ……まさか…」

 

「知ってるの?」

 

深く考え込むエルマに、キオが問う。

 

「えぇ、『巨神 ザンザ』……有機物の肉体を持つ“人間”や動物を誕生させた……神の事よ」

 

「神!!?」

 

「そう…キオのアルヴィースも『空神 ウーシア』って言う名前で、ココのその琥珀色のコアクリスタルに宿っているのも……『機神 メイナス』」

 

「『機神 メイナス』……。」

 

ココは琥珀色のコアクリスタルを見る。

 

「…同調してみようか?」

 

「え?」

 

「コアクリスタルに眠るブレイドを…解放すること。そうすればアルヴィースやヒカリ、メツ、コスモス、リンのカサネやエルマさんのスザク、タスクのヴァサラ。自分のパートナーとなってくれる。」

 

キオが教えると、ココは早速同調して見る。すると琥珀色のコアクリスタルから粒子が溢れで始め、それは現れる。機械を模した美しいドレス、しなやかな白い肌、月光の如く輝かせる美しい銀髪をした女性であった。その両手には彼女のモナドを持っていた。

 

「私はメイナス……あなたが私の“君”ですか?」

 

今ここに機械の女神“機神 メイナス”が解放され、ココはその美しさに見惚れる。

 

「あの、あなたが私のブレイド…なの?」

 

「…えぇ♪」

 

ココは嬉しくなり、メイナスに抱きつく。するとキオの目の前が光り、未来視が発動する。

夜になり、雪が降り、アンジュとタスク、モモカとドラゴン化したヴィヴィアンが何処かのホテルで休んでいた。そしてそこに二人の女性を連れた大型ドラゴンが飛来する。

 

「エルマさん、タスク達の居場所が分かりました。」

 

「未来視だね、何処なの?」

 

「何処かの建物のようです。場所は……ホテル:夢有羅布楽雅?」

 

「夢有羅布楽雅ね、分かったわ」

 

「あ、俺も言っていいですか?」

 

エルマとキオは急いでタスク達のいるホテルへと向かうのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃タスクとアンジュ、モモカとスクーナー級ドラゴン(ヴィヴィアン) の三人と一匹はようやく休める場所『ホテル:夢有羅布楽雅』に到着し、タスクがアレスのバッテリーからケーブルを繋げて電源として、エンジンを入れる。するとそれは生き返った。

ケバケバしいピンク色のネオンが屋上に設置された建物…いわゆるラブホテルがアンジュの見つけた凄いものだったのだ。

 

「屋根もある! ベッドもある! お風呂もある!」

 

「奇跡的な保存状態だね」

 

内部の一室に足を踏み入れたアンジュはその状況に興奮している。タスクもアンジュほどではないが、それでも喜んでいるのが窺えた。

 

「きっと名のある貴族のお城だったの違いないわ!」

 

…まあ、確かに城っぽい外観のそれもあるのだが、それでもここが本来何のための施設か知らないというのは幸せである。無邪気に喜ぶアンジュに横から水が注される可能性がないのは喜ぶべきことだろうか……。

 

「見つけたヴィヴィアンとモモカに感謝しなきゃね」

 

「はい!」

 

アンジュが嬉しそうにそう言うと、ヴィヴィアンもまた嬉しそうに咽喉を鳴らしたのであった。

 

「お風呂入ってくる! タスク、掃除お願いね!」

 

「…はいはい、お姫様」

 

ウキウキしながらアンジュは、モモカ、ヴィヴィアンを伴って浴場へ向かい、タスクは少々呆れながらもにこやかに答えた。

こうして、二人と一匹は久々にゆっくりと休める場所を確保したのであった。

 

「ありがとう、タスク」

 

久しぶりの風呂をたっぷりと満喫し、ガウンに着替えてゆっくりと寛いでいたアンジュが窓の外を眺めながらそう言った。降り出した雪はいつの間にか積もりだし、見えている光景を白く染め上げ始めている。ヴィヴィアンはその身体の大きさゆえ、アンジュたちとは別の部屋で、今はもうぐっすりと夢の中だった。

 

「ん?」

 

壊れてしまったのか、それとも元から使えないものを使えるようにしているのかはわからないが、床に座ってドライバーを片手にドライヤーを見ているタスクが顔を上げる。タスクも風呂を満喫したのだろう、アンジュと同じガウンに身を包んでいた。

