クロスアンジュ 因果律の戦士達   作:オービタル

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第19話:兄妹の原覚醒・前編

そして祭りが終わったその深夜、宮殿の玉座の間で大巫女とサラマンディーネ、そしてアウラの民の巫女たちが集まっていて、彼女達の前にリザーディア事…リィザがホログラムで通信回線を開き話していた。

 

「 真かリザーディア!」

 

『はい大巫女様、新生ミスルギ帝国の地下。アウラの反応は確かに此処から…』

 

リィザの報告に巫女たちは思わず声を上げ、大巫女は頷きながらリィザを褒める

 

「よくぞやってくれたリザーディア…時は来た。アウラの子よ、これよりエンブリヲの手から全能の母、アウラを奪還する。リザーディア『特異点』解放のタイミングは手筈通りに…」

 

『仰せのままに…』

 

そう言い残してリィザは通信を終えて消える。そして大巫女は巫女達に言う。

 

「これは…この星の運命を掛けた戦い、アウラと地球に勝利を!」

 

《勝利を!》

 

大巫女の声と同時に皆も頭をさげる。

その中でサラマンディーネは思いつめていた事を考えるのであった。

 

 

ナーガとカナメに連れられたキオはある部屋へと付いて、ナーガとカナメが襖の前に立つ。

 

「お連れしました」

 

「どうぞ」

 

っと部屋の中から聞き覚えのある女性の声がして、それにキオは思わず反応する。

 

「この声は…ひょっとして」

 

ナーガ達が襖を開けるとそこにはサラマンディーネが居て、それにキオが思わず目を開く。

 

「あの…何故サラが?」

 

「はい、ここは私のお部屋です」

 

っとニッコリと笑顔で話すサラマンディーネ、そして気になって居る事をナーガはキオに向かって怒鳴りつけるように言う。

 

「良いか!!! お前がサラマンディーネ様の幼馴染であっても、姫様に手を出して見ろ!! 私が貴様に!!!」

 

ナーガはキオを睨みながら怒鳴りつけて来て、それにキオは焦る。

 

「ナーガ、お止めなさい。私がお呼びしたのですから、カナメはナーガと共に行きなさい」

 

「え!!し!しかしサラマンディーネ様!!」

 

ナーガが戸惑いながらもサラマンディーネに問う、っがサラマンディーネは見えない殺意を放ち、それに二人は慌てて襖を閉め、その場を離れて行く。

そしてキオはサラマンディーネと二人っきりとなり、それに少々赤くなりながら問う。

 

「あの…、俺は…」

 

「いえ、お気にせずとも…それと私の事は“サラ”と言っても構いません、私はキオとゆっくりお話しがしたかったもので」

 

それを聞いたキオは昔話が聞きたいとサラマンディーネの願いに、笑みを浮かばせて頷く。

 

「分かった、それじゃ…」

 

そしてキオはに家族の事を話す。幼い頃の事、エーテリオンの事、行方不明になった大好きな冒険家で考古学者の祖父。

サラマンディーネはそれをしっかりと聞いていて、キオの様々な事を知った。

 

そしていよいよ眠けがキオに襲い掛かり、あくびをし出した事にサラマンディーネは見る。

 

「あら、もうそんな時間ですのね。ではそろそろお休みになさいますか?」

 

っとサラマンディーネが隣の襖を開けると、そこには布団がしかれてあった、それも二人分が入れるサイズが…。

 

「ん?あの、俺が寝る部屋って……まさか…」

 

「はい、私。サラマンディーネとです」

 

「…………………………What?」

 

もの凄い沈黙間にキオは思わず英語を出してしまう、

キオは真っ赤な顔でサラマンディーネを見る。、サラマンディーネも頬を少し赤くしながら襖を閉じるのだった。

 

「…………ヒカリ」

 

「何?」

 

キオは体の中にいるヒカリに問う。

 

「夢かな?幻覚かな?俺の頰を思いっきり引っ叩いてさらに蹴りを入れてくれないかな?」

 

「な!?何でそんな二重な事を!?」

 

「嫌……これは明らかに……◯◯になっているが」

 

「そんな事、自分で何とかしなさい!」

 

ヒカリはそう言い、キオの心の中に眠る。

 

「え?ヒカリ!……ヒカリ!?」

 

「さぁ〜て、俺も♪」

 

「メツ!!」

 

「楽しんで、キオ♪」

 

「アルヴィース!!!」

 

「おやすみなさい。マスターキオ。」

 

「コスモス!!!!」

 

