うたわれていくもの   作:病弱マン

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別れ

勾玉の力もたまりハク達4人の家族が過ごせるのもこの日が最後となる

 

ハク

「そんなに長くはなかったが、どうだったネコネ?」

 

ハクはネコネの事が心配でならなかった

 

ネコネ

「はいです、寂しい気ももちろんありますが、本来なら叶う事がなかった願いなのです。本当に、楽しかったのです」

 

少し涙を浮かべながらも笑顔を見せるネコネ

 

トリコリ

「本当にありがとうハク、そしてオシュトルも」

 

トリコリは2人を抱きしめ礼を言う

 

トリコリ

「オシュトル、あなたは私達を天国から見守っていてください。そしていつか私がそちらに行った時、また会いましょう」

 

オシュトル

「楽しみに、、しております。どうかその日が来るまでハクとネコネ、3人で幸せに、、それがこのオシュトルの願いです」

 

トリコリ

「えぇ、約束しましょう。そしてハク、聞きましたね?必ず戻って来てください。息子として、ネコネの夫として」

 

ハク

「厳しい戦いになるでしょう、ですが必ず戻ります。ご安心を」

 

トリコリ

「ふふ、ありがとう。それでは最後の食事の準備をしてきます。オシュトル、少し手伝ってくださいな」

 

トリコリはネコネとハクを2人きりにする

 

オシュトル

「兄ちゃん、ネコネを頼んだぜ。ああは言ったがやはり割り切れるもんじゃねぇからな」

 

そう言うと母と共にその場を離れる

 

ハク

「ネコネ、まだ時間はある。少し歩くか」

 

ネコネ

「は、はいです!すみません、、気を使わせてもらって、わかってはいるのですが、、」

 

ハク

「別れは悲しいものだ、気にするな、母上もオシュトルも、そして自分も名残惜しい気持ちはある。だが前を向かねばな、そら、歩くぞ」

 

少し歩くとハクは腰を下ろす、そこはハクの許可がなければ誰であれ入ることができない場所。青白く光る花がどこまでも続いていそうな幻想的な場所

 

ネコネ

「ここ、、は?」

 

ネコネはいきなり景色が変わったのを驚きつつもその幻想的な光景に心奪われていた

 

ハク

「自分は普段ここで過ごしていた、オーツ絡みでお前たちを呼ぶためにあの場所を設けていたからな。クオンが初めて来た場所はここだった」

 

そう、クオンが初めて勾玉を使いハクと再会した場所である

 

ネコネ

「綺麗なのです、、すごく」

 

ハク

「ネコネ、母上の料理は美味いな。オシュトルはなんだかんだでウコンの性格が似合う。本当に、楽しかったな」

 

ネコネ

「はいです、本当に楽しかったのです。兄様、、私、、」

 

泣きそうになるネコネを抱きしめ頭を撫でる、ネコネはたまらず大泣きし始めた

 

ハク

「思いっきり泣くといい、自分以外誰も見ていない。強がる必要なんかどこにもない、そして笑って2人のとこに戻ろう。最後の食事だ、楽しまないとな」

 

わんわん泣くネコネ、ハクはその後泣き止むまで何も言わずネコネの頭を撫でていた

 

しばらくすると

 

ネコネ

「、、、ハーーー!!よく泣いたです!兄様、ありがとうございます。いっぱい泣いたらなんか楽になったのです」

 

泣きはらしたからか目のまわりは赤くなっていたがその笑顔は先程よりもとても元気に見えた、満面の笑顔、やはりネコネにはその顔が似合う、ハクはネコネのその顔を見てもう大丈夫だと安心した

 

ネコネ

「えへへ、それに姉様以外まだ誰にもここに来てないなら妻として招待されたのは私が最初なのです♪ありがとうなのですよ兄様」

 

花畑の中をくるくるとまわり楽しそうに踊るネコネ、花の光が宙を舞いその姿はとても美しかった

 

ネコネ

「兄様、全てが終わった後最後にまたここに連れて来てください。その時は姉様達と一緒に、、」

 

ハク

「ああ、わかった。絶対勝たねばならんな」

 

ネコネの泣きはらした目の赤みが消えた後、2人は母とオシュトルのいる結界内へと戻っていった

 

オシュトル

「、、、おう兄ちゃん、ネコネ!もうすぐできるぜ、母上が座って待っててくれってよ」

 

ハク

「そうか、じゃあ遠慮なく待たせてもらうか」

 

ハクとネコネがオシュトルの元へ行き近くの椅子に腰を下ろす

 

オシュトル

「ネコネ、もう大丈夫みてーだな」

 

オシュトルもネコネの顔を見て安心していた

 

ネコネ

「はいです、兄様がいっぱい頭を撫でてくれましたから。おにーさまにも心配をかけました、ネコネはもう大丈夫なのです」

 

やるねぇと言いたげな顔でハクの方を見るオシュトル

 

ハク

(顔がゲスいぞ義兄様よ、、)

 

そこにトリコリが様々な料理を運んできた

 

トリコリ

「最後は今まで以上に豪勢にしましたよ。体の調子がよいから張り切ってしまいました、それでは3人とも」

 

4人は最後の食事を前にして手を合わせる

 

「いただきます」

 

4人での最後の食卓、そこには悲しみはなく笑顔と笑い声で満たされていた。

 

そして

 

母が元の世界に戻る時間になった

 

トリコリ

「ハク、オシュトル、ありがとう。こんなに幸せな時を過ごせたのはいつぶりかしら、、それほどまでに充実した時でした」

 

母もまたわずかに涙を浮かべているがその顔はやはり先ほどのネコネ同様満面の笑顔であった

 

ギリギリまで時間を使い家族4人と共にいたが

 

ハク

「そろそろ、、限界か」

 

トリコリ

「ありがとうハク、もういいのですよ。では私は元の世界に戻りましょう、ネコネ、行きましょうか」

 

ネコネ

「はいです、それでは兄様、おにーさま、また後日」

 

その言葉を最後に2人は元の世界に戻っていった

 

オシュトル

「死んだ後にこんな体験ができるとはねぇ、生きてりゃいいことあると言うが、死んじまってるしな」

 

ハク

「まぁ特例中の特例なんだがな、だが叶えられるやつがほかにいるなら叶えてやらんとな」

 

少し2人で話し込んだ後オシュトルもまた元の世界へ戻っていった

 

 

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