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「榊原さんは将来何になりたいの?」
「将来?」
私の友人はまた唐突に…。ですが私ももう中学2年生。そろそろ将来のことも考えないといけないんですかね?……まだ早い気もしないこともないですが。
「特に考えていませんね」
「えーーっ!?考えてないの!?」
「そんなに驚きますか…」
「んー、榊原さんは可愛いからアイドルとかモデルとかどう??」
「か、かわっ!?」
「あっ今の照れ顔も可愛い!ひょっとしたら女優もいけるかも…!」
「からかってませんか!?」
「本当だよー?」
「くっ…不愉快!帰ります!」
「あーゴメンゴメン!置いてかないでー!!」
この人は本当に…まぁ褒められて悪い気はしませんよ?ただ、本当に恥ずかしいだけです。
将来ですか…。
私は何になりたいのでしょうか?普通の人になって、普通の暮らしをして、普通の人生を歩むのが一番良き考えだと思いますが……普通の人生って何なんだろう。
「---!--さん!!」
「……えっ?」
気づいた時には全てが終わっていた。別次元に来てしまったかのように周りの風景が一変していた。地面は裂け、家屋そして会社やマンションといった大きい建物も崩れ落ち、泣き叫ぶ子供、瓦礫の中から聞こえるうめき声、私はその中で一人
「…なに、これは…?」
そして町の様子よりさらに衝撃的で、私自身を狂わした事実が、私を待っていた。
「これ…血?」
目の前の5mぐらいあるだろう瓦礫の下から黒々とした血が流れていた。加えて隙間からはみ出ている手に私は見覚えがある。忘れるわけがない。昔から人を避けてきたここまで導いてくれた手…さっき、上から落ちてくる瓦礫に潰されないよう私を押し出してくれたこの手は……。
「……響…子」
御手洗 響子。私のたった一人のかけがえのない友人の手だった。
その瞬間から、私の戦いは始まった。
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「…………ん」
ここは…学校か?あれ、俺は何で学校の保険室のベッドに…。
「手…動く、足も動く、えー自分は曽良 剛で公立七海総合高校の1年」
「おっ元気みたいだな」
「っお!?」
カーテンをいきなり開けられ、そこにいたのはここの制服を着た男がいた。
「おっと俺は『Q』じゃないぞ?れっきとした人間でもありこの学校の3年生でもあり『七海隊』のメn「俺…喉仏刺されましたよね?」
「確か家に帰る途中に怪物に出会って、俺の体が変な感じになって、んで急に女の子がでてきて化物を刀みたいなので真っ二つにして…そして何故か俺まで」
「よしよし、記憶もバッチリだな」
「えっと…先輩は知って「石橋 皆人だ」
「俺は石橋皆人って名前だ。後輩よ、お前の名前は?…ん?でも確かさっき呟いてたな…んー…」
「曽良 剛です」
「そーそれそれ!…で、何か聞きたいのだろう?曽良」
「たくさんありますよ!あの怪物のこと、あの女の子が俺を刺し…というか何で俺生きてるんですか…?それと…」
「俺の体に…あの時、何があったんですか?」
「質問が多いのは嫌われるぞ少年」
「おっカナさんも来たか」
「さーちゃんもいまーす!!」
「相変わらず元気だなお前は…ただでさえ甲高い声なんだからもう少し声のボリュームを下げないか?」
「元気こそがさーちゃんの取り柄なんですよ!」
「わーったわーった…」
また見ない顔が2人現れた…。片方は年上の女性みたいで隣にいるのが…小学生??
「えっと…」
「あーすまんすまん、この二人は仲間だ」
「仲間…?」
「なんだ石橋、まだ話してなかったのか?」
「今から話そうと思ってたところっす…さて曽良、質問に答える前に単刀直入に聞きたいことがある」
「は、はい」
「お前はあの大災害の真相…知りたくはないか?」
21日に5話を投稿します。