クロスアンジュ 因果律の戦士達   作:オービタル

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最後ら辺でクロスオーバーになります!!!


第29話:Xの正体

ジルの企みに反抗し、サラ達の世界へ飛ぼうとしたキオ達の目の前に、変形した総裁“X”の総旗艦マデウスが立ち塞がる。するとマデウスから二機の機影が猛スピードでアンジュ達の横を通り過ぎる。それはエルシャが乗るレイジアとクリスのテオドーラであった。

 

ラグナメイル達はアウローラとキルグナスを襲撃し、攻撃を仕掛ける

水柱が幾度も上がり、船内が大きく揺れだす。

 

「皆、しっかりしな、敵襲だよ!!」

 

ジャスミンはガスで倒れている皆に言う。キルグナスはMacガンで応戦する。しかし、マデウスの傾向リフレクターシールドにMacガンのコイル弾が無効であった。エルマ大佐は厳しい表情でマデウスを睨む。

 

「やはり、私達の科学力を超えている。どうやって破壊すれば……」

 

エルマがそう考えている中、キオ達はラグナメイルと交戦する。

 

「やめなさい!!」

 

アンジュはヴィルキスを操縦して、バスターランチャーを持ってラグナメイルと交戦する。

 

「アンジュ機とキオ機、敵パラメイルと交戦中!!」

 

「誰のせいでこんなことになったのか……わかってんのかねぇ。まったく」

 

ジャスミンは呆れ、アウローラの舵をとる。キオとタスクはエーテルライフルとマシンに搭載されているマシンガンで交戦する。サラやヴィヴィアンもラグナメイルと応戦する。しかし、タスクの方はモモカを乗せているため、不利があった。ヴィヴィアンがタスクのマシンをキャッチし、プーメランブレードでクリスに向けて投げる。

 

「飛んでけ!ブンブン丸!!」

 

プーメランブレードが回転しながら、アンジュを援護する。しかし。

 

「駄目でしょ、ヴィヴィちゃん」

 

冷酷な言葉を言うエルシャが、ビームライフルでヴィヴィアンのレイザーに直撃した。

 

「モモカ!!」

 

爆発でタスクのマシンから放り出されたモモカが振り落とされた。

 

「きゃああああああああああ!!」

 

「しまった!!モモカさん!!」

 

「マナ!!マナの光!!マナの光よ!!」

 

慌ててマナの光をスカートに集中させて、パラシュート替わりにして落下を減速させる。キオはフレシキブルアームからビームを放ち、マデウスを攻撃する。しかし、リフレクターシールドによって霧散される。するとマデウスから群体を形成して、突撃する無数の機影がセイレーンに向かってくる。

 

「っ!!?」

 

キオはエーテルライフルで迎撃するも、群体で行動する無人兵器『ゴースト・フラップ』に苦戦する。ゴースト・フラップは群体で蛇のように動き、増え続ける。

 

「キリがない!!」

 

フレシキブルアームからビームソードを展開しつつ、ゴースト・フラップに切り攻撃を入れるが、ゴースト・フラップはこれを余裕で回避し、セイレーンを囲む。

 

「キオ!!」

 

ゴースト・フラップに囲まれたキオはモナドを解放し、ゴースト・フラップの機能を停止させた。

 

「ハァ!ハァ!ハァ!」

 

だがその直後、上空からビームがセイレーンの右フレキシブルアームを破壊する。

 

「っ!!?」

 

上空を見たキオはそれを見て驚く。何と、さっきのビームを放ったのは自分の機体であるセイレーンであった。しかも、そのセイレーンが何百体もいた事に……。

 

「セイレーン!?」

 

多数のセイレーンはキオのセイレーンに目掛けて、フレシキブルアームを展開し、レーザーポインタで照準を合わし、『セイレーンバスター』を一斉に放つ。

 

「っ!!!」

 

キオは急いで回避し、エーテルライフルを放つ。セイレーン部隊は散会し、キオに迫る。だが多勢に無勢、キオのセイレーンはセイレーン部隊に破壊される一方であった。キオはヘルメットバイザーが割れ、額から血を流していた。

 

「セイレーン……」

 

キオは自分のセイレーンを見る。赤ん坊の頃のキオと一緒にこの世界へと転移し、共に戦ってきた相棒でもあった。

 

「最後まで…俺と付き合ってくれてありがとうな…」

 