誰も相談相手がいなくなったキオは心の中でどうすればと叫ぶのであった。だが一方で…襖の向こうにいるサラマンディーネと言うと。

 

「(ヒヤァァァァァァァァ〜〜〜〜ッ!!!!!キオと一緒に寝れる〜〜〜っ!!!)」

 

頰を赤くし、ハイテンションであった。すると襖が開き、キオが覗くとそこにいたのははしゃぐ姿のサラマンディーネであった。

 

「サラ……?」

 

「(はわわわわ!!見られた!)」

 

「……一緒に寝ない?」

 

「……は……はい(あれ?)」

 

 

 

午前4時30分……キオは寝ていると、腕に何かが当たっていた。

 

「ん……っ!!!!!!??????」

 

目を開くと、そこには可愛い寝顔をしたサラがキオの腕をしっかりと抱きしめ、腕に豊満で形の良い胸が当たっていた。

 

「(ちょ〜〜〜〜っ!!!!当たってる!当たってる!当たってる!)っ!!!!!!」

 

さらにサラの寝顔がほんわかな表情になり、キオの顔まで数センチ。

 

「(…………誰か、サラの寝顔と…この寝相を止めてくれ)」

 

キオの顔が真っ赤になると、ようやくサラが目を覚ます。

 

「…………」

 

「…………」

 

「?……っ!?」

 

サラは自分の姿にようやく気づく。

 

「嫌……これは……(……終わった、俺の人生…)」

 

キオは脱力し、自身のこれからの人生にお別れを言う。するとサラは頰を赤くし、口を開く。

 

「抱いても良いのですよ」

 

「……ふぇ?」

 

チュッ♪

 

突然サラがキオの頰にキスをし、キオは頭から湯気が出て気を失う。

 

「フフフ…」

 

サラは笑い、気を失っているキオの胸に近付き、再び眠りにつく。

 

 

 

 

翌朝、キオは頭を抑えながらサラマンディーネ達とタスクとアンジュ達の部屋へと向かっていた。

ナーガはキオを睨みながら問う。

 

「貴様、サラマンディーネ様に何かしたんじゃないだろうな…!」

 

「全然してない、誓って。」

 

そうナーガに言うキオ、実際目が覚めた時はサラマンディーネが俺の胸の近くで寝ていた事はどうしてもナーガに言えなかった…。

 

さらに別の部屋で寝ていたオスカー、オリバー、ノア、アリアンナ、ココも起きると、ココがフラフラな状態でキオに言う。

 

「ノアさんとアリアンナさんが私の事をかわいいぬいぐるみだと思って、ノアさんとアリアンナさんのアレが私の顔を押し付けて苦しかった……ハァ〜、二人の胸は本当に凶器だよ〜、お兄ちゃん〜」

 

「アハハハ……お前もか…」

 

そしてタスクとアンジュの部屋の前に来て、サラマンディーネが襖をノックし入る。

 

「おはようございます…あら?」

 

「「っ!!?」」

 

キオ達が見たのはタスクがアンジュを押し倒していた姿だった、しかもタスクがパンツ姿でアンジュの寝間着が完全に崩れていた状態。

それにキオは二人の光景を見ないようにココの目を手で覆い隠し、ナーガとカナメとモモカが頬を赤めていた。

 

「お前等、このタイミングで大人の階段を登るなよ…」

 

キオ達が来た事にタスクとアンジュは真っ赤な顔になって慌てていた。

しかしサラマンディーネが…。

 

「朝の“交尾中”でしたか。さっ、どうぞお続けになって?」

 

「ハァッ!!!?」

 

とんでもない発言にキオは思わず顔を真っ赤にし吹いてしまう。

 

「…っ! ちが〜〜うっ!!!!!」

 

その発言にアンジュはタスクを突き飛ばしてしまい、終いにタスクの尻を何度も蹴っていた。

 

そしてキオ達が朝食に行くと、既にオリバー達が座っていて。キオ達を見たオリバー達は声を掛ける。

 

「おう! キオ、タスク、アンジュ。おはようさん」

 

「おぉ!おはようさ~ん!」

 

「あれ? ヴィヴィアン?」

 

そこにはヴィヴィアンとラミアの姿が居て、共に朝食を取っていた所だった。

 

「サラマンディーネ様」

 

「よく眠れましたか?」

 

「それが、『ミィ』と朝まで喋りしてまして」

 

「だから寝不足~」

 

ラミアがそのミィと言った言葉にキオは頭を傾げる。

 

「ミィ? 誰だ?」

 

