ダンジョンで神様を嫁にする為に神を目指すのは間違っているだろうか   作:白人

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前回の話をミノタウロスとの戦闘描写が短い!という感想があり、自分もそこについては、少し物足りなさを感じていたので、編集しました。
もしよければ、読んで下さい。

これからも、おかしなところがあるとご指摘頂けましたら、幸いです。


試練の結果

 

「ノヴァくぅぅーーん‼︎心配したんだよぉ〜僕は!君が倒れて、ギルドに運ばれたって聞いた時は、生きた心地がしなかったよ〜〜!」

 

「ただいま、神様。心配かけてすいません。でも、ちゃんと貴女の下へ帰って来ました。」

 

あの後、ギルドの医務室で目を覚ました僕は、エイナさんにここに運ばれてきた経緯を聞いて、その後、直ぐに神様が心配して待っているだろうホームへ帰還した。

 

あのミノタウロスを倒した後、僕は初めて魔法を使ったことによって、精神疲弊(マインド・ダウン)を起こし、倒れていた所を他のファミリアの人が見つけて、僕を連れて帰ってくれたらしい。

その時、怪我の応急処置もしてくれたらしい。

その人には、いつかちゃんとお礼を言わないといけない。

確か名前は…アイズさんだったかな?

結構大きなファミリアの人らしい。

まぁ、それは今は置いておいて…、

 

「あのっ、神様。僕、魔法が使えるようになったみたいなんですけど……」

 

「何を言ってるんだい!ノヴァ君、そんな訳無いだろう!最後に、ステイタスを更新した時には、そんなことこれっぽっちも書いてなかったじゃないか!」

 

確かに、神様の言うことは最もだけど、それじゃあ、あの現象に説明がつかない。

 

「でも、神様。突然背中が熱くなったかと思ったら、頭に詠唱が浮かんできて、それを唱えたら身体中から炎が噴き出してきて、剣になったんですよ?そんなこと、魔法以外であり得ますか?それに、精神疲弊(マインド・ダウン)も起こしてますし……。」

 

「そっそうなのかい?それじゃあ、ステイタスを更新してみよう!そうしたら、きっと何か分かるはずだ!」

 

流石に僕の説明を聞いて不思議に思ったのか、神様はそう提案する。

 

「そうですね。とりあえずそうしてみるのが、一番早いですね。」

 

「それじゃあ、服を脱いでベッドにうつ伏せで、転んでくれるかい?」

 

このやり取りにも慣れたもので、初めてステイタスを更新した時のことを思い出すと、あんなに慌てていた自分が馬鹿らしくなる。

 

「それじゃあ、更新するよっ!」

 

「はいっ!お願いします、神様!」

 

僕は、特に断る理由もないので、直ぐに了承する。

それにしても、今回は、あのミノタウロスと戦ったんだ。

ステイタスの伸びにも期待して良いだろう。

 

「はああぁぁ〜〜〜〜ぁ〜ぁ〜ぁああ⁉︎」

 

突然、神様が背中で叫び声を上げる。

 

「どうしたんですか!神様‼︎」

 

僕は、慌てて立ち上がろうとする。

 

「うわぁ〜〜⁉︎ふぎゅう⁉︎」

 

そうなると、今僕の上にいる神様はひっくり返る訳で…。

 

「すっすいませんッ‼︎神様!お怪我はありませんか⁉︎」

 

僕は、慌てて神様の無事を確かめる。

 

「痛っててて。心配しなくても僕は大丈夫だよ。ノヴァ君。ってそれより君のステイタスだよ‼︎」

 

神様は、驚きと興奮が混ざった様な声音で僕に言う。

 

「そんなに凄かったんですか?僕のステイタス…。」

 

すると、また興奮気味に神様は言う。

 

「凄いなんてものじゃないさ‼︎だって、君はもうこの短期間でランクアップ出来るようになったんだから‼︎」

 

それを聞いて、今度は僕が驚く。

 

「はああぁぁ〜〜〜〜ぁぁぁああ⁉︎らららっランクアップって、あのランクアップですか⁉︎」

 

僕は、驚きの余りもう一度、神様に聞き返す。

 

「ああ‼︎そうさ!あのランクアップだ‼︎このオラリオで最も早くランクアップしたあのアイズ・ヴァレンシュタインでさえ、半年の月日が掛かったあのランクアップさ‼︎」

 

堪らず、僕は叫ぶ。

 

「うっそぉぉ〜〜〜〜‼︎」

 

神様は、興奮しながら続ける。

 

「嘘じゃないよ!本当さ‼︎君は今日、このオラリオで最も早くLv.2に到達した冒険者になったんだ‼︎」

 

そう神様に言われると、徐々に嬉しさが込み上げて来る。

 

「やったああぁぁーーーーーー‼︎やりましたよ、神様‼︎僕!やりました‼︎」

 

僕がそう言うと、

 

「うんっ‼︎やったね!ノヴァ君!流石は僕の子だ‼︎君は、いつか大変な事を成し遂げると思ってたけど、こんなにも早く成し遂げるなんてっ‼︎」

 

神様も自分のことの様に喜んでくれる。

まぁ、僕は()()()()ではなくて、()()()()になりたいんですけどね?