キオはセイレーンに感謝する。そしてセイレーン部隊が一斉にセイレーンバスターを放ち、キオのセイレーンをついに破壊した。そして爆煙の中からテレシア化したキオが吼える。

 

「『行くぞ!X!!!』」

 

キオはエーテルストームでセイレーン部隊やゴースト・フラップを薙ぎ払って行く。するとマデウスから総裁Xのゴルドフェニキス・デバイスが現れ、キオとぶつかり合う。

 

「『総裁X!!!』」

 

キオは鋭い爪でゴルドフェニキスに襲い掛かる。しかし、総裁Xはゴルドフェニキスに搭載されている神託杖『ゴルディオン』を取り出し、余裕で攻撃を弾く。

 

「『何!!?』」

 

テレシア化しても勝てない事に驚くキオ。総裁Xはテレシア化したキオの首を締め付ける。

 

「お前は我には勝てない。フェメルから聞いているだろ……。」

 

「っ!!!」

 

キオは振り解こうと抗うが、ゴルドフェニキスの握力はさらに増す。

 

「キオ!!」

 

っとそこにサラの焔龍號がバスターランチャーを向けて乱射する。

 

「邪魔だ……失せろ。」

 

総裁Xがサラを睨み、手を指し延ばす。するとマデウスの頭部の口部が開き、メガ・バスターを放とうする。すでにレーザーポインタが焔龍號にターゲットする。

 

「サラ!!くっ!!!」

 

キオはさらに抗い、ようやく離れ、サラの所へ向かう。マデウスのメガ・バスターが放たれた直前、キオは焔龍號を押し払った。

 

「キオ!!」

 

「ごめん、サラ……」

 

キオはそう告げ、メガ・バスターのメガ粒子砲を受ける。キオの体がメガ粒子の熱によって溶けて行く。まるでメルトダウンの様に。キオの無残な姿にサラは叫ぶ。

 

「キオォォォォォォ!!!!!」

 

溶けた体が徐々に再生するも、キオにとっては最大の一撃でもあった。キオはぼやけながら目の前を見る。総裁Xが近づき、キオの頭を掴む。

 

「ああああああああぁぁぁぁぁぁぁっ!!!!!」

 

「貴様には未来視や因果律予測の力は重すぎる……」

 

するとXの力がキオを侵食していく。キオはもがき苦しむ中、キオの胸にとてつもない熱を感じる。それはゴルドフェニキスの手がキオの心臓をそのまま貫いていた。そしてその手には青く輝くコアクリスタルと紫のコアクリスタルを持っていた。

 

「我が貴様の養父母を素直に返した理由を教えてやろう。関わる重要な人物と秘密の記憶を抹消した。だから、お前の全てを抹消する!!さらばだ……“我孫”よ!!!」

 

総裁Xから放たれた言葉に、サラ達は驚く。

 

「嘘……」

 

「総裁Xが……キオの?」

 

アンジュ達が驚いている最中、キオの胸を貫いているゴルドフェニキスの腕部の装甲が展開し、内部に搭載されている零距離兵器『レイジング』が爆裂されキオの臓器を焼き尽くした。

 

「『グァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!!………………………………………』」

 

キオは断末魔の叫びを上げ、徐々に声が聞こえなくなる。彼の瞳に輝きを失い、アルヴィースとメツの輝きが黒へとなる。

 

「常しえに堕ちしエルダーの皇子よ、虚無の世界に追放せり!!」

 

するとゴルドフェニキスの周りにオラクル達が現れ、それぞれの神託杖を構え、聖なる鉄槌を下した。

 

《ロンギヌスの槍!!》

 

七つの聖槍が現れ、キオの四肢と目、喉、耳に突き刺さる。最後に雷撃が降り注ぐ。

 

《天界の神罰!!!!》

 

ロンギヌスの槍を伝って、膨大なエーテル粒子を放出する稲妻がキオに降り注ぐ。キオの体は今、四肢と目が無くなっている状態へとなっており、ゴルドフェニキスが燃え盛る不死鳥の炎を纏った拳をキオの顔面に炸裂した。

 

「聖天使の拳!!!」

 

炸裂したキオはそのまま天高くまで飛ばされ、見えなくなる。

 

《キオ!!!!》

 

アンジュ達が叫んでいる中でサリアのクレオパトラが現れ、ヴィルキスのコックピットカバーを強引に剥がし、アンジュは前を見るとサリアが出て来て銃を構えた。

 

