ダンジョンで神様を嫁にする為に神を目指すのは間違っているだろうか   作:白人

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運命の出会い

それは、僕にとって、運命の出会いの出会いだったんだ。

 

 

 

僕が初めてこの街に来たあの日、長旅で疲れていた僕は丁度その匂いにつられて、たまたま君のいた屋台に寄ったんだ。

 

君は覚えているかな?

 

まぁ覚えているよね。

 

だって、僕らの出会いはそれぐらい劇的で、衝撃的なものだったから。

 

僕にとって、そしてまた君にとって…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「一目惚れしました‼︎ 僕と結婚してください‼︎」

 

 

 

 

 

その(ひと)を見て最初に思ったことはまるで太陽みたいな(ひと)だなってことだった。

 

笑顔がキラキラしていて、元気いっぱいに客を呼びこんでいて、その姿を周りのみんなが優しい表情で見ていて、彼女は、周りのみんなから見られていると気づくと少し恥ずかしそうに笑った。

 

僕は、その姿を見てすぐに恋に落ちちゃったんだ。

 

チョロいと思うかな?

まぁ確かにその通りではあるんだけど、でもね、仕方ないと思うんだ。

あの時僕はこの街に来たばかりで、長旅の疲れがたまった中、匂いにつられていったら、あの天使のような女神様だ。

そりゃあ惚れるよね。

まぁ僕も男だ。あの身長に似合わない大変立派なお胸様にもほんのちょっぴり…、少しは………、多少……心を動かされたことは認めよう。

 

まぁそれは置いといて、先程も言った通りその時僕は疲れていた。

今思えば、何故あんなことをしたのかと自分をぶん殴った後、良くやったと褒めてやりたい。

本来の僕ならきっと君に思いを伝えるのはもっとずっと先になる筈だろうからだ。

しかし、もう少し時と場所を考えるべきだったと今でも思う。

 

そして、冒頭のあの言葉だ。

 

 

 

 

「…………なっ⁉︎〜〜〜なっッ何を言ってるんだ君はあああぁぁ〜〜〜〜〜〜」

 

彼女は、顔をリンゴみたいに真っ赤にしてそう言った。

僕は続けて捲し立てる。

 

「貴方に恋に落ちました。僕にはもう貴方しか見えません。」

 

彼女の顔は、先程よりもっと赤くなり今では茹でダコのようだ。

 

「っッ⁉︎きっ君には恥じらいというものが無いのか⁉︎こっこんな公衆の面前でッっ‼︎」

 

「この気持ちに一片たりとも恥ずべきところなど有りません。」

 

「っッ〜〜〜〜⁉︎そっそういうことを言っているんじゃないっッ‼︎だっ大体なんだいきなり店の前に現れたと思ったらそんなことを言ってっッ!それに僕らは初対面じゃないか。揶揄ってるなら他を当たってくれっッ‼︎」

 

揶揄ってなど居ない。僕は本気だ。

本気で彼女と結婚したいと思ってる。

 

「揶揄ってなど居ません。僕は本気です。本気で貴方のことが好きなんです。それに初対面だっていうのも一目惚れだって言いましたよね?」

 

「んもう‼︎(ひと)の揚げ足を取るんじゃない‼︎取りあえずこんな人目のあるところじゃおちおち話も出来ない。こっちに来るんだ!」

 

揚げ足を取られたのが恥ずかしいのか彼女はもういつ倒れてもおかしくないくらい顔を真っ赤にしながら僕の手を取り走る。

 

 

しばらくすると、僕は先程よりひと気の少ない場所へ連れて行かれた。

 

「さっきのはどういうつもりだいっ‼︎僕とけっ結婚したいとか」

 

先程の告白の場面を思い出したのか彼女は再び顔を赤くする。

 

「どういうつもりも何もそのままの意味です。一目見たときに僕は貴方の虜になったんです。結婚は少し話を急ぎ過ぎたかもしれないですけど、僕の気持ちは先程と変わりありません。貴方のことが好きです。」

 

「っッ⁉︎本当に僕のことを揶揄っているわけではないんだね?」

 

