一晩経ってその翌日、ヴィルキスで男が工具で何かをしていた。
そこに少女がやって来て、それに男は気づいて向く。
「もう動いて大丈夫?」
「何してるの?」
「修理…かな」
タスクはヴィルキスの修理をしている事に少女は問う。
「…直せるの?」
「此処にはたまにバラバラになったパラメイルが流れ着くんだ、それを調べて行っている内に何となくね。そこの六角レンチ取ってくれる?」
少女の横にある六角レンチを取ってほしいとお願いされた少女はそれを取って男に渡す。
タスクはそれを受け取って作業を進める途中で少女がすぐに気にしていた事を聞く。
「マナで動かせばいいじゃない」
それにタスクは手を止めてしまう。
「どうして使わないの?、どうしてパラメイルの事を知ってるの? あなた……一体何者?」
少女の問いに男は険しい表情をする。
「…俺はタスク。ただのタスクだよ」
タスクはそう言って作業を再開する。
「いや、そうじゃなくて」
「あ!やっぱり出力系の回路が駄目になってるのか、でもこれさえ直せば無線は回復する。そうすれば君の仲間とも連絡が取れるよ」
タスクは原因を調べてくれて、直せば仲間が来るとそう少女に言う。しかし少女は…。
「…直しても無駄よ」
「え?」
その言葉にタスクは唖然としてしまう、少女は砂浜に座り海の方を向く。
「連絡しても誰も来ないし、帰ったって…誰も待ってないもの…」
「…本当にそうかな?」
タスクの意外な言葉に少女は顔を上げて向く。
「君はそう言うかも知れないと思うけど、実際本当に待ってくれない人はいないと俺はそう思うな」
「…なんであなたがそんな事分かるのよ」
「え、まあ、君じゃないから分からないけど…そうだ。修理が終わるまで此処に居たら? あの…変な事はしないから」
タスクの誘いを聞いて彼女はクスリっと笑い「そうね」と答えて再び海を見る。
その時に少女は思った。自分を助けてくれたタスク、最後に気遣ってくれたヴィヴィアン、彼女の心に何時しか凍りついていた心が少しずつ溶けていく様な感じがしていた。
少女がタスクと無人島で二人っきりで過ごしてから数日後、ヴィルキスの修理をしていた他に楽しい日々を過ごしてから、お互い打ち解けて行き。
二人は川岸で寝ころび、夜空を見上げていた。
「うわぁ…、こんなに星が見えるなんて」
「気が付かなかった?」
「空なんて、ずっと見てなかったから…。綺麗…」
少女は星を眺めて、その時にタスクが少女の手を握り、タスクが顔を赤くしながら言う。
「君の方が…綺麗さ」
「え?」
少女は少しばかりタスクの言葉にドキッとする。
良い雰囲気となり、二人が顔を近づけようとした時にタスクが何かを感じ取り、少女を押し倒し。静かにと言われる。
すると空にある物が見える。
「あれって…凍結されたドラゴン?それにあの輸送機…」
「デウス・コフィン…」
「え?」
少女とタスクは凍結されたガレオン級が見たこともない輸送機に運ばれて輸送されていくのを目撃した。
その時にスクーナー級一体が森から現れた、それは少女と戦っていたドラゴンの一体だった。
デウス・コフィンの輸送機はスクーナー級に襲われ、反撃するもむなしく全て撃墜されていった直後、輸送機から大きな影浮かび上がり、スクーナー級に飛びかかった。ガレオン級を輸送していた機体は全滅し、島の奥へと墜落した。
「逃げるよ!」
タスクは少女連れて逃げようとした矢先、ドラゴンを絞め殺した五メートルもある怪物。右腕にガトリング式のパルスキャノンを組み込まれ、身体の至る所が筋肉で膨れ上がっており、顔は悍ましい怪物へとなっていた。(整形失敗の様な感じです。)
「何…あれ!」
