クロスアンジュ 因果律の戦士達   作:オービタル

53 / 53
これが本当のエピローグじゃ!!


番外編06:父と子

三週間が過ぎ、キオとサラはアスベルとアデルのオムツを取り替えていた。アスベルはサラ似であり、アウラの民の特徴である赤色をした翼と尻尾をしていた。アデルの方はキオにであり、テレシアの特徴である白色の翼と尻尾をしていた。アスベルの方はやっぱり母親似でいつもにこにこしており、アデルは父親似でいつもうるうるしている。キオとサラは嬉しそうなのか嫌そうなのか分からない子供達を見て幸せになっていた。キオは約束通り、彼の元を訪ねる事になる。キオはフォートレス・モードのグノーシスと焔龍號・破壊ノ紅月式との連結をし、アスベルとアデルをそれぞれの機体に乗せ、次元跳躍をする。

 

 

 

 

 

空間が歪み、到着した場所はクアンタ帝国が支配している宙域『ガドメルス宙域』であった。キオの目と鼻の先には、翡翠色に輝く惑星、クアンタ帝国の中枢国家『神聖クアンタ帝国』があり、キオの恩師でもあるクアンタ帝国元皇帝『勇人・ブリタニア・クアンタ』がいる星でもあった。キオは次元跳躍を使い、クアンタ帝国帝都『天月』上空へと跳ぶ。すると上空を飛行していたクアンタ帝国主力機部隊が検問をしにやって来た。

 

『未確認機へ。安全な周波数帯域を使用して、セキュリティコードを発信してください。送信を待ちます。』

 

通信機から天帝軍兵の問いに応じ、キオはデータカードを装着し、セキュリティコードを入力し終える。

 

『更新確認完了。キオ・ロマノフ、クアンタ帝国を代表して貴方を歓迎します。』

 

『ドッキング・ベイ5、クリア。グレイシア宮殿に向かって進んでくれ。お帰り、キオ。』

 

主力機の案内を元に、宮殿に赤と緑のランプが点灯する。キオ達は発着場に着陸する。キオはグノーシスから降り、こちらに来ている兵士に話しかける。そして中にいるサラに丸サインをヂェスチャーし、サラはカプセルからアスベルとアデルを出し、キオと一緒に宮殿内へと入る。

扉が開き、謁見の間へと入るキオとサラ、目の前の玉座に現皇帝である勇人の長男『一輝・ブリタニア・クアンタ』と現皇妃『シレーヌ・ブリタニア・クアンタ』、そして一輝皇帝の弟であるクアンタ帝国公爵『ロビン・ブリタニア・クアンタ』と公爵夫人『アイナノア・ブリタニア・クアンタ』がいた。キオは皇帝達の前に膝まづき、挨拶する。

 

「皇帝陛下……何用でございますか?」

 

「…………キオ…落ち着いて聞け。我が父“勇人・ブリタニア・クアンタ元皇帝”……亡くなられた。」

 

「っ!!?」

 

一輝の言葉に、キオは驚く。そしてキオは棺の中にいる勇人を見る。

 

「お師匠…………」

 

キオはあまりのショックで腰が抜けてしまう。偉大なる恩師が今、この棺の中に眠ってしまった事に……。サラはキオの恩師である勇人を見る。

 

「貴方が、瀕死であったキオを助けてくれたのですね。」

 

サラが棺に入っている恩師に泣き崩れるキオをそっと抱く。

 

「泣いていては、始まらない。ですが、彼らが作り、与えられた命を無駄にしていけません。」

 

「……う……うう……」

 

キオはサラの言葉にさらに泣き、宮殿内を轟かせるのであった。

 

 

 

 

 

 

 

翌日、帝国民達が宮殿の周りに集まり、葬式が始まっていた。前列の人達が棺の中に宇宙中の花々を添え、天帝軍兵達は機体から降り、敬礼したり、空に向かって粒子ライフルや軍刀を突き付けたり、発砲していた。皇帝陛下方々は自分たちの子や親戚達と共に泣いていた。そして勇人の遺体が入っている棺を火葬し、キオとアスベルとアデルを抱いたサラは深く祈る。一泊二日の滞在を終え、キオとサラは帰る支度を済ませていると。

 

「キオ…」

 

「皇帝陛下…」

 

「渡したい物がある。付いて来い。」

 

一輝はキオをある場所に連れて行く。

着いた場所は宮殿の地下深く、周りには七人の戦士達の像と七つの聖剣が台座に刺しこまれており、その中心点が射す光に、大太刀が置かれていた。

 

「師匠の刀…………」

 

「キオ、それはもうお前の物だ。」

 

「え?」

 

「……親父が死ぬ間際に言っていた。“もし、キオがここに来たときに言ってくれ。神刀 スサノオをお前に渡すと”……」

 

「師匠が……これを!?」

 

「あぁ……死ぬ前に、スサノオを弟子であるキオに渡してやりたいと、先祖代々伝わる神刀 スサノオをさらに打ち直し、お前が扱える程の武器にしたのだ。その剣には代々受け継がれて来た七人の戦士と七人の力が思い込められている。今のお前なら、上手く使いこなせることができる……これは、師匠からの遺言だ。」

 

一輝の言葉に、キオは驚きを隠せなかった。キオは決意を胸に、神刀を鞘から少し抜き、呟く。

 

「…………金打。」

 

武士としての堅い約束『金打』をし、サラの所へと戻る。地球へと戻ったキオは自宅へと戻ろうとすると、近くの海辺へと行く。

 

「………………」

 

キオは心を無にし、鞘からスサノオを抜刀する。刀身が銀河の様に輝き、青白いオーラを放つ。キオは修行の成果を天国にいる恩師に見せるかの様に、奥義を放つ。

 

「ブリタニア流神極奥義…………【覇神】」

 

キオは海に目掛けてスサノオを振り上げた。すると大地が揺れ、海原が荒れ、風が吹く。そして一気にスサノオを振り下ろすと、雲と海が裂き、モーセの様に道が切り開かれた。キオは静かにスサノオを納刀し、空を見上げる。裂いた海によって、海水の雨が降り虹が出てくる。雲が消え、綺麗な青空が広がる。風も静かに吹き、キオは一筋の涙を流し、空に向かって呟く。

 

 

 

 

「今まで………………ありがとうございました。大恩師 勇人・ブリタニア・クアンタ元帥…………」

 

 

 

 

 

 

────トゥルーエピローグ──── END

 




はい!ようやく因果律の戦士達 ついに完結いたしました!!

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。