「ヴィヴィアンの事だよ。彼女の本当の名前だって」

 

タスクからその事を聞いたキオは思わずヴィヴィアンの方を向く。まさかヴィヴィアンの名前がミィと言うのは予想も付かなかっただろう。

 

そして朝食を取る時にオスカーがキオに気になる事を聞いて来た。

 

「おいキオ、あの後お前何処で寝たんだ?」

 

「ぶふっ!」

 

それにはキオは思わず味噌汁を吹いて、それにアンジュとタスクは思わず見る。

 

「何…?!」

 

「どうしたのキオ!?」

 

「あ、いや…それは…」

 

キオは思わず言葉がつまらせてしまう、しかしサラマンディーネが…。

 

「実はキオは私の部屋でお泊りしまして、とても楽しかったですよ」

 

サラマンディーネが顔をおさえながら頬を赤くして言い、それにキオは冷や汗をかきながら慌てる。

 

「ちょっ!それは!!」

 

《えっ!!!?》

 

「おぉ~!」

 

タスクとアンジュとオスカー達は思わず驚いてしまい、ヴィヴィアンは興奮していた。するとオスカーがキオに近付き。

 

「こら〜〜!!お前いつの間に大人の階段を〜〜!!!ちきしょう!ちきしょう〜〜!!!リア充爆発しろ〜〜〜」

 

オスカーはキオの胸元を掴みながら涙目で悔しがっていた。それにキオはオスカーがどこでリア充と言う言葉を覚えてきたのか分からなかった。ノア達がそれに呆れていると、アンジュはキオをジド目で見ていて…。

 

「変態〜…」

 

「なっ!その言葉お前にだけは言われたくない!」

 

「はぁ!!? どう言う意味よ!!!」

 

キオとアンジュが口喧嘩を初めてしまい、それにはタスクとモモカが慌てて、ヴィヴィアンは大笑いしていた。

しかしその時にアンジュがとっさにサラマンディーネの方を見て、それにサラマンディーネが笑みを浮かばせていた。

 

 

 

 

 

キオ達とサラマンディーネ達の居る場所とは違う世界である滝の前で

白い礼装、巫女服、神託服と仮面に身を包んでいる六人とエンブリヲ、そして総裁“X”がそれぞれの椅子から転送して現れる。

 

「天の遥々よくぞ来た…我が同胞“オラクル”よ」

 

最高指導者Xは六人のオラクルに話し掛ける。

 

「お久しぶりです。最高指導者“X”」

 

白と青の礼装をした男性『イザナイ』がXにお辞儀する。

 

「キャハハ!相変わらず酷い顔だ…」

 

白と黄色い巫女服をした女の子『インガ』が笑いながらXの焼け爛れた顔を馬鹿にする。

 

「こらこら、最高指導者“X”様に無礼よ」

 

白と水色の巫女服をした女性『カノン』がインガに注意する。

 

「良い、カノン……我はお前達が来てくれた事に感謝しておる。」

 

「その通りじゃ……最高指導者“X”は我らの指導者。この地にも下賤で下等な人類に“聖厄祭”で救済させる。そして我らはX様に忠誠を誓った六人。」

 

白と緑の礼装をした老人『マントラ』がXを崇める。

 

「始まった…マントラの忠誠事が」

 

白と赤の神託服をした青年『メシア』がマントラの忠誠心に呆れ返る。

 

「まぁ良いではないですか、妾はおもしろいと思う……フフフ」

 

白とピンクの巫女服をした美少女『シンリ』が彼等の仲を楽しむと、シンリがエンブリヲの存在に気づく。

 

「いたのか……“調律者 エンブリヲ”まぁ良いわ…」

 

「(チッ…)」

 

「まぁまぁ、シンリちゃんも久しぶりだから。ここはエンブリヲ君と仲良くね」

 

「…カンナがそう言うなら。」

 

カンナがシンリに注意するとXが皆に言う。

 

「……オラクルよ、“例の物”は?」

 

「既に整っております。後は奴が好きなように暴れれば良いです。」

 

「良し…此奴は我の可愛い飼犬だ。テレシアなどに殺られる筈などない…」

 

すると空間が歪み、現れたのは終焉のテレシアに敗れ、全身に古傷があるオーバード『悠妃のファルシス』が無数の鎖に繋がれて女性の悲鳴と思わしき咆哮を上げる。そしてこのオーバードこそが二人の過去を無理矢理呼び覚し、キオとサラを恐怖のどん底に陥れる事になろうと知る由もなかった。

 

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