 

「ところで、神様。魔法の方は、どうでした?」

 

「ああっ!そっちの方は、今書き写すから…。」

 

そう言って、書き写されたものを見て僕は、唖然とする。

 

 

 

ノヴァ・イグニス 男 16歳

 

Lv. 1

 

力: F324→B706

 

耐久: G278→B720

 

器用: F387→A842

 

敏捷: F356→A812

 

魔力: I0→E429

 

≪魔法≫

 

【 フィアンマ・エスパーダ・コンヴォカツィオーネ】

 

・装備魔法

 

・詠唱

 

覚醒(目覚め)の時は、来た。

其は、世界を照らす者。(其は、世界を滅ぼす者。)

 

其は、全てを包み込む聖剣の担い手。(其は、全てを燃やし尽くす魔剣の担い手。)

 

我が敵を、打ち倒せ。(我が敵を、薙ぎ払え。)

 

来たれ!()()()()()()始炎剣(しえんけん)プロメテウス‼︎

 

 

【】

 

【】

 

 

 

 

《スキル》

 

【】

 

 

 

 

アビリティの矢印の左がミノタウロスと戦う前、最後に更新してもらった僕のステイタスだ。

まだ、ダンジョンに一週間しか潜っていないのに、こんなステイタスだと言う時点でおかしい!って言うのは、神様と僕のアドバイザーをしてくれてるエイナさんの言だ。

 

だけど、右‼︎

どうなってるんだ‼︎

アビリティ上昇率合計2100オーバーってなんだ!

お小遣いが2100ヴァリス増えるのとは、訳が違うんだぞ!

何だよッ、それっ!

僕が、一週間毎日欠かさず朝から晩まで、ダンジョンに潜って上げてきたアビリティの合計を軽々しく超えやがって‼︎

 

そして、魔法‼︎

何?装備魔法って!

僕、聞いた事無いんだけどッ⁈

何で、詠唱の最後に魔法名が来ないのッ⁈

もしかして、まだ続きがあるのッ⁈

あの威力でこれ以上何を出すつもりだよ‼︎

何を目指してるの〜〜?

世界でも、滅ぼすの?

 

僕が頭の中で、自分のステイタスに向かってよく分からない怒りをぶつけていると、神様から声を掛けられる。

 

「え〜っと、大丈夫かい?ノヴァ君?」

 

僕は、そう言った神様に飛び付いて言う。

 

「これがっッ‼︎大丈夫でッ!いられますかああぁぁーーーーーー‼︎」

 

「ひゅいいぃぃーーーー⁉︎ちッ近いよ!ノヴァ君‼︎」

 

錯乱した僕はそのまま続けざまに言う。

 

「だって!神様‼︎アビリティ上昇率合計2100オーバーですよ‼︎何ですかッ!2100って‼︎神様のお小遣いじゃないんですよ‼︎」

 

「まッ待つんだ!ノヴァ君‼︎僕は、そんなにお小遣いを貰って無いよっ‼︎」

 

神様が頓珍漢な所に突っ込む。

 

「そこに、突っ込んでる場合ですかああぁぁーーーー‼︎」

 

そこまで言って、漸く少し落ち着きを取り戻す。

 

「ハァ、ハァ、ハァ、あっあのさっきは取り乱してすみません、神様。」

 

「ハァー、ハァー、あっああ良いよ(離してくれるのがもう少し遅かったら、天界に送還されるところだったけどね。)、落ち着いたみたいだね、ノヴァ君。」

 

「はい、お陰様で…。」

 

今考えると自分は大分、錯乱していたらしい。

まさか神様に掴みかかるなんて……、

 

「それじゃあ、ノヴァ君。落ち着いたところで、そろそろ本題に入ろうか。」

 

そう言って、神様は表情を真剣なものにする。

 

「まず、君の頭の可笑しいアビリティのことだけど……」

 

ゴクリッ。

 

そう、真剣な声音で話す神様の言葉を僕は、息を呑んで待つ。

 

「原因は、わからない‼︎(キラッ!)」

 

「えええぇぇぇ〜〜〜〜〜〜⁉︎」

 