「デウス・コフィンが拉致し、人工的に改造した改造生物『オーク“Organic Crazy”』だ!」
タスクが説明すると、オークはタスクをスキャンする。
『ブレイド反応を確認…排除する』
オークがパルスキャノンを構えると、少女がハンドガンをオークに向け発砲する。しかし、オークの分厚い筋肉がハンドガンの弾丸が食い込み、血の一滴も出ないどころか、すぐさま撃たれたところから肉が盛り上がり、銃弾が弾き出されてしまう。
「嘘!?」
「そんなもので改造人間は倒されない!」
「じゃあ!どうすれば良いの!」
タスクと少女が言い争うと、オークはパルスキャノンを乱射してくる。タスクは少女を押し、ヒラリとかわす。
「そうだ!パラメイルなら!」
「でも修理が終わっていない!!」
「直して!早く!!」
「分かった!」
二人はヴィルキスがある海岸へと向かう。
ヴィルキスに着いた二人、タスクはすぐに修理に取り掛かり、アンジュはナイフでオークと立ち向かう。森の中から雄叫びを上げながら転がるオーク。
「私が相手よ!この豚ゴリラ!」
少女はオークの攻撃をすぐに避けて、それを見たタスクはすぐに取り掛かる。
すぐに直さなければは喰われてしまう、焦ってしまうが落ち着きながら修理を進めるタスク。
アサルトライフルで攻撃するも、オークの腕で弾かれてしまう。オークが少女を喰いにかかろうと時にタスクは急いでスパルタンスーツを装着し、オークの大口を受け止める。
「アレス!!」
森の方から起動音と共に、アレスが宙に舞い上がり、タスクの後方に着地した。
「あなた!その機体?それにその姿は!?」
タスクは遠隔操作でアレスに命令し、オークに戦わせる。
「今ここでバックウェポンを使ったら、被害が及ぶ……どうすれば…」
タスクが戸惑っていると、通信が入る。
『タスク、俺だ』
「キオ!?」
「オークの頭上にいる。離れて」
キオの言う通りに、タスクはアレスに命令し、オークから離れる。すると天空から赤外線レーザーがオークを標的にし、セイレーンのフレシキブルアームキャノンから光り輝くサテライトレーザーがオークを焼き尽くす。オークは悲鳴を上げながら、灰に満ちる。
「今のは!?」
少女がタスクに問うと、上空からエナジーウィングを展開し、セイレーンが降下してくる。セイレーンは砂浜に着陸すると、セイレーンからキオが現れる。
「タスク!」
「キオ!」
するとオークは立ち上がり、キオとタスクを睨む。
「ゴキブリ並みの生命力の高い奴だ……アルヴィース!」
「ヴァサラ!」
二人はそれぞれのブレイドを呼び、剣と刀を構える。オークがガトリングの如くパルスキャノンを乱射してくる。セイレーンがトリオン型障壁を展開し、二人を守る。アレスが前に出て、M-BLASTERを手に、オークを撃つ。セイレーンもアレスに続きHE−LIFLEを乱射する。白と黒の機体はオークの円周を周りながら、蜂の巣になるまで撃ち続ける。キオとタスクはその隙にオークへと走り、アーツを放つ。
「フォトンエッジ!」
「抜刀・疾風!」
それぞれのアーツの居合斬りがオークに炸裂し、オークの体が四つに分かれる。それを見ていた少女は唖然する。
その後、キオはリンと連絡を取り、リンが来ると同時にヴィルキスの修理を済ませる。
「終わりました!」
「ありがとう、リン」
朝日が昇り、一筋の日差しが照らす。オークに殺されたスクーナー級の死体は海へと襲われて、そのまま流されて行く。
二人は光景を静かに見届けていた。
「仲間を助けようとしたんだ。一緒に帰りたかったんだね、自分達の世界に…」
「……」
「これから、どうする?」
「……」
「一緒に来ない?」
「?」