「はい。誓ってその様な事はありません。」

 

僕は、そう即答する。

 

しばらく彼女は何か考えると再び僕と向き合ってこう口を開いた。

 

「君が真剣だってことはわかった。でも、さっきのことは断らせてもらうよ。」

 

僕は、その言葉を聞いた瞬間、世界がバラバラに崩れ落ちる音を聞いた。

ヤバイ ちょっと泣きそう。

それでもなんとか堪えて僕は言った。

 

「あの、もし良かったら理由を聞かせてもらえませんか?」

 

彼女は少し考えるような素振りを見せた後、こう言った。

 

「まず、第一に僕らはまだ会ったばかりでお互いのことを何も知らない。」

 

「確かその通りですけど、それはこれから知っていけば……」

 

「まぁ待つんだ。これから言うことが一番の理由だ。」

 

そう前置きして彼女は語る。

 

「いいかい?もう気づいていると思うけど、僕は神だ。君たち下界の子供たちと比べるととても長い時を過ごしている。これまでも、そして、これからもね。だから基本的に神は人の子を可愛がったりすることはあっても恋したり恋愛的な意味で愛したりすることは少ないんだ。かく言う僕だって、大切な人に先に旅立たれて、その後、僕だけが変わることなく生き続けるなんてのは勘弁して欲しいものさ。だから、君の気持ちは嬉しいけど、今回の話はなかったことにしてくれないか?」

 

「はぁ。何だそんなことですか。」

 

「へ?」

 

本当に勘弁して欲しい。

断られた時は、生きた心地がしなかった。なのに、実際話を聞いて見たら僕のことが嫌いな訳でも無く、彼女よりも早く死んでしまうから断られただけだったなんて。

 

「そんなこととは何だ‼︎僕はこれでも君が真剣だと思ったから、僕も真剣に答えたっていうのに‼︎君は、永遠と言うものを知らないからそんなことを言えるんだ‼︎もし、僕が君のことを好きになったとしたら、僕は絶対に君が居ない永遠なんて耐えられる筈が無い‼︎」

 

何ということだ。奇跡だ。僕は今猛烈に感動している。

 

「あの、今のセリフ君のことを好きになったとしたら…の辺りからもう一度言ってもらっていいですか?」

 

「っッ‼︎ ふざけるな‼︎やっぱり僕を揶揄っていただけなんじゃないか‼︎僕はもう行くよ‼︎」

 

どうやら僕はまたこの滅多に怒りそうにない彼女を怒らせてしまったらしい。僕はこの場を離れようとする彼女を慌てて引き止めた。

 

「あっ!待ってください‼︎怒らせてしまったなら謝ります。でも、本当に揶揄っていた訳じゃ無くて、ただ神様が変なことに気づいてないんだなぁと思って…」

 

「はぁ⁉︎ 僕が何に気づいてないって言うのさ‼︎」

 

「だって神様。僕は冒険者になる為にここに来たんです。」

 

「はぁ? それがどうしたって言うのさ?」

 

「いいですか?神様。僕の父さんは昔ここの冒険者だったので、神の恩恵のことを少し聞きました。」

 

「??それが何だって言うのさ?」

 

神様は、本当に気づいてないようだから僕は続けて言った。

 

「神の恩恵とは、神々が下界の子供たちに与えられる神としての唯一の力です。その効果は、下界の子供たちの潜在能力をステイタスという形で表し、通常では考えられない速さで圧倒的な力を僕らに与えます。でも、その副次的な効果として、風邪などの病気にかかり難くなったり、寿()()()()()()()、更にはランクアップする事で器の格が上がり()()()()()()と言われています。」

 

「っッ⁉︎ まさか君は‼︎」

 

おっ!ここまで言われたら流石に彼女も気づいたようだ。

 

「はい。きっと今、神様が考えている通りですよ。僕はどんどんランクアップしていずれ神様と同じ存在になって、貴方と永遠に一緒に居ますよ。だから、とりあえず僕を貴方の家族(ファミリア)に入れてください。」

 

彼女は、それを聞いて惚けたような顔をしていた。

 

あっ!この顔すごい可愛い!

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