 

「色々と」

 

背を向けたまま、アンジュが続ける。向かい合わないのは照れ臭さの裏返しだろうか。

 

「沢山のこと知ってるし、いつも冷静だし、優しいし、頼りにしてる」

 

だがすぐにアンジュが振り返って、タスクに穏やかな視線を向けた。

 

「ははは…」

 

突然そう言われて戸惑っているのだろうか、はにかむように微笑むとドライヤーのスイッチを入れた。使えるようになったのか、排気音を上げながらドライヤーが動作する。

 

「私はダメね。すぐに感情的になって、意地になって、パニックになって…」

 

「仕方ないよ。こんな状況なら、誰だってそうなるさ」

 

タスクがそう返す。二人の間に流れる穏やかな空気が、少し前までのわだかまりやぎこちなさを払拭しているのを感じさせた。

 

「皇女様がノーマになって、ドラゴンと戦う兵士になって、とんでもない兵器に乗せられて、気付いたら500年後」

 

「そうよね…。ちょっと、色々ありすぎよね」

 

アンジュは窓際から移動して、ダブルベッドにゆっくりと腰を下ろす。

 

「でも、悪いことばかりじゃなかったわ。貴方や、ヴィヴィアンにも逢えたし。色んなこともわかった。…最期まで、わかりあえなかった人もいたけど」

 

そこで、少し表情が曇った。思い出していたのだ、自身の兄であるジュリオのことを。

 

「お兄さんかい…?」

 

タスクもそれを察したからだろう、アンジュと同じように表情が曇り、悲しそうな口調になっていた。

 

「ねえ?」

 

少し時間を置いた後、雰囲気を変えるためだろうかアンジュが問いかけた。

 

「ん?」

 

「あの、エンブリヲって何者?」

 

するとタスクは、床に座ったまま身体をアンジュの方へと向けた。

 

「…文明の全てを陰から掌握し、世界を束ねる最高指導者。俺たちが打倒すべき最強最大の敵…」

 

「じゃあ…あの最高指導者“X”は?」

 

「キオのアルヴィースとヒカリ、メツの天の聖杯のブレイドを狙うデウス・コフィンを束ねる最高指導者。エンブリヲ以上の権力者で、エーテリオンが打倒すべき史上最強最悪の敵…だった。」

 

「?…だった?」

 

タスクの言葉が過去形になっていることに、アンジュが首を捻った。

 

「500年も前の話さ」

 

頭の後ろで手を組むと、タスクはおどけたようにそう言った。

 

「そうね」

 

アンジュも静かに微笑む。

 

二人は顔を合わせると、クスクスと笑い合った。

 

「随分遠くまで来ちゃったな…」

 

笑い終わった後、振り返るかのように横を向いておもむろにタスクが口を開いた。

 

「でも、生きてる」

 

タスクの呟きを受けてそう言ったアンジュに、タスクは又視線を戻した。

 

「生きてさえいれば、何とかなるでしょ?」

 

そして、柔らかく微笑んだ。

 

「強いね、アンジュは」

 

タスクが素直な気持ちを口に出した。

 

「バカにしてる?」

 

「褒めてるんだよ」

 

そう言われ、アンジュが嬉しそうに微笑んだ。

 

「さて、と」

 

話はここまでというつもりだろうか、タスクが立ち上がった。

 

「久しぶりのベッドだ。ゆっくりお休み」

 

「タスクは?」

 

そのまま部屋を去ろうとするタスクの背中に、アンジュが声をかけた。

 

「廊下で寝るよ」

 

振り返ってそう答える。まあ、至極当然といえば当然の答えではある。

 

「ここで良いじゃない」

 

が、アンジュはそう答えて同室で寝るように促した。意識しての発言かどうかはわからないが、何とも大胆である。

 

「い、いや、でも…」

 

案の定、タスクが戸惑っている。男として嬉しいシチュエーションには違いないが、かと言って素直に頷けるほどタスクは豪の者ではなかった。

 

「いいでしょ?」

 

そんなタスクにアンジュが追い打ちをかける。上目遣いになり、寂しげな表情をしたのだ。どれだけ男勝りでも、やはり心細いのだろうか。

 

「う…」

 

そんな表情を見せられ、タスクは言葉に詰まってしまう。結果、

 