「さようなら、アンジュ」

 

アンジュに胸に一発の銃弾が撃ち込まれ、アンジュは倒れてしまい海へと落ちて行く。

 

「(な…なんて様なの…、依りによってサリアにやられるなんて…)」

 

そう思いつつアンジュは意識を失う。

 

 

───────────────────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

その夜、エルマ大佐が何とかエリュシュオンと通信し、報告していた。モニターに映っているモーリス行政長官が悲しい表情をする。

 

「何て事だ……。」

 

「現在、キオの遺体を捜索中です。ですが、何処まで飛ばされたのかは分かりません。そしてアンジュちゃんが連れさらわれて、アウローラ内では混乱状態です。」

 

「……それで、近衛中将殿は?」

 

「……部屋に引きこもりっきり。」

 

「無理もない……大切な人が、目の前で殺された。」

 

「…………」

 

「……ま、お前も無理をするな。報告は以上か?」

 

「はい………」

 

エルマは悲しい表情で通信を切る。

 

 

 

ココはサラの部屋をノックする。

 

「サラマンディーネさん……義姉ちゃん。ご飯持ってきた……」

 

『………………………………』

 

「……ここに置いておくね。」

 

ココは配給食をドアの近くに置き、跡を去る。廊下の陰にはエルマ大佐やリン、イリーナ、グインやヒルダ達がいた。

 

「どう?」

 

リンがココに問う。しかし、ココは首を左右に振る。

 

「そうですか……」

 

「もしお兄ちゃんが死んでたら……私……私……!!」

 

ココは唯一のここにいる肉親が居なくなってしまう事に、泣き崩れる。

 

「ココさん、泣かないで。キオさんはきっと何処かに生きていますよ!!だって、キオさんは数々の困難もあっという間に解決したのですから!!だから!!」

 

リンも涙目でキオを心配する。エルマはリンの頭を撫でながら、サラの部屋を観察する。

 

サラの部屋の中は物が荒れ、壁にはドラゴンの爪で傷つけた跡があり、サラは引き裂いた毛布に包まっていた。

 

「…………キオ。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、血だらけのキオは何処かの空間に放り出されたいた。四肢は亡くなり、肉は腐り、潰された盲目と耳と喉、胴体と心臓がある位置の胸には風穴が空いおり、空間を彷徨っていた。やがてキオの亡骸は黒き穴『ブラックホール』に吸い込まれ、運良くホワイトホールへと投げ出される。数時間後、ちょうどそこにある巨大戦艦が通り、キオの亡骸を回収する。

 

艦内の廊下、人工呼吸器と大量の輸血パック、内蔵させたメディカルカプセルの中、人工バイオ液でキオの体が徐々に再生していく。

 

「治るか?」

 

「重症です。ブラックホールから出てきたと考えられます。治療まで精々100年も掛かります。」

 

医師と和風の服を着た老人がキオを見ていた。

 

「……異なる世界からか。」

 

老人はメディカルカプセルのガラスに触れる。

 

「陛下、まさかその若者を“弟子”にするつもりですか?」

 

「……そのつもりだ。」

 

「正気ですか!?共和国条約第一条“未開惑星保護条約”の違反者になりますよ。」

 

「それでもだ。私の師匠……初代ヴァルキュリアス総統『陽弥・ギデオン』なら、こうやっている。こんな状態になってまでも、護りたい者があるのだから、この若者には……。」

 

「クアンタ人の力……クアンタムシーカーの力ですか?」

 

「そうだ。我らがこの若者に限界を超えさせる。」

 

「……分かりました。大宇宙共和国最高議長とヴァルキュリアス連邦大統領には伝えておきます。元神聖クアンタ帝国皇帝『勇人・ブリタニア・クアンタ』陛下……。」

 

「陛下はよせ……今の皇帝は我が息子である一輝だ。」

 

「御言葉ですが、勇人陛下。私は常にあなたの左腕ですから……勿論、“彼”…『グレイス』先輩に負けませんから。」

 

「フフフ♪……そうか、ならグレイスも呼んだ方が良いな。」

 

勇人と名乗る皇帝は故郷であるクアンタ星へ向かい、キオを集中治療をするのであった。




キオと勇人……ついに出会いました。キオは果たしてサラの元へ戻れるのでしょうか!!
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