えっ⁉︎神様でも分からないの⁉︎

ってそんなことよりッ‼︎

何だ今の‼︎

いつもは優しい天使かと思ったら、今日は悪戯っ子な小悪魔ですかッ‼︎

素晴らしい‼︎

最高ですッ‼︎神様!もっとやって下さい‼︎

 

「(えっと、今ので誤魔化せたかな?)えっとね?ノヴァ君。君の異常なアビリティの伸びは、原因不明なんだ。まぁ最初は、どの冒険者もアビリティの伸び幅は高いものさ!(君のは、それにしても異常だけど…)それが君は偶々、人よりも多く伸びただけでそこまで特別なことじゃないさ!それに今回、君は()()()()()をしてきたんだろう?なら、この伸びも納得できるというものじゃないか!(これで、なんとか誤魔化せていてくれ!)」

 

さっきから神様が急に饒舌になったけど、どうやら僕のアビリティの異常な伸びは、色々な偶然が重なり合って出来たものらしい。

 

「そうですか、そういうことだったんですね。」

 

「(よしっ!チョロいぞ、ノヴァ君。)それじゃあ、次に魔法について考えていこうか!」

 

なんだかさっき、神様が僕のことを馬鹿にしたような気がしたけど、まぁいっか。

 

「まず、君の魔法【フィアンマ・エスパーダ・コンヴォカツィオーネ】なんだけど、これについてもさっぱりわからない。」

 

「えええぇぇぇ〜〜〜⁉︎これもですか⁉︎神様!」

 

僕がそう言うと神様は、少し不貞腐れたようにこう言う。

 

「しっ仕方ないじゃないか!僕だって、こんな変な魔法見たことも聞いたこともないんだからッ!」

 

へっ変ッ⁉︎

その言葉に僕の心が痛恨の一撃を受ける。

 

「ああっ‼︎ゴメン!君を傷付けるつもりは、無かったんだ!それに僕が知らないってことは、前代未聞のレア魔法だってことさッ‼︎凄いだろう?」

 

そうやって神様は、変な魔法を発現した僕を励ましてくれる。

 

「それで、この魔法ってどんなものなんです?」

 

変な魔法を発現した変な僕がそうやって聞くと、

 

「それは、君の方が知ってるはずだぜッ!なんたって君は一度それを発動したんだろう?」

 

そうだ。

そういえば、僕は一度あのミノタウロスを倒すときにこの魔法を使った。

でもあのときは、直ぐに精神疲弊(マインド・ダウン)で倒れてしまったし、どのような魔法かは、ほとんど分からなかったりする。

 

「はい。一応発動しましたけど、炎が身体から噴き出して手元に集まって一本の剣になったんです。それをミノタウロスに向けて振ると、ものすごい炎が出て来て、ミノタウロスを消し炭にしたんです。」

 

あれっ?ここまでで已に色々可笑しいぞ?

 

まず、何で炎に包まれて僕は平気だったんだ?

それは、まぁ魔法の性質だって言ったら、それまでなんだけど…。

 

次に、僕は確かギルドでミノタウロスの魔石を換金した。

これが可笑しい、だって僕は間違いなくミノタウロスを()()()()したんだ。

その時点で魔石が残っている訳が無い。

なのに僕はミノタウロスの魔石を換金した。

まぁ僕を助けてくれた人が自分の持っていたミノタウロスの魔石を僕のポーチに入れてくれたという可能性も無くはないが、流石にそれはあり得ないだろう。

ならミノタウロスの魔石は、あの炎の中でただ一つ燃えなかったということになるけど、それもどうなんだろう?

まぁこれも、後で検証してみるしか無いか。

 

っと、そこまで考えていた僕に声がかかる。

 

「どうしたんだい?ノヴァ君。さっきからずっと()()()考えごとをしてッ!」

 

神様が、少し怒ったようにそう言うので、僕は慌ててさっきまで考えていたことを神様に言った。

 

「そうか!君の言う通りなら、もしかしたらこの魔法には、自分が燃やしたいものを選択できる特性があるのかもしれないよ!」

 

「えっ、本当ですか⁉︎」

 

だとしたら、ものすごい便利な魔法なんじゃないか?