「じゃ、じゃあ、お言葉に甘えて…」

 

こうなるのも当然のことだった。タスクはそのまま反転すると、ソファーに腰を下ろす。が、その瞬間、ソファーは音を立てて壊れてしまった。やはり経年劣化は否めなかったのだろう。その姿にアンジュは楽しそうに笑い、タスクの悲鳴とソファーが壊れた音で近くの部屋で休んでいたヴィヴィアンが思わず目を覚ましてしまっていた。

 

「もう! 何してるのよ♪」

 

「ははは…」

 

アンジュの突っ込みにタスクも苦笑するしかなかった。そしてひとしきり笑った後、アンジュは頬を染める。そして、

 

「こっち…来たら…?」

 

と、自分が座っているダブルベッドにタスクを誘ったのだった。

 

「いっ!? 流石に、そこまでは…」

 

アンジュの大胆な誘いにタスクも当然のように頬を赤らめる。さて、それでは結果どうなったかというと…

 

 

 

(何の音~?)

 

寝惚けた感じの口調でヴィヴィアンと物音で起きたモモカが音源であるアンジュの部屋を覗き込む。そしてその瞬間、ヴィヴィアンとモモカは固まってしまった。

何故かと言うと、

 

(わ、わ!)

 

驚きでパニックになりながらそのまま更に顔を近づけて覗き込む。そこには、枕を並べてダブルベッドに入っているアンジュとタスクの姿があったからだ。

 

「ホント、静かね…」

 

「う、うん」

 

「世界には、私たちしか居ないんだ…」

 

「う、ぅん」

 

なんともぎこちない会話である。いや、この場合は初々しいと言ったほうが正しいかもしれない。身を硬くしたまま、タスクがロボットのようにアンジュに顔を向けた。

 

「こんな穏やかな気持ち、何時ぶりだろう…」

 

そして寝返りをうつと、アンジュはタスクに背を向けた。

 

「…私たちを逃がしてくれたのかも」

 

そしてそのまま、独り言のように口を開く。

 

「えっ?」

 

「ヴィルキスが。戦いのない、世界に…」

 

そして、アンジュは目を閉じると寝息を立て始める。

 

「あ…」

 

タスクは上半身を起こすとアンジュの顔を覗き込んだ。気持ち良さそうに眠りに就いている。その顔を見たタスクはゆっくりゆっくりと、アンジュを起こさないように慎重にベッドから出て立ち上がる。が、

 

「…しないの?」

 

いきなりアンジュが呟いた。どうやら狸寝入りだったようだ。

 

「ええっ!?」

 

その言葉にタスクが顔を真っ赤にして驚いた。狸寝入りもそうだが、何より発言の内容に度肝を抜かれたのだ。

 

「いやいやいや!」

 

パニクりながら何とかタスクが言葉を続ける。

 

「俺は、ヴィルキスの騎士だ!君に手を出すなんて、そんな!」

 

「もしかして私のこと、嫌いなの?」

 

「そんなことあるわけないだろう!」

 

「じゃあ…」

 

「だから、えーと…」

 

一瞬口籠ったタスクだったが、顔を真っ赤にしたままアンジュから背けると、

 

「お、畏れ、多くて…」

 

蚊の鳴くような声でそう答えたのだった。

 

「はぁ?」

 

思わずアンジュが布団から跳ね起きた。

 

「10年前…」

 

そんなアンジュに、タスクが己の心境を吐露し始める。

 

「えっと…正確には548年前か、リベルタスが失敗した。右腕を失ったアレクトラは二度とヴィルキスに乗れなくなり、俺の両親も仲間も死んだ。中には“裏切り者”もいたけど……。」

 

アンジュはタスクの言葉を邪魔することなく黙って聞いている。

 

「俺にはヴィルキスの騎士としての使命だけが残された。でも、俺は怖かった。見たことも会ったこともない誰かのために戦って死ぬ…その使命が」

 

「俺は逃げた。あの深い森に。戦う理由、生きる理由も見当たらず、ただ逃げた」

 

「そんなときに、君と出会った!」

 

アンジュがハッと息を呑んだ。

 

「君は、戦っていた。抗っていた! 小さな身体で」

 

「目が覚めたんだ。俺は何をやってるんだろうって」

 

「あの時、やっと騎士である意味を見つけたんだ。俺は歩き出せたんだ。押し付けられた使命じゃない、自分の意志で!」

 

