魏伝 ~曹洪の章~   作:碓氷

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第十一話 涼夏の歩む道、華琳と涼夏の出会い

論功行賞が終わり桃香、雪蓮、美羽らと別れた夏焔たちは一路新しい任地であ任城へと向かっていた。

 

「悪いな、涼夏が俺と共に歩くと言うのでな」

 

当初は、星や一刀と共に涼夏を先に一端陳留へと送るつもりだった。のだが涼夏が「おとーさんと一緒に」と言い出したため結局は全員が一緒に陳留経由で任城へと向かう事になったのだ。

 

「いやいや、気にする事ぁねーでしょう?」

「確かに、上官殿の大切な娘をお護りするならば・・・・」

「皆むしろ喜んでくれてるって、なぁ皆!」

『ぃ喜んでェえええええ!!!』

 

妙な気合の入り方はともかくとして受け入れられているようで何よりだ。

 

「・・・・(きょろきょろ)」

 

軍の行軍が珍しいのだろうか、あちらこちらを見回しながら歩く涼夏。途中休憩でも兵士たちのところに行って気になった事を一つ一つ聞いて回っている。

 

「・・・・好奇心旺盛ですねぇ」

「ああ、だがあれは将として必要な素質だ」

「・・・・涼夏ちゃんにも歩ませるんですかい?将としての道を」

 

ヘラヘラと笑いながら話しかけてきた煉次の眼が、鋭く光る。

 

「・・・・連れてに来る前に、聞いたんだ・・・・どんな道を歩みたいかと。知る限りの職の知識もあたえた・・・・その結果であの娘が選んだ」

「成程、なら口出しする事ぁ何もねーですや」

「・・・・ありがとうな」

 

突然言われた礼に唖然とした表情をする煉次。

 

「涼夏を心配してくれたんだろう?」

「・・・・まー、懐いてくれてますしねぇ?妹みたいなもんでしょ?」

「だからだ・・・・」

 

頭を僅かながら、下げた夏焔を見る煉次。

 

「・・・・最初は、大将が父親って・・・・どうかと思ったんですがねぇ・・・・思ったよか良い父親なれそうですねぇ」

「なら良いな」

「父様」

 

いつの間にやら夏焔に正面からすがりつく涼夏。

 

「煉兄と・・・・何、話してたの?」

「お前の将来が楽しみだな、と言う話だ」

「(ぐっ)頑張り、ます!」

 

気合は十分、本当に将来が楽しみだ。そんな事を考えつつ涼夏の頭を撫でる。

 

―五日後―陳留城

 

「・・・・今、何と言ったかしら夏焔」

 

華琳を中心に右側に春蘭、秋蘭、季衣、沙和と夏焔が留守の間に参入した季衣の幼馴染である典韋―流琉が、左側に隗、稟、景、円楽、真桜が、唖然とした表情をしている。

 

「うむ、ならば改めて紹介しよう・・・・『俺の娘』の曹真だ」

「よ、宜しくお願い・・・・します!(ペコッ)」

 

深々と頭を下げた後、夏焔の後ろに隠れている涼夏。

 

「・・・・ぐはっ!!?」

 

華琳が何故か倒れた。

 

『華琳様ーー!!!?』

 

春蘭、季衣、稟が華琳に駆け寄る、が物凄い幸せそうな顔で倒れている。

 

「だ、大丈・・・・ぶ?」

 

そろそろと近寄りながら首を傾げる涼夏。

 

「ええ!大丈夫よ!」

 

跳ね起きた、物凄い速さで。

 

「私の名は曹操、真名は華琳よ・・・・従兄である夏焔の娘である貴女だから預けるわ」

「え、と・・・・涼夏、です。宜しくお願いします・・・・華琳おねーちゃん///」

 

モジモジとしながら恥ずかしそうに言う涼夏。

 

「萌え死ぬ!!?」

 

とうとう訳のわからない事を叫びながら倒れた・・・・その後その場にいた全員と真名を交換した涼夏は、お兄ちゃんやお姉ちゃんが増えた事に、心なしか嬉しそうにしていた。




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華琳がやや暴走気味ですが・・・・時々こうなると思っておいてください。
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