「お、タスク。もしかして誘ってるのか♪」
キオが笑いながらタスクに問う。
「いや、そうことじゃなくて、綺麗で美人で可愛いかったから、それにこの子は一人で、ん?」
するとヴィルキスの方からヴィヴィアンの声が聞こえてきた。
『アンジュちゃ….ん、応答願いまーす!もう死んじゃってますか?死んじゃってるんなら、返事をお願ーい』
「何だ?」
「こちらアンジュ、生きてます」
『嘘っ!?アンジュ!?本当にアンジュなのっ!?』
「救助を要請します」
『りょっ!了解!』
ヴィヴィアンは慌てて通信を切り、アンジュの方はタスクの方を向いて、決意する。
「私、帰るわ…今はあそこしか...私の戻る場所はないみたいだから」
「うん、そっか」
タスクが頷いた直後、アンジュは突然タスクの襟元を掴み、顔を赤めて言う。
「いいこと?私とあなたは何もなかった。何も見られてないし、何もされてないし、どこも吸われてない、全て忘れなさい!!いいわね!?」
「え!?はい…」
二人のやりとりにキオはクスッと笑っていた。アンジュは優しく微笑み自分の名前を名乗った。
「アンジュ….アンジュよ、タスク」
「良い名前だ♪」
「そして、俺の名はキオ。キオ・ロマノフだ♪」
「リンリー・クーです♪リンと呼んで良いです♪」
「それじゃ、アンジュ♪」
タスクはそう言い、キオ達と共に森の中へと消えていった。
「変な人達……♪」
アンジュがそう言うと、上空からアンジュを迎えに来たサリア、エルシャ、ヴィヴィアンが乗っている輸送ヘリが飛来して来た。
そしてキオ達はタスクの両親や仲間が永眠している墓地で祈っていた。覚悟を決めたタスクは荷物をまとめ、アレスに乗る。キオとリンもセイレーンとurbanに乗り、エリュシュオンへと帰還する。
その頃、とある次元を超えた先の世界……不気味に揺らめくオーラを放ち、血のように真っ赤に染まった巨大結晶赤城『エルダーゴア・キャッスル』が輝いており、赤城周辺にはデウス・コフィンの艦艇であるカタストロフィーとフォルトゥラー艦隊が巡回していた。赤城の中枢部での天辺にある間の王座に、顔は細長く、目は淡い青色で、頭頂部から額にかけて大きな傷跡が残っていた。また、右頬の傷跡ないし火傷のせいで口が歪んでいるように見え、飾り気のない外套を着用した老人がいた。そうこの老人こそがキオ達エリュシュオンの最大の敵であるデウス・コフィンの最高指導者『総裁“X”』であり、エンブリヲと組んだ者であった。周りにはXを守るかのように十二人の赤きプロテクターとアーマーを身に付けた近衛親衛騎士隊『プレトリアン・ナイト』が並んでいた。そして王座の間に、金色の長髪に背広を着た紳士的な印象の青年が膝ま付く。
「エンブリヲよ、お前に命を出す。マーメリア共和国の学園の生徒達を人質に取り、天の聖杯を奪い取れ。ドライバーは……殺すか、捕らえよ…」
「えぇ♪最高指導者Xの命なら喜んで……」
エンブリヲは不適な笑い顔を表し、その場から消える。
「…………フェイト」
Xの声に現れたのは、黒い甲冑を着用している武士『フェイト』であった。
「はい、最高指導者……」
「エンブリヲとニライとカナイ、ディストラと共に“あの二人”を学園の生徒達と共に人質にしろ……ドライバーは構わず現れる。それに……相手をしたかったのだろう?」
「……えぇ。」
「ならば行け……お前に“バンシー・デバイス”を託すぞ」
「仰せのままに…」
フェイトは命令に従い、その場から消える。残されたXは目の前に飾られている物を見る。
「我が愛娘よ……」
Xの左手には青いコアクリスタルと赤いコアクリスタルが輝いており、目の前の美しい美少女の肖像画を眺めるのであった。