 

「うん!あくまでも推測だけどね。その辺は実際に何度か使ってみて、試してみるしかないんじゃないかなぁ〜。」

 

神様の言う通り、また今度ダンジョンで、色々試してみるしかないだろう。

 

「それじゃあ、最後に一番重要なこと、ランクアップについてだ。」

 

いつ神様はその話をするんだろうと、さっきからずっと待っていた話に遂になった。

 

「僕としてはこのランクアップ、今はまだしない方が良いと思うんだ。」

 

「えっ⁉︎」

 

僕は、てっきりランクアップした後の話をすると思っていたので、その一言にかなり驚く。

 

「理由としては、いくつかあるんだけど、やっぱり一番は、注目を集めすぎるということかな。」

 

僕は、漠然としたその一言にあまりピンと来なかったけど、それを察した神様が話を続ける。

 

「特に、他の神々に気付かれるとね。ただ揶揄われたりするだけなら良いんだ。でも、きっとそうはいかない。強引に君を引き抜きにかかったり、最悪、人質を取られるかもしれない。それが、僕らと同じような零細ファミリアなら良いけど、もっと大規模なファミリアが相手になるときっとなす術なく、君を奪われるだろう。そうなったら僕は……ッ!」

 

僕は、不安そうにする神様を落ち着かせようと、できるだけ優しく神様に語りかける。

 

「大丈夫ですよ、神様。僕は、何処にも行きません。」

 

そして僕は、何でもないことに聞こえるように、明るい声で話す。

 

「神様、僕をランクアップしてください。」

 

その一言に、神様は目を見開いて驚く。

 

「君は、僕の話を聞いて居なかったのかい!それじゃあ、君が「神様。」ッ!」

 

僕は、神様の言葉を遮り、神様に理由を説明する。

 

「ここでランクアップしなかったら、次はどうするんですか?問題を先送りにしたところで解決はしません。」

 

神様は、僕の言葉に直ぐに反論する。

 

「だとしてもだッ‼︎これじゃあ、幾ら何でも早すぎる!こんな早さでランクアップしたら、君はきっと要らない誹謗中傷を受けるだろう。やれ、神の力(アルカナム)を使っただの、やれ、どんなズルをして強くなったんだだのと、君の努力を、君が僕の約束を守ってくれる為に、どれだけ頑張ってくれたのか、何も知りもしない奴に君がそんなことを言われるのは嫌なんだよッ‼︎」

 

「そこまで、神様が僕のことを想ってくれていたなんて、凄く嬉しいです。でも、神様。これは、僕の我儘なんです。今、歴代最速でランクアップした記録は、確か半年なんですよね?」

 

神様にそう問うと、神様は直ぐに頷いてくれる。

 

「なら、ほとぼりが冷めるまで待つとすると、僕は、最低でも半年はランクアップ出来なくなります。」

 

「そうだね。何も手を打たなければ、最低でもそれぐらいになるだろう。」

 

神様は、僕の言葉の意図が読めないのか、少し訝しそうにそう答えてくれる。

 

「僕は、そんなに待てません。だって、そうなると貴方との結婚も半年遅れることになるんですよ?本当なら、今すぐにだって結婚したいのに…。」

 

神様の顔が、見る見ると赤く染まる。

 

「知らなかったんですか?下界の子は、気が短いんです。」

 

そこで一度言葉を切り、ありったけの想いを込めて、僕は言う。

 

「だから、僕の我儘を聞いてくれないかな?()()()()()、僕の一番大切な人。」

 

その言葉に込めた想いを感じ取ったのか、神様は、顔を真っ赤にして口をパクパクさせている。

 

「っていうことなんですけど、どうですか?ランクアップすること考えてくれませんか()()?」

 

僕は、今度は顔を真っ赤にしたまま俯いてしまった神様にそう尋ねてみる。

 

「ヘスティア」

 

「へっ?」

 

「ヘスティアって呼んでくれないと、もう返事してやらない。」

 

悪戯っぽい笑みを浮かべたまま神様は、僕にそう言って来る。

 

「なッ⁉︎」

 

その言葉に今度は僕が面食らう。

 

「君は、神になるんだろう?それに、最終的に僕の夫になるって言ったんだ。なら、いざそのときになったら、ちゃんと僕の名前を呼べるように練習しておいて損は無いだろう?」

 

そんな少し揶揄うような神様の言葉に僕は、顔を真っ赤にしながらも頼んだ。

 

「ランクアップさせて下さいよ。ヘスティア…様。」

 

さっきまでとは違って、そんな中途半端なことを僕は言った。

 

「う〜ん、ちょっと惜しいけど、まぁいっか。君をランクアップさせるよ。それにしても君は、攻めるのは強いけど、攻められるのは弱いよね?」

 

神様は、悪戯っぽくそう言った。

 

「のっノーコメントで、」

 

神様に揶揄われ続けて、僕はついに口を閉ざした。

 





アビリティの表記に誤りがありましたので、修正致しました。
今後は、この様な事が無いようにしたいと思います。
よろしければ、今後ともよろしくお願います。
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