「だから俺は、君を護れればそれで良いっていうか、その…」

 

「ヘタレ」

 

タスクの独白を、アンジュは容赦なく斬って捨てた。

 

「えっ!?」

 

振り向いたアンジュは不満そうな表情をしている。

 

「でも、純粋」

 

だがすぐにその表情は微笑みに変わった。そしてそのままベッドの上に立ち上がるとガウンを緩め、胸こそ手を交差させて隠していたものの、肩からすべり下ろす。

 

「あっ…あっ…」

 

あまりの展開に、思わずタスクは何も言えなくなってしまう。

 

「私は、血塗れ…」

 

今度はアンジュが独白する番だった。その表情は曇っているが。

 

「人間を殺し、ドラゴンを殺し、兄ですら死に追いやった。私は血と、罪と、死に塗れている。貴方に護ってもらう資格なんて…」

 

「そんなことない!」

 

自然とタスクはアンジュの側に駆け寄っていた。

 

「アンジュ、君は綺麗だ!」

 

その言葉にアンジュの瞳が揺れる。勢いそのままに、タスクはアンジュの両肩に手を置いた。素肌に触れられ、アンジュの身体が一瞬だけ震える。

 

「君がどれだけ血に塗れても、俺だけは君の側に居る!」

 

「暴力的で、気まぐれで、好き嫌いが激しいけど…それでも?」

 

「ああ、それでも」

 

不安げに揺れていたアンジュの瞳だったが、タスクのハッキリとした返事を聞いて救われたのか、諭された後は優しく微笑んでいた。そしてそのまま目を閉じる。

 

「……」

 

タスクも同じように目を閉じると、二人はそのまま唇を重ね合わせたのだった。

 

 

 

(ぎやーっ!)

 

「ひぁ〜っ!」

 

外からデバガメしていたヴィヴィアンと二人の愛をじっくりと見て、顔を赤くするモモカはその展開に思わず叫ぶ。それが合図というわけでもないだろうが、予想だにしない来訪者が三人と一匹の元に舞い降りてきた。突如、空をつんざくような咆哮が響き渡ったのだ。その直後、地面が振動してアンジュたちが泊まっているラブホも激しく揺れた。

 

「きゃあーっ!」

 

「アンジュ!」

 

足場が柔らかいベッドの上だったということもあり、アンジュはバランスを崩して床に投げ出されてしまう。そんなアンジュともつれるかのようにタスクも床に投げ出された。そしてその直後、窓が粉々に砕け散ったのだ。

 

「ちょっとタスク! あんたまた!」

 

「ごめん」

 

二人には何が起こったかというと、最早お約束のようにタスクがアンジュの股間に頭を突っ込んでいたのである。タスク本人は不意の衝撃からアンジュを護ろうとしたのだが、結果としてこうなってしまっては弁明の余地はない。そんな二人だったが、一体何がと思って先程の衝撃で亀裂が入って外を覗けるようになった外壁に視線を外に向ける。そこには

 

「救難信号を出していたのはお前たちか?」

 

二人の女性が居た。そしてそのうちの一人が尋ねてきたのだ。そのことに驚いたアンジュとタスクだったが、それ以上に驚いたのが…

 

『ど、ドラゴン!?』

 

アンジュとタスクがハモった。が、それも仕方のないことであろう。何故なら彼女たちはドラゴンを従え、それを足場にして二人を覗き込んでいるからだ。

 

「ようこそ、偽りの民よ」

 

先程の女性が再び口を開く。そして、

 

「我らの世界、本当の地球に」

 

そう、告げたのだった。

 

 

 

 

数時間後、ようやくエルマとキオがホテルに到着するが、中はもぬけの殻で誰もいなかった。

 

「どうやらタスク達…サラ達の所へ連れて行かれたと思う。」

 

「サラ?」

 

「実は…この世界の他にドライバーがいたのです。名前はサラマンディーネ。ブレイドの名は“アイロス”」

 

「アイロス…何処かで聞いた名だわ。それは置いておいて、急いで向かいましょう。」

 

「はい!」

 

エルマとキオは急いでサラ達のいるアウラの都へと進路を取るのであった。

 




ED:赤いメモリーズをあなたに(革命機ヴァルヴレイヴ第2期ED)
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